花を護る騎士 ブレイドナイト   作:葵祈つばめ

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つばめ:「本編の中で明が言った“明太子二本でどんぶりご飯2回おかわり”は昨日の私の夕飯でっす」

明:「ケッケッケ、つばめは明太子が好きだもんな」



日曜出勤嫌だぁぁぁぁ……


〜手入〜

とある平日の夜、俺はリビングでハートフルブレイドの手入をしていた。

 

「ケッケッケ、まさかマンガや映画とかで観る事を自分でやる日が来るとはな」

 

そんでも、ハートフルブレイドは心の大樹の力で生まれた霊刀的なもんだから普通の刀と違うから手入する必要もねぇけどな?

 

自他共に認める色々狂った明さんとて一人の騎士の端くれ。

それなら自分の命を預けてる愛刀の事をしっかりと労わねぇといけねぇってもんだ。

 

あ、因みに言っとくと道具一式はAmaz◯nで見つけてポチッた。

 

こーゆー道具一式もネットで簡単に買えるたぁネット文明様様(さまさま)だぜ。

 

まぁ、ぶっちゃけたこと言うとハートフルブレイドには目釘が無ぇから抜く事は出来ねぇけどな。

 

「てか、よくよく考えたらハートフルブレイドの手入すんのって今回が初めてかもな」

 

それなら前に折れちまったのも納得だ。(〜刀折〜参照)

 

俺の力に耐えられねぇ以前の問題として手入を怠ってたからハートフルブレイドがヘソ曲げちまってたのか。

 

「すまなかったなハートフルブレイド。これからは定期的に手入するからどうかこの明さんを許しちゃくれねぇか?」

 

「うむ、悔い改めたその心意気に免じて水に流そう」

 

おーおー、独言の様に語りかけながら詫びたらハートフルブレイドがよもやよもやのよもよもやでお許しをってな。

 

「だがしかし、一つだけ条件があ?」

 

「へーへー、そりゃ何だ?」

 

ポンポン、と手入れ打ち粉は続けたまま振り向くと、やっぱり妖精態がデフォルトになったダークさんが腕組みしながら何やら偉そうな面して浮いてやがりました。

 

「くっ!私、参上!」 (ビシッ!

 

「だろーな。ご丁寧にこっそり近づいてくるたぁご苦労さんだぜ」

 

「なんだ、気づいていたのか」

 

「ケッケッケ、当たり前田のクラッカー」

 

ダークだけに限らず、ある程度の奴の気配なら余裕のよっちゃんイカで感じ取れるぜ。

 

何故なら…結構、鍛えてますから (ドャァ)

 

「んで?さっき言ってた条件ってのはなんだ?」

 

「うむ、それは……!」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

ケッケッケ、ラジオだったら完全に放送事故の間だなこりゃ。

 

てか、ダークは何も考えてなかったんだな。

 

「……うむ!閃いた!」

 

ほれ、その証拠に堂々と閃いたって言ったからな。

少しは隠す気…もしくは事前に考えといてほしいもんだぜ。

 

それならまだマシなリアクションしてやれっからな。

 

「私からの条件……それは!食後のデザートだ!」

 

なんてこった、ほんの20分〜30分前に明太子二本でどんぶりご飯を2回おかわりしたくせに相も変わらずの大食らいでいらっしゃるぜ。

 

「前々から気になってたんだが、妖精態になると人間態の時の満腹感はリセットされんのか?」

 

「いや?満腹感はこの状態でもあるが……甘い物は別腹だ!」

 

「おーおー、そーきたか」

 

それなら仕方ねぇ。

明さんも同じ事を言う時が多々ある程の甘党だからな。

 

「というわけで明!デザートだ!大人しく寄越さないと私は駄々をこねるぞ!それこそオモチャ売り場の前で母親に買って買ってと駄々をこねる子供の様に元気溌溂と!」

 

「バーロ、アレは元気溌溂とは別口のモンだろ。それと昼なら兎も角、夜に暴れんのは流石に勘弁してくれ」

 

一部例外はあるが夜は大人しくする時間だからな。

 

「ならば寄越せ!」

 

「わーったよ。って言いてぇ所だが見ての通り、明さんは手入の真っ最中だから作る暇はねぇ。だから床下収納んトコにある瓶詰めクッキーを好きなだけ食ってろ」

 

「合点承知の助!それと明、」

 

「なんでい」

 

「私は明とは違い相棒の手入はしっかりやっているぞ。ほれほれ〜」

 

なんてこったその2、ダークさんってば何処からか出したダークタクトを見せびらかしやがったぜ。

 

「おーおー、見事にピカピカのダークタクトだな…ってツンツン突くのやめい」

 

ゆりやつぼみやえりかのタクトと違ってダークのタクトは先端が尖ってっから地味に痛ぇんだっつーの。

 

「くっ!あえて言わせてもらおう。ケッケッケ、ザマァミロのヴィーナス〜」

 

いつもの俺の口調を真似しながら一発、二発と入れてくるダークさんにデコピンかましたくなったが……まぁ、それよりも明さんはちょいと気になる事があるでんて。

 

「そーいや、ダークは何でタクトの手入してんだ?」

 

「私か?私はコレで手入しているぞ」

 

そう言って突くのを止めたダークはタクト同様に何処からか蓋にBE◯VON(ビーボン)と書かれている容器を出して俺に見せてくれた。

 

「なんじゃこりゃ?」

 

「BE◯VON」

 

「そりゃ書いてあるからわかる。そんなことはいい」

 

某カマドウマを前にした某作品みてぇなやりとりと思った諸君は安心していいぞ。俺も今そう思ったからな。

 

「ブツの説明をしてくれ」

 

「ふむ、コレはご家庭からオフィスまで様々な場面で活躍する多目的汚れ落としだ!」

 

「へぇ〜」

 

「コレは中々良いぞ。取れた汚れが再度付着する事がないからタクトも痛まん。それに使用範囲が広くても少量の使用で済むから経済的。そしてBE◯VONは乳化性だから溢れる事も流れる事もない!」

 

成程成程。

 

「そんでもお高いんでしょう?」

 

「フッ、安心しろ。基本的にどの通販サイトでもコレは2000円ぐらいだ。まぁ、送料によっては2500円から2800円ぐらいになるがな」

 

「ソーナノ?」

 

「ソーナンスッ!」 <(>w<)

 

お、新しい顔芸か。

ケッケッケ、ダークさんも中々芸達者になったもんだぜ。

 

「買う時は明のパソコンを使ったから明も買う時は履歴からサイトを見るといい。それと金はちゃんと代金引換で自分の財布から出して払ったぞ」

 

「オーケーオーケー、それなら問題ねぇ」

 

普段の俺と同じで色々アレだが、流石のダークも勝手に人のカードで払う様な愚行は犯さねぇ奴だからそこんとこは安心するぜ。

 

んじゃま、そろそろこの辺でこの話はお開きとしますか。

 

「引き止めて悪かったな。俺はまだ手入してっから何かあったら声かけてくれ」

 

「アラホラサッサー!待ってろよ愛しのクッキ達よ〜!」

 

殆ど手品の如くタクトとBEEV◯Nを何処かにしまい“バビューン!”って具合の効果音が似合いそうな勢いで台所へと飛んでったダークを見て、明さんは勢い余って壁にぶつかったら面白ぇよなぁ、とおもいました まる

 

「ケッケッケ、さてっと、手入の続き続きっと」

 

 

【終わり】




オマケ

〜翌日の昼休み・中庭にて〜

明:「ーーと言う事が昨晩の我が家の様子だな」

ゆり:「ふふふ、二人して通販番組みたいな事していたのね」

明:「それが俺達のノリだからな。んでだ、金は俺が払ってやっからゆり達もこれを機にそれぞれのタクトやタンバリンを手入したらどうだ?」

ゆり:「私は賛成だけど……本当にいいの?」

明:「バーロ、可愛い恋人と後輩達の為なんだからこれぐらい格好つかせろや」

つぼみ達:『明(さん、兄)……』

明:「ケッケッケ、そんでもゆりは体で返してくれても良いぜ?」 (悪笑

ゆり:「……えっち♡」

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