奥様は艦娘! 艦これSS   作:室賀小史郎

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装甲空母ヴィクトリアスがお嫁さん。

ヴィクトリアスでは長いので、本編ではヴィクトと表記してます。


ヴィクトリアスとケッコンしました。

 

 とあるコンサート会場、夕暮れ―――

 

 ◇ある劇のクライマックス◇

 

女「私は、ここで死ぬのね……しかし、あの人のためならば、本望。ただ……最期にもう一度、あの人に会いたかった」

 

モブ1「助けに来ました!」

モブ2「あとはお任せを!」

モブ3「早く後退してっ!」

 

女「あなたたち……一体どうして……!?」

 

男「愛する君を決して死なせはしない!」

 

女「ああ……神よ、心より感謝致します」

 

 〜それから劇はラストに入り、女は男とキスをして幕を閉じた〜

 

 ―――――――――

 

提督「なんだよ、あれ……」

 

 〜提督、二階のVIP席に座ったまま頭を抱える〜

 

ヴィクト「う〜ん、素敵な劇だったわ♪ ラストにヒロインをヒーローが助けるシーンなんて最高に!」

 

 〜ヴィクトリアスはまだ興奮が冷めない〜

 

提督「君はいいよな、こういうの慣れてるから。俺は恥ずかし過ぎて無理だ」

ヴィクト「王侯貴族のラブロマンスが劇になるのはよくあることだからね。でもそんなに恥ずかしがることないじゃない? 多少、誇張してる部分はあるけど、本筋は合ってるんだし」

提督「俺はあんな颯爽とヴィクトリアスの前に現れてないし、そもそもあんな気障なセリフ吐いてない」

ヴィクト「あら、帰ってきた私に『君を失うのが怖かった』なんて言って、その場で跪いてプロポーズしてくれなのに?♡」

提督「あ、あれは今でも柄じゃないことをしたと反省してる……////」カオマッカ

ヴィクト「可愛い♡ 反省しないで、日頃から甘い言葉を囁いていいのよ?♡」

提督「無理だ」

ヴィクト「残念♡」

提督「全然残念そうに見えないが?」

ヴィクト「そんな甘い貴方を知ってるのが私だけなんだもの……甘いに決まってるでしょ?♡」

提督「知らん」プイッ

ヴィクト「可愛い可愛い♡」ナデナデ

提督「うるさいうるさい。それと太ももを撫でるな。撫でるなら頭に……はっ!?」

 

 〜つい本音が出た提督をヴィクトリアスはニヤニヤした眼差しで見つめる〜

 

提督「……忘れろ////」

ヴィクト「いや♡」ナデナデ

提督「撫でるな////」

ヴィクト「い・や♡」ナデナデナデナデ

提督「も、もうここを出るぞ!////」

ヴィクト「はーい♡」

 

 〜こうして夫婦は鎮守府へ戻った〜

 

 ―――――――――

 

 その日の夜―――

 

 ◇鎮守府本館内・夫婦の部屋◇

 

ヴィクト「ん〜、ディナーも最高だったわ♡ ありがと、ハニー♡」ホッペチュッチュッ

提督「やめろ、離せ」

 

 〜提督はベッドの上でヴィクトリアスに後ろから抱きしめられながら、頬や首筋にキスの絨毯爆撃を食らう〜

 

ヴィクト「嬉しくないの?」

提督「嬉しくないとは言ってない」

ヴィクト「ならしてもいいでしょう?」

提督「やめろ」

ヴィクト「Why?」

提督「……興奮して寝れないんだ」

ヴィクト「っ♡」ゾクゾク

 

 〜ヴィクトリアスは提督の照れ顔が大好物〜

 

提督「明日も早い。今日は劇のために仕事を明日に持ち越したから、いつもより早く起きてやらないといけないんだ」

ヴィクト「そうね♡」

提督「うん、だからもう寝る―――」

ヴィクト「いや♡」

提督「日本語が通じないのか?」

ヴィクト「私イギリス艦娘だしぃ?」

提督「劇はバリバリの日本語だったが?」

ヴィクト「突発性日本語聞き取り不可能難聴なの」

提督「変な病名を付けるな」

 

ヴィクト「私たちはもっと分かり合うべきだと思わない?」

提督「分かり合えていると思っていたのは俺だけだったのか」

ヴィクト「だってハニーは全然キスしてくれないしぃ……」

提督「そうむやみやたらにする行為じゃないだろ」

ヴィクト「私はされたいの〜。十分に一回はしないと寂しくて切ないの〜」

提督「末期じゃないか……」

 

ヴィクト「そうよ? だからいっぱいしてくれないと、私がすることになるのよ?」

提督「イミワカンナイ」

ヴィクト「分からせて欲しいってことでOK?♡」フフ

 

提督「やめろ」

ヴィクト「嫌よ嫌よも好きのうち〜♡」ガバッ

提督「嫌がってるんだが……」

ヴィクト「なら、私を払い退ければ?」

提督「……」

ヴィクト「ほら、出来ない♡ 本当に可愛んだから、ハニーってば♡」

 

 〜提督は結局無抵抗に、ヴィクトリアスからの絨毯爆撃を受けるしかなかった〜

 

 ―――――――――

 

 翌朝―――

 

ヴィクト「あら、もう朝になっちゃった?」

提督「……結局寝れなかった」

ヴィクト「あらあら、一晩中だったのにハニーは舌出してダブルピースしないのね?」

提督「……は?」

ヴィクト「だって秋雲が描いてる漫画だと、男の人が女の人に一晩中されて、そうしてたから、日本人男性はみんなそうなのかなって……」

提督「それは偏見だ」

ヴィクト「はぁい、ごめんなさい♡」ホッペスリスリ

提督「秋雲の漫画の内容はもうあてにするな」

ヴィクト「え、でもハニーのこれくしょんから参考にしたのよ? 空母の爆撃に分からせられる提督ってタイトルの」

提督「…………」

ヴィクト「索敵は大切なのよ?♡」

提督「……知らない」

ヴィクト「4冊も大事に保管してあるのに?♡」

提督「黙秘権を行使する」

ヴィクト「あはっ、かっわいい♡」チュッチュッ

 

 その後、提督は暫くの間ヴィクトリアスにその本のことでからかわれるのだった。

 しかしまんざらでもなさそうな提督であった―――。

 

             ヴィクトリアス 完




ということで、ヴィクトリアス終わりです!

海外艦は愛がストレート。
まあ私が書くやつはほぼほぼストレートしかないですが←

お粗末様でした!

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