《冬獅郎side》
「だーかーらー!愛友に会わせろって!!会ったら分かるって言ってんだろ!!」
「ここは一番隊舎だぞ!総隊長に会わせるなど、出来るはずないだろ!!」
「そうだ!お前は真央霊術院生だろ!早く帰って、修行でもしてろ!!」
「その修行を、愛友がつけるって言ったんだよ!!」
「総隊長がそんなこと言うわけないだろっ!」
「それに総隊長を呼び捨てにするとは、一体貴様は何者だ!!」
「あぁ!?愛友はそう呼んでも何も言わなかったから、そう呼んでるだけだ!!お前らにとやかく言われる筋合いはねーよ!!」
コイツら頭、硬すぎんだろ!!
ってか、愛友もちゃんと話通しとけや!!
ハァ…………。
じゃあ、後日、なんて言っても、もう夜になっちまうし……
「あー!!とりあえず通しやがれ!!」――ダンっ
……あっ、やべっ
ってか、そんな強く押してねーだろ……何で転んでんだよ!
「貴様!子供だからといって、何をしても許されるわけじゃない!!」
あーあ、怒ったじゃねーか……
全部、愛友のせいだな……ウンウン
「口でわからぬのなら、身体で教えてやる!!」
……ハッ?身体で教える?
刀……抜くのかよ……、、、
マモラナキャ……死ぬの嫌だ………
でも俺が刀抜いたら…?また無意識に、知らない人が……?
どうすればいいんだよ……。
「愛友……助けて……。」
「オラっ!!身体に叩き込んでやる!」
――――キーン
「「「!?」」」
「あららー、可愛いボクの生徒に何やってんの、君ら?」
助けてくれたのか……?愛友……じゃない…………ケド
助けてくれたからいいや…………。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
――――フラッ
「あら?日番谷くん??」
ギンは倒れかけた冬獅郎を、受け止めた。
「「い、市丸隊長補佐!?」」
「君らー、なんでこのコに手ぇあげたんや?このコ、何かしたの?」
落ち着いた口調で話してはいるが、その声は怒りに満ちていた。
「い、いや……、その……用件も言わず、総隊長に会わせろ、としか言わないので……。」
「フーン。」
言い訳をする隊士を見るギンの目は、冷たく……
「「ヒッ!!も、申し訳ありません!!お許しください!!」」
今にも怒りで爆発しそうだった。
「はいはい、ギーン、落ち着いてよ〜。今回は私が悪いんだからさ、」
「「そ、総隊長殿!?」」
そのギンを止めたのは、紛れもなくその“総隊長”だった。
「ごめん、二人とも。私が伝えるの忘れてたんだよね〜。
「えっ……あっ!はい、わかりました。」
「うん。じゃあ、ギン帰るよー?」
「いいんですか?あの二人、あのままで。
知らなかったとはいえ、刀抜いたんですよ?」
門番の二人は安心しきってた。
「うーん、そうだね〜、、、」
総隊長に許されたと……。
「知らなかったとはいえ、浅打しか持ってない子どもに刀を抜くのはダメだよ?」
瞬歩で近づいて来た、総隊長の威圧に二人は全く動けなかった。
《冬獅郎side》
……ここ……どこだ…………?
なんで倒れてるんだっけ、俺。
「大丈夫?日番谷くん?」
「ん……、、、!?
市丸教官!?どうしてここに!?」
「ありゃりゃ、無理して起き上がらない方がええよ。総隊長さんが治療したけど、まだ万全じゃないはずやし……。」
「愛友は……どこにいるんですか…?というより……
市丸教官は……」
最初は疲れて、見間違えたのかと思ったけど、
目の前に見えてた“それ”は、紛れもなく本物だった、
「市丸教官は、“隊長”……なのですか?」
俺の教官が羽織っている“白い羽織り”
愛友と……袖が無いだけで、同じだった。
「んー?あー、
あっ、来た……
今回の元凶……だよな…………
「いろいろと聞きたいんだけど……」
「……そうだね。治療しながら、聞くよ。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「とりあえず……
なんで、門番に言っとかねーんだよ!!話通しとくって言ってただろ!」
「えっ!?それから!?
普通、シリアスな展開から始めるんじゃないの!?」
……作者はそんなことカンガエテマセン
「うるせぇよ!俺が聞きたいから、聞くんだよ!」
「えー、う〜ん、、、
ごめんなさい、忘れてました……。」
「何でだよ!!」
「違うんだって!冬獅郎!!
元はと言えば、ギンが演習場を壊すから悪いんだよ!!そのせいで、私の仕事が増えたんだからね!分かってる?ギン!!」
「愛友隊長、人のせいにしたらアカンですわ。それでも門番と話すぐらいの時間あるでしょ。」
「う〜……。」
これが本当に愛友なのか?、と冬獅郎は思った。
流魂街で自分を助けてくれた時とは、雰囲気が違いすぎて、戸惑っていた。
「………………。」
「……?冬獅郎?どうしたの??」
「……いや、なんか、愛友の人が変わりすぎで、驚いた。」
「日番谷くん、愛友隊長はそんなしっかり者じゃないで〜。騙されたらアカンよ〜。」
「ギンー!!」
「フハッ…………」
「冬獅郎?もういいの??」
「あー、……もういいや、次からちゃんとしてくれよ!」
「わかってるよー!」
このとき冬獅郎もギンも、アヤシイ、と感じたが黙っていた。
「他には?何かある??」
「…………
愛友と市丸教官…………教官かも分からないけど…、
二人の関係はなんなの。」
「……今は上司と部下の関係だよ。」
「上司と部下?」
「そうなんやで〜、ボクはここで“一番隊隊長補佐”を務めてるんや。」
「……じゃあ、その白い羽織は?」
「あー、それはね。隊長の次に偉い人たちの中で一番権限の持つ人が着るものなの。で、ギンが着てるってわけ。」
「副隊長は…いないのか??」
「いるよー。優くん、っていうんだけどね、今はお仕事中かなぁ。今度、ちゃんと紹介するよ。」
「わかった。
なぁ……
“今は”、、、、ってどういう意味だ。」
「それは「ボクが話しますよ。」……ギン?」
「日番谷くん、
総隊長さん、、、いや、愛友隊長はな…………
ボクの“命の恩人”なんや。」
明かされる
市丸ギンの過去
こんにちは!優菜です!
更新しなくてごめんなさい!!
旅行してました……(笑)
ギンの羽織は、原作でいう雀部長次郎副隊長が着ていたようなものです。
ギンの過去……楽しみにしていてください!
原作通り……ではないよね(笑)