幽香と戦い二百年の時が経ち、飛鳥時代の終わりの時を迎えた。飛鳥時代が終わるので、都を出た。
旅を続けていると、青娥に会い修行の手伝いをしてやった。
「青娥さんは、修行熱心ですね。」
「仙人だもの。修行しなきゃ体が固まっちゃうわ。でも、暁が修行してるところ見たことないわ。いつも何してるの?」
「呼吸法をしたり、仙力や霊力を練ったり、山奥にいる妖怪たちを瀕死にして回復させてで、又瀕死にして回復をさせてる。」
「結構酷いことしてるわね。」
「いいじゃないですか。妖怪は、人を狙ってるんですよ。トラウマを植え付けた方がいいですよ。」
こんなやり取りし、三日間手伝い青娥とおさらばした。
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神
それは人間や人外の人智を超えた存在で、人間に対し禍福や賞罰を与え、信仰・崇拝の対象となるもの。
遥か昔俺たちがいた世界にもいたが今は神界と言う世界で人間たちを見守っている。
「というわけで来てみたのだった。いやー神界と言うところは、ホントすごいね。俺より神力が高い奴らばかりだ。オラ、わくわくすっぞ。まぁ、能力を使えばこんな神界でも無双出来るけどね。」
ふつうに神界を歩いていると俺の前に男性と女性が立っていた。
「君、見てくれこの僕の肉体を、ふんっ。」
男性はそうそう急に自分の体を見せてきた。こういう筋肉マニアにはこういったことを言うと喜ぶ。
「凄く………美しいです。」
「そうだろ。筋肉は美しい。ううん、名言ですね。君と僕は気が合いそうだ。そして僕と一緒に筋肉神を目指そう。」
あ、駄目だこいつ。筋肉をつけているうちに重症をおったようだ。
「うん、やだ。」
「ほらやっぱり断られてるじゃないトール。」
「はぁーこの人なら一緒に、目指してくれると思ったのに。フレイヤ僕、どうやって生きていけばいいかな。」
彼らの名前は、男性がトールで、女性がフレイヤらしい。あれ、こいつらチートレベルの北欧神話の神々だ。
「トール拗ねてないで立って、この人神界を侵入した人だよ。」
あっ、やっべぇーーー。神界に入るとき、能力使うの忘れてた。
「何だって!!しかし、筋肉を分かっている人を倒すなんて僕には、出来ない。」
「あぁーーもう使えないわね!ねぇ、そこのあなた。単刀直入に言うは、神界から出なさい!!」
「無理だね。折角、神界に来たんだ。楽しまなきゃ損だろ。どうしてもと言うなら力づくで出しな。」
「いいわよ。さぁ、トールさっきのことは、水に流してあげるから戦いなさい。」
「で、でも。」
何だよ。この茶番は、早くしてほしい。
仕方がない。手伝ってやろう。
「おい、そこの肉だるま早く立ちな。そんな気持ち悪い筋肉のことで拗ねてんじゃーねーよ。」
「っ!!!貴様………今……なんて………言った。」
「肉だるまとそんな気持ち悪い筋肉。」
「肉だるまだと!!!そんなだと!!気持ち悪いだと!!俺を貶すのは、いい。しかし、貴様は筋肉に悪口を言った。俺は、貴様を許さない!」
「あなた、なんてことをトールに言ったのよ。トールに言ってはいけない言葉ランキング一位、二位、三位をいっしょに言ってしまうなんて。……終わったわ。神界の三分の一が、無くなるわ。」
「いでよ、我が神器ミョルニル!!」
雲行きが怪しくなり、トールが腕を上げると、トールの頭上に雷が落ちトールを巻き込んだ。
しかし、トールは無傷で、さっき上げた腕の手には、電撃が走っている大鎚を持っていた。
「貴様に、このミョルニルと俺の筋肉の力を見せてやる。」
言い終わると同時に、俺の後ろに、トールが回り込んだ。
「隙だらけだ。ふんっ。」
トールは、ミョルニルを大きく振りかぶり俺に、当てようとしたが、当たる寸前に輪廻眼の神羅天征で斥力を操り避けた。
「何の能力かは、知らないがうまく避けたな。」
「当たったら、やばそうだったんでな。」
しかし、当たる寸前とてつもない熱を感じた。トールは、ずっとぶんぶんとミョルニルを振っているし、熱エネルギーを音エネルギーに変えるほどトールにとって熱いのか。用心しよう。様子を見るために、仙力を込めた霊丸を撃ってみよう。
「塵になりやがれ。」
「巨人族の子供ほどの弾を二発打つだと!!貴様も中々やるようだな。だが、我が神器ミョルニルには、敵わない。受け止めてやる。」
すると、トールはミョルニルを両手に持ち、ミョルニルが2m位の大きさになった。大きくなったミョルニルを霊丸に、向かって叩きつけた。
「ふんっ。………く、互角だと。しかし、俺の本気は、これからだ。筋肉よ、俺に力をくれー!!」
トールは、本気を出し俺の霊丸を消滅させた。
だけど、やっと俺の一割程度と互角の者が現れた。少しは、楽しませてくれよ。
「来な、俺の霜月とお前のミョルニル、どっちが強いかというやつだぜ。」
「いいだろう。面白い。受けてたとう。」
俺とトールは、同時に足を前に出し間合いを詰めて、つばぜり合った。
「力も互角だと。貴様は、本当に何者なんだ。」
「ただの侵入者さ。」
霜月の能力を使ってみよう。
「何ー!互角だったはずだったのに跳ね返されただと。」
「隙だらけだぜ。」
トールが、よろけているうちに峰で斬りつけた。
「くっ、い……つ………か…覚えていろよ。」
トールが、力がぬけたように倒れた。
「あなた、本当に何者なの。」
「女神様、知って良いことと知ってはいけないことがあるんですよ。」
「うっ。」
フレイヤも、幻術で眠らせた。
「こいつらに仮面の下の顔を見られて、思い出されるとめんどうだから、完全に記憶を消そう。」
二人の記憶を完全に消して、元の世界に戻っていった。
読んでいただきありがとうございました。