絶望に生きた覚悟の戦士が幻想入り   作:高月 弾

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どうも弾です。

未来悟飯「あ、こんにちは作者さん。」

「おう。いやぁいよいよ第4話ですねぇ。」

未来悟飯「投稿ペースが遅すぎやしませんか?」

「す、すみません…課題研究やらロードレースやらでた大変だったんです…」

未来悟飯「結果は?」

「…聞かないでくれ…ロードレースは死んだよ…課題研究はまだ発表が先だから準備を頑張らなきゃ。」


伝説の未来悟飯「成功するといいなぁ」

「ゑゑ!?」

(作中で未来悟飯は伝説化しません。)

話すネタないから茶番になることが多々あります。
(今回みたいに)


第4話 救われた命。別の世界【幻想郷】

孫悟飯は意識が遠のくなかでひたすらに心で叫んでいた。

 

(ご、ごめんなさい…ピッコロさん…ベジータさん…クリリンさん…皆さん…か、仇を…うてませんでした…本当に、ごめんなさい。)

 

孫悟飯は心のなかでかつての仲間、戦友達に謝っていた。

この人達は孫悟飯がまだ幼かったときに人造人間達に殺された仲間達だ。

孫悟飯は人造人間に殺された皆の仇をとるため…そして、これ以上犠牲者を増やさないために戦っていた。

その仲間達の仇をとれなかったのが孫悟飯にとってとてつもなく辛く、悔しい事だったのだろう。

しかし、孫悟飯はあとにこう謝った。

 

(す、すみませんでした…レイムさん達…お、俺の…勝手な勘違いのせいで…傷つけてしまって…すみませんでした…)

 

意識が消えていくなかで孫悟飯は仲間達だけでなく今戦っていた霊夢達にも謝っていた。

孫悟飯は先程の一瞬の間に霊夢達が人造人間ではないことに気づいた。

しかし、それは孫悟飯が気を失うわずか十数秒前だ。

謝ったりなにかをする時間はなかっただろう。

が、その意識が少しでもあるこの瞬間、相手には決して聞こえなくても孫悟飯は霊夢達に向かって謝罪していた。

決して聞き取ることのできない心の中の声で。

意識が完全に消える瞬間まで孫悟飯は言い続けた。

 

(すみませんでした…ごめんなさい…)

 

と、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

誰もなにも喋らない。

まるでなにかがこの空間を支配してしまったかのように誰も口を開こうとはしなかった。

いや、できなかったといった方が正しいのかもしれない。

戦いは終わった。

しかしその終わりはあまりにも突然で、あまりにも急な展開に誰もが言葉を失っていたのだ。

少し時間がたち、やっと一人が言葉を発し始めた。

 

「お、終わった…んだよな?」

 

魔理沙が倒れている孫悟飯の方を見ながら少し怯えたように話始めた。

すると少し間をおいて、

 

「…えぇ…終わったわ。この戦い…いや、この異変、青年異変が。」

 

霊夢がそう言うと魔理沙がため息をつきながら力が抜けたように座り込む。

それは魔理沙だけでなくアリスも同じように座り込んでしまった。

普段の魔理沙ならここで(おわったぁぁぁ!)等と声をあげるのだろうが決してそんなことはせずに静かに座り込んでいた。

それほど今回の異変はとてつもなく苦しかったものだったのだ。

すると霊夢が孫悟飯のところに近づいていく。

それを見た魔理沙は驚いて、

 

「れ、霊夢!?なんでそいつに近づくんだぜ!?危ないって!!」

 

そう叫ぶ。

しかしその声も力なく響くほどか弱い声だった。

霊夢はその声に気づき魔理沙の方を見ながら、

 

「大丈夫よ。完璧に意識を失っているみたいだし、それに…異変の後始末もやらなきゃならないからね。私が…」

 

そう言いながら孫悟飯の体のそばに来た。

間近で見ると孫悟飯の体はどこも傷だらけで見る人が普通ならば死体じゃないかと勘違いするほどだった。

霊夢が孫悟飯の体に触れようとしたとき、なにかが飛んできた。

霊夢はそれに気づきすぐに振り向く。

するとレミリアが霊夢の目の前まで飛んできて、降りた。

 

「そいつの処分は私に殺らせなさい。」

 

レミリアは紅霧異変の時など比にならないほどの凄まじい殺気を霊夢に向けながらいった。

しかし霊夢はそれを一切気にせずに、

 

「そんなことはできないわ。これは博麗の巫女として私が解決しなければならないのよ。例え誰だろうとこれを譲るわけにはいかないわ…」

 

そう言いながら孫悟飯の体を引き上げ持ち上げる。

レミリアはそれにたいしてなにか言おうとしたが、言う直前になにかを考え、

 

「…分かったわ。今はあなたに任せるわ。必ず咲夜の借りは返さえてもらうわよ、そいつに。」

 

そう言いながらもう一度霊夢と孫悟飯を睨み付ける。

そしてレミリアは咲夜の元に飛んでいき、咲夜を抱き抱えると空へと飛んでいった。

 

「お、恐ろしいぐらい怒ってたな…レミリアのやつ。」

 

魔理沙が驚きと呆れの二つを込め愚痴りながら霊夢の元へと近づいてきた。

後ろからアリスが早苗のことを抱えながら歩いてきていた。

 

「魔理沙…あんた手伝ってやりなさいよ…アリスのこと。」

 

霊夢が本当に呆れたように魔理沙に言う。

すると魔理沙は慌てたようにアリスのそばに行き早苗を運ぶのを手伝っていた。

その時、霊夢の耳には確かになにかが聞こえてきた。

 

「……ご……な………ピ……ん…」

 

「え?」

 

それはすぐそばから聞こえたようで驚きながら霊夢は振り返った。

一分後霊夢達はレミリアと同じ方向に飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……うっうぅ…な、なんだ?俺はどうなったんだ?死んだのか?生きてるのか?)

 

今の状況はまるでわからない。

暗闇の世界にまるで意識だけが浮遊しているかのようだった。

しばらくの間自分がどんな状況にいるのかもわからないまま半ば放心状態でいた。

が、ふとあることに気がつく。

 

(…あれ?瞼を開ける?)

 

この暗闇の中で感覚が無くなっていたが僅かにだが瞼の感覚が戻っていることに気づく。

そして力を込めて瞼を開く。

が、ほんと少ししか瞼は開かなかった。

その少しの得た視界はぼやけていてとても見辛かった。

が、自分の目の前に人と思われる物の影か見えた。

細部まではわからないが少なくとも一人は頭からなにかを生やしていうように見えた。

なにやら二人で話しておるようだが声は聞こえない。

そこで再び瞼が重くなる。

その重さに耐えきれずに再び瞼を閉じ意識が闇に沈んだ。

 

 

 

 

再び目覚めたときは意識もそれなりにはっきりしていた。

 

「こ、ここは…?」

 

孫悟飯は辺りを見回しながらボソッと呟く。

辺りを見るとどうやら少なくとも地獄や天国ではなく、あの世にいるわけではないようだった。

 

「こ、ここは…どこかの部屋なのか?」

 

今孫悟飯のいるところはどこを見ても和風の作りで天井も木でできていた。

どうやら孫悟飯がいた世界の都市とは違うようだ。

孫悟飯は起き上がろうとする。

その時、

 

「うっ…!」

 

体を起こそうとすると体に痛みが走る。

そして孫悟飯は人造人間との戦いに敗北したこと、そしてレイムと呼ばれていた人物達のと戦ったことを思い出す。

痛む体を我慢して上体を起こす。

起きたときに自分の体の上にあったものが落ちたのを感じた。

落ちたものを確認しようと見てみると、それはかけ布団だった。

それに驚いて思考を巡らせて考えた。

そして自分が布団の上で寝ていたこと、そして自分の体が治療され包帯が巻かれていることに気がついた。

どうやら孫悟飯は生きていて誰かが治療をしてくれていたようだ。

 

(だ…誰が治療してくれたんだ?…まさか、レイムさん達の誰かが?いや、そんなはずがないな。あれだけの攻撃をしちゃったんだ。助けてくれるはずがない。)

 

そう考えながら再び部屋に目を移す。

自身の回りには誰の姿もなく、特にこれといったものもなかった。

あるとすれば布団のとなりに水のはいったコップが御盆の上に置かれていることぐらいだろう。

色々考えてみるが納得のいく答えは見つからない。

立ち上がろうと足に力をいれて立ち上がろうとする。

が、先程よりも強い痛みが孫悟飯を襲う。

孫悟飯は思わず尻餅をつく。

どうやら傷は決して全部なおったわけではないようで立てるほどの治療はできていないようだ。

少し落ち込んでいた中、扉が

【ガラガラッ】

、と音をたてて開かれる。

孫悟飯はすぐに音のなった扉の方を振り向く。

するとそこからは、一人の人物が出てきた。

 

「あっ!目が覚めたんですね!よかったぁ~。」

 

少女の声だ。

が、レイムやレミリアと呼ばれていた人達のどの声にも当てはまらない、初めて聞く声だった。

その人物をよく見ると頭からはウサギの耳を生やしていた。

そして制服のような格好をしていた。

そのうさみみの少女は孫悟飯に近づいていき、持ってきたお盆をすぐそばにおいた。

そこには飲み薬は塗り薬のようなものとおそらく新しい水のはいったコップが置いてあった。

孫悟飯はそれを見て、

 

「君が治療してくれたのか?」

 

と問う。

すると少女は少し笑って。

 

「いえ、大きな治療は全て師匠がやってくれました。私はこのような小さな治療しかしていませんよ。」

 

そういいながら孫悟飯の体に巻かれている包帯をほどいていく。

少し体に痛みが走ったが、そのあとに少女が塗ってくれた薬のお陰で痛みがだいぶ楽になった。

治療が終わると、孫悟飯は少女に渡された飲み薬を水と一緒に飲み込んだ。

そして、孫悟飯は

 

「治療をしてくれてありがとうございます。」

 

とお礼をいった。

すると少女は少し驚いたような表情を見せて、

 

「え、あぁ、お礼なら師匠にお願いしますよ。」

 

と答えた。

それを聞いた孫悟飯は、はい。っと返事してから、質問をした。

 

「あなたの名前は何て言うのですか?妖怪ですか?」

 

そう質問すると、少女はよりいっそう驚いたような顔をして、

 

「わ、私は鈴仙・優曇華院・因幡(れいせん・うどんげいん・いなば)といいます。鈴仙って呼んでください。私は妖怪ではなくて…まぁ見てわかると思いますが、ウサギです。」

 

そう答えた。

孫悟飯は鈴仙という人物が妖怪ではなくてウサギ、といったことに驚いていた。

孫悟飯は少年の時から妖怪やら猛獣やら恐竜やらをたくさん見てきたが、ウサギが人の姿になっている生き物はいままで見たことがなかったからだ。

孫悟飯が驚いているときに鈴仙が質問をした。

 

「あなたは…幻想郷の住人なんですか?」

 

鈴仙が聞いたことのない名前を口にする。

孫悟飯はその聞いたことのない名前に呆気に取られる。

 

(そ、そんな国名あったかなぁ?なかった気がするけど…あるのかなぁ?)

 

そういった疑問を抱きながらも孫悟飯は答える。

 

「いいや、俺はそんな国には住んでいないよ。それにそれはどこにあるんだい?」

 

それを聞いた鈴仙は少し安心したかのように安堵のため息をつく。

そして一度息を大きく吸い込んでから答えた。

 

「落ち着いて聞いてください。孫悟飯さん。あなたが今いるこの世界は【幻想郷】といっていわば隔離された世界です。この世界はどの世界とも関わりを持たずに孤立している世界です。あなたは幻想入りという現象でおそらくこの世界に来てしまったのだと思われます。」

 

孫悟飯はそれを聞いて目を見開く。

自分がまさか別の国とかではなく別の世界に飛んでしまったなんて、そんなことが正直に受け入れられるはずがない。

信じられないとばかりに首を降る。

が、少女が嘘をいっているようには見えない。

孫悟飯はその真実を信じられないと思いながらも受け入れるしかなかった…が、

 

「な、なにかそれを証明できるものはありませんか?それがあれば俺もその言葉を信じます。」

 

そういうと鈴仙は自分の頭にあるウサギの耳を指差しながら答えた。

 

「普通なら妖怪の存在を話さえすれば別世界だってほとんどの人は信じるんですが…どうやらあなたは違うようですね…」

 

少し苦笑いをしながら言う。

すると孫悟飯がさらに驚くことをいった。

 

「あぁ、俺の世界にも妖怪はいたからなぁ。だから妖怪だと言われても別世界にいったことの証明にはならないんだ…だけど…」

 

孫悟飯は1度言葉を切ってから考える。

そして少ししてから、

 

「あなたたちから【気】以外の別のなにかも感じる。これは俺の世界では感じたことのない力だよ。」

 

孫悟飯はそう言った。

鈴仙はその言葉の意味がいまいち理解できなかった。

そもそも鈴仙達は【気】というものを知らないのだ。

幻想郷で【気】というものを詳しく知ってる者はほとんどいないだろう。

 

「な、ならそれが証明になるのでは?」

 

鈴仙がそう言うと、孫悟飯は少し黙りこんでしまう。

そして再び口を開く。

 

「…そう、だね。君の言う通りだ。君の言うことを信じるよ。時間をかけさせてごめん。」

 

そう言いながら孫悟飯は少し肩を落とす。

それを見た鈴仙は少し安心したように微笑む。

すると後ろの扉が再び音をたてる。

二人がそれに気づき振り返る。

すると、鈴仙がすぐに、

 

「あっ師匠!」

 

っと声をあげた。

どうやらこの女性が孫悟飯のことを治療してくれた先生のようだ。

服は赤と青で半分に別れていて、髪は腰よりも長くみつあみでまとめてあり白銀の色をしていた。

実年齢はわからないものの本当の年齢よりも若々しく見える気がした。

 

 

「あら。目が覚めたのね?気分はどうかしら?」

 

先生は部屋にはいってすぐに孫悟飯に近づきそう質問した。

孫悟飯はそれにすぐ反応して、

 

「あ、はい。気分は大丈夫です。えっと…治療してくださってありがとうございます。」

 

孫悟飯は礼儀正しくお辞儀をした。

すると先生は少し目を開いて。

 

「あら。ずいぶんと礼儀正しいのね。暴れてたときいたからこっちでもすぐに暴れるんじゃないかと思ってたのに。」

 

それに対して孫悟飯の胸は罪悪感で満たされる。

それに気づいたように先生がすぐに話を変える。

 

「それにしてもやっと目覚めてくれたわねぇ。あなたが目覚めるまでに1週間もかかるなんてねぇ。」

 

「いっ!1週間!?本当にそんなに寝てたんですか!えっと…先生!!」

 

孫悟飯は1週間も寝ていたという事実に一番驚いたように大声をあげる。

鈴仙と先生の二人が少し驚いてから答える。

二人の話を聞くとどうやら孫悟飯の体の傷はあまりにも酷くて先生でも直せるかわからないほどの傷であったらしい。

しかもとっくに死んでいてもおかしくない傷に加えて、レイム達の戦いの傷が加わり、治療何てまるで意味がないと思わせるほどだった。

その後治療すると驚くほどに治るスピードが早かったらしく、数日後にはすでに安定した状態にはなっていたという。

 

「まぁ、気分もよくて体を動かせるようなら問題はなさそうね。あと私の名前は永琳、八意永琳(やごころ えいりん)よ。」

 

と自己紹介をしてくれた。

その時、孫悟飯はあること気づく。

 

「俺は孫悟飯です。…けれども、なぜ俺の名前を知ってるんですか?」

 

「あぁ、それは…少し待ちなさい。今から説明する人をつれてくるわ。」

 

「説明する人を?」

 

そう言うと永琳は扉から部屋の外に出ていった。

孫悟飯は鈴仙と共に部屋で待つことになった。

 

 

 




どうも、弾です。
いやぁ…日常編は苦手だ!(きっぱり)
題名も中々いいのが浮かびませんねぇw
自分の文章力のなさが怨めしいです。
そしてバレンタインデーどうでしたか?
もう過ぎましたが俺は…特にイベントもなく過ぎていきましたw
その内イベント篇などの話も投稿できる余裕ができるといいと思ってます。
が、俺は今年で高3になります。
なので受験勉強なので投稿できなくなる可能性があります。
この一年の投稿ペースはどうか目をつむっていただきたいです。
上記のこともふまえて、これからもよろしくお願いします❗
次回もゆっくり待っててくださいねぇ。

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