緋弾のアリア~影の武偵~   作:ダブルマジック

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 あのジャンヌからの実質的な告白から気付けばもう1週間も経過した8月12日。

 旅行から帰ってからはジャンヌを警戒したのか、連日で理子が部屋に遊びに来ては好き勝手にくつろいで過ごす日々が続き、その牽制があったからかジャンヌとは会うことはあっても2人きりになるようなことはなかった。

 その際にも別段、ジャンヌも変わった様子はなかったからオレも普通に接することはできたので、変に意識したりするのは割とすぐに解消したし、理子もいつまでもこんなことをしてはいられないので今日はまだ姿を見せていなかった。

 ジャンヌは正直なところ理子や劉蘭よりも近しい存在──チームメイトとしてだ──なだけに、今後もしも関係が拗れると色々と面倒臭いのは間違いないが、だからといってそんな理由でジャンヌを受け入れるのは違うわけで。

 そうした心配などしなくてもジャンヌなら後腐れなく関係は続くとは思うが、こうやって『その後』を考えながら色恋沙汰を考えてるうちはオレはダメダメなんだよな……

 という自覚はありつつ、自分の気持ちというものもしっかりと向き合わないとなぁと武装の整備をしながら正していると、実家からは戻ってきたらしい小鳥からメールが来て、何かと思えば……

 

「…………うーん。行く、か……」

 

 とある人物が用があるから顔を出せというご命令で、人物が人物なだけにあまり乗り気でもないが、大事な用事だったらあれだしと整備をさっさと仕上げて外出を決める。

 その足で向かったのは新宿区にあるとある会社の本社ビル。

 オレが前に来た時は1階は普通のフロントとして存在していたが、今はオーダーメイドも受け付ける直営店にリニューアルされていて進歩が見られた。

 何の直営店と言えば、男とは少し縁遠い……いや、普及率が女よりも低いと言うべきかな、香水だ。

 そしてそんなオレとはほぼ縁がないと言ってもいいところに呼び出したのは、かつてオレがその護衛の依頼についたこの会社の社長令嬢である有澤燐歌その人。

 今年でようやく15歳になるはずのお嬢様が何のご用かと疑問しかないし、男への免疫が皆無で、記憶が確かなら嫌われてもいた──女装して依頼に当たってオレを女として側に置いていたから恨まれてたはず──と思うので、何らかの嫌がらせのためではなかろうかと子供みたいな勘繰りもしていたり。

 まぁ燐歌は歳こそ15歳だが社会進出している精神的には大人だ。わざわざ小鳥を経由してまで呼び出すならよっぽどの用件なんだろうと勝手に解釈してビルに進入。

 受付に燐歌に呼ばれた旨を伝えたら、ちょっとだけ驚かれたもののすぐに連絡が飛んで来てくれることに。

 何をそんなに驚くのかと思うが、たぶんまだ同年代くらいの異性と接点がないんだろうな。来年からは共学の高校に通わせた方が良いのでは?

 とかなんとか今もおそらく通信教育な燐歌の今後を心配しながら窓際のソファーに座って待つこと10分ほど。

 かつては状況が状況なだけに無理をしている雰囲気がプンプンしながら余裕もなさそうだった燐歌が、今は立場的にも自由が効くようになったからか、私服であろうお洒落をして化粧もバッチリで従業員と自然な笑顔で言葉を交わしながら登場。

 しかしオレの姿を発見すると笑顔からは一転してキリッと険しい表情で近寄ってくる。表情豊かですねぇ。

 

「ずいぶんと早いわね。そんなに私に会いたかったってわけ?」

 

「そうだな。沙月さんがいなくて色々と困ってるんじゃないかとは思ってたよ」

 

 相変わらず年上への言葉遣いがなってないが、それも個性と割り切って挨拶代わりの返しをした。

 のだが、これは武偵に対しての喧嘩腰な挨拶で一般人にはしてはいけなかったとすぐに気づきハッとするも、その時には燐歌もその表情を暗いものにしてしまう。やっちまった……

 

「あっ……悪い。デリカシーがなかった」

 

「……本当にね。そんなんじゃ色んなところで女を泣かせてると見たわ。サイテーね」

 

「それは甘んじて受けよう。1発ビンタも入れておくか?」

 

「じゃあ遠慮なく」

 

 燐歌にとっての血縁意外で強く繋がっていた人である沙月さんは、先の事件の犯人として現在は刑務所。

 その罪を償うために今も反省する毎日を過ごしているはずで、きっと満足な面会すら出来ない人のことを話題にしたらデリカシーがなさすぎる。

 そこは強く反省して謝罪の意味で右の頬を差し出せば、本当に遠慮なく左の手でバチーン!

 フロアにいた従業員全員が振り向くような痛快なビンタを食らわせてきたのだった。痛いです……

 

「それで、用件は何ですか」

 

 右頬に紅葉マークをつけられても気にすることなく切り替えて、対面に座った燐歌に単刀直入に用件を聞き出す。

 ただこの流れと燐歌の様子からして危険性のある話ではなさそうなのはわかったから、オレも特に身構えることなく聞き耳を立てる。

 

「まだ企画段階なんだけど、今うちで消臭効果のある商品を開発しようってことになっててね。小鳥から聞いたんだけど、アンタって諜報系の武偵で匂いなんかも気を付けてたりするんじゃないかって。もしそうなら参考程度にどんなことをしてるのか教えてよ」

 

「それは教えたら報酬が出るのか?」

 

「参考になったら考えなくもないわ」

 

 その予想は的中して、どうやら自社開発の消臭剤の開発のサンプルとしてオレの意見が欲しいだけのようだ。

 小鳥も余計なことを教えてくれたものだと思うが、その程度のことなら報酬がなくても正直、痛くも痒くもない。が、貰えるものは貰いたいところ。懐が寂しくなってもきてるしな。

 年下にたかるようで絵面はすこぶる悪いが、今の燐歌は会社を代表して来てるようなものだし、良いのだ。

 

「報酬は言い値で良い。燐歌がそのくらいだと思った額でオレも納得する」

 

「ふん。そんなこと言って1円の価値もないって言ったら文句を言うでしょ」

 

「言わねぇよ。教えることなんて別に特別なことでもないし」

 

「そ、そうなの……」

 

 オレって信用ないなぁ。まぁ女装して騙してた過去を考えれば当然だけど。

 しかし、そんな色気もクソもない会話なのに、オレと燐歌を見る従業員の目はなんとも暖かいね。

 たぶん普通に会社の外の男と会話する燐歌ってのが新鮮で珍しいことなんだろう。

 その視線はやりづらいと感じつつも、勿体ぶることでもないから報酬の方で納得した燐歌を見てから、オレがしている消臭の方法をいくつか教えてやる。

 市販の消臭剤やらは消臭だけでなく仄かに花の香りをさせたりなどで『周りに気取られる匂い』を孕むため、そうした匂いもさせない必要がある場合は、みんなご存知の『炭』を使う。

 炭による消臭・脱臭効果は科学的にも認められているし、燐歌も香水なんて扱う会社にいれば自然と耳に入る知識だから今さら感が凄い表情。

 それは流石に一般的すぎるから、1つだけご先祖様が使っていたらしい消臭術を教えておく。オレは使ったことないから効果のほどは知らんけど。

 そっちはそっちで原始的に感じたからか、唸るような思案顔で試すべきなのかと考える素振りを見せた。

 ただこれでオレが教えられることはないので話は終わりと締めに入ると、参考になったようななってないような微妙な表情をしながらも、わざわざ呼び出したこともあってとりあえずの感謝の言葉は述べられる。

 

「うーん……参考にしていいものかわからないけど、やるだけやってはみるわ。ありがとね。報酬は……往復の交通費くらいあればいい?」

 

「それだけ貰えればプラマイゼロにはなるな。無駄足とも言えるが……」

 

「じょ、冗談よ冗談。私もそこまで鬼じゃないってば」

 

 本当に往復の交通費くらいの価値しかなかっただろうに、オレが悪ノリしたら真に受けてしまって結局は少し増しの報酬を受け取ることとなり、そのあとは特に尾を引くような事もなく解放され出入り口まで見送りに出た燐歌の意外に真摯な姿勢に感心。

 元依頼主とプライベートで会うなんてそうないことだが、今回のは良かったかもな。元気な燐歌が見れたし、人の成長を目の当たりにするのは良い刺激になる。

 そんな気分でビルを出て歩き出し、見送った燐歌がビル内に戻った際に従業員にあれこれ聞かれて顔を真っ赤にして怒る姿が見えたが、何の話をしてるのやら。

 

 思いの外すぐに用件が済んでしまったこともあって、せっかく新宿に来たならと消耗品などの補充もしておくかと雑貨店の入る大型デパートへと寄り道。

 ついでのついででメヌエットへの献上の品も何かないかと適当にフラついて探していると、パズルやらのコーナーにルービックキューブを発見。

 昔に興味本位でやって地獄を見たトラウマがあるから自分からやろうとは思わないが、メヌエットなら簡単に完成させそうだなぁ。

 と予想も出来るのでこれはないかとスルーしようとするも、なんと通常3×3の正6面体のものよりも難易度が高い5×5の正12面体のものまで売っているではないか。

 もはや解き方の攻略本まで付随するらしいそれならメヌエットでも楽しんでくれるのではと思うものの、これ系のものは1度でも完成させるとメヌエットタイプは飽きる。2度目はない。

 さらに言うなら解いて見せたあとには「ほら京夜もやってごらんなさい」と煽られる。絶対だ。

 そんな未来は望んでないからやっぱり却下して、素直に食べ物に関わる何かにしようとキッチングッズを見に行こうとする。

 そうするとまぁいるのな。見るからに質が悪そうなナンパ男が。

 明らかに女性の方は関わりたくない空気が背中しか見えないのにわかるもんなのに、その男は空気が読めないというかでしつこく声をかけている。

 ああいう輩はハッキリ言わないとわからないんだよなぁと少し後ろから助けるべきかを考えていたら、意を決した女性が男に振り向いて「待ち合わせしているので」と断りを入れた。

 これならそれで終わりだなと思ったら、断られたのが不服だったらしい男が去ろうとする女性の手を掴んで強引にどこかへ連れていこうとする。

 仕方ないので女性の手を掴んだところをスッと近づいて止め、男の手首を掴んで握力を奪う握りで女性から手を放させて、反射的に離れようとした足を引っかけて尻餅をつかせてしまう。

 その行為に最初こそ反抗的な態度で向かってこようとした男も、オレが東京武偵高の制服を着ていたことからすぐに勝てないと踏んで慌てて立ち上がり、逃げるようにどこかへと行ってしまった。

 制服もたまには役に立つもんだと、普段は気にもしない格好で余計な手間が減ったことに感謝しつつ、女性に何か言われる前に退散しようとする。

 

「…………キョウ君?」

 

 すると不意にその女性から呼ばれ慣れてない、雅さんくらいしか呼ばないその呼び方と、オレを知ってる風な態度に反応してしまい、そこで初めて女性の顔をしっかりと確認。

 ポニーテールにしていたし夏の格好を見たことがなかったから後ろ姿でも気づかなかったが、この女性はオレがかつて幸姉の依頼で武器の密輸に関して調べるため東京を奔走した時に、その仮の宿を提供してくれた松方組組長の一人娘の菜々美さんだ。

 確かに菜々美さんの住むアパートは同じ新宿にあるとはいえ、こんなデパートでナンパ男を撃退して助けたら出会うなんてどんな確率だよ。

 しかも菜々美さんとは別れ際にお互いこれからは知らぬ存ぜぬを通そうと言って関係も断ち切っている──お互いのためにだ──から、ここでのオレの選択はあまりに残酷。

 

「あの……どちら様……」

 

 と、また菜々美さんに辛い思いをさせないといけないのかと心を痛めていたら、本当に待ち合わせをしていたらしい菜々美さんを見つけて近づく男性が1人。

 大学生くらいだろうその人と菜々美さんを見たところ、まだ友人かその辺りの関係だとは思うが、これからデートの雰囲気はなんとなく察することはできる。

 そしてそうなるとその菜々美さんと一緒にいるオレは誰やねんって話になるのは当然なので、邪魔者はさっさと退散するに限る。

 

「彼氏さん、ですかね。いやすみません。彼女が質の悪い男に絡まれていたので少し助力を」

 

 そう言えば男性も事実確認を菜々美さんに取ってからオレに感謝を述べて好青年な雰囲気が伝わる。

 武偵のオレと比べれば今のナンパ男の撃退などに関しては守れるのか少々不安はあるが、菜々美さんを大切にしてくれそうなのは空気でわかる。

 

「彼女さんのこと、大切にしてくださいね」

 

 菜々美さんに幸せになって欲しいと願うのはオレの勝手なので、たとえこれから先も他人を演じる必要はあっても、これだけは言っておこうと男性にそれだけ言えば、男性も一言「わかった」とだけ答えてくれてオレも自然と笑顔で応えてその場を去っていった。

 去り際に菜々美さんが何かを言おうとしたものの、オレの態度から引き留めても無駄だろうと思ったのか何も言わずにいてくれた。それでいいんです。

 あー、でもこれで菜々美さんにはオレが武偵であることがバレちゃったな。父親の十蔵さんの耳に届かなきゃいいなぁ。届かないでくれ。

 

 そうしたことがあってデパートを彷徨けなくなったため、メヌエットへのお土産は後日に持ち越しでデパートを出て学園島へと戻ることに。

 その道中、やはり考えさせられてしまう。

 奇妙な偶然とはいえ、今日はかつて交流のあった人のその後を垣間見て、その2人ともがしっかりと前に進んでいると感じた。

 燐歌も菜々美さんも今を大切にしながら生き生きとしていた。その姿はとても輝いていて眩しいと思えるほどだった。

 ──対してオレはどうだろうか。

 今の自分が納得した道を定めてちゃんと進めているのか。否。

 それなら何故、オレは彼女達の今の『本気』を棚に上げているんだ。それはオレが貫くべき覚悟なのか。

 そんな問答はもう何度もしてきたが、今回は違う。

 オレがハッキリとさせないから彼女達を『停滞』させているとも言えるのは確実。それは彼女達のこれから先の輝きを失わせることに繋がるのではないか。そんなことをオレは望まない。

 それこそが(おご)りだと言われるのかもしれないが、オレが彼女達を待たせているのは現実としてある。待つのも勝手だとも言われたさ。だけどだ。

 そんな思いから学園島に戻って1度部屋に買ったものを置いてからオレが向かったのは、あまり行きたくはないが行くしかない教務科。

 思えばこっちに戻ってきてから初めて訪れた教務科だったが、そんなことは今はどうでもよく、夏休みだから教師もほとんどいなくて焦るも、用のある高天原先生はいてくれたのでひと安心して話を通して個室に案内される。

 

「まずはSランク昇格おめでとう、かな。先生も嬉しいですよ」

 

「それは、はい。ありがとうございます」

 

 相変わらず普段は緩い雰囲気の高天原先生の空気にこっちも緊張感が保ちにくいと感じつつ、挨拶はそのくらいでいいだろうとこちらから話を切り出す。

 

「ロンドン武偵高のマリアンヌ校長からお話はあったかと思います。オレの今後のことについて」

 

「はい。そのための手続きは用意がありますから、少し時間はかかるけど来月中には完了の手筈は整えられると思います。これも猿飛君の成績が問題ないから出来ることですから、京都での3年間が結果として活きましたね」

 

「そう、なりますか」

 

 話は夏休み前にマリアンヌ校長から言い渡されていた宿題というかな、オレの今後の身の振り方について。

 このまま留学を続けるか、留学を取り止めて残りの時間を東京武偵高で過ごすか。はたまた早期ではあるが武偵高を卒業してプロ武偵となるかの選択。

 しかし今の高天原先生の言いぶりからわかるように、留学の継続と取り止めの線はなくなっている。

 つまりオレの気持ちはもう、武偵高を卒業してプロ武偵になる決意を固めた。

 そしてオレの卒業に関して学校側がスムーズなのはマリアンヌ校長からの推薦があるだけでなく、過去にオレが京都武偵高で約3年、成績優秀で過ごしていたからもある。そこは真面目な学生で本当に良かったと思う。

 

「でもここは担任として聞いておかなきゃだから一応ね。その選択の理由は?」

 

「……オレは先生達が思うほど自己評価が高いわけじゃありません。今も在学生の中で自分だけがこの選択を出来るだなんて驕りもないし、みんなが卒業する頃には落ちぶれてる未来も十分あるくらいに思ってます」

 

 そうしたオレの決断に反対はしなかった高天原先生でも、やはり教師としての立場からの質問が飛んできて、正直まだまとまっていなかった答えを思うまま吐き出す。

 

「それでもこうしてお話をいただいて選択できるのは少しの自信になりますし、堅実にいくなら大人しく卒業する選択が賢いとも言えます。でもそれはオレがオレ自身を甘えさせている。そう思ったんです」

 

「甘えさせている?」

 

「教師陣の『オレなら大丈夫』って言葉を盾にするつもりはないですが、その言葉に嘘がないなら、オレはその言葉と自分を信じて行動すべきだって。そうしないのは自分がまだ武偵の卵であろうとする弱い心がそうさせるんじゃないかって」

 

 必ずしもそうというわけじゃないのは当然。

 これから先の残りの時間で人脈を作り、一流の武偵企業などに就職する道だって立派なものだし、むしろ何の計画もなく外の世界に放られて何も出来ずに失墜する方が愚かな選択だろう。

 高天原先生もその辺で意見しようとしたが、そんなことはわかってるオレが目で制すると黙って最後までオレの話を聞く姿勢になってくれる。

 

「オレの武偵としての道は、他の誰でもないオレ自身が初めて選んだ道です。だからその道を選んだことを後悔だけはしたくないんです」

 

「それが今の選択の理由なのね?」

 

「はい」

 

「……わかりました。猿飛君のことですし、何の計画もなくってことはないでしょうし、学校としてもいくつかの武偵企業への推薦は出来ますが、本当に困った時には言ってください。私が最も危惧していたのは、猿飛君が『どんな覚悟でその選択をしたか』でしたが、杞憂で良かったと思います」

 

 全てを聞いてから納得したような高天原先生は、それだけ言って笑顔でオレを送り出してくれる。

 高天原先生は探偵科の教諭でオレとはクラス担任という細い繋がりながらも、オレの門出を祝う気持ちは純粋……かはわからない──ひょっとしたらボーナスがあるのかも──が、今は素直に受け取っておこう。

 そのあとは今後のことをあれこれ少し聞かれてすぐにお開きとなり、教務科を出てからはいよいよ自分の選択に現実味を感じて少し手が震えた。

 だがこれは武者震いなんだと言い聞かせることでポジティブに捉えて顔を上げてから、遠くない未来を見据えて歩き始めた。

 ──やってやるさ。オレが次のステージに進むために。


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