シリアスなシリアル含みます。
※今回の提督は女です。
某海域、昼下がりーー
〜第二水雷戦隊、帰還中〜
矢矧「今回の任務も無事に終わって良かったわ」ホッ
能代「そうね。もう鎮守府の正面海域に入ったし、少し速度落としましょうか」ニコッ
時津風「速度はそのまんまが良いと思うよ〜!」
初風「約一名がさっきからそわそわしてますから」ニヤッ
雪風「なのでこのままの速度が良いと思いま〜す!」
天津風「ちょっ、な、何言ってんのよ!////」
能代「あちゃ〜、これは配慮が足りなかったわね〜」ニガワライ
矢矧「みたいね……なら逆に少し速度上げましょうか」クスッ
天津風「能代さん達まで〜!?////」カァー
初風「良いじゃないの。その分早く会えるわよ?」フフフ
時津風「良かったね〜、
雪風「帰ったら沢山甘えられますね〜!」ニコニコ
天津風「あ、甘えるなんて……////」
初風「そうよね〜……天津風はまだ提督に『好き』の一言すら伝えられてないものね〜」
時津風「早く言ってあげないと司令が可哀想だよ?」
雪風「言葉で伝えるのは大切ですよ?」
天津風「わ、分かってるわよ////」プイッ
矢矧「私達はもうただの兵器じゃないわ。ちゃんとこうして言葉でコミュニケーションが取れるんだから」
能代「そうよ。恥ずかしいのは分かるけど、ちゃんと言葉にしてあげると、提督だって喜ぶはずよ」ニコッ
初風「そしてそのままオフトゥンへゴーね、分かります」
時津風「憲兵さん呼ばなきゃ!」
雪風「お二人はケッコンされてますので大丈夫ですよ〜!」
天津風「バカァァァァァ!////」
全員『あはは♪』
天津風(今日こそ、ちゃんと言おう……私の言葉で『好き』って気持ちを……)
◇埠頭◇
〜無事に帰投!〜
矢矧「ふぅ……無事に帰投ね」フフフ
能代「天津風のお陰で楽しく帰投出来たわね」クスクス
天津風「うぅ〜……////」カァー
時津風「あれ、司令が居ないね〜」キョロキョロ
雪風「お仕事でしょうか……」
初風「珍しいわね。いつもなら何があっても出迎えて来るのに……」
神通「皆さん、お帰りなさい」
矢矧「あら神通……」
能代「みんな無事に帰投したわ。提督は今ーー」
神通「提督は今医務室です」
時津風「えぇ〜!?」
雪風「な、何があったんですか!?」
初風「説明してください!」
天津風「静かにっ!!」
シーーン……
天津風「大声を出してごめんなさい……でも、みんな冷静に。神通さんが説明出来ないでしょう?」
能代「神通、提督に何があったの?」
神通「はい……つい一時間程前に階段を踏み外してーー」
天津風「っ」ダッ
時津風「天津風!」
矢矧「行かせてあげなさい……」
雪風「神通さん、しれえの具合は……」
初風「階段からなら頭を打った可能性が高いわ」
能代「どうなの、神通?」
神通「……大変申し上げ難いんですがーー」
◇医務室◇
バターーン!
天津風「司令官!」
島風「あ、天津風……」
明石「天津風ちゃん……戻ったのね……」
天津風「二人共、司令官は!?」
島風「……」ウツムキ
明石「どうぞ、こちらへ」
〜天津風、明石に連れられ奥の部屋へ〜
◇病室◇
天津風「」
霞「早く起きなさいよ! クズ司令官!」
浜風「提督! 提督! 目を覚ましてください!」
初霜「提督〜!」
〜提督、ベッドの上で横たわる〜
天津風「」ドサッ
〜天津風、膝から崩れ落ちる〜
明石「天津風ちゃん……」
天津風「司令官……しれい……かん……」ポロポロ
明石「みんな、提督と天津風ちゃんだけにしてあげましょう」
霞「えぇ……」
初霜「分かり、ました……」
浜風「了解しました……」
明石「じゃあ、私達は外に居るから」
天津風「」コクリ
〜天津風と提督だけに〜
天津風「司令官……」グスッ
女提「」
天津風「呑気に寝てんじゃないわよ……早く起きなさいよ……」
女提「」
天津風「こんなに身体を冷たくして……身体に毒だわ」ギュッ
天津風「早く……起きなさいよ……」
女提「」
天津風「ごめんなさい……」ボソッ
天津風「素直になれなくてごめんなさい……」ポロポロ
天津風「告白の時も、プロポーズの時も、愛してもらった時も……いつも何も言えなくて、ごめんなさい」ギューッ
天津風「あなたはいつも私への愛を伝えてくれてたのに……ぐすっ……私はいつも……うぅっ」
女提「」
天津風「私はあなたに出会えて……っ、あなたに愛してもらえて……ぐすっ……本当に嬉しかった……っ……」
天津風「こんなに大好きなのに! こんなにこんなに愛してるのに! 早く目を覚ましなさいよ!」
天津風「私は大好きなあなたを逃がさないんだからぁぁぁぁぁぁ!!!!」ギューッ
女提「…………あまつ、かぜ?」
天津風「!?」
女提「心配掛けちゃったわね……ごめんなさい」
天津風「しれい……かん?」
女提「大丈夫、私は生きてるわ」ニコッ
天津風「ばか……ばかぁ……!!」ギューッ
女提「頭打ってそのまま気を失っちゃった」ナデナデ
天津風「……ばか……後でちゃんと説明してよね……」ヒシッ
女提「天津風から大好きって言われて目が覚めちゃった♪」
天津風「うるさい、ばか♡////」フンッ
女提「ふふ」ナデナデ
女提「ありがと、天津風……愛してるわ」チュッ
天津風「逃がさないって言ったでしょ♡」チュッ
◇病室・ドア前◇
天津風『うわ、大っきなたんこぶ……』ツンツン
女提『イタタタっ!』
/ワイワイキャッキャッ\
明石「目が覚めたみたいね」ホッ
雪風「良かったです……」ヘタァ
初風「これで一安心ね」ホッ
時津風「神通さんが変に険しく言うから焦ったよ〜!」
神通「ご、ごめんなさい」ウツムキ
矢矧「階段を踏み外したって言っても最後の一段で、しかも運悪く走って来た島風とぶつかって気絶だなんてね」ニガワライ
能代「どっちにしても肝を冷やしたわ〜」ハァ
霞「あんた達が大袈裟だったのもあるわね」ヤレヤレ
初霜「ご、ごめんなさい」シュン
浜風「申し訳ありません」シュン
島風「そういう霞ちゃんだって凄く心配してたじゃん!」
霞「元はと言えばあんたが廊下を走ってたからこうなったんでしょうが!」ゲンコツ
島風「いった〜い!」(><)
天津風 完
天津風終わりです!
何か急展開ですが、ハッピーエンドということでご了承お願いします。
これだけ愛されるのは妬m……ゲフンゲフン、妬ましいですね!
今回もお粗末様でした〜!