某鎮守府、夕暮れーー
◇執務室◇
三日月「」タイキチュウ
提督「」カキカキ←仕事中
提督「よし、こんなもんか……」カタグルグル
三日月「終わりましたか?」
提督「おう。これ大淀に提出してきてくれ」つ書類
三日月「はい♪ 行ってきます」ケイレイ
提督「おう」ナデナデ
三日月「もう! 仕事が終わってすぐに私の太もも撫でないでください!」ペシン
提督「酷い……」
三日月「と・に・か・く、行ってきますね」ニコリ
提督「アッハイ」
◇廊下◇
三日月(まったく……司令官ったら……)モンモン
ドンーー
三日月「きゃっ」
鳳翔「あら、ごめんなさい。大丈夫?」
三日月「はい、大丈夫です……こちらこそすみません。ちょっと考え事していて」
鳳翔「何か悩み事?」
三日月「悩み事と言うか、困り事と言うか……」ニガワライ
鳳翔「私で良ければお話を聞きますよ」ニッコリ
三日月「ありがとうございます。あ、この書類を大淀さんに提出してからで良いですか?」
鳳翔「私も大淀さんに空母組の報告書に提出しに行くところなので、一緒に行って、それから少しお話しましょうか」ニコッ
三日月「はい!」ニコッ
◇鎮守府内・多目的室◇
鳳翔「それで、どうかしたんですか?」
三日月「あの……司令官についてなんです」
鳳翔「提督のことですか?」
三日月「はい……司令官、いつもちゃんとお仕事してくれるんですけど、仕事終わりや休憩になるとすぐに私の太ももとかを触ってくるんです……」
鳳翔「提督がですか?」
三日月「はい……」
鳳翔「」クスクス
三日月「笑わないでくださいよ〜」ムゥ
鳳翔「ごめんなさい……でも、つい」クスクス
三日月「もう〜、こっちは結構困ってるんですよ〜?」
鳳翔「でもそれはきっと三日月ちゃんだからだと思いますよ」ニコッ
三日月「え」
鳳翔「三日月ちゃんが着任する前は、私は提督の秘書艦を務めていたのは知ってますよね?」
三日月「はい、知ってます」
鳳翔「私は秘書艦をしていた時、提督からそんなことされたことありませんでした」
三日月「えぇ!?」
鳳翔「きっと私の前の漣ちゃんもされたことないと思いますよ。三日月ちゃんみたいに悩んでることなんてありませんでしたから」
三日月「じゃ、じゃあ、どうして私だけ……」
鳳翔「それはその指に付けている物が教えてくれると思いますよ」ニコッ
三日月「?」
〜左薬指に光る指輪〜
三日月「あ」
鳳翔「他の鎮守府ではジュウコンをしている方も大勢います。そんな中、この鎮守府の提督は三日月ちゃんにだけその指輪を渡しました。この意味分かりますよね?」
三日月「はい……」
鳳翔「提督は三日月ちゃんともっとスキンシップを取りたいんだと思います。近頃忙しかったですし、提督は元々不器用な方ですから」ニッコリ
三日月「わ、私、執務室に戻ります!」ガタッ
鳳翔「はい」ニコニコ
三日月「ありがとうございました!」
鳳翔「」ニコニコ
パタンーー
鳳翔「ふふ、似た者同士ですね」ニコニコ
◇廊下◇
三日月(私馬鹿だなぁ……簡単なことに悩んで……)
三日月(司令官はいつも私を求めてくれた……でも、私がそれをいつものことだと突っ返してた)
三日月「司令官……!」
タッタッタッタッーー
◇執務室◇
提督「あ〜、また怒られちった……」ウナダレ
提督(もっとちゃんと言葉にしないといけねぇな……)
提督(でも本人を目の前にするとつい悪戯に走っちまう……俺の悪い癖……)ハハ
提督「どうしようもnーー」
バタン!ーー
提督「」ビクッ
三日月「はぁ……はぁ……」カタデイキ
提督「ど、どうした! 敵襲か! 防衛システムは何故反応しない!」
三日月「ち、違います! 敵襲じゃありません!」アセアセ
提督「じゃあ何だ!?」
三日月「三日月が司令官に会いたくて走ってきただけです……!?」ハッ
提督「え」ポカーン
〜落ち着き中〜
提督「落ち着いたか?」
三日月「////」コクリ
提督「それで……さっきの言葉はどういう意味だ?」
三日月「こ、言葉の通りで、す////」カァ
提督「でも何故? 今までそんなことなかったじゃないか……」
三日月「じ、実はーー」
〜三日月説明中〜
三日月「ーーなので、早く司令官に会って謝りたくて……」
提督「三日月……」
三日月「すみませんでした……今まで冷たくあたってしまって……」
提督「謝るのは俺の方だ……」
三日月「え?」
提督「俺がもっと、ちゃんと言葉にして三日月と触れ合いたいと言えば良かったんだ」
三日月「司令官……」
提督「知っての通り、俺は不器用でな……好きな女を目の前にするとつい悪態をついてしまう……ただ仲良くしたいだけなのに」
三日月「…………」
提督「すまなかった! これからはもっとちゃんと言葉にするよう努力する!」フカブカ
三日月「あ、頭を上げてくださいっ」アセアセ
提督「」フカブカ
三日月「わ、私は……司令官のことをちゃんと考えていませんでした。いつもの悪戯だと、そう流してしまっていました」
提督「いや、それが普通だ」
三日月「でも! 司令官は私にしかそういうことをしないと鳳翔さんに言われて、やっと気が付きました!」ギュッ
提督「み、三日月……!?」
三日月「今までごめんなさい……司令官の本当の気持ちに気付けなくて……」グスッ
提督「俺が悪かったんだ……気にするな」ナデナデ
三日月「おあいこ、ですね」ニコリ
提督「あぁそうだな」ニッ
三日月「司令官……ん♡」クチビルサシダシ
提督「三日月……」
チュッーー
三日月「えへへ♡ 大好きです、司令官♡」ギュッ
提督「あぁ、俺も大好きだ、三日月」ギュー
その後、二人はこれまでの時間を埋めるかの様に、周りがドン引きする程のバカップル夫婦へ変貌したらしいーー。
三日月 完
三日月終わりです!
いつもラブラブ甘々なので、たまにはこんな純愛モノもありかと思って書き上げました!
お粗末様でした!