一ヶ月経ったある日……
「でっ…太子様は、道教の事をどう思うんですか。」
「良いと思うんだけど。此処は、仏教を崇拝してるからさ難しいと思います。」
「僕もやめた方がいいと思います。道教を崇拝していることを他の人に知られたら何が起きるか分かりません。(能力使えばいい話だが、あまり能力を使いたくない。)」
暁と太子様が話していたら、ニコニコと布都と青娥がやって来た。
「布都さんと青娥さん…何ニコニコしてるんですか。青娥さんは、たまーに見るけど……布都さんがニコニコしてると、気味が悪いです。うん。」
「うっとうしいぞ。何故貴様に気味がわられなきゃいけないんだ。」
「布都さんになんかしたか。嫌われてるんだけど。」
「最近聞いたんだけど、私に慣れ慣れしから嫌ってるみたいです。」
「子供か。太子様を母親として、知らない人が母親と話していると嫉妬するみたいな。」
「貴様……身分を弁えろよ。太子様に慣れ慣れしく近寄るな。これだから男は。」
「男といってそこまで言わなくても。いけませんよ布都。」
「しかし、太子様。」
「いけません。」
「……うーー。」
「ハッハッハァッ、怒られてやんの。」
「暁さんもです。」
すると、青娥は口をひらき、話の内容をかえた。
「太子様、布都さんと一緒に考えたんですが、表向きを仏教を崇拝させて裏で道教を崇拝させるのはどうでしょう。」
「それは、良い案だと思いますが………暁さんは、どうですか。」
「僕が口出すことじゃないんで、太子様が決めてください。」
太子は、悩みに悩んだ結果
「そうですね。良いですけど、道教は私たちが崇拝しましょう。」
「やったわー。これでやっと夢に一歩近づいたわ。」
「夢とは、何ですか青娥さん?」
「色々よ。い・ろ・い・ろ。」
「は、はぁ。(まぁ、興味ないからいいか。)」
「しかし、どうするんですか。ここら辺は、もう仏教が広がっていて、太子様たちが道教を崇拝していることが分かったら、廃止されてしまいますよ。」
「そうですよね。」
太子がまた悩んでいたら青娥は、
「心配ご無用ですよ、太子様。自分自身が崇拝対象になればいいんですよ。道教の秘術で仙人になれば。」
「「仙人になる?」」
太子と布都は、わからなかったのか首を傾げた。
「物や武器を生け贄、つまり身代わりとして尸解仙になるのです。」
まだわからないのか、首を傾げている。
「私も尸解仙で、私の身代わりは竹の棒ですね。身代わりに仙術か幻術をかけて、自分の死体に見せて一度死んだふりするかもしくは、仙術か幻術をかけた身代わりを自分に突き立てて死ぬかどちらかですね。」
太子は分かった様子だが、布都はまだ分かっていない。
「すぐに仙人になりたければ、死んだふりですかね。だけど、死んだふりがばれた場合……仙人になれず死にます。何百年は、かかりますけど安全なやり方では、死んだ方がいいですよ。死ぬは痛いですけど。」
話をしっかりと聞いていた太子は、何もなくよかったが、布都は、少しひきつってた。
「痛いのはやじゃな。太子様、死んだふりの方にしましょう。」
「いや、死んだ方がいいですね。」
「えっ。」
「よく考えてください布都。今の時代は、仏教が広まっています。今ここですぐに仙人になったとしても、道教が広まっていくか分かりません。怖がられて化け物扱いにされるかもしれません。一度死んで豊聡耳神子という存在を歴史上から無くし復活した後に、道教を広めればいいのではないでしょうか。」
「さすが太子様!、私に考えられないことを平然と考えているっそこにしびれる憧れます。」
「太子様、結局どうするんですか。」
「死ぬ方にします。」
太子は、何もためらわず決めた。
青娥が、付け足すように言った。
「準備があるので明日行いましょう。」
暁は思った、何も起きなければいいがっと。
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