尸魂界の秘密   作:ゆう☆彡

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しばらく更新サボってすいません……m(_ _)m


初代一番隊結成まで。【驚きの出会い】

 

――――ダンっ…バンッガンっ……ザッ、ドガッ

 

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ………」

 

――――バンッ……ガンっ…ダッ!!ドガッ

 

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ……………」

 

 

全員目が離せなかった。それは、結界を張っている乱菊も同じだった。

 

「へぇ……、すごいじゃない…。」

 

乱菊は、市丸にむかっていく日番谷と阿散井を見て関心していた。

 

 

市丸から聞いた話が本当だとすると、あの二人は“出会ったばかり”で、“お互い協調性が全く無く”て、おまけに“自分の霊圧をコントロールできない”…いわゆる典型的な問題児だ。

その二人が、見事な連携を見せていた。

 

「(強い相手と分かれば、無意識のうちに他人と協力し合う…、久しぶりに骨のある新入生じゃない!)」

 

 

 

 

 

 

しかし、生徒二人に関心していたのはあくまで、乱菊だけ(・・)であった。生徒の関心の目は、完全に“教官”にむけられていた。

 

 

日番谷も阿散井も、鬼道の技術はおいといたとしても、剣の腕前は全員が認めていた。

全員が認めた二人が連携して繰り出す攻撃。生徒の中での、最強のタッグだった、つい先程までは……。

 

 

「まぁ……、ギンにはまだ叶わないか……。」

 

市丸はその二人の攻撃を、瞬歩を使いながらも、片手で握った浅打一つで防ぎきっていた。

 

「ギンの反撃をくらわないだけでも、凄いことなんだけど……。」

 

教官というには、155センチと確かに小柄な市丸の身体。しかしその実力は、尸魂界内では既に片手に入るほどの者なのだ。

これでまだ、成長途中なのだから、将来に期待がかかるのも納得できる。

 

「(さすが……、総隊長が新たな地位を用意してまで、そばに置いておきたいワケだわ…。

 

 

 

 

 

それに加えて、まだ本気を出したことすらないんだから…。)」

 

一緒に過ごした時間のある乱菊にはわかっていた。

市丸が尸魂界内で、一度も本気の霊圧を見せたことがないことを。

見せるとどうなってしまうのかも。

 

「(本当に、総隊長さんは凄いんだなぁ…。)」

 

それら全てを理解したうえで、市丸を自分の下に置いている総隊長の偉大さにに、改めて感服する乱菊だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「乱菊ーー、ぼーっとしてる暇なんて、あらへんよー。」

「ぼーっとなんか、してないわよ!!」

 

生徒たちが、今明らかにしてただろ!、と思ったのは内緒である。

 

「そろそろ決着(ケリ)つけるで。頼んますわ。」

「「「「「!!」」」」」

「……分かったわよ。」

 

乱菊は、生徒たちを守る結界の霊圧をあげた。

 

「「「「「!?!?」」」」」

「あんた達も、少しだけでも霊圧あげときなさい。ちゃんと耐えなさいよ。」

 

理解出来ない生徒たちを他所に、乱菊の目つきも真剣になる。

しかし、さすが成績優秀者が集められたクラスなだけあり、全員がその異変に気づいた、

 

 

 

 

 

 

 

 

三人の霊圧が今までにないくらいに、あがったことに。

 

「やばっ……!!」

 

「「うわあぁぁぁ!!」」「「ギャアァァ!!」」

 

三人の霊圧にあてられてしまっている生徒もいた。

乱菊は、さらに霊圧をあげた。

 

「全く……、こっちの迷惑も考えてよ!!」

 

そんな乱菊の叫びを聞きながら、市丸が口を開いた。

 

「そろそろ、終わりにしよか。僕らの霊圧で生徒たち(みんな)やられてまうわ。」

 

日番谷と阿散井は、無言で互いを見合い、霊圧を最大限に上げた。

 

 

市丸も乱菊も、さすがにここまで上がるとは予想していなかった。

 

「うっ…………!?」

 

乱菊一人なら問題ないのだが、今は自分よりも生徒を守らなくてはならない。

乱菊も負けじと、霊圧を上げ続けた。

 

 

「……二人とも、、、行くで。」

 

――――ダッ!

 

――――ダッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ドカーンッッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「うわあぁぁぁぁ!!!」」」」」

 

市丸と日番谷、阿散井の浅打がぶつかった瞬間、ものすごい風圧が生徒達を襲った。

床に這いつくばっている者もいたが、耐えきれず壁に激突している生徒もいた。

乱菊も苦しい顔をしていた、しかし、

 

「へぇ…………。」

 

自分の目の前で、苦しい顔をしている人が『三人』いた。

 

 

 

 

 

「うおおぉぉぉぉ!!」

「はああぁぁぁぁ!!」

 

生徒二人の霊圧は、今の市丸と同格だった。

さすがに、上から二人に振り下ろされた浅打に耐えきれなくなり、市丸は両手で握っていた。

 

「すごいなぁ、、、二人とも。」

 

市丸は冷汗をかいた。

 

「(これから……面白くなりそうですよ、愛友隊長。)」

 

「まっ、これからの話やな〜〜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ドガーーーンッ!!

 

市丸が一瞬、わずかに二人の霊圧を上回った。

その反動でか、とんでもない風圧により、日番谷と阿散井は、雛森と吉良の方に吹っ飛んだ。

 

 

「ゲホッゲホッ…………ハァ……。」

「クッソ…………。」

 

 

「そこまでみたいね。ここも、こんなんになっちゃったし……。」

 

乱菊が指さした上を見てみると、演習場の天井に大きな穴が開いていた。

 

「あっ……、これは、、、また怒られますな…。」

「それに、私、もう耐えれないし、生徒たちも無理よ。」

「そうみたいやな……。」

 

戦っていた日番谷と阿散井、雛森と吉良以外の生徒たちが、気絶していた。雛森と吉良も、気絶していないのが不思議なくらい、身体を震わせていた。

 

「僕、四番隊の誰か、呼んできますわ。」

 

ギンが四番隊の方に飛び出そうとした瞬間、

 

「そんな事しなくていいよー、ギーン?」

「げっ……。」

 

後ろから、今聞こえてはいけない声が、聞こえた。

 

「げっ、とはどういう事かなぁ??」

「いやぁ、これは……その……、」

「言い訳無用!!」

「すいませ〜ん、、、、」

 

阿散井、雛森、吉良はその光景を、不思議そうに見ていた。

それもそのはず。市丸より小さい女の子が、自分たちの教官を叱っているのだ。

 

 

呆けてその光景を見ていた三人の前に、その女の子が近づいてきた。

 

「四人ともお疲れ様でした。大丈夫ですか??」

 

すると突然、自分の刀を抜いた。

自然に、三人の身体に力が入った。

 

「アハハ、そんな警戒しないで。怪しいことしないから。

 

拡がれ(ひろがれ)!水紋花:癒花(ゆばな)

 

何か唱えたかと思うと、次の瞬間、自分たちを暖かい光が包んだ。

そして、みるみる怪我が治っていった。

 

「へぇ……、これが愛友の斬魄刀の能力か…。」

 

冬獅郎が言った言葉に、全員が反応した。

 

「「「……愛友??」」」

「こんにちは…、というより初めまして。私が尸魂界総隊長です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「………………。」」」




市丸ギン編も、後1話ですっ!

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