緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

214 / 261
新章スタート!
次回は来週!


第213弾 集う者達

レキと別れたその夜。俺はようやくの我が家に帰ってくるなりソファーの崩れ落ちるように前からダイブした。

「もう、動けねぇ・・・」

と言ってみるがやることがまだ、ある。

携帯を取り出すとそれから、1時間ほどかけて数人に連絡を取った。

京都で連絡しとけばよかったんだが鏡夜・・・は、素直じゃないから妹の咲夜に電話すると

「鏡兄青森まで、粉雪さん送って行ったんだって。本人はついでとか言ってたみたいだけど」

ハハハ、あいつ結局最後まで粉雪ちゃんの面倒見たのか。

俺はまだまだ、話し足りなさそうな咲夜に謝って電話を切ると次は・・・

っと、電話だ。

ん?登録されてない番号か?

「はいはい」

「どもども水ちゃんでーす!」

頭痛くなってきた。

「水ちゃんですじゃねぇ!いきなりいなくなった奴が何の用だ!」

「やー、結構大変だったんだよ。公安警察に追いまわされて船の上から海に飛び降りて逃げて日本の領海をでるまで船の中に隠れてたりしてさっきようやく、香港についたとこなんだから」

あー、そうかい

「おい、水お前の過去の話・・・」

「あー、それね。ここで話してもいいけどどうせなら直接会って話そう」

「お前今、香港なんだろ?」

 

「そだよ。まあ、もうすぐ宣戦会議だけど私今回はそっち行けそうにないんだぁ・・・今度香港おいでよ。ランパン城か私の家で話ししたげるから」

「敵地の真ん中に来いってことか・・・」

「んー、優希が師団なら敵かなぁ?」

「さっきから何言ってんだお前?宣戦会議とか師団とか?」

「え?知らないの?それはね・・・あ!こら孫!レーザーは・・・」

ブツンと回線が遮断される音。

レーザーってなんだ?アメリカ軍の駆逐艦とでも戦ってるのか水?

切れてしまった電話を見て今度はメール着信の音がしたで開いてみると

数件来ていた。

京菱重工からPADの保管場所の説明とPADの取扱説明書をアプリにしたから送るということ。

それとEWからのメールだ。

おう、あいつか

開いてみると内容は近々日本に行くことになるかもしれないということだった。

来るならできるだけ日時教えてくれ迎えに行くからとメールを送ると了解と返事が返ってくる。

そうか、あいつ日本の来るのか久しぶりに会えるかもしれないな。

次に信冬にかけてみたが留守録に繋がったので大した用じゃないからかけなおさなくていいぞと言っておいた。

そんなことをしていたら今度はアリアの母親の弁護士から電話がかかってきた。

夏休み中何度か事件についての録音証言を電話で協力しているんだが今回はそれではなく神埼かなえさんの裁判に向けての準備日間整理手続きが完了したとのこと。

ここからの証拠の追加などは開廷まで原則的にできなくなりアリアにも若干の時間の余裕ができるはずである。

まあ、次の裁判は圧勝だろう。

何せ日本の裏社会の家の協力。

土方さん達公安0の一部からの協力や理子達の証言。

これで負けたら裁判所で暴れてやるからな

つうか負けたら何か別の力が働いてる可能性100%ということになるがそんな相手と戦うのはごめんこうむりたい。

姉さんと一緒ならやってもいいけど・・・

姉さんがアメリカ軍に突っ込んでいったのを思い出しながら時計を見ると11時35分を過ぎようとしていた。

「あ!やばい!」

いろんなことあったが今日アリアの誕生日だった!

小部屋に戻って漁るとあったあった。

前にアリアの誕生日っていつかなと思って調べたことがある。

土方さんとかなえさんの裁判の件で調べ物をしている時に偶然だがアリアの誕生日の書かれた資料を見つけたのだ。

俺は一応、知る機会がある奴の誕生日は携帯に登録してある。

誕生日というのは大事だし知らないと不機嫌になる奴もいるからな。

それは大体女の子で男は大概誕生日など気にしている奴はいない・・・と思う。

                †

少し非常識かと思ったので秋葉に渡してもらおうと思い女子寮の下までやってきた。

もうすぐ、日が変わるが秋葉なら起きているだろう。

携帯で秋葉に懸けようとボタンを押しかけた時

「ほれ、誕生日おめでとう」

ん?この声キンジか?温室の電気がついてるぞ

そっと、そちらを覗き込んで俺は後悔した。

アリアの左手を持ってキンジがアリアに薬指に指輪をはめているその光景が飛び込んできたからだ。

困ったことに・・・右目が緋色に変わった日視力が異常によくなってしまっている。

それは、カラーコンタクト越しでも効力を発揮している。

キンジよ・・・女の子の薬指に指輪ってお前・・・

「・・・はぁ・・・」

今さらながらにショックだよな・・・

アリアは真っ赤になってホントにもらっちゃうからねとうれしそうだ。

アリアへのプレゼントをポケットに入れて俺は歩き出した。

              †

とはいえ、日々は過ぎていくものだ。

PADの格納スペースを学園島に確保したという京菱重工からの説明を聞いたりしたりした。

 

そして、事情聴取されるため土方さんの家に行って鈴さんが土方さんにべったりしていて自分こそ正妻といいはり雪羽さんと言い争いになり姉さんはげらげら笑いながら肩を落とす土方さんを笑っていた。

この時、初めて知ったが土方さんは昔、ある事件から恐ろしく落ち込んでいた時に・・・その、鈴さんともそういう関係になってしまったらしい。

ウルスの鈴さんのアプローチはさぞ恐ろしいものだっただろう。

レキを見ればその片鱗が分かるというものでつまり、日本の書類上では雪羽さんが妻だが

外国にあるウルスから見れば鈴さんも妻ということになる。

ウルスの方は書類上のものはないから問題はないんだろうが・・・

土方さんは俺の肩に手を置いて恐ろしい目で言ったのだ。

「いいか、優希。女は1人に決めろ・・・こうなりたくなかったらな・・・」

いや、土方さん俺好きな子いたけど今はいないようなもんだから!レキがちょっと気になってはいるけど恋人はいないよ!

婚約者がいるけど・・・

というか信冬が土方さんに怒りを覚えているのは多分これも、関係してるんだろうなぁ・・・

とか思っていたら姉さんは俺を指差して

「心配するな歳!こいつはお前の遥かに上回るハーレム体質だぞ。きっと、将来お前以上の修羅場に巻き込まれる」

嫌です!勘弁してください!

と、そんなこんなで事情聴取なんてできなかった。

鈴さん、姉さんはしばらくは土方さんの家を活動拠点に動きまわるらしいから心強い

それと、俺は土方さんの家に行った時雪羽さんに一つ相談を持ちかけていた。

かつての剣聖、雪羽さんに鍛えてほしいとお願いしていた。

ランパンとの戦いで分かったが強さの底上げが必要だ。

俺の剣は自分でいうのもなんだが天才レベルであったとはいえ子供の頃に学んだ技で止まっているのだ。

下地はできているのだから新たな剣技を増やすのは難しいことではない。

雪羽さんは快く引き受けてくれ俺は今、雪羽さんを第2の師匠として技術を磨いている。

そして、俺は今、学校で机に突っ伏してだらけていた。

もう、やる気でねえ・・・

アリアへのプレゼントはとりあえず部屋に突っ込んできてあるが渡す機会はもう、ないと思おう。

雪羽さんの訓練メニューをこなしてへとへとだ。

「優先輩!起きてくださいよ!やっと帰ってきたんですから可愛いアミカを見てくださいよ」

 

ゆさゆさと突っ伏している俺を揺すってるのは真里か・・・

香水というかこの特徴的なにおいですぐわかる。

「放っておいてくれ俺は今、寝たい気分なんだ」

「なんですかそれ!散々、焦らして飽きたらぽいですか!最低です!」

「人聞き悪いこというな!」

聞き捨てならないことを言われたので顔をあげると目の前に両手を机の上に置いて顔を俺に向けている真里が目の前にいた。

「お久しぶりです優先輩♪」

「おう」

レキに狙撃拘禁されていたのもあるし、修学旅行もあったがメールはしていたから久しぶりって感じもしないけどな。

「よう優!」

「おはよう椎名君。今日も絶好調だね」

もうすぐ、授業なので不知火や武藤が登校してきて言った。

「絶好調ってなんだよ!」

「今日も女の子といちゃいちゃしてるってことだよ」

と、武藤が失礼なことを言ってくる。

なんだよそりゃ、俺が四六時中女の子のこと考えてるみたいに言いやがって

「でも、実際のところどうなんだい?レキさんと修学旅行中はずっといたんでしょ?」

「どうなんですか優先輩!」

少しヤンデレ目になって見てくる真里って怖い!

「レキは・・・その・・・」

あれ?何て言えばいいんだ?そういや、ウルスの里での婚約って別に破棄されたわけじゃないんだよな・・・」

ってことはレキは婚約者のままなのか?

「その?」

にこにこと不知火がいい笑顔で俺を見てくる。

うう・・・何て言えばいいんだ・・・

「よう、武藤、不知火、優どうしたんだ?」

「あ、遠山君おはよう」

「おーう、キンジ!今、優を問い詰めてたところだ。キンジは知ってるのか?優とレキの関係?」

「レキと優か?」

俺はキンジと目があったので余計なこと言わないでくれとお願いした。

「チームメイトだろ?」

すまんキンジ。

今度なんかおごる

「そういえば、遠山君達チーム組んだんだよね。バスカービルだっけ?どういう意味?」

「アリアがイギリスに持ってる土地の名前なんだそうだ」

「イギリスに土地って!すげえな神埼!」

武藤が空席のアリアの席を見ながら言った。

よし、うまい具合に話が逸れたぞ

 

「うう、後1年早く生まれてたら私もバスカービルで優先輩と・・・」

1年早く生まれてよかったぁ

ぎりぎり親指の爪を噛む真里を横目にそんなことを思っているとアリアと秋葉が登校してきた。

結構ぎりぎりだな。

           †

そして、1日が始まりその日の放課後のこと俺は固まっていた。

秋葉原まで乗せてってぇという理子に頭にチョップを食らわせて下駄箱から靴を取り出すため開けたところなんと中に手紙が置かれていた。

こ、これってラブレターって奴か!なんと古風な!

差出人はと・・・

「もてますね優君。ジャンヌさんですか?」

「ひっ!」

後ろからの声に慌てて振り返ると秋葉が無表情で俺を見ていた。

「違うぞ秋葉!これは違う!」

ジャンヌに好かれることなんて覚えがない!

「別に私は優希様がどのような方と付き合っても応援しますよ」

ならなんでそんな、不機嫌全快気味なんですか秋葉さん!

「何怒ってんだよ!」

「怒ってません」

「怒ってるだろ!」

 

「いいえ、それより中を確認しなくていいんですか?」

除く気だろお前!

「後で読む」

とりあえず隼で離れよう

どうやら、秋葉は理子と用事があったらしくそれ以上追及してこずに風に乗ってどっかに行ってしまった。

秋葉原って行ってたから秋葉原だろうなぁ・・・

知り合いがいない場所といったらそうは多くない。

邪魔されない場所として選んだのは学園島の端の方にある倉庫だった。

ここは、新設した京菱重工の倉庫があり、この中でPADの整備や改装を行うらしい。

倉庫の中に1室を与えられているので秘密基地代わりにしてるんだが烈風を横目に部屋に入りちょっとドキドキしながら手紙を開いた。

女の子からのこんな形での手紙だからな・・・

ジャンヌはクールビューティ系で美人だし。

「読めねえ・・・」

中身はフランス語だった。

日本語、英語、ドイツ語、中国語はしゃべれるがフランス語は少し、かじった程度なんだよな・・・

えっと・・・

なんとか詠もうと努力しようとしたが下に

≪どうせお前は読めないと思うから裏に日本語で書いておく≫

なら最初から日本語で書け!

破り捨てたい衝動に駆られながら裏をめくると

≪椎名 優希殿

 10月1日夜0時

空き地島南端 曲がり風車の下にて待つ

武装の上1人で来るように

  ジャンヌダルク≫

なんじゃこりゃ?武装の上って決闘でもするのか?

ちなみに俺の武装は現在半壊状態だ。

ワイヤーは平賀さんに頼んでオーバーホール中だし、紫電は新幹線の戦いで行方不明になった。

冬雷は雪羽さんに返したし武偵弾も予算の都合からほとんどない。

銃があるから全くの装備なしじゃないが俺には刀がないのだ。

新しく調達予定はあるが今夜には間に合わないな・・・

練習用の安物の刀だがこれを持っていこう。

名刀だった刀に比べたら頼りないがないよりましだろう

部屋を出て倉庫で整備されているPAD『烈風』を見る。

こいつを持っていくか?

いや、決闘と決まったわけじゃないしこいつは、目立ちすぎる。

携帯でジャンヌに電話してみる。

「椎名かお前も読んだようだな」

「ジャンヌなんだよこの紙は」

「あれは正式な招待状だからだ。椎名の後継であるお前なら他にも招待されている可能性があったが一応な」

「椎名の後継・・・そっち、関連か・・・お前と決闘ってわけじゃないんだな?」

念のため言ってみると

「場合によってはそうなるかもしれない。椎名お前が師団を選ぶならそうはならないだろう」

「師団?」

またそれか

「おい、ジャンヌ詳しく・・・」

「とりあえずこい。話はそれからだ」

プツンと回線が途切れてしまった。

かけなおしてみるがかからない。

うーむ、行かないことには何も分からないということか・・・

気のりはしないが・・・

「はぁ・・・」

PADを見上げて俺はため息をついた。

これ、絶対に厄介事だよなぁ・・・

             †

その日の夜11時45分。俺は烈風の機能の一つである静音推進で空き地島上空に来るとそこから飛び降りて着地した。

PADは自動で元の倉庫に戻るはずだが・・・

地面に降りた瞬間、ぞくりとした。

濃霧に覆われているこの空き地島の至るところから人の気配がしてくる。

「椎名来たな!こっちだ」

ジャンヌの声が聞こえたのでそっちに行く。

「こんな夜中になんなんだよジャンヌ」

「優?お前も来たのか?」

ってキンジ!?

「ああ、お前もジャンヌに呼ばれたのか?」

俺と同じく呼ばれたらしいキンジも武装してきているようだ。

「ああ、手紙でな」

どうやら、ジャンヌはキンジにも手紙をだしたらしいな

にしても、ジャンヌ重武装だな。

デュランダルを地面に突き立て手には手甲を始めとして前に戦った時より金属の割合が増している。

「お前らも来たか」

 

聞きなれた声に振り返ると

「土方さん?」

「おう」

土方さんは黒いコートに右には日本刀と小太刀。おそらく銃も持っているだろう。

油断なく周囲を警戒しながら俺の方を見て視線を俺から外した。

話をしている場合じゃないのか?

「優希。久しぶりです」

ん?振り返った先にいたのは今度は信冬だった。

日本刀に薙刀を手に持っている。

信冬はステルスで戦うからこれがメインじゃないはずだがこれも重武装だ。

「京都ではウルスの姫と大変だったみたいですね」

う、ばれてるぞ・・・

信冬が上を見上げたのでそちらを見てみると風車の上にレキがドラグノフを持って座っていた。

「・・・」

「・・・」

だ、W婚約者?これなんて修羅場ですか?

信冬はレキから視線を外して土方さんを少し睨んでからまた、後でとその場から少し離れた。

なんだ知り合いばかりいるな。

「間もなく0時です」

レキが頭上から言った時、周囲に設置されていたらしいライトが一斉に空き地島を照らす。

ぞくりとした感覚と共に半径50メートルぐらいに人が集っている。

どいつも、こいつもタダものじゃ・・・っておい!何人か見た顔があるぞ。

シスター風のというよりシスター服を着た金髪の人メーヤさんだし

 

目が会った瞬間手を小さく振ってきたので軽く手を挙げておいた。

「先日はうちのココ姉妹がとんだご迷惑をおかけしたようで陳謝いたします」

恭しく謝ってきたのは糸目の男。

丸メガネをかけ中国の民族衣装に身を包んでいる。

「直接お会いするのはいつぶりですかね土方さん?」

「覚えてねえよ。てめえの記憶に聞きやがれ」

ランパンの人間らしい男と土方さんの間に見えない火花が散っている。

そこから離れた場所えは黒い影がうごめいていてそれが集まり人型になる

「お前達がリュパン4世と共にお父様斃した男か。信じられないわね」

理子の甘ロリとは違う黒と白のゴシックロリータ―。

蝙蝠のような黒い翼に金髪をツインテールにしたそいつは・・・

「ヒルダか・・・」

ルーマニアで捕まった時数えるほどだが見ている。

あの時の面影もあるしな。

まあ、見るまで忘れていたわけだが・・・

「下賤な猿が高貴なドラキュリアの私の名前を呼ぶことを許した覚えはなくてよ」

「私は構いませんの」

スゥとヒルダの後ろから現れたのは・・・

「ぅ・・・ローズマリー・・・」

銀髪に赤い瞳。

にこりと天使のような笑みを浮かべる少女はヒルダと似たゴシックロリータ―の服のスカートを少し持ち上げる。

「お久しぶりですの優希。流石にあの、緋刀は死ぬかと思いましたの」

「はっ、そのままくたばればよかったんだがな」

「まあ、冗談がお好きですのね」

そうかそうか、生きていてくれたわけか・・・

お前を逮捕する目的が消えたわけじゃなくて良かったぜ。

「趣味の悪いこと」

ヒルダがローズマリーを見て言った。

「お姉さまに言われたくありませんの」

「お姉さま?」

キンジが小声で言った。

忘れてたがこいつら姉妹なんだよな・・・

姉がヒルダで妹がローズマリーという・・・

で、ブラドがお父さん

「・・・」

自然と右手が刀に伸びる。

「仕掛ける出ないぞ遠山の、椎名の。今宵はまだじゃ。わしも大戦は86年ぶりで気は立つがの」

その声に横を見ると梵字が書かれた藍色の和服を着たアリアより小柄の女の子だった。

頭からは猫耳・・・いや、キツネ耳がぴょこんと生えている。

再び周囲を見回すとやはり、異常な連中が多い。

3メートルはあろうかという現代的な鎧に身を多い手にはガトリング砲、肩にはミサイルランチャを装備している。

あれはPADか?少し、似ている気もするが京菱以外が開発していてもおかしくはないだろう。

次に目を向けたのが黒いフードにとんがり帽子に肩にはカラス。

 

うわぁ・・・多分、あれ魔女・・・魔女連隊のカティだ・・・

直接顔を見るのは久しぶりだが・・・

次はトレンチコートを着て長剣を背負った仮面の存在、。

虎島模様のネコ科動物の毛皮を服にした原始人みたいな女の子。

イヤホンから聴く音に乗ってコキコキ体を慣らしている奴は・・・

こいつもどっかで見たような・・・駄目だ思い出せん

それと、なんだこいつは?みすぼらしい老人がぼろぼろの黒い服でぶつぶつと何か言っている。

その目線の先は土方さんか・・・この人も敵多いからなぁ・・・

「ねぇ」

トントンと背中を叩かれたので慌てて振り返る。

まるで、気配を感じなかったぞ

そこにはひょっとこというふざけた仮面をつけた小柄な存在がいた。

ウェーブのかかった長いさらさらの金髪から女の子ということは分かるんだが・・・

「椎名の後継って君?」

「まぁ・・・そう呼ばれてるが後継者は俺じゃなくてあいつだぞ」

と俺は反対側にいたので声をかけていない鏡夜を指差した。

その隣には控えるように椎名の家の姉さんを除けば最強クラスのRランク月詠が控えている。

「お飾りに興味はないよ。私は実力と実績を重ねたものを評価してるんだ」

そう言ってひょっとこはキンジを見ると

「もちろん、遠山家の次男、キンジ君も評価しているよ」

「そりゃどうも」

キンジはそっけなく言い周りを油断なく見渡している。

「バスカービルか・・・次世代も面白そうな相手がいそうだな」

 

ひょっとこはレキを見上げてからとんとんとジャンプしながら俺達から離れていった。

その時、きらきらと砂金が舞うのが視界に入る。

霧の向こうから現れたのは

「ホホホ、椎名の後継。トオヤマキンジ。久しぶりじゃの」

砂礫の魔女パトラと・・・はーいと手を挙げているのはカナさんか・・・

でかいスコーピオン展開してるな。

防弾ロングコートに編み上げブーツというこれも重武装だな。

これだけの面子なんだ。

「あれ?」

「どうした優?」

「いや、姉さんいそうな感じなんだけど・・・」

見当たらないな。

土方さんを見ても何も言わないし。

「では始めようか」

ジャンヌが司会者らしく話し始める。

「各地の機関・結社・組織の大使達よ。バンディーレ。イ・ウー崩壊後、求めるものを巡り、戦い、奪い合う我々の世が次へ進むために」

俺の人生なんて結局こういうものなのかもな・・・

アリアに会っていろいろあったがとりあえず覚悟しておこう。

俺は周りを見渡す。

幸いして味方はこの場に多い。

なるようになるしかないか・・・

 

 

 




さあ始まりました。宣戦会議!
原作にはいない勢力!
日本裏社会も本格的に参戦!
公安0は原作では参加してないので考えがあります!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。