いろは(八幡お兄ちゃん )八幡(俺はいつからお前のお兄ちゃんになったんだ...?)(題名を変える予定です。内容は変えません)   作:@まきにき

37 / 43
皆様こんばんわ@まきです!本当にお久しぶりです、ちょっとずつ忙しすぎてと内容を考えていたら更新が送れてしまいました(。´Д⊂)申し訳ないですが今回の話少し長いですが楽しんでいただけると嬉しいです!


バレンタインデー後編

 

 

 

 

奉仕部の部室を出た俺は、そのままサッカー部が部活をしているであろう、グラウンドに向かった、だがグラウンドに着

くと1つ問題が起きた。

 

 

八幡「葉山は?」

 

俺がグラウンドに着いて葉山を探そうとグラウンドを見渡したが葉山の姿が何処にも見当たらなかった。

 

八幡(・・・葉山が部活に顔だしてないって、これどうすればいいんだよ、葉山以外の奴に話しかけて葉山はどうした?そんなの俺が聞けるはずがない....)

 

俺が1人困りながら葉山がいない、サッカー部の練習をこれからどうすればいいか考えなから見ていると1人と目があった。

 

戸部「ん?あっれー!ヒキタニ君じゃーん!やべどうしたーん?」

 

八幡「・・・」

 

 

今の状況を説明しよう、サッカー部はグラウンドの真ん中で練習をしている、それにうちのグラウンドは、わりとかなり広い、野球部もサッカー部と一緒に練習できるくらいの広さがあるのだ....でだ、そんな広いグラウンドの真ん中辺りにいる戸部がグラウンドの隅で見ていた俺に大声で話しかけながら手を振ってきたらどうなるか....サッカー部の奴ら、それに下校中の奴らにも、一辺に視線を浴びせられてまるで、死刑判決をうけた罪人のような気分だった...。うん、もうすぐ走って帰りたい...だが俺はここで帰るわけにはいかなかった、苦しくも今の状況は、葉山がいない状況にとっては、一番有難い状況だったからだ。

 

俺は、黙りながら戸部を手で此方に来るように促し、戸部が顧問の先生に何かを話したあと、俺の方に走りながら、駆け寄ってきた。

 

戸部「やっべー、てかどうしたんーヒキタニ君ー?あっ!もしかしてもしかして!サッカーに興味あったり!?」

 

八幡(何?なんでこいつこんなに親しく話しかけてくるの?友達かと思っちゃうだろうが...)

 

八幡「い、いやそうじゃないんだ、戸部...というか少し落ち着け」

 

戸部「んー?それじゃ何のようなのよー?」

 

八幡「ここじゃ、言いにくいんだ、悪いが少し人目が無いところに移動したいんだがいいか?」

 

戸部「んー、それって隼人君の事?」

 

八幡「ああ」

 

戸部「ふーん」

 

八幡「やっぱり、部活中だし無理か?」

 

戸部「いや、勿論オッケーに決まってるでしょー!」

 

そのあと、俺は戸部と一緒に本来は、葉山を連れてくる予定であった、屋上まで戸部を連れてきた。

 

戸部「やっべ!まじやっべー!!ヒキタニ君なんで屋上の鍵かかってないのよー?」

 

この学校では、基本先生の許可がなければ屋上には、危ないので入ることが出来ないので戸部が屋上に鍵がかかっていないことを騒ぎ始めた、かなり五月蝿いので鍵がかかっていない理由を言おうか悩んだが、葉山が俺と話すために鍵を壊したとは、言えないので軽く流すことにした。

 

八幡「あーまぁ鍵をかけ忘れたんだろ」

 

戸部「そっかー、以外に先生もおっちょこちょいでしょー!」

 

八幡(何でこいつは、こんなにテンションが高いんだ?)

 

八幡「それで、聞きたい事なんだが」

 

戸部「そうそれ!まじヒキタニ君が隼人君の事気になってるとか、意外でしょー!」

 

八幡「ほっとけ....それで葉山は、いつから部活に来なくなったんだ?」

 

戸部「あーえーと、うーん...」

 

八幡「もしかして、あの日以来か?」

 

戸部「んー、まあそうなるんかなー、隼人君、あれ以来、風邪や家の用事って言って休み続けてるんだわー」

 

八幡「そうか」

 

戸部「それに、話しかけても素っ気ないし、いつもの隼人君じゃないし、こっちも話しかけずらいってゆーか、でも、俺達友達じゃん?だから、何とかしたいって思ってたんだわ」

 

八幡「友達...か」

 

戸部「ヒキタニ君?」 

 

八幡「あ、いや何でもない」

 

戸部「それで話は、もう終わりー?」

 

八幡「なあ、戸部」

 

戸部「ん?」

 

八幡「相談があるんだがいいか?」

 

戸部「勿論でしょー!」

 

八幡「葉山と二人きりで話すには、どうすればいいと思う?」

 

戸部「んー、それなら直接隼人君の家に行けばいいんじゃない?」

 

八幡「直接?」

 

戸部「そうそう、隼人君の家に行けば二人で話せるでしょー!やっべー!俺って天才?」

 

八幡「・・・そうだな、葉山の家の住所を教えてくれないか?」

 

戸部「んー?隼人君の家の住所ー?うーん、あっ!ごっめーん!行ったことないからわからないやー!」

 

八幡「・・・おい」

 

戸部「でもでも、いい案だとは思うわけよー!ほら得意不得意っていうでしょー?俺は、情報を提供したからあとは任せるでしょー!」

 

八幡「適材適所っていいたいのか?」

 

戸部「そうそれ!」

 

八幡(こいつ、まさか由衣並みか?)

 

八幡「はぁ...分かった、部活中に呼び出して悪かったな」

 

俺は、それだけ言って戸部から視線を外しその場を立ち去ろうとすると、戸部に呼び止められた。

 

戸部「あ、あのさ!ヒキタニ君!!」

 

八幡「どうした?」

 

戸部「お、俺こんな性格だからさ、あんまりマジになれないってゆーか、ふざけてる風にしか見えないかもしれないけど、俺本気で心配してっから!だから隼人君の事頼むわ」

 

八幡「・・・ああ」

 

 

俺は、それだけ言い残してある人物に電話をかけた。

 

 

Prrrrr.prrrr

 

 

陽乃「ひゃっはろ~比企谷君から私に電話をしてくるなんて珍しいね何かあったの?」

 

八幡「陽乃さん、急にすいません、今忙しかったですか?」

 

陽乃「ううん、大丈夫だよ~、それでどうしたのかね?雪乃ちゃんのことなら何でも知ってるよ♪」

 

八幡「いや、雪乃のことではないので「あれ?」あっ...」

 

陽乃「あれあれ~二人は、いつから名前で呼ぶような間柄になったのかな~?」

 

八幡「いやこれは、その色々ありまして...」

 

陽乃「色々って何があったのかな~?」

 

八幡(まずい、これは聞けるまで逃がしてくれる気はないみたいだ....それなら)

 

八幡「・・・分かりました、どうして名前で呼ぶようになったのかの経緯をお話しします、その代わり、俺の聞きたいことにも答えてください」

 

陽乃「ふーん、私に何を聞きたいのかね?」

 

八幡「葉山隼人って知ってますか?」

 

陽乃「ああ、隼人なら知ってるよ?」

 

八幡(この人ほんとに顔広いな、この人が知らない人って逆にいるのか気になるレベルで)

 

陽乃「てゆーか、知ってるもなにも隼人の両親は、うちの顧問弁護士だもん~知らない方がおかしいでしょうに」

 

八幡「・・・は!?」

 

陽乃「あ、ちなみにこの事は、雪乃ちゃんは知らないからね」

 

八幡「いや、顧問弁護士なら顔合わせくらいあると思いますが?」

 

陽乃「だって~雪乃ちゃんが行きたくないっていうし~それに独り暮らし始めちゃうしで結局1度も雪乃ちゃんは、挨拶しなかったんだよね~、まぁ行きたくないって言ってる雪乃ちゃんが可愛くて、私が母に頼んだんだけどね♪」

 

八幡「はは...それで本題なんですが」

 

陽乃「何かね?」

 

八幡「葉山の家の住所を教えてもらいたいんですが」

 

陽乃「隼人の家の住所か....」

 

八幡「あの無理で「良いよ♪」」

 

俺はこの時、ものすごく嫌な予感がしていた、陽乃さんのことだから、渋るか何かこちらに条件を出してくると思ったからだ、それなのに上手い具合に話が簡単に進みすぎている、俺は、絶対になにかあると思い、これから言われるであろう不条理に拒否権が無いことは分かっているので、口に溜まった唾液を飲み込み覚悟を決める。

 

陽乃「それじゃあ、迎えに行くから学校の校門の前で待っててね♪」

 

八幡「なっ!ちょ、それはどういう」

 

ブチッ

 

プープープー

 

俺は、葉山の家の住所を教えてもらおうとしたら迎えに来ると言われてしまった、俺が弁明する余地なく電話は切られ仕方なく校門の前で待つことにした。

 

       校門前 20分後

 

 

八幡「遅い...」

 

校門前に迎えに行くからと陽乃さんに言われて20分が過ぎていた、その間に下校してくる生徒に変な目で見られたり、こそこそと話されて笑われて最悪だったが、帰るわけにも行かなかった、けして葉山のためではない、俺のために。

 

それから10分ほど待つと見覚えのある黒塗りのベンツが俺の前で止まり静かに助手席の窓が開くと陽乃さんが手を振りながら現れた。

 

陽乃「ひゃっはろー比企谷君、少し待たせちゃったかな?」

 

俺は、少しじゃなくてかなり待ちましたという言葉を必死に我慢して飲みんこんだ。

 

八幡「いえ...それよりもどうして遅く....あの陽乃さん?」

 

陽乃「何かね?」

 

八幡「何で葉山が後ろに乗ってるんですか?」

 

隼人「・・・やあ」

 

葉山は、ばつが悪そうに俺に挨拶をしてきた。

 

陽乃「だって面白そうだったから」

 

八幡「またそれですか...」

 

陽乃「それに、隼人と話したいって比企谷君が私に言ったからここまでしてあげたんだよ?感謝くらいしてくれてもいいと思うけどー?」

 

八幡「うっ...ありがとうございます」

 

陽乃「まっお礼を言われても今回のは、貸しだからね?いつか返してもらうよ♪」

 

八幡「・・・はぁ」

 

俺は、陽乃さんに貸しを作ってしまったことを後悔しつつ、学校の前に黒塗りのベンツが止まっていると聞いた生徒が集まってきたので、足早に車に乗り込んだ。

 

八幡「それで、葉山をどうやって連れてきたんですか?まさか....」

 

陽乃「やだなぁ、手荒なことなんてしてないよ?ただ一緒にいたから連れてきただけ」

 

八幡「一緒に?」

 

葉山「俺の両親と陽乃さんの両親が知り合いでね...それで両親同士の挨拶に同伴しただけだよ」

 

八幡「成る程な」

 

陽乃「それで~比企谷君は、これからどうするの?」

 

八幡「特に考えなんてありませんよ、ただ葉山と二人で話したいんですが」

 

陽乃「うん、この車なら誰も聞いてないから二人で話しても大丈夫だよ♪」

 

八幡「・・・葉山と二人で話したいんですが」

 

陽乃「えーでもそれだとお姉さん、暇になっちゃうじゃない~せっかくここまでお膳立てしてあげたのにつまんない~」

 

八幡「いえ、面白くする気は最初からなかったので」

 

陽乃「ん~まっ、いっか二人で話せるところまで送ってあげるね♪」

 

八幡「嫌な予感がするんですが...」

 

陽乃「~~~♪」

 

そのあと、陽乃さんは機嫌がよくなり鼻歌を目的地に着くまで口ずさむ姿を見て俺は、また体に悪寒が走っていた。

 

 

 

 

 

 

陽乃「着いたよ~♪」

 

八幡「あの、陽乃さん....」

 

陽乃「何かね?」

 

八幡「ここ俺の家じゃないですか...」

 

陽乃「だって二人っきりで話したいって言うから~ここかなって♪」

 

八幡「誰もいない公園とかあったと思うんですが?」

 

陽乃「もーあんまり聞き分けないと雪乃ちゃんに電話しちゃうよ?」

 

八幡「・・・はぁ、分かりました」

 

隼人「ここが比企谷の家なのか」

 

八幡「なんだよ、狭くて悪かったな」

 

隼人「いや狭くはないと思うが...普通だな」

 

八幡「なんだよそれ....」

 

陽乃「あははは、まぁ隼人の家もうちも家は大きいから、仕方ないかもね」

 

家の前で話をしているとかなり声が大きかったのかうちの扉が開いて小町が出てきた。

 

ガチャっ

 

小町「どなたです...お兄ちゃん!と陽乃さん!?何で陽乃さんがここに!?」

 

陽乃「小町ちゃん、ひゃっはろ~久し振りだね」

 

小町「ひゃっはろ~です!...えーとそれでそちらのイケメンさんはどちら様でしょうか?」

 

葉山「あ、俺は葉山隼人って言うんだ、比企谷とは友達でよろしくね、小町ちゃん...でいいのかな?」

 

八幡「おいこら葉山、うちの妹を馴れ馴れしく呼ぶんじゃねえ」

 

隼人「え?」

 

小町「あー兄のことはほおっておいてもらって大丈夫なので、呼び方は好きに呼んでください」

 

いろは「小町ちゃーん?話長いみたいだけどだれか来たの?」

 

小町「あっ!いろはちゃん、ごめんなさいー忘れてました」てへっ

 

いろは「もう~あっ!先輩おかえりです♪それに...あの時の確か...陽乃さんでしたっけ?」

 

俺といろはは、1度陽乃さんと会っておりそのときのせいでいろはは、陽乃さんが苦手になっているみたいだ。

 

陽乃「んー?あーあの時のーえーと二色ちゃんだったっけ?」

 

いろは「二色って誰ですか!?1つ多くなっちゃってますよ!私の名前は一色いろはです!!」

 

陽乃「あーそうだったそうだった、一色ちゃんだったね、でも何であなたがここにいるのかね?」

 

八幡(・・・まずい)

 

八幡「あ、あの陽乃さ「比企谷君は、少し黙ってよっか?」・・・はい」

 

いろは「お、親が外国に行ってしまっているのでお世話になっているだけです」

 

陽乃「へぇ~知らなかったなー」

 

隼人「陽乃さん、そのくらいで」

 

陽乃「まっいいや、比企谷君、私は納得はしてないからね?」

 

八幡「・・・はい」

 

いろは「って...何ですか先輩このイケメンは!」

 

八幡「ああ、こいつは葉山だ」

 

いろは「・・・紹介終わりですか!?」

 

八幡「他にあるのか?」

 

隼人「はは...俺は葉山隼人、比企谷とは友達だよ」

 

いろは「先輩にも男友達いたんですね!」

 

八幡「おいこら、いろはちょっと待てそれは、どういう意味だ」

 

いろは「だって~先輩の連れてくる人って皆綺麗な女性ばっかりなんですもーん」

 

八幡「人をそんなリア充みたいな風に言うな、誤解を招くじゃねえか」

 

小町「誤解ねぇ~はぁ...まっそれがお兄ちゃんだよね」

 

陽乃「あっそうだ、一色ちゃん隼人と付き合ってみる~?私が協力しちゃうぞ♥」

 

隼人「っ...」

 

いろは「・・・すいません、昔の私だったら迷わずにお願いしたかも知れないですけど今は、偽物はいらないんです...」

 

この時、陽乃さんが面をくらった顔をしているのを俺は、初めて見た。

 

陽乃「そっか」

 

そのあと、俺と葉山だけ俺の部屋に他は1階のリビングに移動することになった。

 

八幡(色々ありすぎてそもそも何で葉山を呼んだのか忘れるところだった...)

 

俺と葉山は、二人っきりで俺の部屋にいる...だがしばらくお互いに無言で気まずい雰囲気で包まれていて、俺はこの空気を破れそうになく、流石というかやはりこの空気を最初に破ったのは葉山だった。

 

隼人「・・・それで俺に用ってのは何なんだい?」

 

八幡「バレンタインデーの時のことだ」

 

隼人「そのことか...君には関係ないだろう」

 

八幡「ああ、そうだな」

 

隼人「それなら、もう帰ってもいいかい?俺もそこまで暇じゃないんだ」

 

八幡「ならなんでお前は、ここまで来たんだ?途中で帰ることも出来た、それにまず来ないことだって出来たはずだ」

 

隼人「あの日も、こんな会話を君としたね」

 

八幡「そうだな」

 

隼人「俺は、君に負けたくなかったんだと思う」

 

八幡「は?」

 

隼人「君のことは、あの日テニスで勝負してからずっと見てきた」

 

八幡(どっかの人が聞いたら卒倒しそうな事を言い出しやがった...)

 

八幡「いやいや、ちょっと待てお前が俺に負けている?」

 

隼人「というよりは、劣っている...かな、そう思う自分も嫌だけどね、君とは対等であってほしいんだ」

 

八幡「今のままで明らかに俺より上だと思うんだが?」

 

隼人「比企谷は、俺にはない要素がある...俺には真似できない要素だ...」

 

八幡「俺とお前は違うんだから真似できない事があってもそれは、普通だろ?」

 

隼人「確かにな、それでも真似をしようとすれば出来ることもあると俺は思ったんだ」

 

八幡「それが今回の事ってことか?」

 

隼人「ああ、でも俺は君のようにはなれなかった」

 

八幡「なぁ葉山」

 

隼人「?」

 

八幡「お前は、俺を過大評価しすぎだ、俺はそんな出来た人間なんかじゃないし、むしろお前と比べれば俺なんて底辺も底辺だ、そんな俺と対等になろうとする必要なんかないだろ?」

 

隼人「君こそ自分を過小評価しすぎだよ、いや本当は君も気づいているんじゃないのかい?」

 

八幡「何が言いたいんだ?」

 

隼人「君は、僕なんかよりよっぽどすごいってことさ」

 

八幡「そんなことねえって....」

 

隼人「現に君の周りには、素敵な人が集まってるじゃないか、君を求めてね」

 

そう話す隼人の顔は、どこか寂しそうに見えた。

 

八幡「・・・別に俺を求めてるわけじゃねえだろ...それに、お前の周りにだっているだろ?」

 

隼人「・・・俺の周り...か」

 

八幡「何だよ?」

 

隼人「俺の周りには、君の周りにいるような人はいないよ」

 

八幡「どういう意味だ?」

 

葉山の言いたいことは、何となく分かっていたが、俺は葉山と話をする前に戸部と葉山との事で話をした、その時最後の言葉が何回も俺の頭の中で繰返し流れていて、葉山の今言った言葉を許すことができず、俺らしくないとは思うが怒りが湧いてきた。

 

隼人「俺の周りにいる人は、偽物だからさ」

 

 

       ~ ~ ~ ~ ~

 

戸部「俺本気で心配してっから!だから隼人君の事頼むわ」

 

 

 

 

この時俺の頭の中では、葉山の言葉は聞こえず戸部の言葉が頭の中で何回も何回も繰返し繰返し流れてきて、気づいたときには葉山の胸ぐらを掴みながら殴りかかろうとしていた。

 

 

八幡「はぁ..はぁ...悪い」

 

俺は、自分がやろうとしたことに気づき謝罪をしながら葉山から離れた。

 

隼人「・・・君らしくないな」

 

八幡「ああ、俺もなんでこんなことしたのか分かんねえよ」

 

隼人「そうか」

 

八幡「・・・でもな、葉山」

 

隼人「?」

 

八幡「お前の周りにいるやつが全員偽物って言うのは止めろ、お前の事を本気で心配しているやつもいるんだ」

 

隼人「・・・そうか」

 

八幡「・・・悪いな、色々いらんことまで言っちまった...」

 

隼人「いや、いいんだ...今ので少し目が覚めた気がしたよ」

 

八幡「そうか」

 

隼人「ふっ」

 

八幡「何だよ?何か可笑しかったか?」

 

隼人「ははは、いや今日、比企谷と話せて良かったよ、気持ちが楽になった、サンキューな」

 

八幡「俺は、何もしてねえよ」

 

隼人「そんなことないさ...なぁ比企谷」

 

八幡「何だ?」

 

隼人「奉仕部に依頼がしたい、頼ってもいいかな?」

 

八幡「ああ、雪乃や結衣が何とかしてくれるさ」

 

隼人「ははは、人任せだな」

 

八幡「俺は、基本的に働きたくないからな」

 

隼人「ははは、比企谷らしいな」

 

八幡「専業主夫目指してるからな!」

 

隼人「比企谷は、どっちかと言うと地味な所でこきつかわれると思うけどな」

 

八幡「ちょっと待て、ちょっとありえそうなフラグを建てるな」

 

隼人「ははは、それじゃあ、俺はそろそろ帰るよ」

 

八幡「ああ、また明日な」

 

隼人「ああ、また明日」

 

葉山が、帰った後何故か陽乃さんは暫く帰らずにご飯を一緒に食べてから帰っていった。

 俺が葉山と話をしているときに、小町といろはと話をしたらしいが、小町にもいろはにも、何を話したか聞いても教えてくれなかったので何を話したのか気にはなったが追求することはしないで、眠りについた。

 

 

 

 

       翌朝  教室

 

 

 

八幡「やっぱり、まだギスギスしてるな...」

 

結衣「やっはろー、ヒッキー♪」

 

八幡「おう、結衣か...どうした?」

 

結衣「いや、普通に挨拶だし!それと....」

 

八幡「葉山の事なら心配するな」

 

結衣「そ、それじゃあ!!」

 

由比ヶ浜は、教室ということを忘れているみたいで大声で叫びながら顔を近づけてくる。

 

八幡(顔、近い近い近い、何で女子って近づくだけでこんなにいい匂いするの?香水か何かでできてるのん?)

 

八幡「結衣....ここ教室、あと顔近いから」

 

結衣「ひゃっ...ごめん」

 

八幡「いやいいけど...」

 

戸塚「二人ともおはよー、ん?何かあったの?」

 

結衣「彩ちゃん!やっはろー!何でもないよ!!」

 

八幡「よっ、てん....戸塚、ただ結衣が暴れてただけだ気にするな」

 

結衣「ちょ!私別に暴れてないし!」

 

戸塚「二人ともいつも仲いいね」

 

結衣「い、いやそんなことは...」

 

八幡「部活の事話してただけだ、別になんともねえよ」

 

戸塚「でも比企谷君、由比ヶ浜さんのこと名前で呼んでたから付き合ったのかなって思ったんだけど...違った?」

 

八幡「・・・」

 

結衣「つ、付き合ってないから!てかありえないから!それは、少しくらいあれだけど...って!いやいや!ないない!」

 

戸塚「ふーん、そうなんだ」

 

結衣「そうそう!」

 

キーンコーンカーンコーン

 

結衣「ほ、ほら!チャイムも鳴ったしもう席つこ!」

 

八幡「俺は最初からついてるけどな」

 

戸塚「あはは、そうだね」

 

 

 

      放課後  部室

 

 

 

 

八幡「・・・遅い」

 

雪乃「比企谷君、ずいぶん話が違うようなのだけれど葉山くんは、いつくるのかしら?」

 

結衣「そうだよ!ヒッキー、教室であんなに自信満々で大丈夫って言ったのに来る気配全くないし!どうなってんの?」

 

八幡「いやほら、まだ部活始まって1時間くらいしかたってないしやむ終えない事情が起きて遅れてるだけだってことも考えられるだろ?」

 

雪乃「例えば?」

 

八幡「例えば...そ、そうだ部室の場所が分からないとか「却下」」

 

雪乃「そんなことありえないわ、一瞬でも真面目に聞こうとした事を後悔したわ」

 

結衣「ヒッキー、今の言い訳は無理があると思う...てか普通にあえりないでしょ」

 

八幡「うっ...結衣に言われるとなんか...納得いかなくなるな」

 

結衣「それはどういう意味だし!」

 

 

コンコン

 

 

俺達が話していると奉仕部の扉をノックする音が聞こえ雪乃のどうぞという声とともに俺達が待っていた人物が入ってきた。

 

隼人「やあ、遅れてすまない」

 

八幡「何してたんだよ...」

 

雪乃「立ち話もなんだし、とりあえず座ったら?」

 

隼人「あ、うんそうだね、そうさせてもらうよ」

 

結衣「は、隼人君...」

 

隼人「結衣にも迷惑をかけてすまない」

 

結衣「い、いや!そんな隼人君のせいってわけじゃないし!」

 

雪乃「それで用件は?」

 

隼人「君達に依頼がしたい」

 

八幡「内容は?とは聞かなくても分かるが話してくれるか?」

 

隼人「ああ、俺は今の葉山隼人を辞めたい...その協力をしてほしい、頼めるかな?」

 

葉山は、椅子から立ち上がり俺達の方に深く頭を下げながら頼んできた、俺達は、葉山が頭を下げたことに多少は、面食らったが葉山の言葉に対する返答は決まっていた。

 

八幡「ああ」

 

雪乃「その依頼受けるわ」

 

結衣「うん!あっ、でも隼人君今の状況の問題は、大丈夫なの?」

 

隼人「ああ、それなら問題ないよ」

 

八幡「お前...来る前に何かしてきたのか?」

 

隼人「まあね、チョコをくれようとしていた女の子達と迷惑をかけた人達に謝りに行ってたんだ」

 

八幡「それで遅くなったのか...」

 

結衣「全員ってすごいね....」

 

雪乃「今は、それよりも依頼のことだけれど、そんなに簡単なことではなさそうね」

 

八幡「ああ、でも方法がない訳じゃない」

 

隼人「どうすればいいんだい?」

 

八幡「まぁ待てよ、焦ってもしょうがない、それに俺のやり方だと結果的に現れるのは、2ヶ月後だ、これ以外の方法が思い付くかもしれんからとりあえず話すのは、明日で各自で色々考えてくるってことにしたいんだがそれでいいか?」

 

雪乃「私は構わないわ、由比ヶ浜さんはどうかしら?」

 

結衣「いいと思うけど、そのどういうふうにすればいいとか知りたいから、ヒッキーの聞いてから考えてくるじゃ駄目なの?」

 

八幡「それだと、考えるときにどうしても先入観が邪魔しちまって似たような案しか出てこないから駄目だ」

 

結衣「んー、難しいね」

 

隼人「俺のためにすまないな...」

 

八幡「お前のためじゃねえよ」

 

隼人「自分のため...かい?」

 

八幡「ああ、あんなギスギスした雰囲気の教室じゃ居心地悪すぎて困るからな」

 

隼人「君らしな」

 

そのあと、葉山は部室から出ていきここで解散になるのかと思ったのだが由比ヶ浜と雪ノ下にこのあと、少し話すことがあるからと由比ヶ浜の家にそのまま向かうことになった。

 

八幡「・・・なぁ、何で俺も結衣の家に行くんだ?」

 

雪乃「あなたは、黙って着いてくればいいのよ」

 

結衣「そうだよ、ヒッキー」

 

八幡「いや俺は、これから用事が」

 

雪乃「用事って何かしら?」ニコ

 

八幡(怖っ...何その笑顔、何でこんなに笑顔なのにこんなに怖いんだよ....)

 

八幡「分かった....分かったから」

 

俺はそのまま抵抗出来ずに由比ヶ浜の家まで連れていかれた、これから何があるかも知らされずに。

 

 

 

 

 




どうだったでしょうか楽しんでいただけたなら幸いです!次回は、八幡のバレンタインデーと葉山の依頼というお話にしようと思っています!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。