某鎮守府、夕方ーー
◇鎮守府正門前◇
雲鷹「…………遅い」
〜雲鷹、懐中時計を見ながらソワソワと落ち着きなく正門前を彷徨う〜
大鷹「あのぉ、先程提督から連絡が来たばかりですし、そんなにすぐ帰って来られる訳ではないのでは?」
雲鷹「でも、もう十分も経ってるわ。まさか提督の身に何か……!?」
大鷹「それこそ連絡が来ますよ……」ニガワライ
〜提督は本日の午後から漁港委員会の人々と今後の護衛任務に関する会議に出席〜
雲鷹「まさか、接待としていかがわしいお店に強制連行された……とか!? 駄目! そんなの駄目よ! 提督には私という妻がいるのに、他の雌が……男に媚を売るいかがわしい雌が跋扈するお店に連れて行くだなんて!」
大鷹「これから帰る、と連絡があったじゃないですか……」アキレ
雲鷹「提督は優しいから向こうの厚意を断れずに流され、いかがわしい雌に嬲られ、蹂躙され、隠し撮りしておいた提督のあられもない映像をダシにタダ同然で海上護衛をさせる気なのかも……」
大鷹「漁港の方々に失礼では?」
雲鷹「それで私には提督が無様に私以外の雌でアヘ顔晒してダブルピースしている写真が送られてくるのよ……」サメザメ
大鷹「秋雲さんの漫画の読み過ぎでは? というか、そういう系の物良く読めますね。人の性癖にとやかく言いませんけど」ヒキギミ
雲鷹「どうしたらいいの!? 私の身体で提督を救えなかったら……私なんて貧相な身体なのに!」
大鷹「長い時は一晩中喚いているくせに良くそんなこと言えますね?」
雲鷹「ああ、私はもう提督の嬲られ動画を見て悔し涙を流しながら自分を慰めることしか出来ないのね……くぅ!」
大鷹「心のどこかではそうなりたい願望があるのでは?」ニコニコ←黒い笑み
雲鷹「ああ、提督……」メソメソ
大鷹(控えめに言ってうぜぇ……♪)
〜そこへ提督が運転する軍用車両が見えてきた〜
大鷹「ほら、帰って来ましたよ」
雲鷹「ああ、動画を渡されるのね……」
大鷹「実は提督とそういう体のプレイをしていたりしてます?」
キーッ
提督「今戻ったぞ。留守の間、変わったことは?」
〜提督は運転席の窓を開けて雲鷹たちに声をかける〜
雲鷹「問題無かったわ。それより早く車を置いてきて。私寂しくて死にそうなんだけど?」
〜変り身の速さに定評がある雲鷹。対して大鷹はコイツまじかよと言った顔をしていた〜
提督「今置いてくる。執務室で待っててくれ……ちゅっ」
雲鷹「んっ……ええ、待ってる♡」
大鷹「お疲れ様でした」
(いつものことだけど、このオンオフ?の切り替えには慣れないです)
―――――――――
◇執務室◇
提督「…………」ニガワライ
雲鷹「〜♪♡」
〜提督は執務室に入るや否や、雲鷹に抱きつかれて身動きが取れなくなった〜
提督「留守中のことを報告してほしいんだが……まずは離れてくれないか?」
雲鷹「嫌♡」ニパッ
提督「あのなぁ」ニガワライ
雲鷹「私を置いて行った罰♡」
提督「お前を連れて行くと誰彼構わず敵意剥き出しだからだよ……」
雲鷹「旦那を守るのは妻の役目」フンス
提督「それだけ俺を大切にしてくれているのは嬉しい。でも心配し過ぎだ。大鷹の様子を見るに、また突拍子もなくしょうもない妄想をしていたんだろ?」
雲鷹「何よ、それ。非常に腹立つわ。訴える。判決は妻のことを変人扱いしたことが重罪として、私をずっと側に置くこと。よって直ちに刑を執行しなさい」
提督「なんで任務中は頼りになるのに、俺のこととなるとこうもアホになるんだろうか?」
雲鷹「また貶した。刑加算ね」
〜こうなると提督もお手上げなので、提督は雲鷹を抱きかかえてソファーへ移動〜
提督「お前は束縛とか監視とかはしないのに、どうして変な方向への妄想が激しいんだろうな?」ナデナデ
雲鷹「いつも私を狂わせるのは、愛しい貴方だけ♡」
提督「ちくせう、かわいい笑顔だ」
雲鷹「〜♡」スリスリ
〜提督の膝の上で撫でられている雲鷹はまるで猫のよう〜
提督「ネット小説でまた変な物でも読んだのか?」
雲鷹「ラブラブ夫婦の旦那がキャパ嬢に取られる小説を読んだわ」
提督「うん、相変わらずいい趣味してる、悪い意味で。俺は拷問を受けても心だけは絶対に雲鷹から離れないぞ」
雲鷹「嬉しい♡」
提督「だから変な妄想しないようにな。あとで大鷹にも謝っておくんだぞ?」
雲鷹「提督がいつも私の側にいれば大丈夫♡」
提督「俺がいる時も穏やかなままでいれるか?」
雲鷹「私の愛って激しいの♡」
提督「変わる気はないってことで把握」
雲鷹「(だってそうすれば貴方はいつも私のことだけを考えてくれるでしょう?♡)」
提督「なんだって?」
雲鷹「これからもずっと愛してるわって言ったの……♡」
提督「そうか。俺も愛してるよ」
雲鷹「うん、知ってる♡」
提督「言われなかったら泣くくせに」
雲鷹「だって言われないと寂しいもの♡」
提督「ああ、くそ、かわいいな!」ムギューッ
雲鷹「〜♡」ゴマンエツ
なんだかんだ提督も雲鷹を狂おしい程に愛していることには変わりないのである―――。
雲鷹 完
八幡丸こと雲鷹終わりです!
なんかクーデレにしようとしたのに、書いてたらこうなってしまった^^;
お粗末様でしたー!