緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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新年あけましておめでとうございます!


第257話 紅葉VSジ・フォース

キンジから連絡を受けた俺と紅葉はジオ品川と呼ばれる場所を伺っていた。

アリア達が囚われている場所を解明したのは中地空だ。

音だけで場所を解明しキンジに伝えていたらしいが場所を探す手間が省けるのは大きい。

キンジにサードは1時間に1人殺していくと伝えている。

移動時間を考えるとぐずぐずしている暇はない。

ジオ品川はバブル期に建てられ打ち捨てられていた穴に再開発と称して建てられた複雑な場所だ。

無法者の巣窟でもあるので決して油断していい場所ではなくおまけに、中では電波が悪いため外との連絡は難しい。

後詰めにキンジが来てくれるがサードがRランクということを考えれば可能な限り援軍を呼びたいところだがそれは紅葉に止められた。

 

「サードはね。そういうことをされるのを好きじゃないわ」

 

「刺激するなってことか?」

 

「あいつはね。熱い男なのよ。見た目は乱暴だけどね」

 

「タイマンで決闘でも申し込めってか?」

 

「多分、喜んで受けると思うわ。本気の決闘になると思うけど・・・」

 

そういう暑苦しい男はまあ、嫌いじゃないが・・・

アリア達をあんなにした以上ただで済ます気はない

決闘なんて悠長にしている暇なんてない。

アリア達を一刻も早く病院に連れて行かないといけないんだ

だが、短時間でサードを沈めるのはおそらく不可能だ。

サード一人ならどちらかが足止めし救う手もあるがあちらにはフォースもいる。

 

「紅葉、サードの仲間はフォースだけか?」

 

「数人、日本に来てるはずだけど詳細は知らないわ」

 

最悪サード側に援軍もありうるってことか・・・

せめて、1度引いてキンジと合流してから強襲するべきか・・・

いや、そんな時間はない

緋刀が使えない上時間がないなら出たとこ勝負でいくしかねえ

 

サードがいるとされるビルは少し他より豪華な外装だ。

正面入り口は封鎖されてるのでワイヤーで2階に上がり階段で8階まで移動する。

キンジの話ではここの屋外劇場のアリア達は囚われているらしい

紅葉に突入を伝えてからドアを蹴破って突入する。

 

右手に紫電、左手にガバメントの1刀1銃スタイルだ。

瞬時に姉さんにも褒められた空間識別能力でこの空間を把握する。

薄暗いが天井は露天だ。

正面の舞台の上にアリア達が重なるように倒れているように倒れているのが見えた。

だが、すぐには立ち寄らない。

獲物を前に罠を仕掛けるのは常套手段だ。

 

「出てきやがれジ・サード!いるには分かってるんだ!それとも俺が怖いのか!」

 

「誰に言ってるんだ椎名」

 

客席の最前列にそいつはいた。

凄みのある声だが引いてはいけない

 

「お前に言ってるんだよ。アリア達は生きてるんだろうな!」

 

「殺しちゃいねえよ。ワシントンコロンビア特別区法5509、上院法8809ワシントンDCよりライセンスを取得した武偵はいかなる状況においても人を殺してはならない。まあ、俺たちは付則で認められてるからいいっちゃいいんだけどな」

 

気づかなかった...

中央客席2列目。

いつ現れたかサードがいる。

フォースはどこだ?

 

「あたしを探してる?」

 

声の方は舞台上の照明用レールの上

先ほど戦ったフォースがいた。

これで役者はそろったな。

 

「アリア達を返せ。こちらが言うのはそれだけだ」

 

「まだ、全員じゃねえな」

 

サードはそう言いながら舞台に腰かけて足を組む

 

「アリア達を返してほしいなら力を見せてみろ椎名」

 

「お前をぶっ飛ばせってことか?」

 

「ハハハ!俺が出るまでもねえよ。フォース!」

 

「今度は殺していいの?」

 

「ああ、いいぜ」

 

来るか?

覚悟を決めた時、俺の前に紅葉が立つ

 

「サード、言ったよね。この人には手を出さないでって」

 

「そういうなよ。紅葉。軽い時間つぶしだ。それとも、お前の主人はフォースに負けるようなやつなのか?」

 

「・・・そんなわけがない。でも戦うなら私が戦う」

 

「お前が? ハハハ、そりゃ面白い話だな。お前が勝てばこいつら連れて行っていいぜ」

 

「あたしはいいよ」

 

「というわけだけどいい?」

 

流れ的に紅葉とフォースが戦うのか。紅葉の力を見るいい機会なのかもしれねえが

 

「俺が戦わねえ理由にはならねえなサード」

 

なら俺はサードと戦うだけだ

 

「それはやめといたほうがいいよ。こんな空間でサードが戦ったら私たちはともかくあそこで倒れてる全員がただじゃすまない」

 

「っ!」

 

そうだな紅葉の言うとおりだ。ここでRランク級と激突するのは可能なら避けるべき・・・なら

 

「分かった。頼む紅葉」

 

「任されたわ」

 

そう言ってフォースと対峙する紅葉

フォースが持っているのは例の武器破壊の剣だ。

対する紅葉は俺と同じく日本刀

少し笑みを浮かべながらキンと左手で鞘から少し刀を出しつつ

 

「相手してくれるかしらフォース」

 

「いいよ紅葉。いつかの決着ここでつける?」

 

「できるのかしら?」

 

紅葉のその言葉が戦いの合図だった。

フォースが地を蹴り先手を取り武器破壊の剣を横殴りに振るう。

紅葉はそれを横に飛んでかわしつつ空中から鞘から剣を音速で抜き放つ

 

「飛流1式風凪!」

 

高速で抜き放つことでかまいたちを発生させる椎名の剣

武田の時にも見たがやはり教えたのは姉さんか!

 

「はっ!そんなおもちゃじゃだめだよ!」

 

かわすまでもないらしくフォースの前に布のようなものが盾のように展開され紅葉のかまいたちを完全に防ぐ

 

「でしょうね」

 

トンと地面に降りた紅葉のそのままフォースに向かい突進する。

盾で一瞬視界を奪われていたはずだがあのヴァイザーに熱感知機能でもあるのだろう。

紅葉の攻撃を読んでいたフォースは再び武器破壊の剣を紅葉に振るう。

 

「・・・」

 

間合いに入っていた紅葉がその剣を日本刀で受けると激しい火花が飛び散った。

まずい!武器を破壊されるぞ!

 

「離れろ紅葉!武器を破壊される」

 

「もう遅いよ!」

 

フォースが勝ち誇ったように笑みを浮かべるが紅葉の顔に焦りはない。

 

「ええ、そうねもう遅いわ」

 

そういった瞬間、何が起こったのか分からなかった。

瞬きしたぐらいの瞬間にフォースの剣が弾かれ吹き飛ばされてホールの壁に突き刺さった。

同時にフォース自身も吹き飛ばされ派手な音を立てて暗闇の中へふっとんでいたのだ。

何が起きたんだ?

 

「サード。これで私の勝ちってことでいいかしら?」

 

「・・・」

 

サードはフォースが吹っ飛んだ方を睨むように見ている。

 

「ちっ」

 

サードが舌打ちした。

これで勝負ありか?

 

「痛いなぁ」

 

そういいながらフォースが闇の中から出てきた。

ボディースーツのせいでダメージがあるのか判別できないが戦闘不能にはまだ遠そうだ。

 

「あらフォース。いいのよ寝てて」

 

「冗談。これからが本番だよ」

 

ずるりと闇の中から金属の何かが取り出された。

武器破壊の剣じゃない!?

紫色の禍々しい印象の剣だ

 

「気をつけろ紅葉!あの剣ただの剣じゃねえぞ!」

 

紫電や震電のようなものではないだろうが武器破壊以外の何かを持っているのは間違いない。

 

「問題ないわあの程度の武器」

 

紅葉が言った瞬間、フォースが先に仕掛けた。

紫の剣を間合いを詰めて横殴りに振るう。

紅葉はそれを冷静に見極め刀でそれを迎撃した瞬間、閃光がバチっと音と共に走る。

今の音電気か!

あれは電気を纏う剣なのか!

日本刀沿いに感電すると思われたが紅葉は刀を離さずに剣を受け続けてる。

 

「やっぱり効かないねあんたには」

 

フォースもこの結果は理解していたらしく紅葉を睨みながら言った。

 

「2回目だもの。当然対策はしてるわ」

 

そう言っている紅葉が使っているのはおそらくは刀気だ。

雪羽さんに俺は教えてもらったが紅葉は姉さんからか

 

「これで終わりかしら?」

 

「終わり?違うね」

 

フォースの左手が背部に伸びて何かを抜き放った。

 

「っ!」

 

紅葉が後ろに飛ぶのとそれが紅葉のいた空間を薙ぎ払ったのはほぼ同時だった。

ぱっと紅葉の着ていた上着の一部が切り裂かれて地面に落ちる。

 

「危ないわね」

 

破れた服を恨めしそうに見ながら少し怒った顔で紅葉が言った。

 

「それレーザーブレードって奴かしら?」

 

「正解。よくかわしたね紅葉」

 

フォースが左手に持っているのは光の剣だ。

筒上の形のものから光が伸びている。

映画で言うならライトセーバーみたいな武器か

多種多様の武器使いか・・・厄介だな

 

「ほら行くよ!」

 

攻守が入れ替わる。

フォースのレーザーブレードは伸縮が聞くらしく間合いが読みづらい

俺の場合だが剣士と戦うときは相手の剣の長さを瞬間的に把握して回避し反撃のパターンを繰り出す。

伸縮可能な武器が相手だとそれが難しい

 

「大道芸が趣味だったかしらフォース」

 

「いつまで軽口たたえていられるか見ものだね!」

 

紅葉は日本刀でレーザーブレードを捌き回避に専念しているが避けているだけでは勝てない

 

「紅葉!」

 

ここは加勢するべきかと紫電に手を持っていこうとするが殺気を感じて手を止める

ジ・サードだ。

俺が紅葉に加勢したら自分も参戦すると殺気で語ってきやがった。

どうするか一瞬、悩んで紅葉に任せることにする

 

一言で回避するといってもフォースの攻撃は早い

それを捌いている紅葉の実力は疑いようもなく最低AランクおそらくはSランク級だろう

 

「いいがげんに!」

 

当たらないのに業を煮やしたのかフォースの攻撃が上段から叩きとおしの大振りになる。

それを紅葉はすっと横に飛んでレーザーブレードが空を切った。

 

「しま!?」

 

いくら伸縮自在とはいえ横によけられたら伸びてみ意味がない

ピタリと紅葉の日本刀の先がフォースの首筋に充てられた。

頸動脈、終わりだ

 

「終わりね。先端科学の剣は面白いけど剣と剣の戦いの技術は私が上。能力がわかるなら対処方は私にはすぐわかる」

 

「くっ!」

 

フォースの口元が怒りで歪む

だが決着はついた。

今の戦いで分かったがフォースはまだ、未熟場部分がある。

そこを冷静に対処すれば俺も負ける相手ではないだろう

だが、分かったのは・・・

 

「?」

 

こちらをみて笑みを浮かべた紅葉・・・

こいつはかなり厄介だ。

もし、敵に回れば勝てるか分からない。

少なくても緋刀なしでぶつかるのは遠慮したい相手ではある。

それに、今の戦いで紅葉は本気を出していないしステルスかは分からないが何か得体の知れないものを持っている。

秋葉の力を考えれば風が妥当だろうが

 

「サードこれで勝負ありでいい?」

 

「ああ」

 

サードは小さくいってから

 

「だが、紅葉時間切れだ」

 

「時間切れ?」

 

サードが黙ってみている方角を全員が見ると

 

「キンジ」

 

ベレッタを手にしたキンジがそこにいた。

 

「時間切れか」

 

紅葉が刀を鞘に納める

フォースが身震いしている。

負けて怒っているのか?

だが、視線・・・バイザー越しだがそれはキンジに向いているぞ

 

「やっぱり・・・・サイコー・・・背徳ぅ」

 

「フォースヴァイザーを外せ、遠山キンジの技は俺に似ている。記録に残すな」

 

フォースがヴァイザーを外す。

美少女だが14~15歳くらい瞳は青みがかかった深海色

その目線は俺達には興味がないようにキンジのみに注がれている。

ここで、キンジに話しかけるのは嫌なんだが・・・

 

「キンジ1回しか言わないから聞けよ。まず、アリア達は大丈夫だ。死んではいない。さっき、フォースと紅葉が戦った。

紅葉ってのはあの子で一応は味方だ。紅葉がフォースと戦って勝てばアリア達は解放という流れだったんだがお前が来て時間切れ宣言されたという状況だ」

 

「理解しかねる状況だな。なんであいつが俺をあんな目で見るか知ってるか優?」

 

「さあ?理解できん。分かってるのはお前に興味津々ってことだな」

 

サードとフォースが何か言ってる隙にキンジと話を合わせる。

 

「状況は3対2だ。お前がフォース、紅葉がサードを抑えて俺がみんなを救出して

脱出いいな」

 

「分かった」

 

素早く行動をまとめて準備をしようとした時

フォースがこちらに突撃してきた。

狙いはキンジだろうから俺は後方に飛んでワイヤーで一気に行動に移そうとしたのだが

 

「会いたかったよお兄ちゃん!」

 

稲妻のようなフォースのローキックがキンジの右ひざにさく裂した。

お、お兄ちゃん?

キンジが転倒し床に転がる。

 

「キンジ!」

 

紫電を手にしフォースを引きはがそうと地を蹴った直後猛烈な殺気を感じ紫電をそちらに向けるとジサードが目の前にあった。

拳と紫電が激突する。

 

「邪魔すんじゃねえぞ椎名」

 

っ!

無理な体制から防御したためたまらずぶっ飛ばされる。

崩れていた壁から体が投げ出される。

この高さで普通にたたきつけられたら死ぬ!

ワイヤーで落下を防ごうとするがサードの1撃で手がしびれて感覚がない。

死ぬ!そう思った瞬間崩れた壁から紅葉が飛び出してきた。

落下する俺をキャッチするとワイヤーを投げてうまい具合に突起物に絡ませた。

だが、ダメだ!突起物がガキと音を立てて折れたのだ。

 

「嘘!!」

 

想定外だったのか紅葉の驚いた声。

このままじゃ2人して死ぬぞ

 

「紅葉!」

 

俺の腰の携帯用ワイヤーを使用するように言おうとしたが駄目だ間に合わねえ!

その時、紅葉はぎっと歯をかむようなしぐさで小さくつぶやく

 

「リミッター解除」

 

発砲音がし、地面にたたきつけられる寸前それは起こった。

体が包まれるような感覚と共に急減速し普通に転倒したぐらいの勢いで地面に落ちる。

 

「痛ぇ!」

 

だが、少なくても衝撃ははるかに弱い。

軽い擦り傷程度はしたが死の高さだったことを考えれば・・・

それに今の感覚は俺のよく知るステルスだ。

だが、その本人ではないとすれば・・・

 

「紅葉」

 

俺の前に背中を向けて着地した紅葉は振り向かない。

いや、黙って静かに振り向いた。

その手には銃が握られている。

 

「試作型のステルス弾。魔封弾と優は呼んでるようね」

 

風のステルスを内包した銃弾。

武偵弾ではない新しい規格のものだが現在俺たちがテスト運用していただけのはず・・・

いや、姉さんか・・・

元々、魔封弾の職人を紹介してくれたのは姉さんだ。

紅葉に渡してテストしていたとしても不思議ではない。

 

「お前も持ってたのか。助かった」

 

「いいの。優には死んでもらったら困るから」

 

紅葉そう言いながら上を見上げる。

 

「紅葉戻るぞ。キンジが心配だ」

 

ヒステリアスモードじゃないキンジじゃ多分、フォースには勝てない

そう思った時、建物の入り口から人影が見えた。

紫電に手をかけるが

出てきたのは白雪をおぶったキンジ、そして後から拉致された全員を担いだフォースが出てくる。

 

「キンジどういうことだ?」

 

「事情は後で話す。今は全員を病院に連れて行くぞ」

 

とりあえず・・・交戦状態ではなくなったってことか?

 

「分かった。救急車の手配を・・・」

 

スマホを取り出そうとして

 

「それにはおよびません」

 

声のした方を見ると黒塗りのハマーの横にいた白髪の男がお辞儀していた。

フォースの仲間か?

そいつはフォースと少し話をして

 

「遠山様と椎名様はご自分のお車で自宅に戻られますかな?これより武偵病院へみなさんをお送りしますが」

 

「悪いが信用できない。お前らの手は借りねえよ」

 

「非合理ぃアンガスは武器なんか持たないのに」

 

「失礼ながら椎名様。あなたは早く皆様を病院に運ぶべきと考えておられる。

車を呼ぼうにも何かあれば巻き込むことになるためそれも難しいのでは?」

 

アンガスと呼ばれた男が言うのも一理・・・

こいつらに従うしかないのか・・・信用できないこちらに・・・

サードは去ったようだが状況はまだ、余談を許さない状況だ・・・

こんな時に・・・

 

「それには及ばない」

 

声にはっと振り向くと思わず笑みを浮かべた

 

「鈴さん!」

 

麦わら帽子にマントをいう奇抜な恰好の無表情の鈴さんがそこにいた。

しかも、後ろにはハイエース

俺が信頼する姉さんの仲間の1人だ

 

「全員乗れる」

 

すっとハイエースを指さす鈴さん。

用意よすぎ!

 

「これは私の立場がありませんな」

 

アンガスもこれは参ったという表情だ。

 

「非合理ィ」

 

フォースは鈴さんを睨むように見る。

鈴さんは無表情だが全く隙が無い。

この人は姉さんに並んで俺の前ではただの1度も負けたことはない。

手合わせも何度もしているが文字通り俺たちの数段上にいる人だ。

この人が負けるようなことがあればフォースには俺たちは絶対に勝てないだろう

 

「フォース様彼女は・・・」

 

「分かってる。これ積むよ」

 

ハイエースにアリア達を放り込むとアンガスの車にフォースが歩いていく

そして、振り返り

 

「じゃあね。お兄ちゃん今日はこれで一件落着ってことで」

 

フォースはキンジにいたずらっぽくウインクしアンガスの車で去っていった。

終わったのか・・・

車にアリア達を乗せて

紅葉もいくかと振り返ると彼女はいなくなっていた。

アンガスたちと行ったか別の場所に行ったのか・・・いずれにせよ近いうちにまた、会う気がするなあの子には・・・

 

鈴さんの運転で武偵病院に向かう途中

 

「ありがとうございます。鈴さん助かりました」

 

「気にすることはない。歳の支持」

 

ああ・・・そういえばあの人謹慎中だったね

 

アリア達をアリスのいる武偵病院に連れて行き俺がけがをしていないのは次は大けがする前兆だとさんざんなことを言われそうならないことを願いながら武偵病院を後にする。

アリスの診断では数日程度入院すれば問題ないそうだ。

 

「さてと」

 

キンジに中の状況を聞いたがジ・サード・・・相当にやばい相手だな

フォースも確かに油断すれば負けかねない相手だが通常状態でもおそらくはタイマンなら勝てる。

だが、ジ・サードは・・・

鈴さんに聞いたところあいつは世界中の紛争地帯や犯罪者の鎮圧など姉さんに似たことをしている。

戦闘経験も相当にあるだろう

本気で激突しなければ分からないが楽に勝てる相手ではないのは確かだ。

 

アリア達を攻撃した以上売られた喧嘩だ。

いずれ決着をつけてやる。

それは、そうと問題がもう一つ・・・

山洞紅葉だ・・・

秋葉の妹で姉さんの弟子で俺の妹弟子

当然椎名の家であいつに会ってるはずなんだが全く記憶にないんだよな・・・

秋葉に聞いてみる手もあるが紅葉の奴秋葉のことを嫌ってる感じだったし・・・

 

「うーん・・・」

 

スマホの連絡帳をスライドするが母さんは・・・嫌だな・・・慎吾おじさんなら知ってるか?

できれば、血のつながりがなく知ってそうな・・・

あ!

 

「あいつがいたな」

 

その名前を見つけて電話しようとして姉さんの言葉を思い出す。

紅葉を信じてやれ。そして、救ってやれか・・・

 

月詠なら確実に知ってるだろうがそれは紅葉を信じるとは言わない気がする。

とりあえず、成り行きに任せてみるか。

スマホを仕舞い災難を呪いつつ俺は寮へと足を向けた。

 

 




というわけでサード編の続きです。
私生活が忙しいので更新が遅いのはご容赦を!

今回はアリア達を救出する作戦でしたが紅葉の力の一端を知ってもらう部分でした。

このサード編で優はさらなる災難に陥りますが当然、この紅葉が重要な位置を占めてきます。
戦闘スタイルは優に限りなく似ているのは師匠である希の影響もあるのか?
今は頼もしい味方ですが災難にどうかかわるのか?

更新はのろまですが頑張ります!
ではでは

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