某鎮守府、夜―――
◇長官官舎◇
提督「…………」ニガワライ
昭南「…………」ギューッ
〜昭南、提督から離れる素振りがない〜
提督「そんなに怖かったのか?」
昭南「…………はい」
提督「断れば良かったのに……」ナデナデ
昭南「だって……」
提督「まあ、姉妹揃っての休暇は久々だからな。断るのも難しいよな」
昭南「……はい」
〜昭南は本日、日振や大東と共に街へ遊びに行き、映画館に入ったものの、大東にホラー映画にしようと言われて見てきたのだ〜
提督「日振は止めなかったのか?」
昭南「日振姉さんはゾンビ映画は特に怖くないみたいで……」
提督「言い出しっぺの大東は?」
昭南「開始5分で寝てました」
提督「……昭南は全部見ちゃったのか」
昭南「だって……お金払ったのに見ないとか、勿体なくて……」
提督「まあ、そうだよな」
昭南「あ、でも、ホットドッグ美味しかった。ソーセージにケチャップとマスタードだけじゃなくて、ツナマヨとかコーンマヨとかが掛かってて美味しかったの」
提督「へぇ……それは美味そうだな」
(良かった。少し気が紛れたっぽい)
昭南「でも、主人公の恋人がホットドッグ食べてたら、ゾンビに襲われて……」
提督「どういう状況? ねぇ、それどういう状況? ホットドッグ食べてたらゾンビに襲われるって。寧ろその恋人おかしいだろ。なんで襲われるかもしれない状況下でホットドッグ食えるの? 神経図太過ぎない?」
昭南「そういえばそうですね……どうしてあんなに怖かったんだろう」ウーン
提督「きっと、雰囲気に呑まれてたのかもな」
昭南「そうみたい……ふふっ、提督に言われてやっと怖くなくなったかも」ニコニコ
提督「なんか逆に見たくなってきぞ、それ」
昭南「今度一緒に行く?」
提督「休み取れればな。その前にレンタルかネットで見れるようになってるかも」
昭南「そうなったらここで見よ? 提督が隣にいてくれるなら怖くないかも」
提督「ホットドッグはないけどな」
昭南「むぅ、ホットドッグの話はもういいの」
提督「はは、ごめんごめん」ナデナデ
昭南「もっと撫でてくれなきゃ許してあげないんだから」
提督「ちゃんと眠くなるまで撫でさせて頂きますよ〜」
昭南「うん♡」
―――
◇寝室◇
提督「…………」ニガワライ
昭南「…………」ギューッ
〜昭南、再びひっつき虫に〜
提督「本当に申し訳ないと思っている」
昭南「提督のバカ」
提督「そうだな。俺はバカだ」
昭南「ゾンビが入って来たのかと思った」
提督「日本にゾンビはいないだろ。敵襲ならあり得るけども」
昭南「バカ」
提督「はい、ごめんなさい」
〜落ち着いた昭南がトイレに行ったあと、提督は寝る準備のために洗面台へ向かった。そこでプラスチック製のコップを落とし、それを拾おうとした拍子にシェービングクリームの缶やら何やら色々と落とし、その物音で怖くなった昭南がすっ飛んできたのである〜
昭南「どうして誰も見てないのに一人コントしてたの?」ジトー
提督「いや、不可抗力で……」
昭南「怖かった」
提督「本当に申し訳ないと思っている」
昭南「手が止まってる」
提督「はい」ナデナデ
昭南「ちゅうも」
提督「はい」チュッチュッ
昭南「んっ♡ ちょっと怖くなくなってきた♡」
提督「良かったです」
昭南「もう一人コントしないでね」
提督「したくてした訳ではございませぬ」
昭南「提督って普段格好いいのに、おっちょこちょいなとこあるよね。抜けてるっていうか」
提督「えへへ……」
昭南「褒めてない」
提督「はい」
昭南「朝まで抱っこの刑ね」
提督「寧ろご褒美です」ギューッ
昭南「んっ……くるしゅうない、なんて♡」
提督「嫁が可愛い」
昭南「提督はおバカさん♪」
提督「もうなんとでも言ってくれ」
昭南「そうする♡ バーカバーカ♡」
提督「今流行のメスガキってやつ?」
昭南「? 知らない。提督こういうの趣味なの?」
提督「いや全く。昭南だから許せるってだけ」
昭南「今度秋雲さんに聞いてこようかな」
提督「それはいくない」
昭南「じゃあ止めとく。それより」
提督「ん?」
昭南「お腹に硬いの当たってる……////」
提督「……だめか?」
昭南「……えっち♡////」
提督「愛故だな」
昭南「バカ……♡////」
それからめちゃくちゃry―――。
昭南 完
昭南終わりです!
そして新艦娘は全員書き終えましたので、次の更新は次の新艦娘情報が出てからになります。
お粗末様でした!