いつもより長めです。
某鎮守府ーー
◆???◆
ここは何処なのだろう
見慣れない風景
知らない言葉
『〜〜〜!』
どうしたのだろう
霞んで見えない
聞き取れない
でも
呼ばれている気がするのは
何故なのだろう
『〜〜〜!』
誰……知らない言葉で呼ぶのは
ワタシハダレナノ
提督「対馬っ!」
対馬「っ……し、れい?」
◇執務室◇
提督「やっと起きたか……疲れているなら秘書机じゃなくて、ちゃんと布団で寝ろ。でないと疲れがとれないぞ?」
〜提督、寝惚ける対馬の頬を優しく撫でる〜
対馬「…………」キョロキョロ
提督「? どうした?」
対馬「ううん、何でもない。それより、今は何時なの?」
提督「日付をまたいで〇〇〇〇を過ぎたところだ」
対馬「え」
〜執務を再開したのは二〇〇〇過ぎの頃〜
提督「まぁ、対馬を今日は出撃に遠征と酷使してしまったからな……それに加えて私の補佐など、無理があったのだ」ナデナデ
対馬「そっか……ブラックな旦那にいっぱい使われたんだった」スリスリ
提督「人聞きの悪いことを言わないでくれ……。そもそも対馬が自分がやると聞かなったからではないか。私は何度も代役を立てようと提案したのに、だ」
対馬「知らない。覚えてない」プイッ
提督「随分と忘れやすい頭をしているのだな」フフ
対馬「旦那に酷使されてるから」アタマグリグリ
提督「なら明日の出撃はーー」
対馬「対馬が出る。遠征も演習も執務も全部」ズイッ
提督「……」ニガワライ
〜意識もハッキリしてきたので、対馬も補佐に戻る〜
提督「」カキカキ
対馬「」テキパキ
提督「ふむ……」
対馬「?」
提督(ボーキの数が少々心許ない……明日からは軽空母の者たちに頼むか。いや扶桑たちや最上たちに頼むのもありか……)
提督「う〜む……」
対馬「……」チラッ
〜対馬、時計を確認〜
対馬「司令」クイクイ
提督「むむむ……」
対馬「司令」クイクイクイクイ
提督「むむむむむ……」
対馬「」カチン
ペロッ←対馬、提督の耳を一舐め
提督「ぅのわぁっ!!!!?」ビククッ
対馬「フヒヒヒ……すごい声♪」クスクス
提督「んんっ、うんっ……耳は弱いといつも言っているだろう////」
対馬「知らない♡」フヒヒ
提督「…………で、何の用だ?////」ドキドキ
対馬「もう〇一〇〇を過ぎました……休憩の時間♡」ニッコリ
提督「? 先程執務を再開したばかりではーー」
対馬「休憩のじ・か・ん♡」ニッコニコ
提督「わ、分かった……」
〜揃ってソファーへ〜
対馬「はい、司令♡」オヒザポンポン
提督「うむ……」ゴロン
対馬「いい子いい子♡」ナデナデ
提督(膝枕をしたかっただけか……健気な嫁だ)
対馬「司令に初めてこうして膝枕したのは丁度この時間……大切な思い出♡」ナデナデ
提督「あ、あ〜……よく覚えているな////」
対馬「大好きな人との思い出はそう簡単に忘れられない♡」ニッコリ
提督「っ……そ、そうか////」ドキドキ
対馬「司令は対馬がここにいていいと言ってくれました……対馬を必要としてくれました……対馬を離さないと約束してくれました」
対馬「だから好き……大好き……いっぱいいっぱい愛してる♡ あなたのためなら何だってします♡」オデコチュッ
提督「相変わらず大袈裟だな……」ニガワライ
対馬「大袈裟じゃありません……あなたの初期艦、漣さんよりも小さい対馬を選ぶなんて思ってもいなかったもの……」ホッペツンツン
提督「それはーー」
対馬「あなたが□リコンさんで良かったです♡」フヒヒ
提督「またそんなことを……」ガックリ
対馬「違うの?」クスクス
提督「……もう何度も説明しただろう」
対馬「覚えてないで〜す♡」
むくり←提督、起き上がって対馬と向き合う
提督「私は、対馬だから惚れたのだ」
対馬「♡」コクリ
提督「お前にはいつもどこか陰があった……仲間たちや姉妹たちと笑い合っていても……私に笑顔を向けてくれていても……」
提督「お前の過去は私もよく知っているし、及ばずながら理解している。だから響や雪風たちにしてきたように……お前がもう他所の国へ行く必要はないと分かるように真摯になって接してきた。お前が見せる陰はまた違う陰に見えたのだ、私には」
提督「それで……それで、だな……////」
対馬「私の特別になろうとしてくれたんでしょ?♡」
提督「お、覚えているじゃないか……////」グヌヌ
対馬「何度でも聞きたいですし、こういうやり取りを何度だってしたいもの♡ 再確認って感じですかね?♡」フヒヒ
提督(こいつ……////)カァーッ
ギュッ♡←対馬、提督に抱きつく
提督「こ、今度は何だ?////」
対馬「あなたは対馬の特別なんですよね?♡ だから、特別なあなたの温かさを感じてるの♡」スリスリ
提督「〜////」
対馬「対馬の初めては全部あなたが与えてくれました……対馬の大切な大切な特別な人♡」ホッペチュッチュッ
提督「全部ではない」
対馬「え?」
提督「まだまだこれからだ、という意味さ……これから先、二人が死を分かつまで、色々な初めてが待っているだろう。私が知らないことも含めてな」
対馬「あなたが知らないこともあるの?」
提督「勿論だとも。現にケッコンは人生の墓場と聞いていたのに、私はこれっぽっちも今の時間を墓場だとは思えないでいるからな」
対馬「ふ〜ん、そうなんですか♡」フヒヒ
提督「あぁ、そうだとも。だから対馬、これからも私と沢山の初めてを見つけていこう」ニコッ
対馬「えぇ、あなたと一緒に♡」
〜二人は誓い合うように口づけを交わした〜
対馬「フヒヒヒ……じゃあ早速ですが、二人でないと出来ない初めて教えてください♡」ウワメヅカイ
提督「?」クビカシゲ
対馬「体は小さいけど、対馬は艦娘ですし、何より夫婦なのですし……教えてくれますよね?♡」スリスリ
提督「? 一体何をーー」
対馬「あなたともっと深〜く繋がりたいです♡ 口づけ以上の♡」
提督「なっ!?////」
対馬「対馬に初めてを見せてくれますか?♡」ニッコリ
提督「…………男に二言は無い、善処しよう////」グイッ
対馬「あんっ♡」
〜二人は深く愛を育んだ〜
そして、朝になりーー
◇執務室外、ドア前◇
トントントン
択捉「司令〜、おはようございます。妹たちと本日の書類整理補佐に参りました」
シーン……
松輪「ま、まだ来てないのかな?」
佐渡「あの真面目な司令がか〜? んな訳ねぇだろ。どうせ演習の編成とか考えてて、聞こえてねぇだけだって。エト、入っちまおうぜ」
択捉「え、でも……」
ガチャリ
佐渡「ほら、開いてる♪ おっはよ〜さーーっ!?」ビクッ
松輪「ど、どうしたの、佐渡ちゃん?」オドオド
択捉「もしや司令の身に何か!?」バッ
◇執務室◇
択捉「…………」コウチョク
提督「ぐぅ……ぐぅ……」Zzz
対馬「し、れい……らいしゅき〜♡」Zzz
〜夫婦仲良くソファーでおやすみ中〜
佐渡「めっずらし〜、まだ寝てるぜ?」
松輪「でもどうして二人共
択捉「ふ、二人は外で待ってて!//// 今私が起こすから!////」
佐渡「何だよ、起こすのくらい手伝ーー」
択捉「い・い・か・ら!」ネームシップオーラ
佐渡「わ、わぁったよ……」
松輪「じゃ、じゃあ、先に大淀さんから書類貰って来ちゃうね……」
その後、二人は択捉の怒号とも言える声で叩き起こされ、二人して真っ赤になりつつ慌てて身支度を済ませた。
当然、択捉からはお説教も仲良く受けたというーー。
対馬 完
はい、新艦娘実装につきまして、こちらも更新しましたよ!
それで最初は対馬ちゃんから!
対馬ちゃんは淡々としてて、超クールって感じ。でもどこか陰があるような……そんな感じがしたので、このようなちょっと真面目な純愛物にしました!
お粗末様でした〜☆