天翔ける龍の伝記   作:瀧龍騎

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2ヶ月の休載をへて復活しました。完全新シリーズです。更新遅すぎて読者さんが残っているかも分からないですが、"頑張って"連載続けていきます!


第九十七話 功夫少女(前編)

対馬。対明国海軍との戦に備え、対馬の住民を全員本土へ輸送。前田利家率いる囮部隊の配置。小早川隆景、九鬼嘉隆の日本海軍軍艦による誘導。全ての準備した上での決戦。

 

 

 

『明帝国対倭強襲海軍』

大型軍船8艘、中型軍船43艘、小型輸送船500艘。歩兵3万名。総兵力4万名。

 

 

『大日本帝国対明防衛軍』

自律思考型戦闘装甲生体兵器1体。歩兵2名。総兵力3名。

 

 

 

「いいか、指示をするまでは動くな」

 

『御意!』

 

 

耳にインカムを装着し、上空の飛行船に連絡を入れる。

 

 

「パァパァ〜!!」

 

 

天龍を見つけて、返り血によって全身が紅に染まったマガラが飛び付き、頬擦りをする。

 

 

「よしよし。どんな感じだい?」

 

「あのねあのね。いっぱい"壊した"の!!」

 

 

彼女は敵兵を殺す事を壊すと表現した。幼女程度の感情しか持たない彼女には精一杯の表現なのであろう。

 

 

「よしよし。よくやったぞ我が愛しきマガラ」

 

「ぐへへへ〜♡」

 

 

天龍に頭を撫でられ、不気味な笑い声をあげる。

 

 

「※マタ空カラ来タゾ!」

 

「※バケモノ共メ!」

 

「化物?俺は悪魔だよ支那の海兵諸君」

 

 

両手に持った巨大拳銃の銃口を明兵へと向ける。一方良晴はというと、両手に持った太刀を構えるわけでもなく、立ち竦している。

 

 

「良晴よ。お前はどう選択する?」

 

「...........」

 

「knock or kill。生かすも殺すも自由だ。好きにするといい。その為に来たのだろう」

 

「あぁ。もう決めてる」

 

 

良晴は覚悟を決めていた。天龍を殺すという目標がある今、彼の選択は.....

 

 

「来るぞクズ共。ミッションスタートだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「目を離すなよマガラ!全てが終わるその時まで俺を見ていろ!」

 

 

 

天龍の持つ Pfeifer Zeliskaはシングルアクションの回転式拳銃。S&W等のダブルアクションリボルバーと違い、撃鉄を一発ごとに下ろさねば発砲できないのが特徴。リロードにも特徴があり、通称『ソリッドフレーム』と呼ばれる、シリンダーが固定式な為、弾丸の装填は1発ずつであると同時に、空薬莢を捨てるのも一発ずつというものだ。『スイングアウト』の振出式と比較しても扱いが難しいが、その分、強力なマグナム弾が放てられる。

 

 

 

「ぐふげぇっ.....!!???」

 

 

象等の巨大生物を殺す為に使われる狩猟用拳銃。人間に対して撃てばどうなるかなど、言うまでもない。弾丸が腹に直撃した明兵は身に着けていた鎧に一切守られないままに、腹から真っ二つに別れた。

 

 

「ぎゅぃっ.....!!!!」

 

 

頭に直撃した明兵はその瞬間に、的にされた西瓜の如く鮮やかにその頭部を破裂させる。

 

 

「2つ持ったままなのは邪魔だな。召喚」

 

 

一方天龍は西部風なホルスターを召喚して、拳銃を仕舞うなどの余裕を見せる。

 

 

「※アンナノニハ勝テナイ。殺サレル!」

 

「※オ助ケェ!」

 

 

明兵らがパイファーを恐れ、後退する。

 

 

「逃しはせんぞ!」

 

 

ホルスターから引き抜いたパイファーをガンスピンにてクルクル回転させながら構える天龍。逃げ出した明兵を確実に捉える。

 

 

「不思議だ。この緊張感」

 

 

リロードを開始しながら語る。

 

 

「マグチェンジでは到底味わえない.....」

 

 

素早いガンスピンも駆使し、高速にてリロードを完了させる。

 

 

「どうだ跳弾の味は!」

 

 

それまでは1人に対して一発だったのに対し、1人に当てた弾丸を跳弾させ、横や後ろにいた兵に当て、これまた即死させている。また、2連続で弾丸を放ち、弾丸に弾丸を当てることによってそれを破裂させ、細かい粒子を周囲にバラ撒き、多くの兵に直撃させている。1発あたりに最低2人、多くて5人は仕留めている。

 

 

「おぉ、リロードタイムがこんなにも息吹を」

 

 

そしてまた、奇妙な動きでリロードをする。さらに、先程よりもスピードが上がっている。

 

 

「※コナクソ!」

 

 

ある明兵が対抗し、鉄砲を持ち出す。いや、それはポルトガルの火縄銃に劣る旧世代の鉄砲、中国製『火槍』だ。

 

 

「暴発に注意しな!」

 

 

今や発砲されようとしていた火槍の銃口にパイファーの弾丸が捩じ込まれ、筒内にて暴発。火薬にも引火し、その明兵は炎に包まれる。

 

 

「へぎょっ!」「ぎぃっ!」「ぢゅっ!」

 

 

 

一丁目、6発を撃ち切るまでに14人。

二丁目、12発目を撃ち切るまでに31人。

 

 

そしてリロードタイム。

 

 

 

「俺のリロードはレボリューションだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何処の山猫部隊だよ.....」

 

 

SAA(シングルアクションアーミー)ならともかく、全長550mm。重量6kg。60口径のハンティング銃を軽々振り回す光景は異常そのものだった。しかし彼は以前、西洋風江戸城(ドラキュラ城)の屋上の対戦時にこの大拳銃を片腕で使用して手首を脱臼している。その対策もしたのか、心なしか、彼の肘から先も隆起した筋肉によって巨大化している。それで調節しているのか。

 

 

「無茶苦茶やるねぇ」

 

「カッコイイ♡」

 

「マジか」

 

 

マガラは問答無用に天龍に対して好意を抱いている印象だった。

 

 

「おっ?」

 

 

天龍によって一気に押し返された明兵がこちらに押し寄せて来た。

 

 

「よ〜〜〜〜〜い.....」

 

 

二刀を構え、スタンディングスタートにて駆け出す。

 

 

「ドンッ!!」

 

「い"っ!?」「う"っ!?」

 

 

躊躇なく、向かって来る2人の明兵を斬る。

 

 

「ふんっ!」

 

「がぁっ!!?」

 

 

肩への強烈な一撃が走る。だが、何故か出血はしない。

続けて強烈な斬撃を喰らわせる、大太刀は明兵3人を捉え、まとめて斬り裂く。だがまた、出血はしなかった。

 

 

「三日月っ!!」

 

 

朧月光流、特型『三日月』。魔力を持った斬撃。可視化された斬撃を相手方向へそのままの威力にて飛ばす技。本来ならば、対朧月光流用の防御技。威力に応じて様々な朧月光流奥義を打ち消す技だ。

だが、普通に使えばただの遠距離武器。空飛ぶ巨大な刃だ。明兵相手には丁度いい。案の定5人近くが巻き込まれ、飛ばされる。

 

 

「うっし!」

 

「オニィたん、すぅごい」

 

「おうよ!」

 

「..............あぁ、そっか」

 

 

天龍が何かに気付く。

 

 

「"オニぃたん、オニィたん、まだ壊れてないよ?"」

 

「あぁ〜〜、それなぁ.....」

 

 

良晴に倒された多くの明兵は確実に戦闘不能となっていたのだが、多くは気絶したり痛みで蹲っていたりなど、死者は全くと言っていい程出ていなかった。ぶっちゃけ、全員生きていた。

 

 

「なんでなんでぇ〜?オニぃたん、ちゃんと斬ってたよ?」

 

「実はな.....」

 

「よっ!」

 

 

天龍が何かを投擲する。

 

 

「い"っ!!?」

 

 

突然飛んでくる硬式野球ボール。

良晴は慌ててそのボールを刀の刃で"弾いた"。

 

 

「弾いた.....か」

 

 

投げたのは天龍。

 

 

「よっ!」

 

 

トルネード投法から繰り出される第二球目。球速160kmの豪速球。再び良晴めがけて飛んでいく。

 

 

「またかよ!?」

 

 

バットを構えるかのように球を待ち受ける。鉄砲の弾丸すら避ける人狼の身体能力の前に、野球のボールなど止まって見えよう。

 

 

「次は打つぜぇ!」

 

 

ところが、球は直前になって落ちる。

 

 

「なっ、フォーク!?」

 

 

空振り。

 

.....かと思われたが、良晴は瞬歩にて下がり、再び構える。そして、刀を刃に返さずに下から斬り上げ、硬式ボールを峰で"斬った"。

 

 

「なる程、『逆刃刀』か。明兵が死なんわけだ」

 

「確かめる為だけに、本気ボール投げんじゃねぇよ!」

 

「ふっふっふ〜。たかが100マイル如きが俺の本気ボールと思うか?」

 

「十分メジャー級だよ.....」

 

「まぁ峰は刃だし、バットとかじゃないだけマシか」

 

「何だよ。また甘いって言いてぇのか?」

 

「いんや?それが貴様の最終選択というのなら、もう何も言わんさ。貴様のソレも、決して間違いというわけではない。いや、むしろそれが正解という考え方だってできよう。だが.....」

 

 

邪悪な笑みを浮かべ、彼は言う。

 

 

 

 

「その程度の覚悟で俺を越すぅ???

何処をどうやればそんなモノが達成できるぅ?

どうやればこの俺様を殺すことができるんだぁい?

ママゴト遊びが一体いつまで続くものなのやらぁ?」

 

「オニぃたんのチキン」

 

 

 

 

「...........」

 

 

以前までの相良良晴であれば、すぐに反発していたであろう。

 

 

「チッチッチ!残念ながら、今の俺は煽り耐性MAXだぜ?」

 

「あれま」

 

「でもマガラの罵倒は効いたぁ.....」

 

「そりゃそうじゃ」

 

「別に、殺せないわけじゃない。確かにこれは戦争だが、殲滅だけが戦勝の秘訣ではない。無力化も十分に意味のある行為だ。殺す必要がないなら、無闇に命は取らないさ」

 

「むぅ」

 

「それとだ天龍。俺はまだ人を殺したことが"一回"しかないんだぜ?」

 

「そだっけか?てっきり2〜300人程殺してるかと」

 

「そりゃあ、俺の命によって家臣に殺めさせた敵は数知れない。それを省く気はないよ。でも、直接手に掛けた相手は『1人しかない』。人狼になって以降もずっと理性で抑えてたしな」

 

 

良晴が殺した1人。切腹の介錯ではあるが、彼にとっては自ら手に掛けたことに変わりはないのであろう。

 

 

「でも、殺意を持って殺した相手は1人もいない。本当に誰もいないんだ」

 

「..........」

 

 

 

 

「だからさ。お前を最初で最後にするよ。殺意を持って直接抹殺するのをな」

 

 

 

 

「..............ほう」

 

「へへっ」

 

「殺す殺す詐欺にならんといいがな」

 

「死ぬ死ぬ詐欺してたのどいつだ?」

 

「ぶっちゃけ俺は常時死んでるようなものだしな」

 

「殺せないゾンビめ」

 

「忠誠心のない犬め」

 

 

互いに微笑した後に、双方が武器を相手へ構える。

 

 

「貴様は何人"倒せるか"俺は何人"殺せるか"」

 

「勝負スタートだ」

 

「くひゃっ!!」

 

 

天龍が良晴に向かって発砲。弾丸は一直線に良晴の後方へと流れ、奇襲しようとしてきた明兵の頭蓋を砕く。

 

 

「どっせいっ!!」

 

 

瞬歩にて天龍の後方へと周り、斬る。気付けば左方向より近付いていた明兵に逆刃刀の峰打ちを喰らわせ、戦闘不能とさせる。

 

 

「マガラもやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飛行船内。

 

 

「あれって、実験になってるの?」

 

「むぅぅ.....」

 

 

蒲生氏郷の問いに、玄朔は答えを渋る。

 

 

「どっちにしろヴラドの勝ちね」

 

「いや、あまりに有利になれても.....少しくらいは不利になって故障とかしてくれれば.....それはそれで研究材料になるのに.....いやでも.....」

 

「いいじゃない。そんなに急ぐ事なの?」

 

「欧州・明と敵対している現状においては、少しでも戦力が必要なわけで.....」

 

「ぶっちゃけ、ヴラドと猿閣下が一騎当千.....いえ、当万の値の猛将だから、必要ないと言えばないのだけれどね」

 

「うぅ、お二人もいつまでもご存命というわけでもないので.....百年使える兵器というものが必要なわけで.....」

 

「あんたも異常ね。昔の武家社会じゃあ、そんなの口にすれば即打ち首よ」

 

「今は軍医総監なので」

 

「やれやれね」

 

「むぅぅ.....これはむしろ閣下方にマガラの相手をして頂ければ.....いや、マガラの未発達の感情でそれは.....」

 

「私は休んでるわね」

 

「どうぞご自由に」

 

「ふぅ.....................えっ?」

 

 

氏郷が何かに気づき、戻ってくる。

 

 

「何よアレ!」

 

「わっ、分かりません!あんな人間が明に!?」

 

「まさか.........."ヴラドが殺されるなんて!"」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!?」「うぇっ!?」

 

 

良晴もマガラも目を疑った。何故なら、たった一人の明兵に"頭部を碎かれた"のだ。一発の蹴りで.....

 

 

「ぱ.....パパぁ............パパァ!!」

 

「何者だお前っ!」

 

 

天龍を蹴り殺したその明兵が振り向く。

 

 

「っ.....!?」

 

 

その明兵は女だった。

 

 

「"お前は我ら明の言葉が分かるのか?"」

 

 

他の明兵と違い鎧も剣も持たず、ただの格闘着のみを身につけた、シミオンヘアーの少女。日本語で尋ねてきたように思えたが、これは良晴らが理解できるというだけで、彼女の話す言語は中国語だ。

 

 

「絲春蔡(スー・チュンツァイ)。これが私の名前だ」

 

「あらまぁ、可愛い名前だこと」

 

「言っていろ倭人。貴様達は私が始末する」

 

「おっかねぇ〜、くわばらくわばら」

 

 

彼女は天龍を一撃で殺した。当然ながら、そのレベルは『人外クラス』ということだ。

 

 

「おいマガラ、アレはちっとやべぇぞ。ここはタッグ組んで..........マガラ?」

 

「よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな。よくも殺したな.....」

 

 

小声でブツブツと呟く。

 

 

「おっ、おい!?」

 

「よくもパパァを殺したなァァ!!!!」

 

 

再び感情が高ぶり、無防備にも一直線にシーと呼ばれる女格闘家へと突っ込む。

 

 

「愚かな」

 

 

爪を刃の如く研ぎ澄ませ、シーの細い喉をトマトのように握り潰そうとしたマガラの両腕をただの回し蹴りによって粉砕した。

 

 

「あっ.....あ.....」

 

 

マガラにも何が起きたのか理解できなかったであろう。

 

 

「終わりだ」

 

 

マガラの胸に拳を置き.....

 

 

 

『発勁』

 

 

 

「がぁぁっ!!!?」

 

 

見えない衝撃波を零距離より浴びたマガラは、血肉や機械の部品らを撒き散らしながら真後ろへと吹っ飛ばされる。

 

 

「マガラ!」

 

 

半分バラバラになったマガラを良晴が受け止める。彼女の胸は散弾銃を撃たれたかのように酷く抉れていた。

 

 

「がひゅっ.....がひゅー.....」

 

「無理に喋るな。待ってろ、すぐに玄朔の所に連れてってやる!」

 

「逃すと思うか?」

 

「あぁ、思うね!」

 

 

良晴はその場で常識外れな跳躍力によって飛び上がる。飛行船までジャンプする気なのだ。

 

 

「へっ!流石に上空にまではカンフーできねーだろ!」

 

「私はな」

 

「へっ!?」

 

 

飛び上がった良晴に巨大な銛が超高速で向かって来る。

 

 

「やべっ!?」

 

 

良晴は慌てて素手で銛を弾く。しかしそのせいで、せっかくの跳躍が失われてしまった。

 

 

「くっ.....召喚!!」

 

 

良晴が召喚したの小型の気球。その先に付いた紐を瞬時にマガラに結び付け、気球の浮遊によって彼女を上空へと放る。落ちながらにして、はるか上空の飛行船にて、予測して外に出ていた氏郷によってマガラが回収された事を確認し、安堵して地に着く。

 

 

「何だ今のは?」

 

「フルトン回収だよ。まぁ、説明しても分かんねぇだろうけどよ」

 

「ふぅむ」

 

「っていうか、誰だ?銛なんていきなりぶん投げてきた奴はよ」

 

「銛とは無礼な。これでも某の愛槍なのだがな」

 

「むっ?」

 

 

これまた屈強そうな武人が出てくる。

 

 

「某の名は戚継光。我ら戚家軍の将だ」

 

「.....せき、けいこう?てか、日本語じゃん」

 

「普段は倭寇の相手をしているのでね」

 

「戚継光.....戚継光ねぇ。ちょっと待ってて。今百科事典で調べるからさ」

 

「?.....よくは分からぬが、向かわせてもらうぞ。うぬも名のある日ノ本の将なのであろう。なれば、お覚悟を!」

 

 

継光が槍を構えて突進してくる。

 

 

「うわっ!?」

 

 

それは、良晴が押し負ける程のもの。

 

 

「こいつっ.....!巨体のくせに!!」

 

 

2m近い巨身で猫のような瞬発力。

 

 

「スー、貴君も手伝え!」

 

「助太刀致す!」

 

 

 

スーも出ようとしたその時。

 

 

 

 

 

「どこに行こうというのかね?」

 

 

 

 

 

「つっ.....!?」

 

 

スーは真後ろに嫌な邪気を感じ、その場から瞬時に距離を置く。

 

 

「そこまで怖がることもなかろうに。中々にショックだぞ?」

 

「.....何者だ。貴様」

 

「日本の陸軍大将閣下様だよ」

 

「そうじゃない!貴様、人間じゃないだろう!頭だ!頭を潰したんだぞ!?」

 

「いかにも。俺は人間ではない」

 

「妖怪か!物の怪か!いくらかような魑魅魍魎といえど、頭を潰されて生き残れる生物がいてたまるか!この化物!」

 

「化物?違うな。俺は悪魔だ」

 

「くっ.....!」

 

「良晴は戚との戦いに集中しているようだ。なれば、我々は2人きりでデートをしよう」

 

「来い化物!頭で死なぬのなら、その全身全てを粉々に砕いてやる!我が功夫がそれを成してみせよう!」

 

 

スーが構える。

 

 

「惜しいのう、惜しいのう。シー・チュンツァイ。お前を殺すのは大変惜しい。俺はお前が欲しい。是非我が軍に、否.....我が物となれチャイナガール!お前を我が眷属にしてくれる!」

 

 

天龍は銃を消し、スーに合わせて素手で構えた。

 

 

 

 




ネタ満載パロディ満載の最新話でした。そして、新キャラのシーと継光。ずっと遅い投稿だったので、たまには早い更新を目指しましょう。次回、対馬編決着です。

次回予告
功夫少女(後編)
〜ただ、家族の為に〜

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