花を護る騎士 ブレイドナイト   作:葵祈つばめ

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つばめ:「すんごい久々のオールスターズと過ごす日常編」

明:「ケッケッケ、アフター編で誰が出るのか楽しみだぜ」

つばめ:「一応候補は2人いるっしゅ」

明:「そーなのかー」

つばめ:「ソーナンス」


ヒーリングっど編

悩んでいると何やら足元に小さい気配。

 

「おろ?」

 

ふと見るといつの間に寄っていたのやらお足が短い子猫が。

 

確か、マンチカンって品種だったな。

 

「首輪は……あるって事は飼い猫か。おーおー、随分と人懐っこいヤツだな」

 

しゃがんでウリウリと頭を撫でてやると猫は満足したのか、ニャ〜とまるでお礼を言うかのように鳴いてそのままスタコラサッサッサッのサと何処かへ行きやがった。

 

「飼い猫だが案外ダークの子分だったのかもな」

 

それなら俺に寄ってきたのも納得だ。

 

なんせダークの躾の結果、子分達はみんな俺の事を認識してるからな。

 

いやほんと、ダークさんはたいしたブリーダーだぜ。

 

「それにしても今の猫、全体的に丸っこくて色も白くてまるで白饅頭みてぇだったな」

 

何処からか“よりによってそれ言うか!?”ってツッコミが飛んできそうな気がするが、おかけでこの後の行き先が決まったぜ。

 

「ケッケッケ、黒猫が不吉をお届けするなら白猫はその逆をお届けするってな」

 

そうして俺は早速駅へと歩き続け、その後駅に着き電車に乗りガタンゴトンと揺られて数十分後、目的地であるにすこやか市に着いた。

 

「さてっと、んじゃま行くとしますな 」

 

目指すは饅頭屋……饅頭屋……饅頭屋……

 

「なんてこった、あの街の饅頭屋なら何処でも買えるんだったぜ」

 

 

………

……

 

 

適当に寄った店でエンカウントしたら奇跡だよな。

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

駅から割と一直線に進んで商店街に辿り着いたんだが……成程成程、名物なだけあってすこやかまんじゅうはかなりの店で売られていたし、店によって独自にアレンジしたまんじゅうもあった。

 

「うまうま」

 

空腹に負けた俺はそれなりの量をまとめ買いして今現在は公園のベンチで休憩しながらもっきゅもっきゅと堪能中。

 

懐に優しい値段+様々な味が揃ってるとなるとこりゃ今回のお土産は早くも決定したかもな。

 

「ん?この味は……梅か?」

 

「それは〇〇〇〇堂のですね。あのお店は梅以外にもいくつかお花を混ぜたすこやかまんじゅうを作っていてとても美味しいです」

 

「なーるほろ。だから“満開!すこやかまんじゅうセット”って名前だったのか……ん?」

 

ポロリと溢した独り言に背後から反応が。

 

この俺に気づかれずに背後を取るとは己何奴、姿を見せい!ってわけで振り返ってみると、そこにいたのは透明系美少女(ひなた命名)なアスミさんだった。

 

「ふふふ、ご機嫌よう明さん」

 

「よぉ。こんなとこで会うとは奇遇だな」

 

しかものどか達と一緒じゃねぇってのが意外や意外だぜ。

 

「今日はお天気が良く、心地良い風が吹いているのでお散歩日和なんです」

 

「なーるほど、だから一人でぶらりぶらりと散歩してたってわけか?」

 

「一人?いいえ、見ての通りラテ様と一緒…に……?」

 

「ん?」

 

おや?アスミの様子が?

 

「ラテ様?」

 

「………」

 

「ラテ様…?」

 

「………」

 

「ラテ様……?」

 

「………」

 

「ラテ様がいない!?!?」

 

おーおー、アスミさんってばあまりの衝撃でお顔が某ガ〇ス仮面みてぇになってやがる。

 

「た、大変です!ラテ様がはぐれて迷子に!?」

 

ってアスミは言うが……なんとなーく明さん的にはラテ様じゃなくてアスミの方がはぐれた様な気がするぜ。

 

ほれ、アスミは一見すると優雅で気品のある雰囲気纏ってるがこれまた意外や意外で天然な面も持ち合わせていらっしゃるからな。(ソースはのどか達)

 

「明さん……!」

 

けどまぁしゃーねぇ、断る理由なんざねぇからな。

 

「落ち着け落ち着け、俺も探すの手伝ってやるよ」

 

「ありがとうございます…!やはり明さんはお優しいお方です……!!」

 

「おーおー、なんてこった」

 

仮に漫画みてぇな表現をつけるなら今のアスミにはキラキラとしたお星様が出てるなコレ。

 

前々から…それこそ初めて顔合わせした時から思ってんだが、アスミって結構純粋な目で見てくるから明さん的にはむず痒いし眩しいぜ。

 

「ですが…いったいどこを探せば良いのでしょう……」

 

「そーさな、なら先ずはここ(公園)へ来るまでの道中を逆戻りだな。んで、それでも見つかんなかったらラテ様が好きそうな場所を探そうぜ」

 

「わかりました!…ラテ様、必ずお見つけいたします!たとえ火の中、水の中、草の中、森の中でも!」

 

ケッケッケ、そのラインナップを聞くと土の中、雲の中、あのコのスカートの中って続けたくなるぜ。

 

てか、案外すぐに見つかる気がするしその流れでのどか達とも会うかもな。

 

「それでは行きましょう明さん!」

 

「りょーかい」

 

 

【終わり】




オマケ1

〜その後〜

アスミ:「ラテ様〜!必ず会えると思ってました〜!」

のどか:「うんうん、良かったねアスミちゃん!」

ちゆ:「それにしてもアスミと明さんが一緒だったとは思わなかったわ」

ひなた:「だよねだよね!すっごいイケメンと美少女がいるって書き込みいっぱいあったもん!ねぇねぇ明さん!今日は1人で来たの?」

明:「おう、すこやかまんじゅうを堪能しにな」


オマケ2

〜後日〜

明:「てな訳で今回の土産はすこやかまんじゅう祭りだ」

ゆり:「ふふふ、まるで温泉旅行帰りね」

つぼみ:「そういえば、ちゆさんのお家は日帰り温泉プランもあるとお聞きしています」

えりか:「え〜!明兄温泉入ってきたの!?ズルいっしゅ!」

いつき:「あはは、落ち着いてえりか」

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