緋弾のアリアー緋弾を守るもの   作:草薙

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今回は長いです


第212弾 チームバスカービル結成!

その日、俺とレキは携帯ショップに来ていた。

あんなことがあったがココに破壊された携帯の代わりを買わなくてはならなかった。

とはいえ、俺の場合はほぼ、レキの付添だ。

俺自身の新しい携帯電話はすでに持ってる。

とはいうのも京菱から無償でタッチパネルタイプのスマートフォンと腕時計を渡されていたからだ。

後に運用してもらうPADと関係があるらしいがもらえるものは貰っとけと貰ったものだ。

普通の携帯とは違い頑丈にできており象が踏んでも壊れないと京菱の人は言っていた。

頑丈なのはありがたいけどな。

「ふーん」

店頭に並んでいる携帯を手にとって眺めているとパネルに反射して自分の顔が見えた。

その右目には白い眼帯がつけられている。

左右の目の色が違うというのはどうも、恥ずかしいのでつけているのだが何とかしないとなぁ・・・

片目では遠近感が狂うし生活にも少し不便だ。

カラーコンタクトでも買おうかな・・・

「お待たせしました椎名様」

そう言って俺の新しい携帯電話を持ってきてくれたのは携帯ショップの店員さんだ。

京菱からもらったのはあくまで本体だけで、調整は店でやってもらわないといけない。

バックアップもこの会社が管理しているし、電話番号も続けて新しい方に適用してもらった。

「ありがとうございます」

お礼を言って受け取るとレキも丁度終わったようで新しい携帯電話を持ってこちらにやってきた。

「よし、じゃあ行くか」

そろそろ東京に帰らないとな。

本当なら今日も学校だがいろいろ用事があったからこんなことになっちまった。

まあ、武偵だし構わないだろう。

ん?メールか?

スマホがわずかに震えたのでタッチしてみるとメール受信件数9999

着信198回

おいおい誰だこれは!

メールの履歴を見ようとした瞬間

ジリリリリンとなぜか黒電話の初期設定の相手の電話

お、アリアだ。

通話ボタンをスライドさせて耳に持っていき

「おーう、アリアどうし・・・」

「やっと出た!馬鹿優!今どこにいるの?」

いきなり馬鹿よばわりすんな!

「今か?今京都だ」

「京都ぉ!?実家にでも帰ってるの?」

「いや、その・・・」

どうしようレキと同じ宿で泊ってなんて言ったら何て言われるか・・・

一応、レキとアリアは新幹線で俺と水が戦う間に和解したらしいが何があったかは分からない。

「レキもあんたと一緒にいるの?」

「えっと・・・まあ、いるかな・・・」

レキの方を見ると無表情にじーと新しい携帯電話を見ているな。

「なら丁度いいわ。今から1時間以内に武偵高に戻ってきなさい!場所はメールで送ってあるわ」

「は?無茶言うなよアリア!どう頑張っても2時間以上はかかるだろ。新幹線で武偵高に直結してるわけじゃないし途中で止まったりするんだぞ」

前みたいにノーストップってわけに行かない

「どうにかしなさい!」

「無理だ!」

姉さんがいれば話は別だがそんな都合よくあらわれてくれないだろう。

「アリアさん代わってください」

と電話の向こうから秋葉の声が聞こえ

「優君。今日ジャストの締切日なのは覚えていますか?」

げっ!

言われてみればそんな気がする。

後で着信履歴を見ないと分からないがマスターズからレキと俺のチームの最終確認の電話が来ていて電話に出ていなかったらチーム編成は却下される。

時間的に考えて携帯が破壊されている間に電話があった可能性が高すぎる。

秋葉が言っているのはぎりぎりまでチームが決まらずに最終的に滑り込みで書類申請と写真を撮るあれのことを言ってるんだろう。

それが、ジャストであり今日が締め切り・・・

「あ、秋葉締め切りは何時だったけ?」

「今日の正午、後57分です。私たちはすでに撮影場所にいますが・・・」

「いいからすぐに帰ってきなさい!あんたなら自衛隊の基地からF15でもなんでも強奪して帰ってこれるでしょ!」

再びアリアに戻ったらしいが

無茶言うな!すぐ近くにF15を運用している基地なんてないし着陸なんてできるはずもない。

それ以前に実家に殺される!

「というかジャストに入れてくれるのかアリア」

「あんたはあたしのチームメイトでしょ?キンジが入ってあんたが入らない理由はないわ。レキも必ず連れてきなさい!」

 

「私も優君と同じチームのつもりです」

秋葉の声が少し遠くから聞こえる。

この先、何があるか分からないが俺は最初はアリア達と組みたいと漠然と思っていた。

その願いが叶えられそうだがどう考えても無理だ。

京都から東京武偵高に1時間を切るこの状況ではたどり着けない。

隼でも無理だろう。

時間でも止まらない限り・・・

「おーい!優希くーん!」

ん?店の前の大型トラック・・・京菱重工の?まさか!

「天城さん!」

レキの手を掴んで外に出るとトラックから手を振っているのはPADのBチーム主任天城洋介さんだった。

「約束通り君のPADを持ってきたよ!今回のこれは改良型でね・・・」

と説明を始めた天城さんを無視してトラックの後部のハッチを回して扉をあける。

「ハハハ、せっかちだなぁ。これは、烈風っていって・・・」

ラッキーだな。多分だが前のPADより速度出そうだ。

「レキ!」

「はい」

意図を察したのだろう。

レキとPAD『烈風』に自分の体を固定する。

2人までなら固定可能というのは変わっていないらしい。

レキと密着ということになるが・・・

その青い機体には武装も取り付けられている。

 

「名前の由来はね。日本の幻の艦上戦闘機である・・・」

天城さんはぺらぺらしゃべっているがやることをやろう。

燃料は満タンだな。操縦方法はよし、前に使ったやつと同じだ。

スペックは前より上と・・・

「それでね。烈風は前部に風のステルス能力を応用した機能で風の抵抗を・・・」

「ハイマキ!悪いが他の誰かに送らせるからそこで待っててくれ」

「グルオン!」

仕方ないというようにハイマキは店の外でお座りした。

メールで実家にハイマキを武偵高まで送るように書いて送る。

念のため東京武偵高まで空を飛んで帰ることも書いておいた。

烈風のシステムには飛んでいる航空機を自動的に回避するシステムが積まれてるみたいだがぶつかったりしたら洒落にならないからな。

エンジンを始動させふわりと空へと浮かび上がる。

音も轟音とは程遠い。

加速するのは戦闘機なおと同じだが浮かび上がるのは別の推進装置でも積んでるのか?

これが、先端科学の鎧。

日本の技術力は世界一ぃって奴だな。

「天城さん!これ遠慮なくもらいますね!」

下では一般人達が何事だと見上げているが俺は構わずに言った。

「試運転かい? 優しく頼むよ」

「それは保障できません」

時間もないし荒くいかせてもらおう。

タッチパネル式の操作機器を操り機体を加速上昇させる。

速度は100を越え200を越えどんどん加速するが付属のマスクと先端科学らしいバリアのようなものが風の直撃を阻んでる。

そのため、風で体温が持っていかれることもない。

下を見ると高所恐怖症なら失神するような状況で景色が流れている。

昔から、風のステルスで秋葉と飛んでたからな。

「後15分です」

数十分飛んだ頃、ヘルメットの通信機からレキの声が聞こえる。

今、名古屋越えた辺りか。

そろそろ、加速させないと間に合わない。

「・・・」

燃料の残量は十分にある。

烈風の加速させ速度は900キロに達した。

音速は越えられないらしいが十分!

「レキ、到着と同時に急減速するから用意しといてくれ」

「はい」

それから、秋葉に電話する。

「秋葉、俺とレキの分の防弾制服ネロの準備できてるな?」

「はい、理子さんと準備を終えてます」

「俺たちは後、数分でつく。周辺あけとけよ」

「分かりました」

電話を切って目の前に東京湾が見えてきた。

東京武偵高が眼下に治まった瞬間、減速し流石にGを感じながら会場上空に到着する。

時間は残り3分。

下では驚いた顔で生徒や武偵高の先生達が見上げている。

烈風を自律で着陸するように設定してから機体からレキと一緒に飛び降りた。

着地するとキンジ達が早くしろと防弾制服ネロと緊急用の着替えの場所なのか2つ丸いカーテンのようなものを持った秋葉と理子達。

俺とレキはその中にそれぞれ飛び込んで防弾制服ネロに着替えて外に出て腕時計を見るが時間はまだあった。

ふぅ、なんとか間に合ったな・・・

横目で烈風を見てほっとした時

先に着替え終わっていたレキがアリアと抱き合っている。

といっても、アリアが一方的に抱きついているようだが

「レキ・・・あたしもありがとう。あの時のことそれと来てくれてありがとう。もう、絶交は取り消しよ。また、復交、再交? えっとまた交わりましょ!」

絶交取り消し宣言か・・・

あ、俺も一言、言わないといけない奴がいたっけ・・・

「優君」

「秋葉、なんというか・・・あの時のことごめんな」

違うやつとチーム組めよと言った時のことだ。

秋葉は首を振りながら

「私は椎名の近衛ですから優君のチームメイトになるのは当たり前です。それにあまり気にしてませんから」

「本当にいいのか?違う奴と組みたいなら組んでいいぞ」

「嫌です。優君がいないチームなんて」

「そ、そうか?」

レキとだけ組んでたらどうするつもりだったんだか・・・

「優君その眼帯・・・」

「ああ、これな・・・」

眼帯を外して右目だけ閉じておく。

「ちょっと目が痛いだけだ。終わったら病院いくから心配するな」

「それならいいんですが・・・」

「ホラホラ!私の可愛い生徒達!締め切りまで15秒ヨ! 武偵は時間を厳守デショ!」

どこからか、聞こえてきた男の裏声に俺たちはきょろきょろするが見当たらない。

確か、レザドのチャン・ウー先生だがどこにいるんだ?

「くぅおらガキ共!いちゃいちゃしとらんとこっちゃこいや!後10秒やぞ!そこの枠に入れ!撮影するで!」

アサルトの蘭豹に言われ俺たちは慌てて枠内に飛び込む。

「よし!笑うな!斜向け!」

これぞ武偵の集合写真。正面を向かずに正体を微妙にぼかすならわしだ。

黒一色にするのもどこの武偵高かわからないようにするためだ。

「チーム・バスカービル!神埼・H・アリアがジャストします!」

中央のアリアが片手に腰をあてつつ叫びアリアの左後ろの理子が横を向けいて腕組みし目だけをカメラに向ける。

アリアの右後ろのレキはドラグノフを背後に隠すようにする。

キンジはテーピングしている手をポケットに突っ込んで右端にた立つ。

左端に立った白雪は少しだけ笑顔になっている。

秋葉は理子の横で横目でカメラを見る。

俺は秋葉の横で右目をつぶったまま少し首を曲げて左目だけでカメラを見る。

これで、緋色の目は映るまい。

「9月23日11時59分、チームバスカービル―承認・登録!」

バシャリとストロボの光が照らした。

ちなみにこの写真、慌てて取ったため斜めになってた。

俺、キンジ、アリア、秋葉、レキ、理子、白雪

7人編成のこのチーム。

個人的な感想を言わせてもらえば理想的だな・・・

終わりよければすべてよし!ってわけだ。

だけど、俺は知らなかった。

この写真が全員で取った最後の写真になることを・・・

              †

写真を撮った後、俺はみんなといったん別れアンビュラスのSランク武偵であり、緋刀の研究者であり、俺の専属みたいになってるアリスの元にやってきた。

そこで、目のことをアリスに相談してみたんだが

「見事に染まってますねぇ」

俺の目をジーと覗き込んでくるアリス。

「できれば黒いままがいいだがどうにかならないかアリス?」

「とりあえずはカラーコンタクトでごまかしましょう。シャーロック・ホームズにもらった資料とレキ先輩と抱きついたことで治まった症状。この2つの類似点から緋刀を抑える薬の研究してみますね」

ありがたい話だな

「頼む」

「はいはーい。お礼はもう、もらってますから今度ご飯食べに来てくださいね」

                   †

しかし、日本人なのに黒いカラーコンタクトすることになるとはな・・・

俺は、そんなことを思いながら学園島の道を歩いていると

「椎名ぁ!」

 

「ん?」

「見つけたぞぉ!」

「うわ!村上!いきなり出てくるな!」

お化けみたいに背後に立ったレキ様ファンクラブ、通称RRR会長村上だった。

「貴様ぁ、レキ様とどこに行っていたぁ!」

「怖えよ! 京都にレキを迎えに行ってただけだ!」

まあ、こいつも多少なりとも巻き込まれレキのために戦ってくれたので一部を隠して事情を説明してやる。

「なるほど、外国勢力との抗争はまだ、続いているがとりあえず一段落はついたというわけか」

「そういうことだな」

まあ、間違いなくランパンの連中はまた、仕掛けてくるだろうがそれは、まだ先の話だろう。

っとそろそろ

「悪い村上、用事があるから俺行くぞ」

「なんだ?誰かと会う用事でもあるのか?」

「あー、まあ・・・レキと」

反発覚悟でレキの名前を出す。

さあ、切れるぞこいつ

「そうか」

だが、以外にも村上は暴れることもなく言った。

どうしたんだ?

 

「なんだ椎名?」

「いや、怒らないのか?俺が今からレキと会いに行くなんて言ったら」

「ふん、レキ様の誠の笑顔は間違いなく貴様に向けられたものだ。悔しいが認めてやる。貴様はレキ様の近くにいていい男だ」

「村上・・・」

レキを女神扱いしているこいつがこんなこと言うなんて・・・

「だが!」

村上はカチャリとメガネをかけなおすと

「貴様がふがいないことをした時、我々チームレキ様のレキ様だけのレキレキ連隊が貴様を滅ぼす!」

前言撤回だ

「お前まさか、チーム名・・・」

「うむ、そのままの名前で提出したらなぜか、蘭豹に逆さ吊りにされてしまったのでチーム名はRRRだ」

お前ら分かってる!一生残るんだぞそのチーム名!

「つか、連隊ってなんだよ!」

「志を同じとする者たちだ。私のチームがRRR、さらにRRR AチームBチームと続いている」

うわぁ・・・

「これからはチーム=連隊として我々はレキ様のファンであり続ける!」

駄目だこいつ早く何とかしないと・・・

ってそろそろまずい!

「あんまりめちゃくちゃするなよ!レキが怒るぞ!」

「うむ!行って来い!」

ますます、厄介な存在になりつつあるなRRRいや、RRR連隊

                  †

さっき、夕立があったから少し濡れた道を走る。

そして、目的の場所に来ると

「レキ!」

学園島の西端の転落防止用の柵の外に呼び出していたレキとハイマキ

素早いことに実家の近衛の一人がハイマキをレキの元に送り届けてくれたらしい。

さっさと帰ってしまったらしいが・・・・

「ほーれ、ハイマキお肉だお肉だ!」

鞄の中から来る前に近衛にハイマキを送るついでに頼んでおいた神戸牛だ。

量は適当だがハイマキがおなかいっぱいになるようにと頼んだら両手で抱えられる大きさのお肉を持ってきた。

お代はまあ、たまには実家に出してもらおううん

「ウォオオン!」

ハイマキは一吠えし尻尾をぶんぶん振りながら神戸牛にかぶりついた。

ハハハ、高級肉だぞそれ。

「右目は大丈夫ですか優さん?」

レキは屈んでハイマキの背中をなでてやっている。

その顔は無表情に見えてどこか優しげだ。

「痛みはない。アリスに相談したら緋刀の力を抑える薬が作れそうだから作ってくれるってさ」

「ではあなたの中にいるスサノオは?」

「ああ、あれから呼びかけても返事がない」

正確にはレキに抱きついてからだがこいつに関しては俺にもよくわからない

「体に異常はないのですね?」

「健康そのものだな。目を除けばだが・・・」

もし、これが段階的に広がっていくものだとすれば・・・

アリアは昔はあんな色の髪ではなく瞳も色が違っていた。

とすると、緋刀の場合は強力な力を使えば使うほど浸食されていくのかもしれない。

まあ、命に別条はないみたいだけどあの痛みがな・・・

「もし、異常を感じたら私の元に来てください」

今さらだがそれは俺が狙撃拘禁から完全に抜けたことを意味するわけだ。

「やだよ。痛いからって女の子に抱きつきにいくなんて。レキだって嫌だろ?」

レキは静かに首を横に振った。

「あー、なんというか婚約者とかそんなのはもう、気にしなくていいんだぞ?」

再びレキが首を横に振る。

「山岳での狙撃戦。最後の銃弾を放ったあの時。私は死にたくないという思いがありました」

「・・・」

「死んでしまえばあなたともう、会えなくなる。そうなりたくないと思ったのです」

真剣なレキの言葉。

俺は何も言わずにただ、レキの目を見てそれを聞いた。

「故郷の風に意識が消えていく中あなたの声が聞こえました。その手を掴んだ時、私はまた、あなたに会えると思ってしまった。私に感情というものを芽生えさせてくれ、外に連れ出してくれたあなたを・・・ウルスに必要な男性としてではなく優さんのことを・・・」

え?レキお前何言おうとしてるんだ?

ゴゥと突風が吹いた。

「・・・―・・・・しまいましたから」

え?聞こえなかったぞ。部分的に

「レキ今なんて・・・」

しかし、レキはそれを繰り返し言わずに海に方を見る。

「優さんはいいのですか?こんな私なんかとチームを組むことになってしまって。もう風は何も言わなくなってしまったので・・・私は自分でもよくわからない。自分の心というものを不確かな道しるべとして歩いているのです。風からなんの指名も与えられない私はもう、自分が何者かすらわからない」

「人生なんてそんなもんじゃねえか? 明日何が起こるかなんて誰にもわからないし自分が誰かなんて分からない。まあ、適当すぎるのも考え物だが普通に生きていけばいいんだよ」

未来のことなんて誰にもわからない。

誰かが言ってたっけな

「未来なんてものは分からないからこそ面白いもんだ。自分が分からないなら知っていけばいい」

「あなたは変わりません」

「それって子供の頃と同じってことか?」

「・・・」

こくりとレキは頷く。

「あなたはとても優しく温かい人です。私の空虚さを知っても変わらない」

「まあ、全ての始まりは姉さんだしお前とは小さい頃からの友達だしな」

「優さん」

「これから見つけていこうぜ。これからのこともさ」

「はい」

そのはいはどこか敬意のようなものを感じたて少し恥ずかしくなる。

それになんというか今回の事件ではいろいろとレキの意外な所を見過ぎた。

「?」

レキが俺を見てくるので気恥かしくて目をそらす。

ああ、やばい・・・

「レキってチームメイトの中では1番常識がないからな」

照れ隠しではないがなんとなく口からそんな言葉が俺から出た時

「ガウ!」

神戸牛を食べ終えたらしいハイマキが背中にタックルしてきた。

「いて!何するんだこの野郎!」

なぜかその顔はどうしてお前はそうなんだといわれてる気がした。

ハイマキの頬の毛皮を掴んでぐいぐい喧嘩していると

ぽかっと頭に軽い衝撃

え?レキに殴られた?

見るとほんのわずかだが口がへの字に曲がっているような・・・

なぜか少し俺は口元が緩み

「へ、痛いな」

ぺしとレキの頭を叩いた。

もちろん、痛みがないレベルで

するとレキが今度はぽかぽかと2回ちっちゃく叩いてきた。

これまでのレキからは考えられないような行動。

レキ自身自分の感情が分かっていないような感じだがな。

「ハハ、そろそろ帰るかレキ」

レキに背を向けて歩き出そうとするとレキが俺のジャケットの裾を掴んできた。

「優さん。・・・ウルスの忠誠は永久。風が何も言わなくても私はあなたを守ります・・・ずっと・・・」

再び振り返るとレキは笑顔だった。

まだ、上手くはないけどそれは、心の底からの笑顔で俺はドキッと心臓がはねた気がした。

うう・・・

「優さん?」

「わ、悪い先に帰る!」

その場から逃げだすように俺は走りだし後ろからハイマキの呆れたような吠える声

その吠えた声はこう言ってる気がした。

へたれめ

違うよ!

 




やっとレキ編が終わりました!
この章はキンジと行動できない話しなので苦労しましたよ。
まあ、原作と完全に同じには書けませんからね。
原作読んでないかたは原作で再びレキ萌えしてください!

バスカービルは原作と同じ面子に優と秋葉を加えました。
いずれ書きますが優はリーダではありません。
キンジがリーダです!
なぜならうちの主人公は攻撃タイプですからリーダには向いてないのですよ。 

なので前衛は優をいれてスリートップ。秋葉はオールラウンダーですね。
基本は中衛あたりかと。

さあ、アリスベル最新刊も買って読みましたが最終ページまで見てビビりました!
ついに電撃文庫とMF文庫の壁が…
読んでないかたは買いましょうアリスベルを!
シリーズ買ってない方も緋弾のアリア買ってるなら買いましょう!
それでは3か4話挟んで宣戦会議に突入だぁ!

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