奥様は艦娘! 艦これSS   作:室賀小史郎

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潜水母艦迅鯨がお嫁さん。


迅鯨とケッコンしました。

 

 某鎮守府、昼前ーー

 

 ◇食堂◇

 

間宮「よし。これで艦隊の皆さんのお昼に間に合いますね」

伊良湖「大鯨さん、迅鯨さん、お手伝いありがとうございました」

 

大鯨「いえいえ、これくらいお安い御用です」ニコッ

迅鯨「はい。私も今は丁度手が空いてましたから」

 

 〜迅鯨の夫である提督は今は演習艦隊と他の鎮守府へ行っていて留守〜

 

間宮「ありがとうございます。でも迅鯨さん、ちょっといいかしら?」

 

迅鯨「どうされました?」

 

間宮「提督と迅鯨さんのお二人のお弁当のことなんですが……」

伊良湖「ああ、それ私も思いました! どうして迅鯨さんのお弁当箱こんなに小さいんですか?」

 

 〜提督には三段重ねの弁当箱なのに対して、迅鯨のは一段〜

 

間宮「それにバランスはいいですが、あまりにも小さ過ぎると思って……ご体調が悪いんですか? もしそうだったお手伝いさせて申し訳無くて」

 

迅鯨「い、いえ! そんなことないのでご心配なく!」アセアセ

 

伊良湖「じゃあどうしてこんなに小さいんですか?」

大鯨「明らかに今まで食べてた量よりも少ないですね……何かあったんですか?」

 

迅鯨「えっと……実はお恥ずかしながら近頃余分なお肉がついてしまって……」

 

間宮「なるほど。幸せ太りからのダイエットでしたか」

伊良湖「普段からあれだけラブラブですからね〜♪」

大鯨「幸せな悩みですね〜。心配して損しちゃいました」ニマニマ

 

迅鯨「うぅ、言わないでください。気にしてるんですからぁ」

 

間宮「気にすることないと思いますよ?」

伊良湖「そうですよ。それに全く見た目変わってませんから」

 

迅鯨「でも、最近太もものお肉とか余計に乗っちゃってる気がして……」

 

大鯨「気になるなら変に制限するのではなく、カロリーを抑えつついつも通りの量を食べた方が健康的ですよ」

 

迅鯨「そうなんですかね……」

 

間宮「急に変えるのも良くないですからね。それにこんなにあからさまな制限をなさると、提督も心配してしまいますよ」

伊良湖「そうですよ! 迅鯨さんは知らないと思いますけど、提督って迅鯨さんとケッコンする前は私たちに『迅鯨のことが好き過ぎてツラい』とか意味不明な相談されたんですから! だから絶対心配します!」

 

迅鯨「そ、そんなことが……////」カァー

 

大鯨「迅鯨さんはちょっと鈍感さんですからね」クスクス

 

迅鯨「うぅ、言い返せません……。じゃ、じゃあ、きのことほうれん草のソテーを多めにします」

 

 〜そんなこんなで迅鯨は野菜多めのヘルシー弁当に切り替えた〜

 

 

 昼ーー

 

 ◇執務室◇

 

迅鯨「どうぞ召し上がってください」ニコッ

提督「いただきます」人

 

 〜愛妻弁当御開帳〜

 

迅鯨「今日はおにぎりと厚焼き玉子、きのことほうれん草のソテー、それから鶏むね肉の山賊焼きにしました」

提督「どれも美味そうだ……いつもありがとう、迅鯨」

迅鯨「そ、そんな……私は妻として当然のことをしているだけですから♡」

提督「鎮守府や官舎に帰ると、美人な妻とその手料理が待ってるんだ。こんなの当然じゃない。感謝すべき事実だ」

迅鯨「提督……♡」

 

迅鯨「も、もう、それより早く食べてくださいっ。お昼休みが終わっちゃいますよっ」

提督「愛する妻と過ごす時間は過ぎるのが早いからなぁ」ハハハ

迅鯨「味のご感想を早くお聞かせくださいっ////」アワアワ

 

提督「そうだな……時に迅鯨」

迅鯨「はい?」

提督「何故今日の迅鯨の弁当は緑が多いんだ?」

迅鯨「っ」ギクッ

提督「体調でも悪いのか?」

迅鯨「ち、違いますっ! 私、きのことほうれん草のソテーが前の日から食べたくて、それで多くなっただけです!」

提督「そうか……まあそれならいい。でも体調が悪いならすぐに言うように」

迅鯨「はい」

  (良かった。何とか誤魔化せた……間宮さんたちに感謝です。結局心配掛けちゃいましたけど)トホホ

 

 〜そして夫婦は仲睦まじくお昼を過ごした〜

 

提督「ご馳走様でした」人

迅鯨「お粗末様でした」

提督「今回も実に美味だった。特にあの味噌と梅肉を和えて焼いた焼きおにぎり」

迅鯨「この前たまたまグルメ雑誌で鎮守府近辺の繁華街にあるお弁当屋さんのおにぎりがご紹介されているのを見まして、見様見真似で作ってみたんですが美味しく出来て良かったです」ニコッ

提督「本当に出来た妻を持てたよ、私は」

迅鯨「勿体無いお言葉です♡」

 

提督「食休みを挟んだら執務に取り掛かるか」

迅鯨「そうですね……ところで提督」

提督「どうした?」

 

 〜迅鯨、ソファーに移動〜

 

迅鯨「私のお膝をお貸しします♡」オヒザポンポン

 

提督「これには抗えないな」

 

 ごろんーー

 

迅鯨「食べてすぐ寝ると牛さんになっちゃいますけど、提督が牛さんになっても迅鯨がしっかりお世話しますからね♡」ナデナデ

提督「私を牛にしたいがための策略か」

迅鯨「違いますぅ」

提督「頬を膨らませても可愛いだけだな、迅鯨は」ナデナデ

迅鯨「提督だけですよ、そう仰るのは」

 

提督「しかし愛する妻の膝枕というのは何とも言えんな。ずっとしていてもらいたくなる」

迅鯨「提督のお望みのままに」

提督「それだと迅鯨が大変だろう。自分で言っておいて何だか、こういうのは短時間してもらうから特別に感じるんだと思う」

迅鯨「ふふ、そうかもしれませんね♡」

提督「あぁ……それにこの太もものいいふかふか具合は長時間堪能していたら、駄目な人間になる自信がある」

 

迅鯨「わ、私の太ももってそんなにふかふかですか?」

提督「ふかふかだな。なのにすべすべしていて、いい匂いで、最高だ」

迅鯨「最近お肉多いなあ、とかは思ったりしてませんか?」オソルオソル

提督(なんだ、そんなことを気にしていたのか)

  「そんなことは全く思わないな。寧ろこのままであって欲しいくらいだ」

迅鯨「な、なるほど……」ホッ

  (良かった……私、このままでもちゃんと提督に愛してもらえるんだ♡)

 

提督「月並みな言い方しか出来んが、どんな迅鯨でも私は愛しているよ」ナデナデ

迅鯨「はい、提督……♡」ゴロニャーン

提督「だから必要ないダイエットはしないように」

迅鯨「うぐっ、バレてましたか……」

提督「それだけ迅鯨を毎日見てるからな。大丈夫、迅鯨は変わらず綺麗だ。私を信じてくれ」

迅鯨「はぁい♡」

 

 その後、迅鯨はダイエットを中止し、提督からうんと愛情を注がれてより美しくなるのだったーー。

 

                  迅鯨 完




迅鯨終わりです!
そして前半の実装艦娘は全員書き終えました。
後半の新艦娘の情報が入り次第、書き始めます!

お粗末様でした☆

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