花を護る騎士 ブレイドナイト   作:葵祈つばめ

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ゆり:「まさかメモリーズのCGダンスがこんなにも早く観られるなんてね」

明:「あぁ、感謝感激雨霰だぜ」


〜目線〜

とある日の午後、俺は体育館で男女別に分かれた体育の授業を受けていた。

 

「印」 (ポンッ!

 

「紳士!」 (〃

 

「し、仕返し!」 (〃

 

まぁ、受けていたと言っても男子はする事が特に無いらしく、体育館で何かするか、女子がバレーをしてんのを見るか、グラウンドに行くか様々なんだけどな。

 

「ジャッジ」 (ポンッ!

 

「ジャグジー」 (〃

 

「じ、じ、ジャージ!」 (〃

 

それだから俺は博士や月音と一緒に体育館でしりとりをしながらボール渡し(勿論バレーボールだ)をするっつーある意味器用な事をして遊んでら。

因みにこの遊びはしりとりかボール渡しのどちらか片方でも失敗したらアウトになるんで、簡単そうに見えて結構ハードだったりする。

 

「獅子」 (ポンッ!

 

「鹿威し」 (ポンッ!

 

「し、し、し、神殿!…あ!?」

 

そしてやり始めてからだいたい10分ちょいが経った今、いつの間にかし縛りになっていたしりとりで博士が落ちた。

 

「しまったぁ……」

 

「デデーン、博士アウトー」

 

「うっ、それを聞くと嫌な予感がする……」

 

「安心しろ博士。言ってみただけで別にタイキックをする気はねぇよ」

 

「…なんで選択肢が一つしかないのか非常に気になるけど、ツッコんだら負けな気がするからツッコまないでおくよ」

 

「あはは、ドンマイ博士」

 

「いや、朗らかに笑ってるけど月音が悪ノリしてし縛りしたのがそもそもの原因だからな!?」

 

「ぶっちゃけ、一番最初にし縛りをしたのは俺だけどな」

 

てか、途中から月音が答えるだけじゃなく博士にもし縛りを始めた時は驚いたぜ。

 

「いや〜僕だってたまには悪ノリしたくなる時があるんだよ」

 

「月音、お前だけは仲間だと思っていたのに……」

 

「フッ、結局のところどんな人間でもその心には表と裏があるって事だな」

 

「くっ、友護みたいな事を……、でもある意味その通りだから言い返せない……」

 

「ケッケッケ、リベンジマッチなら受けて立つぜ?」

 

「いや、俺はもういいよ……」

 

「そうかい。月音は?」

 

「僕ももういいかな」

 

「なら俺も止めだ」

 

一人でボール遊びしてても虚しいだけだからな。

 

「んじゃま、残りの時間は三人で仲良くアレを見てるとしますか」 (くいっ

 

「「アレ?」」

 

「そ、アレ」

 

俺が言うアレとは何か?それは……

 

 

―行くわよももか!―

 

―ガンガンどこまでも〜!―

 

―フフフ、後ろは任せたぞ瑠璃!―

 

―ディフェ〜ンス!ディフェ〜ンス!―

 

 

あっち(体育館の反対側)でやってるゆりとももかチーム対萌香と瑠璃チームのミニゲーム(バレー対決)だ」

 

「成程、確かにこれは見応えがあるね」

 

「てゆーか、他の女子だけじゃなく体育館にいる俺達以外の男子や外に行ってた男子のほぼ全員が見てる……」

 

「そりゃあ、ゆり達の身体能力は普通の女子の基準を優に越えてるし顔も良いからな。ちょっとしたアクション映画を見(観)てる気分なんじゃねぇか?」

 

ゆりは武道の心得とムーンライトとしての長い戦闘経験。

 

ももかは元々の身体能力の高さに加えて俺とゆりによる不定期的な稽古。

 

萌香は趣味のキックボクシングとゆりと同様武道の心得がある月音との稽古。

 

瑠璃は元K1の格闘家である龍星さんとの稽古や萌香や博士との稽古。

 

各々がこんな事をしてるから身体能力が高いのも当たり前田のクラッカーってやつだ。

 

「あー…言われてみればそうかもな」

 

「だね。…でも、それ以外にもどうやら理由があるみたいだよ」

 

「え、そうなの?」

 

「うん。二人とも外から来たグループの方へ耳をすましてみて」

 

「う、うん……」

 

「どらどら……」

 

はてさて、いったい何を言ってるのやら。

 

 

―おい!今の見たか!?―

 

―あぁ!見た見た!バッチリ揺れてたな!―

 

―やっぱあの四人って胸が大きいよな〜―

 

―ぐふふふ、汗で透ける下着…ぐふふふ……―

 

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

 

―やっぱ赤夜が一番デカイな!―

 

―だが月影も分かりにくいけど結構あるぜ!―

 

―赤夜と月影は無理だけど来海と覇波は無防備だから偶然を装えばワンチャン……!―

 

―ぐふふふ、魅惑の果実…ぐふふふ……―

 

 

「………」

 

「………」

 

「………」 (チラッ

 

「「博士?」」

 

本当にものすげぇ然り気無くだが、今確かにゆり達の胸を見てたな。

 

「あ、いや、今のは、その、えっと……!?」

 

なんてこった、まさかここまでパニックになるとはな。

 

「安心しろ博士。別に俺達は怒ってるわけじゃねぇよ」

 

「…え、そうなの?」

 

「あぁ、なんだかんだ綺麗事を言っても年頃だったら異性をそういう目で見ちまうもんだから仕方ねぇよ」

 

「明君の言う通りだよ。僕だって萌香さんの事をそういう目で見ちゃう時があるからね」

 

「…それはまた特大級のカミングアウトだね」

 

「事実だからね。それに萌香さんだって僕の事をそういう目で見ちゃう時があるって言ってたよ」

 

「そーそー。男子が女子をそういう目で見る様に、女子だって男子をそういう目で見るって事だからぶっちゃけおあいこだ」

 

「だから僕達は博士の事を弄りもしないし嫌悪もしないよ」

 

「寧ろ遺跡バカ(誉め言葉)の博士にもそういう気持ちがあるって知れて安心してるぐらいだからな」

 

「月音、明君……」

 

なんてこった、博士のやつかなり感極まってやがるな。

そんな目で見られたら身体中がむず痒くなっちまう。

 

「ただし、彼等みたいに周りに迷惑を掛ける事だけは止してね?」

 

「あぁ、わかったよ」

 

だから真面目モードは終わりでこっからは不真面目モードでいかせてもらうぜ。

 

「それじゃあ約束のついでに指切りでもしようぜ?」

 

「あははは、どうする博士?」

 

「…遠慮するよ。てゆーか、折角良い感じだったのに明君せいで台無しだよ……」

 

「ケッケッケ♪そりゃあ悪うござんした」

 

真面目に不真面目、人生楽しんだ者が勝ちってな?

 

 

【終わり】




オマケ1

〜その後〜

菖:「因みに聞くけど、明はゆりさんやももかさんの事をそういう目で見た事はあるのか?」

明:「あるよ」 (某マスター風

菖:「あるんだ!?」

明:「そりゃあ俺だって年頃の男だからな」

菖:「そういえばそうだった……」


オマケ2

〜着替え中〜

瑠璃:「おぉ〜!相変わらずモカっちのメロンはたわわに実ってますなぁ〜!」

萌香:「フッ、毎日月音に愛された結果だ」

ももか:「キャ〜♪モカっちえっちぃ〜♪」

ゆり:「………」

ももか:「およ?どうしたのゆりっぺ?」

ゆり:「っ!?い、いいえ、なんでもないわ……」

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