「前回、変態筋肉と強気な女神と戦闘し、見事勝利した暁だ。」
その後、なにも起こらず元の世界に戻ってこられたが、もしあの時、能力で未来視をしていなければ他の神が来て面倒なことになっていた。
…しかし、最近思うんだ。妖怪が、減っている。俺の10km妖怪探知センサーが、反応しない。たまーに、あのスキマ妖怪の反応が出る。あいつ、次は何を企んでるんだ?
そんなことを考えながら旅をしていた。
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その日の夜
今、焚き火の火をつけてます。いやー能力でつけることも出来るけど、こうやって原始的な方法でやるのもロマンがあって良いよね。
よし、ついた。この火を、薪にっと・・・ふぅ、終わった。暖かいな~。
焚き火で暖まっているふと、思い出した。
「そうだそうだ。忘~れ~てた~、さっきニジマスを釣ったけな。」
そのことに気づき、能力で創った四次元ポケ…ゲフンゲフン、もといものすごいポケットの中にあるニジマスを、取り出した。
「ふふ~ん、能力で創った串をニジマスの口からさして焚き火近くに置いてっと、出来た。」
後は、焼けるまで待とう。まあ、仙人になったから何も食わなくても良いのだけれど、食った方が、幸せな気分になれるからね。
五分後辺りは、ざわめき出した。
「なんだ、辺りがざわめき始めている!!」
ものすごい妖気が、近寄ってくる。紫よりは、小さいが、幽香の妖気を越えている。
そして、その妖気の正体が、現れた。
「久しぶりの人間、……ご馳走だわ。」
見た目は、橙色がかっている金髪で、身長は160cm、黒いロングスカートに胸元辺りは、赤いリボンで結ばれている。
「おい妖怪、名は何と言う。」
「ルーミア。常闇の妖怪、ルーミアよ。」
「俺の名は、仮面さんだ。」
よだれだらだらで、よく上手く噛まずに、言えたなこの妖怪。そんなことを思っていたら、襲いかかってきた。
「大人しく食われなさい。」
「いや、冷静になれ。」
軽く妖怪の頬を殴ったら、蹲りあっちが大人しくなった。
「よく考えろ。こんな暗い森の中で、一人だけでいるんだぞ。只者ではないくらいわかれ。あと、よだれを拭け。」
「すまないね。だけど最近、陰陽師とか言う奴らのせいで、雑魚妖怪もいないし、人間も食えやしない。」
「大変だったんだな。そこ、座りな。」
「あ、ありがとう。」
「殴った頬を治してやる。大人しくしてろよ。」
赤く腫れていた頬に、手を当て能力を使った。
「ほれ、治ったぞ。ついでに、魚が焼き終わっているな。」
焼き魚の串の部分を掴み、かぶりつこうとしたが、ルーミアが、見ている。
「何だよ。」
「ジーー(゜ρ゜)」
「だから何だよ。」
「ジーー(゜ρ゜)」
能力を使って透視をした。
「食わせろ食わせろ食わせろ食わせろ食わせろ食わせろ。」
たく、しょうがねぇーな。
「ほれ」
「(゜▽゜*)」
引いてみた。
「(´・ω・`)」
出した。
「(゜▽゜*)」
引いた。
「(´・ω・`)」
これで勘弁してやろう。
「ほらよ。」
「仮面、なんか色々してもらってすまないね。」
「それ食べたらどっか行けよ。とっ、ちょっと水を川から汲んでいくから静かに食ってろ。あと、俺の分を食うなよ」
「わかったわ。」
わかってるのかわかってないのかっと、思いながら立ち、川の方へ歩いた。
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「何で俺が、ルーミアに魚あげなきゃいけないんだよ、たく。」
覚えがある妖気が、漂ってきた。
「はぁーー何だよ今日は、大妖怪の市場かよ。」
俺は、立ち後ろを向き四歩前に歩き、立ち止まる。
「出てこいよー、紫。」
俺は、スキマがあるであろうところに、手を前にかざし、無理矢理スキマをこじ開け、紫を鷲掴みをした。
「は、はーい。久し振り、元気してた。」
「幽香以来だな。で、なんのようだ。」
「あのー、さっき会った妖怪いるじゃないですか。そこに。」
「そうだな。」
「あの子を、私の世界に入れてあげたいの。」
「それで。」
「手伝って。」
「いいぞ。」
「え、ホントに!!」
「そうだが、何で驚いているんだ?」
「いや、いつもなら、「絶対やらないぞ。何言われてもやらないぞ。」って言うから。」
「今回は、しょうがない。」
「しょうがないって、何がしょうがないの?」
「いやね、あいつがね。最近陰陽師のせいで、ろくに飯を、食ってないんだ。だからだよ。」
「あんたにそんな善の心が、有ったなんて!!」
「俺は、お前の中でどんなイメージだよ。」
「そんなことは、ほっといて説得しに行きましょう。」
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大丈夫かなっと、思いながらさっきの場所に戻った。
「おい、ルーミアちょっといいか。話があるんだ。」
「か、仮面。私は、お前の分を食ってないぞ!」
こいつ自分で墓穴を、掘りやがった。怒りたいが、そんなことはどうでもいい。
「んっなことは良い。話があるだ。紫出てこい。」
「はいはーい。」
「なんだお前は?」
「私は、紫。スキマ妖怪って言えばわかるかな。」
「!あのスキマ妖怪か。」
「え、何お前。そんな有名なの。」
「そうよ。で、話があるんだけどすぐに言うね。私が創った世界に来ない。」
「世界?」
「そう世界。私が創った世界わね、人間がいる人里、妖怪がいる山、動物が野生にいてね共存する幻想みたいな世界なの。どう、来てみない。」
「ああ、そんな世界があるなら行きたい。陰陽師たちのせいで、食い物をろくに食えないしな。」
「よし。交渉成立ね。」
すると、ルーミアの足元にスキマが現れルーミアが落ちていった。
「あぁぁぁーー。」
「一名様ご案なーい。」
「ひどいなお前。」
「私は、戻るね」
「ああ、わかったよ」
「じゃあね。」
スキマを開き紫は、帰っていった。
「はぁーしんど。だけど、こんな出会いがあるから旅をやめられないな。」
そんなことを思いながら焚き火の火を消し眠りについた。
お気に入り件数を見て十件越えていることに気づき驚きました!
こんな短い小説を読んでくれる人に感謝感激です。
読んでいただきありがとうございました。