クロスアンジュ 蒼き自由と紅き騎士   作:ライダーGX

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今放送中のマクロスΔを見ているんですが。なんでマクロスシリーズは三角関係が多いんでしょうね?


第8話 モモカの思い

アンジュ達が居るアルゼナルにかつてアンジュが皇女として彼女に仕えていた筆頭侍女、モモカがやって来た。

モモカはアンジュがアルゼナルに居ると情報が入り、その為密航してまでアルゼナルにやって来たと言う。

 

しかし本人のアンジュはと言うと…。

 

 

ガシャ!!!

 

 

「やめて!私に関わるな!!!」

 

アンジュはモモカを拒絶するかのようにモモカが用意した食事を投げ捨てるかの様に退かし、そのままその場を去ってしまう。

その事にモモカは落ち込む表情をする。

 

「アンジュリーゼ様…」

 

「ねえ君」

 

モモカは声を掛けられて振る向くと、キラとアスランがやって来る。

 

「さっき見ていたんだけど、どうして君はアンジュの事を気にするの?」

 

「それは…あっ!それはそうと!その呼び方は止してください!!ちゃんとアンジュリーゼ様っと言う名前があるんです!!」

 

「その事だが、そう呼ぶとあいつが嫌うからな。だから俺達はアンジュと呼ぶ」

 

その事にモモカは納得いかない表情をするも、キラは気になっている事をモモカに聞く。

 

「ねえ、どうして君は彼女の事を気遣うの?」

 

「それは…私はアンジュリーゼ様に一生付いて行くと決めているので、それに離ればなれになりたくない上に…アンジュリーゼ様は…」

 

どうも説明の意味が分からないモモカにキラとアスランは思わず顔を見合って、モモカはそのまま言い続ける。

 

「それにアンジュリーゼ様が此処に送られてしまったのは、ジュリオ様が勝手に…」

 

「ジュリオって…、もしかしてアンジュのお兄さんの事?」

 

「はい。アンジュリーゼ様の両親であるジュライ陛下とソフィア様が私にアンジュリーゼ様がノーマである事を隠す様に命じ、尽くす様にと言われたのですが、誕生祭の日にジュリオ様が…」

 

「アンジュをノーマだと暴露し、故郷を追放させてしまった…と言う事か。その所はあいつから少しきいた」

 

「でも僕達はどうして君がそこまで彼女の事を思うのかが、そこが気になるんだけど」

 

キラの言葉にモモカは重たい口を開かせる。

 

「それは……私が自らアンジュリーゼ様に仕えてるからです」

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

訓練場の射撃場で、サリアとエルシャが構えていて。最初にエルシャが撃った弾が的に当たらずに壁に当たった。

 

「あらら?」

 

次にサリアが撃った弾は綺麗に的の中心に当たり、エルシャはそれを見て感心する。

 

「ど真ん中、お見事~♪」

 

エルシャは胸元からハンカチで祝った。

 

「何時まで経ってもサリアちゃんの様にはならないね~? 何が足りないんだろ?」

 

「チッ(四次元バストが…)」

 

サリアはエルシャの巨乳を見てムカつき、舌打ちしながら嫌みを思っていた。

言うまでもないが、エルシャが外した訳はその巨乳が関わっている事は言うまでもなかった。

 

そしてアンジュがほふく状態でライフルを構えてると。

 

「うそ!マジ?!」

 

「しー! 声が大きいよ!」

 

何やらヒルダ達が話していて、ヒルダ達の話を聞いているとどうもモモカはこのままミスルギ皇国に戻されると、秘密保持の為に処刑される可能性が高いと聞かされて、それにアンジュは思わず手を止めてしまう。

 

「ほ~んと、アンタに関わる奴はみ~んな死んでいく。悪い女だよ、ほんと」

 

ヒルダがアンジュに向いて喋りながらロザリーとクリスを連れて何処か行き、それにアンジュは思わず目を細める。

そして引きがねを引くと、弾が的の中心を外してしまう。

 

その時に一発の銃弾が的の中心に命中し、それにアンジュは横を向くと、アスランがハンドガンを持って構えていた。

 

「アスラン…」

 

「…お前の事情。あのモモカから聞いた」

 

「…だから何? 私には関係ないわ」

 

「なら何故お前はそんなに指先が震えてるんだ?」

 

っとその事を突かれたアンジュは思わずピクリと指を動かしてしまう。

アスランはその様子を見て、気にしないままアンジュに問いかけ続ける。

 

「アンジュ、お前は自分を騙していたとそう勘違いしている。あの子…モモカはお前を一度も騙してなどいない」

 

「あなたに何が分かるのよ…!」

 

アンジュはその事を怒りを堪えるような言葉でライフルを構え続ける。

アスランはそんなアンジュを見て、ハンドガンを仕舞い、近くに置いてあるアサルトライフルを持って構える。

 

「アンジュ、裏切られた気持ちは俺は分からなくもない。だがモモカはお前に心から忠誠を誓っているんだ、お前はその事に必ず覚えがある筈だ」

 

そう言ってアスランはライフルを一発撃って、的の中心に当たり、アスランはライフルを戻してその場から離れて行く。

アンジュはそれに少しばかり考え、また一発撃って的に当てる。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

アンジュとモモカの件を話したアスランは少しばかり考えてると、キラが飲み物を持ってやって来た。

 

「アスラン」

 

「キラ…、お前はどう思っているんだ?あいつとモモカの事を」

 

「そうだね…、やっぱり大切な人の為に頑張ってここに来たんだもん。少しは彼女の気持ちを考えて良いと思うけどね…」

 

それにアスランも少し考えると出撃警報が鳴り響いて、それにキラとアスランは顔を見合う。

 

格納庫でパラメイルが上昇して来ている中、ロザリーがアンジュにやや意地悪を言って来たがそれをアンジュは無視する。

 

「総員騎乗!」

 

皆が各機体に乗り込んでいる中でアンジュの元にジルが居て話し込んできた。

 

「アンジュ、本日を持ってあの者の監視役を終了する。ご苦労だった」

 

そう言ってジルはその場から離れて行き、アンジュはその事に何か引っかかりを思いつめたまま各機ドラゴン狩りへと向かう。

 

その様子を見送ったキラとアスランはカタパルトで見ていた。

 

そしてアンジュはモモカと風呂に入っていた時にモモカが幼い頃から自分の為に忠義を尽くしていた事をようやく理解して、逃げろと言う物のアンジュのお側に仕えると言ってそれにアンジュはやや苛立ちを立っていた。

 

『ずっとおしたえしております。アンジュリーゼ様』

 

「(馬鹿…ずっと騙してきた癖に…。馬鹿…ほんと救いようのない)馬鹿!!」

 

そうアンジュのヴィルキスが皆よりも先に現場に向かい、到着した後にアサルトライフルを撃ちまくる。

 

「どうしようもない…馬鹿ああああああ!!!!」

 

叫びながらアンジュは戦闘を続行し続けた。

数時間後…。

 

「あんのクソアマァ…!! 戦闘中にアタシの機体をまた蹴っ飛ばしやがってえー!」

 

「邪魔って…私の事邪魔って…!」

 

ドラゴンを撃退しアルゼナルに帰投した第一中隊、しかしその中でロザリーはアンジュが戦闘中に蹴っ飛ばされた事にキレて、クリスは邪魔と言われた事に混乱していた。

そしてサリアとヴィヴィアンとエルシャは着替える為に更衣室に向かっていた。

 

「いや~今日のアンジュはピリッピりだったにゃ~!」

 

「何呑気な事言ってんの! とんでもない命令違反よ…あんなの!!」

 

サリアの怒鳴りに思わず引くヴィヴィアン、エルシャは落ち着かせる。

 

「まあまあ落ち着いて」

 

「これが落ちついていられる訳ないでしょう!? 一人でほとんどのドラゴンを狩るなんて…聞いた事ないわ!」

 

サリアは勝手な事をし、微妙な命令違反を起こしたアンジュに不満を隠しきれなかった。

 

「今回は大目に見てよ」

 

っとサリアはやって来たキラの方を向き、その事にサリアは言う。

 

「どうしてよ!?」

 

「今回のアンジュは…少し思いがあっての行動だから」

 

そうキラは上部甲板の方を見て言う。

 

そして滑走路でモモカが荷物を持って輸送機の所までやって来て、ジルとエマの前でお辞儀をする。

 

「お世話になりました、アンジュリーゼ様に『短い間でしたがとても幸せでした』宜しくお願いします」

 

「ええ…(これで良かったのかしら?)」

 

そうエマが思った所に。

 

「待って!!」

 

っと皆が振り向くと、アンジュが何やら大量の札束を持って来た。

 

「その子!私が買います!」

 

「は?…はあー!?」

 

アンジュの突然の発言にエマは驚き目を丸くしている。

 

「ノーマが人間を買う~!?こんな紙屑で…!?そんな事が許される訳が!」

 

「良いだろう」

 

「はい!?」

 

ジルの放った発言にエマはまたしても驚きを隠せない。

 

「移送は中止だ。その娘はアイツのものだ。それにここでは金さえあれば何でも買える、それがここのルールですから」

 

「そ!そんな! ちょ!ちょっと待って!」

 

エマはすぐにマナで札束を持って去って行くジルの後を追いかける。

そしてアンジュはモモカと向き合う。

 

「本当に良いですね?…私。アンジュリーゼ様の…お側に付いても宜しいのですね?」

 

「…アンジュ」

 

その事にモモカは唖然とする。

 

「私の名はアンジュよ」

 

「は…はい! アンジュリーゼ様!」

 

と喜びの笑顔でアンジュに付いていくモモカの様子に近くで見ていたアスランが呆れる様な目で見ていた。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

そこは無数の孤島らしき島が浮かぶある場所で、ある長い髪の男性がマナで映し出されている映像を見て笑みを浮かばせていた。

 

それはキラとアスランが乗るストライクフリーダムとインフィニットジャスティスであった。

その二機を見て各国の首相達が映像越しで見ていた。

 

『こんな大きな物があるとはな…』

 

『アルゼナルが独自に開発した物か?』

 

『監察官の話しからでは、アルゼナルで開発した物じゃないらしい』

 

『何だと!? どうしますか?【エンブリヲ様】』

 

長い髪の男性…エンブリヲはその機体を見て言う。

 

「別にどうって事は無い。ただ大きいだけだ、ドラゴンと一緒だよ、気にする事は無い」

 

『はい!では…』

 

そう言って首相達は映像が消えていき、エンブリヲは椅子にもたれてストライクフリーダムとインフィニットジャスティスを見る。

 

「ふふふ…、まさか“また”会う事になるとは…、不幸な宿命と言った所か? ……キラ・ヤマト、アスラン」

 

その言葉に何やら不吉な予感がしかねないのであった。


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