いよいよ大学編に突入しました。
ワンワンワン放送局のお姉さん名前「秋月弥生」
不明のままですので、勝手に命名しました。
僕は今、姉さん・・・佐倉慈と5人の女の子
「丈槍由紀」「恵飛須沢胡桃」「若狭悠里」「直樹美紀」「祠堂圭」
と学校で暮らしていた・・・。
「暮らしていた」
何故過去形?
それは・・・あまり思い出したくないが・・・・
助けが来たと思われたヘリが墜落した・・
墜落したヘリは爆発し、校舎にも甚大な被害を齎した。
電気も水も全ての設備は使えなくなった・・。
もう学校では暮らす事は不可能。
職員室にあった「緊急避難マニュアル」に記載されていた
「イシドロス大学」と「ランダルコーポレーション」
のどちらかに進学か就職をしようかと迷った。
「大学に進学しよう」と意見が合致した為、進学にする事になった僕達。
巡ヶ丘高校に3年間のお礼を述べ、僕達は高校を卒業した。
目指すは「イシドロス大学」
ブロロロロ・・・
学校を出て、大学に向かう僕達。
「学校・・・もう見えなくなったね・・・」
後ろの席の窓側に座る由紀が淋しく呟く・・。
「そうだね・・。本当に卒業しちゃったね」
僕も由紀と同じく窓から校舎を見つめる。
暫く沈黙する僕と由紀。
「由紀先輩、そんなに卒業がいやならもう一年・二年と留年しますか?一人で」
「や、やだなぁ~。も~。みーくん酷いよ~」
「冗談ですよ。先輩」
美紀さんの冗談に焦る由紀。
「でも・・確かに淋しいですね・・。」
暫しの沈黙
「お、おい・・・そんな通夜みたいな暗い雰囲気はやめよーぜ。そだ、ラジオ付けてみよーぜ」
助手席に座る胡桃さんがラジオの電源を入れる。
ガーピー・・・
「ワンワンワン放送局~」
「!!!!」
『皆~今日も元気にこれ聞いているかな~?そう言えば『GSH』の放送がないけど、どうしたんだろうね?何か
あったのかな?』
「うん、ヘリが落ちてね・・」
ワンワンワン放送局のお姉さんの問いに答える由紀
「ラジオですからこちらの声は聞こえませんよ?先輩」
「解ってるよ~(;´・ω・)」
『そういえば遊びに来てねといいながらここの住所言ってなかったね。住所はねぇ~』
お姉さんが住所を言う。
急いでメモを取り、地図で確認する。
『じゃ、今日はこの音楽を流すね~』
※ガールズ&パンツァーBGM「カチューシャ」
僕は地図を確認しながらお姉さんの住所を探した。
「場所解ったよ。この住所だと・・鞣河小学校の付近だな・・」
「!!(ピクッ)」
僕が小学校の名前を出すと、悠里さんは体をピクンと震わせる。
「?どうしたの悠里さん?」
「・・・・な、なんでもないわ・・・。」
「?」
「それで、大樹。ここからだとどう行けばいいの?」
「あぁ・・えーと、次の角を曲がって・・次のT路地を左に行って・・」
流石に思う通りに通行出来ない・・・。
車同士が衝突して道を塞いだり、奴等が徘徊して道が通れないなど
行き先を阻んでいる・・・。
あっちこっちと進み、目的の場所に辿りついた。
「・・・ここだよな?」
「えぇ、ここだと思います」
四方を分厚いコンクリートに囲まれた家・・
家って言うより・・シェルターだよな・・。
「でもどうやって入るの?」
シャッターがあるが、電動式なのでこちらから開くことは出来ない・・。
「こんにちわ~」
由紀が大きな声で叫ぶ
「ばっ!大きな声出したら奴らがくるだろ」
胡桃さんが由紀の口を塞ぐ
「ん~ん~」
さて、どうしましょうか。
そんな事考えているとシャッターから声が聞こえた。
『誰?』
「あの・・僕達GSHの・・・」
『GSH!?嘘!?本当に遊びに来たの!?』
「あ・・はい」
『わぁ~本当に来てくれたんだ~あ、ちょっと待ってね。今シャッター開けるから』
シャッターが開くと、ショートカットの女の人が現れた。
「いらっしゃ~い。ささ、ここだと危ないから中に入って!」
「私は弥生。秋月弥生。ワンワンワン放送局のDJよ。」
「僕達は・・」
弥生さんに一通り自己紹介をする。
そしてこれまでの経緯を話した。
「なるほど・・・そんな事があったんだ・・。大変だったね。私もあの騒動の後、急いでここに避難したの」
「ここは災害とか起きた時にラジオや放送で呼び掛けをする所なのよ。後、食料保管庫でもあるのよ。ほら」
扉の先には学校と同じ食料や薬品が備蓄されたコンテナが沢山あった。
ふ~ん・・ここにもランダルコーポレーションの息が・・・。
「それより皆、疲れたでしょ?今日はここに泊まらない?久し振りに人と会えたし、も少し皆とお話がしたいんだけど・・・」
秋月さん・・・。
そうか、ずっと一人でラジオを通して呼び掛けてやっと人に出会えたんだもんな。
「ではお言葉に甘えて。秋月さん」
「私の事は弥生でいいよ」
久し振りに僕達以外の人に出会えた。
もしかして他の人もこんな所に避難しているんだろうか?
いいぞ。少し希望が見えてきた!
皆が弥生さんと女子トークしている。
だが、悠里さんは参加しないで隅の方に座っている。
「どうしたんだ?向こうでお話ししないのか?」
「私は・・いいわ。今そんな気分じゃないの・・」
「?」
「あのね・・私・・妹がいるの・・歳の離れた妹がね・・。忘れちゃった?」
「あっ!」
思い出した!そういや、悠里さんとは高1で同じクラスだったな・・・。
前に悠里さんが休んだ時にプリントを届けに行った時に小さな女の子がいたなぁ・・。
「私ね・・今の今まで忘れていたの・・・。いえ、正確には忘れていなかったわ・・・」
「・・・・」
「由紀ちゃん・・あの子を妹の代わりにしていたのよ・・。ふふっ・・酷いお姉ちゃんよね・・自分は助かって・・あの日、私は屋上にいたけど、あの子は・・るーちゃんは・・・。」
「・・・明日、小学校に行ってみるか?」
「えっ?」
「・・・もしかしたら・・・って事もあるだろ・・」
「・・・そ、そうね・・」
ー翌日ー
「皆、ちょっといいか?」
「?」
「悠里さん・・妹がいるんだ・・。歳の離れた妹さんがね・・。この近くの鞣河小学校にいると思う・・それで行ってみようと思うんだが・・」
「よし!行こうぜ!妹さんを助けに!」
シャベルを振り回し、戦闘準備に入る胡桃さん。
「大勢で行くのはまずい。何かあった時に身動き出来ない・・。ここは二手に分かれた方がいい!」
「二手に・・ですか?」
「そう。小学校に行くチームと、ここに残留するチームを作るのさ」
「そうか・・。確かにこの大勢で行くのは危険だな。なら私と大樹と・・」
「いや、僕と胡桃さんが一緒に行ったら、ここを死守する人が居なくなる。僕が行くか、胡桃さんが行くか。どちらかになるだろう。戦闘の経験値があるどちらかが」
誰が行くか?それぞれ協議した結果・・・
僕と悠里さんと由紀と圭が行く事になった。
胡桃さん・美紀さん・姉さんはワンワンワン放送局に留まる事に。
「佐倉先輩、圭の事お願いします。圭はちょっと調子に乗る所があるので、本当にお願いします!」
「うん、解った」
「いいか、あまり無茶するなよ?絶対無事に帰って来いよ?」
「あぁ、解っている。胡桃さんもここを・・姉さんを頼むぞ!」
お互い笑顔で以心伝心の様に交わす。
「じゃ・・行ってくる・・」
悠里さんに先導され、小学校に向かう。
遅くなってすみません・・。
原作ではお姉さんは既に見送られてしまいましたが、なんとか
生存させています。
お姉さんがどんな人なのか、原作では不明ですが(名前もですが)
もし、お姉さんがいたら、きっと彼女達にも心強いでしょうね。
では次も宜しくお願いします。
どらえふ