緋弾のアリア~影の武偵~   作:ダブルマジック

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「では参りましょう」

 

「最後まで気ぃ抜くなや」

 

「オレ達が守ってやるから、蘭はプレゼンに集中してくれ」

 

 Nの襲撃を退けてわずか数十分後。

 あんな騒ぎがあったのに会議は普通にやる辺りが藍幇という組織の図太さを表現しているように思える。

 まぁこれで会議が延期にでもなったらまたNに襲撃のチャンスを与えかねないので、こっちとしてはありがたい限りだ。

 それで時間通りに劉蘭のプレゼンの番となって、ステージ横で待機していたオレ達は意気込む劉蘭と一緒に藍幇の重役達が見守るステージへと上がりプレゼンと護衛を始める。

 Nを退けたとはいえ、また襲撃してこない保証などないのだからオレやメイファンさんが気を抜けるわけもなく、猴と趙煬も加えた4人体制の守りはNでなくても対応できるはず。

 

「それではこれより、私の持ち込んだ計画についてご説明いたします」

 

 そんなほぼ万全な護衛体制の中で堂々と真ん中に立ってプレゼンを開始した劉蘭は、機嬢が操作するプロジェクターの映像に合わせて説明を始め、最初はオレに話してくれたような内容を要領よく、絶妙にまとめた言葉で理解させていく。

 もちろん重役達の手元には用意していた資料も配布されているし、仮にも今の藍幇を動かしている人達なので、言葉以上に見えてくるものが多いだろう。

 オレなんかとは違って話の途中から勇志さんが危惧していた計画の闇の部分とやらに勘づいた人もいそうなもので、耳障りの良い言葉だけで夢物語のように話す劉蘭に厳しい視線をぶつける人も少なくない。

 それもわかった上であえての進行をしていた劉蘭の強心臓には手伝ってる機嬢が冷や汗をかいているが、劉蘭の計画の全容がほぼ見えてきたタイミングで、1度プロジェクターを消して資料にも書いていないことを話し始める。

 もちろん内容はオレも知らない計画の闇の部分について。

 

「さて、以上が私の計画のほぼ全てということになり、採用された際には今の藍幇の組織力で賄える規模の開発と、その全ての開発案がすでに用意されています。しかしすでにお気づきの方もおられますでしょうが、この計画にはとても大きな問題が近い将来に待ち受けています」

 

 勇志さんはこの問題が看過できないとして劉蘭の殺害に踏み切り、Nの計画にとっては悪い方向に向かう可能性があるという、ちょっと考えると不思議な話で頭が混乱する。

 Nの計画と勇志さんの志のようなものが完全に一致しているとは思えないのは、正義についてを語ったことでなんとなくではあるが見えていたから、そこで劉蘭の殺害という共通項が挙がるのは不思議だった。

 

「資料にも書かれている通り、私が進めている開発案のほとんどが農業、林業、漁業。いわゆる第一次産業に当たるものとなり、それらを今後の中国の大きな経済力へと変えていく予定でいます。そちらは生産ラインの安定化や特産物の生産などが出来てくると徐々に割合として多くなるはずですが、そうした繁栄の裏には衰退も確実にあります。人の労働の比重が変わるのですからそれは仕方のないことです。そして私の計画において衰退するのは──軍需産業です」

 

 あぁ……それは荒れるわな……

 質疑応答の時間にでも割くのかなと思っていた重役達は、自分から触れられたくないだろうことに触れてきた劉蘭にどよめく。

 オレも言われるまで見当もつかなかったのに、いざ言われると何故それを隠し続けていたのかはすぐにわかる。

 オレがわかるのだから重役達はその重要性に一層の難しい顔を浮かべている。

 

「ご存じの通り、軍需産業は国が認める武器類の製造などを受け持つものであり、これの衰退はつまり、国の軍事力を落とすことに直結する由々しき事態です。それはいま辛うじて保たれている国と国とのパワーバランスを崩しかねない重要な案件であり、ただ中国の軍事力が落ちれば最悪どこかの国。例えばアメリカやロシアといった国が勢いを強めて一強状態にする恐れもあります。いえ、そうならない可能性の方が確率としては低いかもしれません」

 

 銃規制などが緩和してまだ日の浅い、非核三原則やら平和主義やらと掲げる日本だとピンと来ないかもしれないが、軍事力というのは自国での軍需産業による自給自足の有無で大きく変わってくる。

 そして軍事力というのは国を守る力でもあるため、これが落ちるということは国が弱体化するということである。

 勇志さんが危惧していたのはまさにその弱体化による世界のパワーバランスの崩壊だ。

 これを放置すれば大袈裟な話ではあっても世界大戦も可能性としてはあり得なくもない。

 中国の軍事力は今、アメリカ、ロシアに次いでの3位。そこが崩れればどうなるかはオレの頭では想像が難しいところだが、世界が良い方向に向かうかと問われれば素直に首を縦には振れない。

 その国力を落としてまで経済力を高める必要が果たしてあるのか。焦点としてはそこだろうな。

 

「ではそうならないために私達がすべきことは何か。それは『世界レベルでの軍需産業の衰退化および完全撤退』です」

 

 人間という生き物は愚かなもので、時代の節目では必ずと言っていいほどに『闘争』が絡んでくる。

 つまり人間は戦うことによって繁栄を得る生物であり、戦争などとは切っても切れない縁がある。

 だが劉蘭はそんな人間の本質的なものを否定して、世界規模で武器などの生産をやめて、軍事力の低下を狙おうと言ったに等しい。

 それには今日一番のどよめきが起こり、その大部分は『そんなことが可能なのか』ということ。オレには不可能に思える。

 だがそんな話をつい最近、どこかで聞いたような気もして護衛中ということも構わずに劉蘭の話に耳を傾ける。

 

「すぐには無理でしょう。世の中に武器、兵器を所持するのは国だけではなく、テロリストやマフィアといった組織にも行き渡ってしまっているのが現実。それらを放置して国が弱体化してしまえば、国同士の争いよりも悲惨な未来が待ち受けています。ですからその未来を回避するために、世界規模で『厳格で純粋な正義感を持つ武力組織』を結成するのです」

 

 正義。その言葉を聞いた時に頭に浮かんだのは、やはり先ほどまで対峙していた勇志さんの顔。

 しかしそれと同じくらい鮮明に浮かんだもう1人は、つい先日にイタリアでアリアに会わせられたベレッタ社の社長令嬢であるベレッタだった。

 彼女も基本的な組織の構想こそ違えど、正義の名のもとに世界的な闘争の根絶を掲げて『ジュスト』の設立を訴えていた。

 劉蘭とベレッタに繋がりはないのだろうが、その目指すところに共通項があるのは事実であり、緩やかにでも世界から武力を取り除こうとしている。

 

「その組織の設立を以て、まずは我が中国が率先して軍需産業から手を引くことで理解を得てもらい、アメリカ、ロシアを始めとした強国を筆頭に協力を得られれば、パワーバランスを崩すことなく、世界レベルでの軍事力の緩やかな低下を促せるはずなのです」

 

 ざわざわする場に構わず、もはや国の方針にすら干渉する思想をぶつける劉蘭に、当然ながら重役達も意見をまとめられようはずがない。

 だが劉蘭の計画を進めれば中国の経済は確実に第一次産業に推移するため、先延ばしにすることは出来ないどころか、今から対策を考えている劉蘭が正しいと来ている。

 メリットとデメリット。リスクマネジメントと考えることは様々で複雑化してしまっているが、劉蘭のプレゼンからは純粋な国を思う気持ちと、世界への配慮があって頭ごなしに無理だなんだと言えないのが素直に凄い。

 ベレッタはその辺で理想だけを語って否定されてしまった──銃器製造会社ということもあって立場も悪かったが──ようだが、会場の雰囲気は今のところどちらに傾くとも言いがたいほど混沌としている。

 

「……私は、この国が大好きです。国がより良くなる余地があって、そのためにできることがあるなら、苦労など買って負いましょう。生活に苦しむ人が1人でも多く救えるのなら、国を、世界を変えましょう。私はこの国があらゆる面で世界に羨ましがられる国であってほしいのです。そしてその羨む心が戦争や紛争などではなく、もっと純粋なる競争を促し、文化を発展していけたらと、そんな夢を見るのです。ですからその第1歩を、この藍幇が踏み出してはみませんか」

 

 今日この場での決議はもう不可能なのは間違いないので、この計画は各々が持ち帰って十分な検討をしたのち、改めてとなるはず。

 それがわかっているからか劉蘭もここで決意を固めてもらおうというほどの熱意はぶつけていなかったが、最後には愛国心を語り決して叶わない夢物語ではないと言って締めくくった。

 

 プレゼン後、いま出せるものを全て出し切ったのと、Nとの精神力の削り合いによる疲労が出たか、割とガッツリ眠ってしまった劉蘭は、翌日の昼まで起きることなく眠り続けてしまった。

 その間にNによる再三の襲撃もなく、プレゼン後に気づく失態だったが、オレの服の袖裏に盗聴器が仕掛けられていて、こんなものを仕掛けられたのは勇志さんしかいないと確信。

 その盗聴器の傍受範囲が半径300mとないことから、勇志さん達は会議の間も近くにいたことが判明したが、それから襲撃してこなかったということは、流れを止められないと悟ったか、計画に納得してくれたかのどちらかと考えられた。

 出来れば後者であってほしいというオレの思いは内に秘めつつ、眠りから覚めた劉蘭はまず、昨日の会議まで自分を守ってくれたオレやメイファンさん達に感謝の言葉を述べてくる。

 ただしオレ達は基本的に素直じゃないので、守るのは当然だといった意味合いの言葉でそれぞれが感謝する必要はないと返して困らせてやる意地悪を敢行。

 みんなが揃って言うもんだから劉蘭も結託されたのがすぐにわかって膨れっ面を見せたが、すぐに笑ってくれてオレ達も笑みを浮かべるのだった。

 会議の決議は来週になるだろうとのことと、趙煬も合流した都合もあって、オレの護衛はこの日をもって満了となり、ロンドン武偵高でも来週にはランク考査が執り行われるため、のんびりもしていられなかった。

 なので翌日にはロンドンに戻るための準備を進めて、実質的に上海にいられる最終日となったこの日の夜には劉蘭の希望で2人きりでの食事を約束。

 それが保留にしていた劉蘭の願いなので素直に応じつつ、その前にとオレは同じ思想を夢見る者同士として今後、繋がるべきと判断してベレッタと劉蘭を引き合わせた。

 向こうはまだジュスト問題で会社と揉めている最中のようだったが、劉蘭と話す内容は非常に有意義だった様子で、今後も密に連絡を取り合おうと話を締めているのが聞こえた。

 そんなこんなの夕食では、オレとゆっくりとしていられる最後の時間だからか割と吹っ切れてる劉蘭がやたらとオレに食べさせようとしてきて、それに強く抗えないオレも恥ずかしながらにそれを受け入れ、恋人気分を堪能した劉蘭はその最後にオレへと護衛の報酬を渡して夢から覚めるようにクールダウンしたのだった。

 

 翌朝。

 早くの便でロンドンへと発つオレをわざわざ空港まで送ってくれた劉蘭達。

 まだ護衛は必要だから趙煬もメイファンさんも猴もついてきて豪勢な見送りになっていたが、この2週間はオレにとって色々と収穫のあるものとなった。

 

「京夜! 次に中国に来たらゆっくり案内したいです!」

 

「そうだな。次は観光目的で来られたらいいな。その時はよろしく頼む」

 

 別れの挨拶としてまずは猴がオレに抱きついてきて、まともにできなかった観光気分での案内を次回はしたいと言ってくれる。

 それは素直に嬉しいし楽しみなので、猴の頭を撫でながら簡単な口約束をする。

 時間もそれほどないので猴も気持ち良さそうにしてから割とすんなりとオレから離れてくれて、入れ替わるように口を開いたのは今回一番絡みの少なかった趙煬。

 

「日本ではなくロンドンというのが不思議な話だ。そっちでまともに学んでいるのか疑問だ」

 

「お察しの通り、向こうの授業に出てない日の方が多い。留学って何なんだろうな」

 

「俺に聞くな。だがまぁ、今回は劉蘭の手助けをしてくれて多少なりとも感謝している。あれは口には出さんだろうが、お前がいたことでこの期間を乗り切れたところはある。もちろん戦力的な意味ではなく、精神的な意味でだが」

 

「それもどうだろうな。オレなんかがいなくても蘭は頑張れる人だって信じてるから」

 

 珍しくオレに感謝などを述べてきた趙煬の気持ち悪さは鳥肌モノだ。

 しかし今回は自分が劉蘭のそばにいてやれなかったことに少なからず悔いがあるように見える趙煬と冗談を交わす気にはなれなかったので、精神的支柱になったとかいう部分は劉蘭の強さに失礼なので否定しておく。

 それを聞いた趙煬は謙遜とでも捉えたのか小さく笑ってから「余計なことを言ったか」と言いたげな雰囲気で踵を返して下がってしまって、柄にもないことは言うものじゃないなと勝手に教訓にしておく。

 下がった趙煬に対して笑いながら中国語で話してから次にオレに近寄ってきたのはメイファンさん。

 今回は彼女がいなければどうなっていたかわかったものではないから、功夫のことも含めて趙煬ではないが感謝すべきだろう。

 

「自分、会うた時よりエエ顔するようになったな」

 

「それはメイファンさん達のおかげだと思います。オレはここに来る前に自分の弱さを痛感していました。自信も……それなりに失っていたのかもしれません」

 

「失うだけの自信があったような口ぶりやな。生意気やで。やけど自分の力を信じられんようになったらそいつは終いや。そこんとこ忘れんなや」

 

「趙煬やメイファンさんほどオレは自分の力ってやつに自信はないですけど、後悔しないように努力は続けます」

 

「それでエエんよ。功夫も続けるんやろ? 継続は力なりや。毎日欠かさんでやっとれば結果はついてくる。ウチからはそれだけや」

 

「ありがとうございました」

 

 なんというか、メイファンさんからもらう言葉にはオレを頑張らせる何かが込められているようで、餞別とばかりにオレの胸をドンと叩いたメイファンさんは、それ以上は何も言わずに引っ込んでしまい、最後だと劉蘭の背中を押して前へと出してくる。

 その勢いが少し強くて前に倒れそうになったのを受け止めてやれば、いつもの赤面から謝りながら少し離れて立ち、呼吸を落ち着けてからオレを見てきた劉蘭がゆっくりと口を開く。

 

「この度は本当にありがとうございました。京夜様のおかげで無事に会議のプレゼンまで終えることができました」

 

「だからそれはオレだけのおかげじゃないって」

 

「……京夜様には大変なご迷惑もおかけしてしまいました。それも京夜様はご自分の力不足が招いたことだとおっしゃるでしょうが、本当にそうなら私は今頃、ここに立ってお話ししていることもなかったと思っています。ですから京夜様は胸を張ってください。京夜様は私の護衛の依頼を完遂してくださいました。それが事実なのです」

 

「…………それでもオレは……」

 

 なんともまぁ綺麗なお辞儀から感謝の言葉を自然と述べてくる劉蘭の美しいこと。

 後光でも差してる錯覚すら起こす聖人な劉蘭に昨日も言ったことを返してみても、感謝を受け取ってほしいと言葉を重ねてくる。

 オレだって劉蘭を守りきれたという結果は喜びたいし、胸を張ってロンドンに戻りたい気持ちだが、その過程は決して手放しで喜べるほど立派なものではなかった。

 それで劉蘭を傷つけたのも事実だし、それを蒸し返すのはあれかとも思うが、自分で納得がいかないことは劉蘭に言われても納得するわけにはいかない。

 そんな気持ちを汲んでくれてはいる劉蘭は、皆まで言わなくてもいいとその手の指をオレの唇の前に持ってきて閉ざすようにすると、

 

「ご自分が納得出来ないというのであれば、私との約束をしっかりと守ってください。それで今度はきっちり誰かを助けてくださいね」

 

 あの朝にした『立派な武偵になる』という約束を持ち出して笑顔を見せてくれる。

 どうしたって起きてしまった過去は変えられないし、その過去に納得がいかなくても変えられない。

 だったら前に進むしかない。自分が納得できる形で依頼をこなせるように、胸を張って報酬を受け取れるように、それしかオレにはないんだ。

 

「ありがとな、蘭」

 

「いえ、私など大したことはしていません。それから少しだけ気になったことを差し出がましいですが助言させていただきますね」

 

「……ん?」

 

「京夜様は私の好意に対して真摯に向き合っていないのではと考えている。蘭盛街で一緒に過ごしている時にそう感じました。ですからこれだけは言っておかねばと思います。私のみならず、理子様や他の方々も京夜様の決意を聞いてなおアプローチをしていますし、その気持ちはもちろん届いてほしいと思っていますが、それはあくまで私達が勝手にしていること。それに負い目を感じることは全くありませんし、理子様だってご自分がそうしたいからしているはずです。したいことをただしているだけの私達に京夜様が難しく考えることはありませんよ」

 

 俯いてる暇があれば前を見て突っ走れと励まされて気合いの入ったオレに嬉しそうにした劉蘭は、もう時間はないだろうと最後にオレが上海に来てから何度か思い悩んでいたことをズバリ指摘してきて珍しく表情にまで出て驚いてしまう。

 その辺はやはり女の勘が働くのか、モヤモヤとしていたオレの気持ちを晴らすように自分や理子がこれまでしてきたことに関しての話をしてくれる。

 それを要約すると理子や劉蘭は本能に忠実でやりたいことをやってるから、それにオレが一喜一憂してくれるのは嬉しいが、オレの決意まで揺るがしたい意味はないということ、なのかな。

 オレがきちんと考えるといった未来までの間に向けた好意は自分達の身勝手さだと言いたいのだろう劉蘭に、そんな考え方でいいのかと表情にまで出してしまうが、それをクスクスと笑った劉蘭は「それで構いません」と断言する。

 

「あの時にああしていれば。そんな後悔をしないように私はしているだけです。ですからこれからも京夜様はそのままの京夜様でいてください。まっすぐに自分のなりたい武偵になれるように、しっかりと歩いてください」

 

「……そうだな。とりあえず同世代に蘭みたいなとんでもない女がいるからには、自分の可能性ってやつを信じて突き進まないとな。そうじゃなきゃ将来、蘭に養ってもらうことになるかもしれないし」

 

「や、養うというとそれはつまり……」

 

「そういう可能性の話だよ。おっと、そろそろ行かないと。じゃあ蘭。これから大変だろうけど、頑張れよ」

 

「……はい。京夜様もお元気で」

 

 劉蘭がそう言うならきっとそうなんだろうが、やはり貫くべき決意かどうかは考える必要はあるのかなと思いつつ、とりあえず今は劉蘭達の好意を深刻に考えることはないと納得。

 搭乗も迫ってきたので最後にお互いに励まし合うような言葉で締めて別れたオレは、劉蘭達に手を振られて空港を出発しロンドンへと帰還していった。


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