いろは(八幡お兄ちゃん )八幡(俺はいつからお前のお兄ちゃんになったんだ...?)(題名を変える予定です。内容は変えません)   作:@まきにき

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皆様こんばんわ!@まきにきです!今回の話は次回の話に繋げるためにちょっと無理したかなと少し思います。




彼は彼自身が何をやりたいのか分からない

 

 

 

三浦がうちに来た翌日の朝、すっかり俺の熱は下がっていた。

 

八幡「・・・ちゃんと、皆に礼を言わないとな....」

 

ガチャ

 

俺の目が覚めて昨日のことを思い出していると、部屋の扉が開いた。

 

いろは「先輩♪朝ですよー起きてくだ...て、今日は、しっかり起きてるじゃないですか~」

 

八幡「ああ、起こしにに来てくれたのか...ありがとな」

 

いろは「え?先輩がお礼?明日は、雨ですか?」

 

八幡「いやいや、降らねえよ...昨日看病してくれただろ...その「あー!昨日の先輩可愛かったですよー♪」」 

 

いろは「私が少し離れただけで、いろはーいろはーって」

 

八幡「い、いや...忘れてくれ....」

 

いろは「えーどうしよっかな~」

 

八幡「いやまじで「二人ともなーにやってるんですかねー?」」

 

八幡-いろは「・・・あ」

 

俺がいろはに、忘れてくれと頼んでいると、小町が部屋に入ってきた。

 

小町「お兄ちゃんもいろはちゃんも遅ーい!!」

 

八幡「い、いやその」

 

いろは「あ、あのね...これには」

 

小町「二人とも言い訳は良いから、早く朝ごはん食べるよ!」

 

俺といろはは、小町に怒られながらリビングに向かい、ご飯を急いで食べて、制服に着替えて外に出ると、小町が既に自転車の荷台の上に乗っていた。

 

小町「レッツゴー♪」

 

八幡「はぁ....またか」

 

小町を自転車の荷台に乗せて中学校まで送り届けて自分も学校に向かう。

 

学校に着くとやはりまだ、俺を見るとその場から、離れる人や目線を反らす人ばかりだった。

 

八幡「覚悟はしてたが...まぁこんなものか」

 

八幡(まぁ、もともと....ボッチだったしな)

 

俺は自分のクラスの前に着き、扉を開けると思いがけない人から声をかけられた。

 

戸部「お、ヒキタニ君じゃん~」

 

八幡「お、おう」

 

いままでは、教室に入っても俺に話しかけてくる人なんていなかったので、少し戸惑ってしまった。

 

優美子「おはよ、ヒキオ何キョドってんの?キモいから、その顔やめた方がいいよ」

 

八幡「・・・三浦」

 

この時、俺は昨日三浦に言われたことを思い出していた。

 

隼人「やぁ、比企谷」

 

八幡「・・・葉山」

 

結衣「ヒッキー、やっはろ~♪」

 

由比ヶ浜も、教室では表だって俺に話しかけてくることは、いままで無かったのだが何かが吹っ切れたように話しかけてきた。

 

八幡「お、おう...おは「てか、優美子ヒキオって誰だよ~ヒキタニ君だしー」・・・どっちでもねえよ....」

 

優美子「えー名前なんて何でもよくなーい?」

 

八幡)今気づいたが全員違う呼び方なんだよな....俺の名前いくつあるんだよ...)

 

海老名「あれー皆今日来るの早いね~」

 

優美子「おっ海老名じゃーん、はよっす」

 

八幡(え?何はよっすって何処の挨拶なの?)

 

海老名「うん、優美子ハロハロ~」

 

結衣「姫菜~やっはろ~♪」

 

海老名「結衣もハロハロ~」

 

八幡(こいつらは、挨拶も統一する気がないのか....)

 

海老名「ヒキタニ君もハロハロ~」

 

八幡「お、おう」

 

俺は、自慢ではないがこの学校内ではトップワーストだ...うん、そもそも自慢出来る事でもないな....。

 そして、そんなトップワーストみたいな俺が教室に入るやいきなり学校内でのトップカーストである、メンバーと挨拶を交わし普通に話をする...そんなことをすればどうなるかなんて分かりきっていた、俺は誰にも気づかれないように周りの様子を確認した。

 

クラスメイト達は、何人かで集まってこちらを向きながらコソコソと話をしていた。

 何を話しているのか聞こえた訳では勿論ないが態度が露骨すぎて何を言っているのかは何となく分かっていた。

 

だが、いつもの俺ならここで皮肉の1つでも言ってこの状況を打開して、ボッチに戻っていただろう...しかし、俺がその行動に移れない理由があった。

 あの時の三浦が俺に言った言葉...「あーしら友達じゃん」この言葉が俺の行動を止めていた。

 

八幡「・・・友達...か」ボソ

 

結衣「ん?ヒッキーどったの?」

 

八幡「いや...ちょっとな」

 

俺が俯いてしまったせいか、由比ヶ浜が心配して声をかけてくれる...。

 

八幡(由比ヶ浜は、やはり優しいな...でも何故だろう、三浦や葉山、結衣....それに戸部、こいつらは、俺に優しくしてくれている、気を使ってくれている...その現状が...この現状に甘えているおれ自身に、俺は許せないでいた、何故許せないのかは分からない、これが俺の求めていた結果なのか、友達というものなのか分からない、だけど俺は自分を偽ろうとしている....気づいているのに、気づいていないフリを俺はしているのだ、だから俺は自分自身を許すことができない)

 

俺は、休み時間になる度に話しかけてくれる状況に身を任せてさぞ楽しそうに心の中では、自分を嫌いになりながら話を放課後になるまで続けた。

 

キーンコーンカーンコーン

 

八幡「・・・放課後...か」

 

結衣「ヒッキー!一緒に部室行こ!」

 

八幡「あ、ああ...わかったよ」

 

俺は、由比ヶ浜に言われるがままに立ち上がり教室をあとにした。

 

廊下を由比ヶ浜と並んで部室に向けて歩いていると、急に由比ヶ浜が少し歩くペースを速くして、俺の少し前に行くと俺に話しかけてきた。

 

結衣「ね、ねぇ...ヒッキー」

 

由比ヶ浜が、少し前を歩いているので顔は良く見えないが声は、少し震えていることは分かった。

 

八幡「・・・どうした?」

 

結衣「今日ね、ヒッキーなんだか元気無かったし...あの、私達が教室でヒッキーに話しかけたのって迷惑だったのかなって...」

 

八幡「!!」

 

由比ヶ浜の言葉で俺は、驚愕した....俺は顔の表情を隠すのは上手いと自負していた、だから上手く隠せていたと思っていた、だが...由比ヶ浜には、簡単に見破られていたのだ。

 

結衣「たぶん、皆は気づいてないと思うよ...でも、でもね...」

 

由比ヶ浜は、歩くのをやめてその場に立ち止まる...俺は由比ヶ浜の顔を表情を見るのが怖くて俺も一緒に止まってしまった。

 

結衣「私は....私には分かるよ!!ヒッキーなんか今日とっても辛そうだった...顔はなんとか笑おうとしてた....けど、全然そんなの笑顔じゃないよ!ヒッキーが、何でそんなに辛そうにしてたのか私ずっと考えてた...でも全然分からなくて...ねぇ?ヒッキーには、私達と教室で話すのって迷惑なの?」

 

由比ヶ浜は、少しずつ俺の方に振り向いてきた...その顔は涙を必死に堪えている顔、それに...俺はこの顔を知っている・・・自分には、何も出来ない、どうにかしたいのに自分ではどうにもならない...自分に対して許せない時の顔だ...。きっと俺も今由比ヶ浜と、同じ顔をしているのだろう...。

 

八幡「ち、違うんだ...別に嫌じゃなかった...でも、俺にも分からないんだ....皆の優しさは素直に嬉しい...だけど、自分が自分自身がどうしても俺は許せないんだ」

 

結衣「・・・ヒッキー」

 

八幡「悪いな...俺は「そっか、それなら良いんだ....」」

 

結衣「私...私....ね、ヒッキーに嫌われちゃったのかなって思って...」

 

八幡「感謝はしても、嫌いになるなんてことはねえよ....お前が俺を嫌いになることはあるかも知れないけどな」

 

由比ヶ浜は、目に溜まっていた涙を拭いながら顔を赤く染めながら笑顔で俺に言ってきた。

 

結衣「ううん、それだけは絶対にないよ」クス

 

八幡「」ボー

 

夕焼けのせいなのかその時の由比ヶ浜の笑顔は、とても可愛くて魅力的で俺は、何も言えずに由比ヶ浜に魅とれてしまった。

 

結衣「な、何!?ヒッキー、私の顔に何かついてる!?」

 

八幡「あ、いや...ちょっと魅とれちまって...あっ」

 

結衣「え、魅とって...えーーー!」

 

八幡「あ、いや...すまん、今の無しで....」

 

八幡(しまった....本人に直接言うとか...何やってんだ俺は....)

 

結衣「あーいや...そのありがと」

 

最後の言葉は小さくて聞こえなかったが、顔を赤くして俯いてしまった、由比ヶ浜を見て俺は謝ることにした。

 

八幡「そ、その...すまん」

 

結衣「いや、別に謝らなくても....」

 

八幡「いや、でもな」

 

結衣「うーん...それなら、あ、あのさ....」

 

八幡「ん?」

 

結衣「その今度の日曜に千葉の春祭りがあるんだけど....かなり小さいお祭りなんだけど、二人で一緒に行ってくれない...かな?」

 

八幡「ん?こんな時期に祭りがやってるのか?いやでも、なんで..?」

 

結衣「ほ、ほら...屋台でたくさん...奢ってもらえるし!今回のお詫びってわけで!」

 

本当は俺だって分かっている..お正月に由比ヶ浜にキスをされたんだ...流石に由比ヶ浜の気持ちにも気づいている。

 だが....由比ヶ浜が俺に抱いてくれている感情...俺は由比ヶ浜の気持ちに気づいていないと気づいてはいけないと自分に言い聞かせてしまう...もしも、由比ヶ浜の気持ちに気づいてしまえば、きっと今の状況は崩れてしまう...雪ノ下や、一色、由比ヶ浜とのこの日々は終わりを告げてしまうと俺は分かってしまっているのだ...だから、俺は分かっていても分かっていないと自身に呪いをかけてしまう。

 

八幡「まぁ...今回のは俺が悪いしな....」

 

結衣「え!?じゃあ良いの!?」

 

八幡「あ、ああ」

 

結衣「やったぁー!それじゃあ、部室に行こう!」

 

由比ヶ浜は、いままでの暗かった表情が嘘みたいに笑顔になり、部室に向かう。

 

八幡(・・・結衣と二人で....か)

 

 

 




次回は、由比ヶ浜が何故事故の時に比企谷八幡の事を知っていたのかが明らかになります!楽しんでもらえると嬉しいです!

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