第9十刃に転生したが最強だった   作:飛翔するシカバネ

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開始、そして昊

「おはようございマース」

 

俺はベットに寝ていた者に話しかける。

ベットに寝ていた人物はこちらを見ているが現状を理解していないのかこちらを眺めているだけだ。

 

原作のシーンを見たあと俺は自分の宮に帰ってきた。

この人物を回収するために態々俺は現世に行ったのだ。

戦力の増強のために。

 

「無視するな!アーロニーロ様が話しかけているのだぞ!」

 

当然ルドはいる。

現世にもついて来たかったようだが隠密の為にも置いてきた。

 

怒鳴られ小さく挨拶を返してくれる。

 

「気を失う前の記憶は覚えているかな?」

 

「……覚えてます。という事はここはあの女の子が言っていた…尸魂界なのかな」

 

「不正解!正解は虚が行き着く先である虚圏です」

 

「っ!?」

 

この人物は前回感動的な(笑)別れ(茶番)をした井上織姫のお兄さんである井上昊さんである。

前回崩れさり塵になり天に召されたかのように見えていたがあれは俺の力で幻術的なものを見させて昊さんは俺が吸い込ませて頂きました。

 

「という事は、俺はまだ…虚…なのか…?」

 

「察しがいいね!話がスムーズで済むよ。ちなみに自害しても死神の刃じゃなきゃ尸魂界に行けないよ。まあ、ストッパーかけてあるから自害がまず出来ないけど」

 

「どうして俺を生き返らせた!」

 

「生き返らせた?…ああ!体が人間に戻ったからそんなこといってるだね。大丈夫!君は虚から破面になっただけだよ」

 

「…破面?」

 

「そう、破面。破面は虚の上位種だよ。けどねそのまま破面化しても弱いから君を強制的に強くさせて貰ったよ」

 

察しが良かったのは最初だけで後は理解出来ていない。

理解しろという方が難しいからな。

 

「虚が強くなるには他の虚を食らうだけだ。君は俺が無理矢理君の中に虚を食べさせて強くさせたよ」

 

「!!……ぉえぇっ!!」

 

同族を食らった…いや、魂を食らったのに気分が悪くなり、吐くような仕草をする。

魂に見てわかるような形など無いのだ。

そんなことしても出てくるわけがない。

 

「普通こんな事しても平凡な大虚が出来るだけ…だけど君はそんな精神の混ざり合いに打ち勝ちギリアンになった。更に食べさせたら君はいとも簡単にアジューカスになった。これは凄い事だよ」

 

アジューカスが上から2番目の強さくらいだと教える。

吐き気が止まったのか、こちらを睨んでくる。

 

「俺に何をさせたい?俺は人を襲ったりはしないぞ」

 

「そんな低俗な事はやらせないよ。君の本質的にもやらせるべきじゃないしね。君には守ってもらいたいんだよ」

 

「お前をか?だったらお断りだ!」

 

「織姫ちゃんだよ」

 

「っ!?何故織姫が出てくるんだ」

 

ポンポン話が進んで本当に楽だな。

 

 

「織姫ちゃんはね特別な力があるんだよ。自分の意志とは関係なく巻き込まれる運命にある。君は俺の元で研鑽してゆくゆくは織姫ちゃんを護る騎士にでもなって貰おうと思ってね」

 

「……俺が力をつけて反抗するとは考えないのか」

 

「さっきもいったけど君にはストッパーがついてるからね。色々な行動に制限があるから。それに君が真面目にやらなければ織姫ちゃんが傷つくだけだしね」

 

「それも現実味が無い。それに織姫にそんな力はこれまで無かった」

 

「こんな虚とか話が出てきてるのに現実味とは?…しかも能力に目覚める切っ掛けは君と死神と織姫ちゃんが接触した所為なのに。そうだ!そろそろ始まるはずだから一緒に見ようか」

 

俺は量産破面に四角い箱を持ってこさせる。

この箱は…テレビだ。

現世の映像を映し出すことの出来るレスの能力の一部だ。

テレビの映像を映し出すとそこには井上織姫が学校の男共に取り押さえられているところが。

 

「織姫っ!!!」

 

昊がテレビに飛びかかるがテレビはテレビだ。

反応などしてくれない。

 

「そこのお前!俺をあの場所に連れていけ!」

 

「そう怒鳴らないでよ。君じゃあのただの虚にも勝てないよ。それにそんな態度をとってルドが怒らないと思ったの?」

 

一瞬で昊は量産破面に羽交い締めにされる。

首元にはルドが刃を添える。

 

「刃を使うのは止めなよ。ちゃんと映像は見せて上げてね」

 

テレビの映像は織姫が泣きながら吐いてるシーンだった。

 

「織姫!織姫!織姫!」

 

叫んでも聞こえない。

このテレビは一方通行だ。

 

俺はそれをポテチを食いながら見ている。

俺は海苔塩が好きなんだけどあんま賛同者少ないんだよな。

何でだろ。

 

そして盾舜六花が出現する。

それをお兄ちゃんは静かに見ていた。

 

それにしてもなんで虚って魚介類、基タコ型が多いんだろう。

こんな雑魚や俺みたいなやつと強さに比例はしないんだけど。

 

井上織姫が敵の攻撃から身を守り、友達の傷を直し、敵を撃破した。

 

俺はそこでテレビの電源を消す。

 

「というわけで信じるかな?」

 

「信じられない………なんて言えないな…」

 

「で、どうする。これでも嫌だといったら流石に諦めようと思ったけど」

 

「嫌だなんて言える訳ないだろ。妹を守るのは兄の仕事だ。例えこの身が穢れようとも」

 

「お!一護くんの言葉じゃなかったけ?」

 

「ああ、そうだ。分かってた筈なのに忘れてた事だ。それを年下に教えてもらうとは思ってもみなかった」

 

ふーん。

 

 

「じゃあ、早速訓練と行こうか。体や能力は俺達のお陰で強いけど、君には経験が全く無いからね。そこは順にやって行こうか」

 

量産破面に羽交い締めを解除させる。

昊のその目には強い光を感じた。

 

「そういえば新しい名前をつけなきゃね。君は1度死んだことだし。うーん…そうだね。ソラ・ヒネーテなんてどうかな?っていうか決定!」

 

 

ソラを立たせて名を呼ぶ。

 

「これから頼むな」

 

「これからよろしく。あ、あと君は織姫ちゃんに兄である事を明かせないから」

 

「…はっ!?ちょっ…おま!」

 

「ルド、相手してあげて」

 

「はい、畏まりました。さあアーロニーロ様への数々の狼藉………ここで晴らさせてもらう」

 

 

ルドによる鬼ごっこが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これでなかなかのツッコミが手に入った。

 

あと少しで日常は終わる。

けど、楽しい戦いの日々が始まる。

 

そう思うと俺は自然に笑っていた。

 

俺って戦闘狂だったっけ?

ノイに毒されたかな。

 

まあ、何にせよ原作の始まりだ。

 

 

 

 

 

たのしみだなぁ!

 


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