緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

84 / 261
第83弾 レキ「のぞき現行犯で逮捕します」

まあ、潜入捜査ってのは長らく日本では違法だったんだが凶悪犯罪が増えている現状ではなりふり構ってられなかったんだな・・・

今では定着した捜査法だ。

奏ちゃん達の学校には潜入したが今回は少し違う

泥棒大作戦では俺たちはブラドの屋敷にハウスキーパーとして雇われる。

というのも、ブラドの屋敷のハウスキーパー2名が休暇をとるらしく。管理人も帰ってくるらしいで、雑用2名を募集していたんだが理子は派遣会社を装い2名では不安のため、3名の募集を提案したんだそうだ。

相手の返答はOKということ。

まあ、慣れたハウスキーパーじゃないんだから1人ぐらい補助は必要だろうということ。

うう・・・しかし、やろうとしてること泥棒なんだよな・・・

月詠とか鏡夜にばれたら殺されかねんぞ。

 

それでだ・・・

 

「だよねー」「ですよねー」「あれはくさいよね」「しらないーいめんどいよね」

 

と、薄い鉄の扉の向こうから聞こえてくる女子の声。

ここはアンビュラス等1階、第7保健室

キンジや俺たちに専用のメニューを作ったという理子のメールでここにきたんだがキンジと誰もいねえなと途方にくれていたんだが外から女子の声が聞こえてなんかまずいぞということで俺たちはそれぞれ隠れたんだが・・・

 

それぞれ対面に存在するロッカーに俺達は隠れた。

キンジが入った方には武藤がいたがあいつ・・・

俺はというと1人でもうひとつのロッカーには……

 

「なんでてめえがいるんだ村上!」

 

「そういうな椎名、今日は騒ぐ訳にはいかないから命は預けるが共にレキ様の体を拝もうではないか」

 

そう、レキ様ファンクラブRRR会長、村上が潜んでいたのだ。

 

「てめえと一緒にすんな!」

 

「まあまあ、お!始まるぞハーレム野郎」

 

「誰がハーレ……」

 

村上の横の隙間から外を見てみる。

 

ぶっ!

心の中で悲鳴をあげる。

なんと、女子たちが服を脱ぎはじめたのだ。

殺される・・・ここにいたら確実に殺される。

逃げたいがここはロッカーの中、思わず、武偵弾閃光弾を握りしめるが駄目だ・・・

レキがいる・・・

あいつは風はいっています優さんがいますとなんて言われれば・・・

おしまいだ・・・

正面にあるロッカーを見ながらとりあえず様子をみるか・・・

目をつぶろうとするが俺も男の子、なんとなく外を見てしまう。平賀文、理子、キンジのアミカの風魔、マリ、アリス、レキにアリアか・・・

理子がなんだか携帯でキンジ達のいる方を見ながら何か操作している。

何やってるんだ?

 

「さーて、アリア、先生が来る前にスリーサイズはかっちゃお」

 

「そ、それぐらい自分でできるわよ!」

 

「理子がはかりたいんでーす」

 

わたわたと真っ赤になりながらアリアのスリーサイズを図る理子

なんとなくなんだがキンジヒステリアスモードになっていそうだな・・・

にしても・・・ここにいる連中、みんな高ランクの連中だな・・・偶然か?

 

がらっと音がして教師の小夜鳴が入ってきた。

女子達が黄色い声を上げる。

 

「ぬ、脱がなくてもいいんですよ。メールでも書いたじゃないですか採血だけですから。 はい、服を着る」

 

丸イスに座りながら苦笑いし、何かをつぶやいた。

 

「フィーブッコロス? ん? 日本語じゃねえな・・・なんだ?」

 

って? レキ?

 

「おお!我が神!」

無声音で村上が歓喜の声を上げる。

無地の下着、どちらも白で両方で980円ぐらいで売ってそうな白い下着をしたレキが俺達のロッカーの前に・・・

げっ!

 

ごっとレキは一気に距離を詰める。

や、やばい!

村上もやばいと思ったのか抑える。

とっての部分に指でつかんで渾身の力でつかむが駄目だ・・・

扉が開放される。

バンという音と共に・・・

 

「ほぁ!」

 

村上が悲鳴を上げる俺はレキと目が合って固まる。

も、もうだめだ・・・

 

「へへへ」

 

と笑いながら逃げようとするがレキに胸ぐらをつかまれて前に引き出される。

きゃあああと女子たちが悲鳴を上げる。

「「ゆ、優!」

 

「優先輩!」

アリアとマリの声が聞こえるがそれどころじゃねえ。

 

「ま、待ってくれレキ、これには事情があるんだ! 話せばわかる!交渉を!」

 

無表情なんだがかえってそれがレキが怒ってるんじゃないかと思わせる。

 

フフフ、椎名レキ様に殺害されるがいいハーレムめ

後ろで村上が何かいっている。

いや、俺が血祭りになってもお前も血祭りだと思うが……

まずい、明日俺はドラグノフで貫かれて死ぬのか・・・

そう思った時だった。

がしゃあああんと窓ガラスが破れると同時に何かの影が俺が入っていたロッカーをぶっ飛ばした。

 

「うわああああレキ様ぁ!」

 

レキにより引き出されてなかった村上の入ったロッカーは空中に飛び、バンと村上を中に閉じ込めると入口が床に向いてゴミのようにバウンドして壁に叩きつけられた。

村上の声が途絶える。

げっ!レキもしかして、これ知ってて助けてくれたのか?

ロッカーにいたら大怪我だったかもしれん・・・

てかレキさん!村上なんで助けなかったの?まさか、本当に怒って俺だけ引き出したのかな?

まあ、とりあえず置いといて警戒だ

何せ、俺の前には絶滅危惧種であるコーカサス白銀狼がいたんだからな・・・・

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。