緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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第80弾 小悪魔りこりん再び

翌日の中間試験、てまじか!全然勉強してないぞ!

壊滅的な試験を受けたあと昼休みを挟みスポーツテストを受けている。

テスト8種目を終わらせた俺はキンジと第2グランドのすみで腰を下ろす。

そうしながら教師陣を見る。

普通じゃねえメンツだ。

まず、香港のマフィアのボスの愛娘蘭豹とかマリの所属するダギュラの綴、背後にたっただけで手刀で気絶させた南郷、レザドのチャン・ウーは声は聞こえるが姿が見えない。

さすがというべきなのか?

おお、インターンの3年なんか理子に似ているふりふりだな。

麒麟と書かれているんだが・・・

あっ、確か去年の理子のアミカか・・・

まあ、それはそれで・・・

ツインテールを解いたアリアが50メートルを走っている。

そういえば、アリアの護衛・・・かなえさんの免罪が証明されたら終わるんだよな・・・

 

「・・・」

 

そりゃ、無罪が証明されるのはいい。

でも、そうなればアリアはイギリスに戻るかもしれない・・・

せっかく出来た友達なんだ・・・それは残念に思う・・・

そんなことを考えていると片手にスポーツドリンクを持ったアリアが俺たちの真ん中に座る。

 

「うわなにそれ! バカキンジモードのあんたって体力までバカになるのね。 優もさんざんじゃな」

 

くそ・・・毒のせいで本調子じゃないんだよ。

シンの毒はアンビュラスによればほぼ感知らしいがどうもな・・・

 

「うっせえな現文とか古文じゃうとうとしてるくせに体育だけ元気になりやがって」

 

「よっと・・・」

 

アリアはくちなしのにおいを出しながら俺たちの間に座り込んできた。

どきっとするがこの子は結構むとんちゃくなのだ。

 

「随分張り切って走ってたな」

 

「確かに」

 

俺とキンジが言う。

 

「そう見えた?」

 

「誰かにいいところ見せて認めて貰いたかったのか?」

 

「なにそれ?」

 

アリアが首をかしげている。

確かになんだそれキンジ?

アリアは膝小僧を抱えちょっと考えながら

 

「ま、私の能力はチームメイトが認めてくれればそれでいいわ」

 

といった。

ううん、前のアリアなら別に誰にも認めてもらえなくていと言うだろうな・・・

変わってきたんだな・・・

アリアも・・・

体力試験の後、1時間はアサルトで汗を流した後、6時間目は生物の小テストを受けることになっていた。

前回のクエストは単位剥奪されたからな。

この試験をクリアしたら0.1単位もらえる。

ようは貴重である。

なるほど遺伝学のDVDを流すからレポートだな。

いけるぜこれ!

 

「ほらみなさん着席して、TPOをわきまえて」

 

女子に黄色い悲鳴を浴びながら入ってきた小夜鳴

女子からは王子なんていらわれるがなんか気に入らねえ・・・

 

「ほらほら君たちこれじゃDVD再生できませんよ。 席に戻らない子は単位あげませんよ」

 

女子たちが引いたのでようやくかと思った矢先

 

「ダーリン!」

 

うお! バニラみたいなにおいの理子が抱きついてきやがった。

 

「おい理子今はアサルトの・・・」

 

「しってるよ。 きちゃった」

 

 

その瞬間、部屋が暗くなる。

どうやらDVDが始まったらしい。

集中集中と

 

じーとDVDを見ながらレポートの中身を考えていると

 

「ねえユーユー」

 

「話しかけんな今、テスト中だぞ」

 

ぼそぼそと小声で返すと理子は俺の右腕に胸を押し付けてきた。

 

!!!!

 

焦ったように回りを俺は見回した。

 

「聞いてくれなきゃ大声あげちゃうぞ」

 

なにい!それはまずい

 

「わ、分かった聞いてやるから離れろ」

 

キンジ見たいな性的興奮で別に何の変化があるわけじゃないんだが……

 

「くふ、やっぱりキー君とユーユーは似てるよ。同じような反応してる」

 

お前、キンジにも同じことやったのか……そういや、インケスタも補修あったな……

 

 

「ねえ、ユーユー」

 

理子は頭を俺の膝に乗せるようにしなだれかかってきた。

 

「ユーユーもなでなでして」

 

やらなかったら大声あげるきだな……

諦めて理子の頭を撫でる。

 

「あん、ユーユー激しい。もっと優しくしてくれないと理子壊れちゃう」

 

神様……もう帰らせてください。

ハイジャック戦では圧倒した相手に今や俺は圧倒されていた。

俺は優しくするイメージで……そうだ妹の頭を撫でるイメージで……

 

「気持いい。もっとぉ」

 

訂正だ妹はこんなこと言わん……

だが、理子お前美少女なんだから困るよ……アリアもなんだが仕草がいちいちかわいい……

人気があるのは納得だな。

ってやばい!遺伝の話なのに早く書かないとあれ?

シャーペンが……

 

「ユーユーのシャーペンもかくれんぼしてるよ」

 

「なっ」

 

見るとシャーペンは理子の胸の谷間に収まっていた。

な、なんて幸せなシャーペ……いや

 

「か、返せ」

 

「あん」

 

うお! やばい、なんか柔らかい物をつかんじまった。

こ、ここか?

 

「ゆ、ユーユー乱暴、本当に理子壊れちゃうよ」

 

く、くそこうなりゃやけだ!

 

「もう容赦しねえぜ」

 

「あん、ユ、ユーユー」

 

戦闘狂モードになると理子の胸に右手を突っ込んだ瞬間、パッと電気がついた。

 

はっとして顔をあげると小夜鳴先生が立っていた。

 

「し、椎名君もですか?」

 

「先生、理子教室間違っちゃいました」

逃げやがった!

 

と、とりあえずここは……

 

「へへへへ」

 

と笑っておいた。

追試を食らったのはいうまでもない

最悪だ……


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