ブルックリンでは長いので、本編では『ブル』で表記します。
某鎮守府、朝―――
◇長官官舎◇
ブル「……んぁ?」
〜ブルックリン、目覚める〜
ブル「ん〜……朝か〜。ダーリン、朝よ。起きて―――」
〜しかし隣にいるはずの提督の姿はなく、もぬけの殻〜
ブル「!?」ガバッ
〜ブルックリンは即座に起き上がり、キッチンへと走った〜
ブル「ダーリン!」
提督「おはよう、ブルックリン。取り敢えず、服を着たらどうだ?」
ブル「え? あ、ご、ごめんなさい////」
提督「朝から良いものを見れたよ」
ブル「う、うるさいわよ!////」
提督「俺の妻は何も着ていなくても美しいからな」ナデナデ
ブル「むぅ……////」
提督「ほら、朝の支度をしてきなさい。それとも着替えさせてやろうか?」
ブル「ひ、一人で出来るわよっ////」
〜それから夫婦は仲良く朝食を食べた〜
―――――――――
昼―――
◇執務室◇
ブル「あ、もうランチタイムね。ダーリン、どうする?」
提督「ちゃんと弁当作ってきたぞ。二人分」
ブル「Rally?」
提督「ああ……ブルックリンが好きなツナマヨのおにぎりもある」
ブル「あ、ありがと……////」
提督「いえいえ」
〜夫婦はソファーテーブルに移って弁当を広げる〜
ブル「いただきま〜す♪」人
提督「いただきます」人
ブル「ん……おいひぃ♪」ムグムグ
提督「それは良かったよ」モグモグ
ブル「でも……」
提督「でも?」
ブル「アタシ、妻として何もしてなくない?」
提督「? 俺はブルックリンとケッコン出来て毎日が幸せだぞ?」
ブル「それは、まあ、アタシもだけど……。そうじゃなくて、家事をしたりとかさ……」
提督「する必要ないだろ。俺がやるんだから」
ブル「でも……」
提督「ブルックリンは常に死と隣り合わせだ。そんな君に家事をする時間なんて与えたくない。そんなことをしている時間があるなら、俺との時間を作ってほしい」
ブル「あぅ……////」
提督「愛してるよ、ブルックリン」
ブル「え、ええ……アタシも♡////」
―――――――――
昼下がり―――
◇中庭◇
ブル「気分転換に外でお茶しようって言ったのはアタシだけどね……」
提督「何か不満が?」
ブル「ふ、不満はないんだけど……////」モジモシ
〜ブルックリンはベンチテーブルで提督に横抱きにされて可愛がられ中〜
提督「ブルックリンと過ごす時間は最高だな」
ブル「そ、そう……////」
提督「こうしてれば余程のことがない限りはみんな挨拶くらいしかしてこないし」
ブル「そりゃぁ……そうでしょうね……////」
〜みんな夫婦のシュガーテロの餌食にはなりたくないのだ〜
提督「愛してるよ、ブルックリン」
ブル「あ、アタシも♡////」
提督「あ、ホノルルだ……呼ぶか?」
ブル「やめて」
提督「そうか。俺を優先してくれて嬉しいよ」
ブル「え、ええ……」
(前に誘って怒られてるなんて言えないわ。ホノルルの平穏はアタシが守らなきゃ……)
―――――――――
夕方―――
◇執務室◇
ブル「ふぅ、今日の執務も終わったわね。と言っても、アタシは何もせずダーリンに抱っこされてただけなんだけど……」
提督「ブルックリンを抱っこしてるとやる気が増すんだ」
ブル「もう慣れたわ……」ニガワライ
提督「そいつは良かった」ニカッ
ブル「良くはないわよ、絶対」
提督「不満なのか?」
ブル「そ、そうじゃなくて……」
提督「なくて?」
ブル「もっとこう、役に立ちたいのよ。妻としても、艦娘としても」
提督「ブルックリン……」
ブル「ねぇ、本当にアタシってダーリンの負担になってない?」
提督「? どうして?」
ブル「だってアタシ、何もしてない……」
提督「しなくていいって言ってるのは俺だが?」
ブル「それで『あ、そう? じゃ、よろしく』って出来る程アタシは図太くないのよ」
提督「ブルックリンのお世話をするのも、ブルックリンをこうして抱っこして仕事をするのも、俺の喜びなのに……」
ブル「そんなガッカリすること?」ニガワライ
提督「俺の愛がまだまだなんだな」
ブル「え、待って? ねぇ、待って?」
提督「ん?」
ブル「十分伝わってるから今以上はやめて。幸せ過ぎておかしくなるから」
提督「幸せの過剰摂取で健康被害は出ないよ」ナデナデ
ブル「それは……そうだけど、ダメなものはダメなの!」
提督「怒ってるブルックリンも可愛いよ」ナデナデ
ブル「だからやめてってば! ダーリンがいないと生きていけなくなるでしょ!」
提督「ふむ。まだその程度か」
ブル「ふぇ?」
提督「ああいや。もうとっくに俺無しでは生きられない身体になってると思ってたんだが、まだそうじゃないと分かったから」ニコッ
ブル「んん?」
提督「大丈夫。変なことは神に誓ってしていない。ただ世界一愛しているブルックリンを俺無しでは生きられない身体に改造しているだけだ」ニカッ
ブル「サラッと怖いこと言うのね!?」
提督「愛故だな」ナデクリナデクリ
ブル「ちょ、と、もう、ナデナデし過ぎよ!♡」
(自分が一番分かってる。ダーリンがいないと生きていけないなんて)
ブル「でもアタシ、ダーリンのために何かしたいのよ! 癒やすとかそういうのじゃなくて、アタシにしか出来ないことを!」
提督「じゃあもっと俺に身を委ねて?」
ブル「こ、こう?」スリスリ
提督「そうそう」ナデナデ
ブル「でも、これ……アタシが幸せなだけなんだけど?」
提督「いいじゃないか。俺も幸せだぞ?」
ブル「本当に?」
提督「本当に」
ブル「じゃあ明日はアタシが朝食もお弁当も作るっていい?」
提督「手を切ったら俺が泣いちゃう」
ブル「過保護過ぎる……」
提督「普段はそれ以上に危ないんだ。ならあとは俺に任せて」ニコッ
ブル「ホント、アタシをダメにする天才ね。責任取ってよね?♡」
提督「神とブルックリンに誓うよ」チュッ
ブル「もう♡」
(もう変に悩むのやめよ。その代わり、アタシもいっぱい愛を伝えればいいんだもの♡)
そして夫婦は更にシュガーテロリストとして名を馳せる―――。
ブルックリン 完
ブルックリン終わりです!
お粗末様でした!