《冬獅郎side》
「ん……、、、ここは…」
俺は…寝てんのか……?
「おっ、日番谷くん、大丈夫かですかいな?」
………………!?
「市丸教官!?えっと……どうして俺は……」
ここは…救護室か何かか……
えっと……
「みんなは!?生徒は無事ですか!?」
そうだ……途中から霊圧が制御できなくなったんだ……
「大丈夫やで、みんな怪我一つしてないからなー。」
多分、教官が守ってくれたんだろうな…
霊圧が制御できなくなって、気を失いそうになる寸前に銀髪の死覇装を着た死神が自分の前に立っていたのを見た……気がする。
「そうですか……良かったです……。」
「いやぁ、ボクの教え方がちょっと雑やったんやなー、ホンマにゴメンなー、」
「えっ!?いや、俺の力がまだまだ未熟だっただけですよ!!」
そうかー、と言いながらも教官は、申し訳なさそうな顔をしていた。
「日番谷くん、これから剣術の方もやるんやけど……どうするー?無理しなくてもええよ?」
そうか……鬼道だけで終わりじゃないんだよな……。
でも、剣なら少しぐらいはできるかもしれない。
「剣の練習とかもするのか?」
これも愛友に聞いたことだ。
「もちろんするよー。死神の戦闘方法は、基本的に剣術だからねー。
斬魄刀を持つ前の死神が“浅打”っていう刀を使って、練習するんだー。剣術にも向き不向きはもちろんあるけどねー。」
まっ、私は鬼道の方が向いてるかなー、と愛友が苦笑いをしたのを覚えてる。
「冬獅郎は、剣の方が得意そうだねー。」
「何でだ??」
「そりゃあ…………一般人よりも冬獅郎は霊圧が高いからねー。」
その時はそう言ってたが、氷輪丸”とずっと一緒にいた、という事を愛友は言いたかったんだろうな…。
「教官、俺大丈夫なので、剣術の方もやらせてください!」
教官は、驚いてたけど、
「日番谷くん本人が言うならええよー。無理しないでなー。」
あっさり了承してくれた。
さてと……剣の方はどんなふうになるのかな…
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「みんな集まってるなー?
じゃあ、これから剣の方も始めるでー、二人一組になって、対戦方式なー。」
「っしゃあ!!やってやるぜ!!」
ここでも恋次が一番乗り気だ。
鬼道であんなことしたのになぁ、と遠目で見つめているギンがいたのは彼の知ったことではない。
「みんな、結構やるじゃん。さすが、A組だねー。」
「……神鎗、すぐ具象化しちゃダメやって言ってるやろ。」
生徒の一対一の対戦を見ているギンに話しかけたのは、斬魄刀の神鎗だった。
「いいじゃんかー、ちゃんと試験中には邪魔しなかったしょー?」
まぁ確かに、好奇心旺盛な神鎗がさっきの爆発音に我慢したのは褒めるべきか……、と思うギンだった。
「それは偉かったけど、今邪魔したら、意味あらへんでしょ。」
「ぶーー!!」
神鎗が怒った。
「フッ…………」
頬を膨らまして怒る神鎗は少し可愛い、とギンは思った。
……なんとなく愛友隊長に似てるんよなー、、、なんて思いながら。
「じゃあ、おしまいなー。残ったのは日番谷くんと阿散井くんやなー、」
最後まで残った二人は、今まさに決着をつけようとしていた。
「おい!ちょっと待てよ!!まだ
「んー?ええのええの。鬼道の方の代表生徒も二人いることやし、剣の方も二人でええんや。」
「はぁ!?ふざけんなよっ!!」
恋次としては冬獅郎と戦ってみたいのだ。
なんせ、演習場を破壊するほどの霊圧の持ち主、手合わせしたいに決まっている。
「まぁまぁ阿散井くん、この先また戦える時は来るんやろうし……今回はおしまいや。」
恋次は不満そうだったが、とりあえず承諾した。
「……。(あのまま二人が戦ったら……阿散井くんも日番谷くんも死んじゃうからな〜。)」
二人の霊圧は、冬獅郎が勝ってるとはいえ、A組ではずば抜けていた。その二人が、自分の霊圧をコントロール出来ないうちに戦ったら…
「んー、考えただけでも、危険やな……。」
ギンは苦笑しながら、考えていた。
「じゃあ、明日ボクと戦う生徒、発表するでー。
鬼道は吉良くんと雛森さんや。剣は日番谷くんと阿散井くんなー。
今日はみんな疲れてると思うから、ちゃんと休むんやでー。」
ということで解散になった。
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《冬獅郎side》
その後の授業を受けて、入学初日を終えた。
……疲れた、、、早く帰ろ…
「日番谷ー!!」
「!?」
今関わったら、一番疲れそうなやつの声だ……。
「なんの用だ、阿散井。」
「お前さー、雛森と幼なじみなんだってな?」
「……それがどうした。」
「どうした…ってお前ら同じ宿舎じゃねーのか!?」
……なるほど、、つまり阿散井は俺と雛森のランデブーを期待してるらしい…。
「だから言ったじゃない、阿散井くん!シロちゃんと同じじゃないって!」
「「シロちゃん!?」」
「雛森、シロ言うんじゃねぇよ。」
吉良と雛森も来た……帰れねぇ………
「シロちゃんの宿舎どこなの??」
「日番谷だ。
えーっとな、、、」
………………あれ?そういえば、これって言っていいことなのか??いや、でも愛友は口止めしなかったし………
よしっ、いいってことにしとこっ。
「日番谷くん?」
「あー、わりぃ吉良。俺の宿舎はあそこ、」
そう言って、俺は一番隊舎を指さした。
「「「はぁ!?」」」
「何言ってんだ、お前!?頭おかしくなっちまったのか!?」
いや、お前の眉毛よりはおかしくなってないぞ。
「シロちゃん、ダメだよ!泊まるところがなくて野宿が嫌だからって、隊舎に…しかも一番隊舎に忍び込もうとするなんて!」
いやいや、来いって言われたんだよ!
「別に……来いって言われたから行くだけだよ。」
「「「来いって言われたの(か)!?」」」
……やっぱり総隊長のところに行くのは怪しまれんのか……まっ、どうでもいいけど。
「そういうことだから、じゃあ俺行くわ。じゃあなー」
俺が行ったあとに、あいつ何者なんだ…、と聞こえたが聞こえなかったことにした。
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《ギンside》
尸魂界の総隊長は、強いけど弱い。
「愛友隊長〜、入りますよー。」
「んー?ギンー??」
「なんで、そんなダラダラしてはるんですか…。」
普段なら真面目に仕事してるはずなんやけど……
………………………。
「ギンのせいだよー!もーー!バカーー!!」
「えっなんでですか!?」
愛友隊長が涙目で怒ってた…。
「なんで演習場、壊してんのさー!?治すの大変なんだよ?」
あー、そのことで拗ねているんやな…
「すいません、愛友隊長。今度、氷菓子奢るんで、許してください。」
「!!わかった♪♪」
……扱いやすい…単純すぎるやろ……
これで総隊長なんやから凄いんだよな………
――――――――――――――ダッダッダッダッダッ
「失礼します、隊長!」
「んー?入っていいよー。」
「失礼します!一番隊の門の前で、銀髪の少年が侵入しようとしてくるのですが……なんだか隊長に会わせろ!、と……」
日番谷くんやな……
「愛友隊長、門番に話していなかったんですかいな?」
「……忘れてた♪」
「可愛く言ってもダメですわ。」
「うー、ごめんなさい。」
「ボク、迎えに行ってきますわ。」
「ついでに、門番言っといてー!」
まっ、こんな感じでうちの隊長は
強いんだか、弱いんだか……
たまにわからなくなるんですわ………
こんにちは!優菜です!
どうでしたでしょうか?今回はちょっとだけギャグも入れれたかなーと(笑)←自己満足です、、、(汗)
さて、次回は少し脱線します。
ギンのことや、冬獅郎の疑問も解消されたりします。一話で終わるかな……?
UA数3000!!本当にありがとうございます!