短いですが宜しければどうぞ。
一日経ったあと青娥が準備出来たようなので、集まった。
「では集まりましたね。身代わりになるものは持ってきましたか?」
身代わりは武器などの力があるものがよい。しかし、昨日いなかったはずの屠自古がいた。
太子たちとの話が終わった後に布都が教えていたらしい。
それぞれの身代わりは、
太子 腰に差してある剣
布都 皿
屠自古 壺
「太子様は、わかるよ。布都さんと屠自古さん何ですかそれわ。」
「見れば分かるじゃろ。皿じゃ。」
「私は、仙人になればいいから壺よ。」
「あぁ、そうですか。(あれだ。屠自古さんは、良いとして布都は、説明しても無駄だ。)」
暁が布都に対して呆れていると青娥が話を続けた。
「太子様は剣で布都さんは皿、屠自古さんは壺ですね。太子様は私が仙術をかけた剣を心臓に突き刺してください。布都さんと屠自古さんは、幻術をかけるので息を止め物に念じてください。」
布都は、
「うぬ、分かったぞ。太子様、先に行ってもよいですか?」
「いいですよ。」
布都は、青娥の前に行き壺を見つめながら青娥の前に立った。
「それでは、逝きますよ。」
「分かった。でも、楽に逝かせてくださいぞ青娥様。」
数分経つと布都が、
「うぅ、ぬけていく何かがぬけていく。」
そして布都は、立ったまま石のようになり硬く動かなくなった。
それを屠自古にも行い、太子は最後の一人となった。
「暁さん。」
「なんですか。」
「最後は、普通に話してください、一人の友人として。」
「なんだ。」
「私は、最初あなたを見てとても不思議な人だと、わかりました。戦って、山を横切りにまっ平らにし、その強さを見せてくれました。そしてこの一ヶ月、あなたのことをたくさん知りました。私の相談にも付き合ってくれた。布都に、剣術を教えてくれた。屠自古には、旅の話を聞かせてくれた。あなたには、たくさん教えられました。しかし、今日でお別れかもしれません。暁さんは、仙人だからいつか…会いますよね。」
「あぁ、会うさ。」
「よかった。ありがとう。大切な友人として。」
太子は、少し泣いていた。ぽつ…ぽつ…っと、彼女の瞳から流れおちる滴はとまらなかった。
そして太子は、泣き止んだあと、
「これでもう思い残すことは、ありません。青娥さん、やりましょう。」
「わかったわ。」
青娥がかけた仙術の剣を太子が持ち、こちらを振り向き太子は言った。
「暁さん、暫しのお別れです。今までありがとうございます。また次……会いましょう。」
暁は、小さくうなずき太子は、持っている剣を心臓に突き刺した。
太子は、布都たちのように石になった。
暁は、布都と屠自古と太子の前に立ち、手を前に出して小さく唱えた。
「……俺といた記憶を忘れろ。その代わりに、俺の顔を見たら解除する。」
何故暁はこんなことをするのか。それは、復活したとき自分のことを思い出したくないからだ。
「…青娥さん、このあとどうするんですか?」
「他の人に死んだことをばれないように棺桶に入れて、地中に埋めるわ。」
太子たちを、棺桶に入れ数日経った。
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