東方全能旅   作:焼鰯

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時間があれば書いていきます。
短いですが宜しければどうぞ。


十五旅:古都の偉人に逢ってきた5

一日経ったあと青娥が準備出来たようなので、集まった。

 

「では集まりましたね。身代わりになるものは持ってきましたか?」

 

身代わりは武器などの力があるものがよい。しかし、昨日いなかったはずの屠自古がいた。

太子たちとの話が終わった後に布都が教えていたらしい。

それぞれの身代わりは、

太子 腰に差してある剣

 

布都 皿

 

屠自古 壺

 

「太子様は、わかるよ。布都さんと屠自古さん何ですかそれわ。」

 

「見れば分かるじゃろ。皿じゃ。」

 

「私は、仙人になればいいから壺よ。」

 

「あぁ、そうですか。(あれだ。屠自古さんは、良いとして布都は、説明しても無駄だ。)」

 

暁が布都に対して呆れていると青娥が話を続けた。

 

「太子様は剣で布都さんは皿、屠自古さんは壺ですね。太子様は私が仙術をかけた剣を心臓に突き刺してください。布都さんと屠自古さんは、幻術をかけるので息を止め物に念じてください。」

 

布都は、

 

「うぬ、分かったぞ。太子様、先に行ってもよいですか?」

 

「いいですよ。」

 

布都は、青娥の前に行き壺を見つめながら青娥の前に立った。

 

「それでは、逝きますよ。」

 

「分かった。でも、楽に逝かせてくださいぞ青娥様。」

 

数分経つと布都が、

 

「うぅ、ぬけていく何かがぬけていく。」

 

そして布都は、立ったまま石のようになり硬く動かなくなった。

 

それを屠自古にも行い、太子は最後の一人となった。

 

「暁さん。」

 

「なんですか。」

 

「最後は、普通に話してください、一人の友人として。」

 

「なんだ。」

 

「私は、最初あなたを見てとても不思議な人だと、わかりました。戦って、山を横切りにまっ平らにし、その強さを見せてくれました。そしてこの一ヶ月、あなたのことをたくさん知りました。私の相談にも付き合ってくれた。布都に、剣術を教えてくれた。屠自古には、旅の話を聞かせてくれた。あなたには、たくさん教えられました。しかし、今日でお別れかもしれません。暁さんは、仙人だからいつか…会いますよね。」

 

「あぁ、会うさ。」

 

「よかった。ありがとう。大切な友人として。」

 

太子は、少し泣いていた。ぽつ…ぽつ…っと、彼女の瞳から流れおちる滴はとまらなかった。

そして太子は、泣き止んだあと、

 

「これでもう思い残すことは、ありません。青娥さん、やりましょう。」

 

「わかったわ。」

 

青娥がかけた仙術の剣を太子が持ち、こちらを振り向き太子は言った。

 

「暁さん、暫しのお別れです。今までありがとうございます。また次……会いましょう。」

 

暁は、小さくうなずき太子は、持っている剣を心臓に突き刺した。

太子は、布都たちのように石になった。

 

暁は、布都と屠自古と太子の前に立ち、手を前に出して小さく唱えた。

 

「……俺といた記憶を忘れろ。その代わりに、俺の顔を見たら解除する。」

 

何故暁はこんなことをするのか。それは、復活したとき自分のことを思い出したくないからだ。

 

「…青娥さん、このあとどうするんですか?」

 

「他の人に死んだことをばれないように棺桶に入れて、地中に埋めるわ。」

 

太子たちを、棺桶に入れ数日経った。

 




読んでいただきありがとうございました。

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