東方全能旅   作:焼鰯

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短いですが宜しければどうぞ。


十六旅:外見は優美で中身は戦闘狂な花の妖怪

太子たちを棺桶に入れて何日か経った。

青娥は、復活の時が来るまでどこかえ行ってしまった。

 

「おっす、オラは暁。太子たちや青娥がいなくなってしまってとても暇だぞ。…………俺は、誰に話しかけてるんだよ。」

 

世間では太子たちは、謎の病で死んでしまったことになっている。太子が亡くなったことにより物部氏と蘇我氏が「「戦争だー!」」とか言って物部氏が全滅して蘇我氏は、残り少ない人数だった気がする。こんな感じで、太子が亡くなり影響があった。

証拠に、能力を使って都の人達の心を読み取ってみる。

 

「太子様が死んでしまって私たちは、何をすればいいのかわからないの。」

 

 

「この時をどう生きれば……。」

 

 

「物部の奴ら、いい気味だぜ。」

 

 

「俺たちが、仏教を進めていくぞ!」

 

 

「おーーー。」   「おーーー。」   「頑張るぞー。」

 

この現状である。

 

「明らかに最後の方やる気がないだろ。」

 

すると、後ろから女性の声が聞こえた。

 

「相変わらず楽しいことしてるわね。」

 

「なんだ紫か。まだ旅は終わってないぞ。」

 

「そんなことを聞きに来たんじゃないわ。」

 

「じゃあなんだ。」

 

「聞いたことある?ごく稀に出現する花の妖怪。」

 

「花の……妖怪?」

 

「夏限定に出てくる妖怪よ。」

 

「なんかド○○エに出てくるメタルスライムみたいだな。」

 

「何言ってるか分からないけど、多分あってると思うわよ。」

 

「で、その花の妖怪がどうしたの。」

 

聞いたら紫が目を輝かせながら近寄り、

 

「その妖怪を見に行ってほしいのよ。(その妖怪に頼まれちゃった。)」

 

「ハ、はあぁぁ!」

 

「うるさいわよ。耳もとでそんなでかい声で驚かないでよ。」

 

「そりゃそうだろお前。今、俺能力つかってるんだぜ。お前がそんなこと言うから、お前の心の声丸聞こえだぜ。」

 

「えっ、うそ。」

 

「えっ、うそじゃねーよ。何可愛く言ってるんだよ、自分の年齢もわかん…ね……の…………かよ。」

 

暁が言ってしまった瞬間、紫の妖力が高まりそれはまさに、鬼神のようだった。

 

「えっ、今なんて言った。」

 

「いえ、喜んでやらせていただきます。」

 

「よろしい。」

 

「で、その妖怪はどこにいるんだ。」

 

「あーそのことなんだけど、私が送るわ。」

 

紫は、手を前にかざすとスキマが現れ、指でクイクイと指している。

 

「スキマに入れば二分で着くわ。」

 

「いや、お前が送らなくてもいいよ。妖怪がいるところに特徴的な所とかないの。」

 

「特徴的な所ねー……向日葵畑よ。」

 

すると、紫が言った瞬間目の前に向日葵が現れた。

 

「うわぁ!びっくりしたわ。何をしたの。」

 

「何をしたのって向日葵の自然の気を探って向日葵が沢山あるところに瞬間移動をしただけだぜ。」

 

「ホントに使い勝手が良い能力よね。」

 

「お前も使い勝手が良い能力だがな。」

 

向日葵を掻き分けて避けていくと、細い道に出た。

 

「整備されてるんだな。」

 

「相手は花の妖怪よ。花が大好きだからきれいにしてるのよ。」

 

「だんだん妖気が強くなってるぞ。近いぞ。」

 

ずっと道を進んでいると緑髪の女性がいた。

 

「お前が花の妖怪だな。」

 

そして女性はこちらを振り向き言った。

 

「えぇそうよ。私はここに現れる花の妖怪、風見幽香よ。紫から聞いているわ。あなたは仮面さんかしら?」

 

暁は紫に対して小さく呟いた。

 

「俺を紹介するとき仮面さんって、紹介したの。」

 

「そうだけど。悪かった?」

 

「いいや、逆に好都合だ。」

 

「何話してるの。早くしてほしいのだけど。」

 

「すまんすまん。俺が仮面さんで合ってるよ。で、何故俺を呼んだんだ。」

 

「戦いたいの。」

 

「はぁ?」

 

「紫がとても強いから戦ってみればって言うから戦いたくなったの。」

 

また紫に対して小さく呟き、

 

「紫さん。」

 

「ごめんね。」

 

「あとで覚えてろよ。」

 

暁は前に出た。

 

「いいだろう。だけど、ここじゃ荒れるから場所を替えよう。」

 

「別に替える必要はないわ。紫が結界を張ってくれるから荒れないわ。」

 

「そうか。勝敗は、どう決める?」

 

「力尽きるまで。」

 

「紫は黙ってろ。」

 

「どちらかが降参を言うまで戦い続けるは、どうかしら。」

 

「よしそれでやろう」

 

暁は大きく後ろに下がり霜月を抜いた。

 

「では、始めましょう。」

 

暁が言ったら、先手を打ったのは幽香だった。

幽香は向日葵を鞭のように強化し操り、暁を襲った。

暁の全方位から向日葵が襲ってきたが、暁は峰で弾いていた。

 

「こんなに向日葵があると、移動できないな。」

 

「暁が苦戦しているわ。」

 

幽香は次の攻撃を行った。幽香は、妖力弾を向日葵と同じ全方位に放った。

暁は妖力弾を霜月の能力で幽香に跳ね返したが、向日葵で防御されてしまった。それを何回も繰り返した。

 

「あまり強くないわね。期待して損しちゃった。」

 

幽香は、暁の隙をついて暁の手足を縛り両手を前にかざして唱えた。

 

「いい土産にしてね。」

 

幽香の両手から放たれたのは、妖力弾を遥かに超える極太レーザーだった。レーザーは、暁をのみ込み暁はまともにくらった。

 

「つまんないわね。」

 

「暁がこんな簡単にやられてしまうなんね。」

 

しかし、倒れた暁は少しずつぼやけてきて霧になってしまった。

 

「っ!!やられていない。どこに行ったの!」

 

幽香は、消えた暁を見て警戒し始めた。

 

「ここだぜ。」

 

幽香は、声がする方を振り返ると暁がいた。

 

「どうやって抜き出したの。」

 

「どうやって抜き出したかって?それは、幽香に幻術をかけたからさ。お陰でどんな攻撃方法か分かったよ。」

 

「ふーん、そうなんだ少しは楽しめるじゃない。次はどうかしら。」

 

幽香は、高く飛びさっきのレーザーの構えをした。妖力が溜まると、幽香が二体に分身し二本のレーザーが暁を襲った。

暁は軽々しく躱し手を複雑に組み印を結んだ。

 

「多重影分身の術。」

 

暁が言うと、あっちこっちから煙がわき出てきて暁が現れた。暁がどんどん現れざっと五十体はいた。

 

「これぐらいでいいかな。」

 

「何よ、この数あり得ないわ。」

 

「ヤバい気がするわ。避難しましょう。」

 

紫がスキマで隠れたのを確認したら、大量の暁は

右手に螺旋丸を、左手にはチリチリと音をたてた千鳥をつくった。

 

「こっちを見な。」

 

「体が勝手に動いてしまうわ。何でなのよ。」

 

「何でだろうな。一つだけヒントをやろう。俺の能力は一つだけじゃない。」

 

幽香は、苦笑いしながら言った。

 

「反則じゃないその能力。」

 

「自分でも本当に思うよ。話しは済んだし最初の攻撃にして最後の攻撃にしてやるよ。」

 

「優しくしてちょうだいね。」

 

「わかったよ。」

 

幽香を睨みながら言った。

 

「地爆天星。」

 

言ったと同時に幽香を中心に岩や石が集まり3m位の円形の岩ができた。

大量の暁は岩目掛けて放った。

 

「「「螺旋丸!!」」」

 

「「「千鳥!!」」」

 

とてつもない力がぶつかり合い向日葵畑以外焼け野原となった。

 

________________________________________________

 

焼け野原となってしまったが、幽香は無事だ。

 

「全く、危うく死ぬところだったわ。やり残したことがあるのに。」

 

「でもいいじゃないですか。向日葵畑は無事ですし。」

 

「あんたね。花の妖怪だから、自然を大切にしてるのよ。」

 

「そうでしたね。」

 

幽香は周りを見ていた。

 

「紫は、どうしたの?」

 

「そうだったな。紫ーー出てこい。」

 

すると、空間に裂け目ができ紫が現れた。

 

「終わったの?」

 

「終わった終わった。」

 

「結果は?」

 

「俺の勝ちだ。」

 

「そうなの。おめでとう!」

 

「おめでとうじゃねーよ。お前が言ったからこうなってるんだぞ。」

 

暁は、紫の頭を鷲掴みをした。

 

「痛い痛い。ごめんなさーーい。」

 

「反省しろよ。」

 

「うふふ。」

 

幽香はこの光景を見ていて笑っていた。

 

 

「幽香、私はもう行くわ。……ねぇ暁。」

 

「なんだ。」

 

「またよろしくねー。」

 

「てめぇ、ちょっと待て。」

 

紫は暁から逃げるようにスキマに逃げていった。

 

「はぁあーー肩凝ったわー。」

 

「あら、もう行くねの。」

 

「用事済んだからな。」

 

「いつでも遊びに来なさいよ。」

 

「勝負するのは、懲り懲りだがな。」

 

「次はちゃんともてなすわ。」

 

「楽しみにしてるわ。じゃあな」

 

「ええ。」

 

暁は、夕日に照らされながら都に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘描写書くの難しいですね。読んでいただきありがとうございました。

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