クロスアンジュ 蒼き自由と紅き騎士   作:ライダーGX

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これで今年最後の投稿です。




第4話 世界の敵

キラ達がアンジュと共に無人島で過ごして初めて数日間、キラが内部のソフト面を修理して、アスランがハード面を修理しながら通信機を何とか復旧させていた。

 

そしてキラ達が魚を取ろうした時に、アスランが洞窟内である物を見つけた。それは釣り竿だった。

 

「キラ、これで魚は獲れるぞ」

 

「本当? ならやろう」

 

そう言ってキラ達は釣り竿で魚を釣り、アンジュも一緒に来た。

アンジュが一度キラ達の方を見て、それにキラとアスランはそれに笑みを浮かべる。すると竿に魚がかかった事をアンジュが知らせ、キラ達はすぐに吊り上げて大物を釣り上げる。

 

大きな魚をアンジュは驚きながらも受け止め、キラ達はその魚で今晩の夕食にした。

 

そして魚を初めて食べたアンジュはその上手さに頬がとろけそうな感じになったと言った。

 

次の日にアンジュが初めて朝食を作り、その様子をキラとアスランは見ていた。

 

「大丈夫かな…」

 

「分からん…だが嫌な予感がする」

 

そうアスランが言っていると突如アンジュが煮込んでた鍋が急激に異常を起こし、それを見たアスランがはすぐさまアンジュを鍋から引き離して、鍋が爆発した。

キラが思わず顔を横にして爆風を耐え、すぐに二人の元に行く。

 

「大丈夫!?」

 

キラは二人の様子を見たら、その際にアスランとアンジュは鍋が爆発した際に中身の具が二人にかかり、それにキラは掛かった様子を見て思わず笑い、アスランは呆れた様子で言う。

 

「お前、今後食事を作るのは禁止だ」

 

っとアンジュはその事に思わず頬を膨らませる。

 

 

 

また次の日、雨が降っている中でキラとアスランは修理を行い、それをアンジュは大きな葉っぱでキラとアスランに傘代わりをして修理をするのを手伝っていた。

 

「ねえ、私に出来る事はある?」

 

「うん、出来ればそのまま葉っぱの傘をさしたままにして欲しいな」

 

そうキラはアンジュに言い、アンジュは頷いたままそのまま傘を差し続けた。

 

 

また洞窟で細かい作業をしている最中でキラとアスランは疲れたのか途中で居眠りをし、それにアンジュは二人に優しくシーツを掛けて、優しい目で見守っていた。

 

その時に彼女の心に何時しか凍りついていた心が少しずつ溶けていく様な感じがしていた。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

そして夜、ヴィルキスの修理がかなり進み、キラ達は川岸で座り込み、夜空を見上げていた。

 

「うわぁ…、こんなに星が見えるなんて」

 

「これまで見なかった?」

 

「ううん、空なんて、ずっと見てなかったの…」

 

そう言うアンジュは夜空の星を見て、流れ星が流れる。

 

「綺麗…」

 

「…そうか」

 

アスランはアンジュの様子にそう言って再び空を見る、っと何かを感じ取ったキラとアスランはアンジュをすぐに押し倒す。

アンジュは突然の事に驚いて戸惑う。

 

「えっ?!あの…」

 

「シッ!」

 

「静かにしろ…」

 

そう言って皆は静かにしているとすると空にある物が見える。

 

「っ!? アスラン!!」

 

「なっ!」

 

キラとアスランの目にある光景が映る。それは身体中に氷漬けにされてしまっているドラゴンが輸送機で運ばれる様子を二人の目に映ったのだ。

 

「何だあれは…!?」

 

「あれって…凍結されたドラゴン?」

 

「ドラゴン?」

 

キラはアンジュが言った言葉に耳を傾ける。

 

「連れて行くの? ねえ?何処に?!」

 

「俺達が知りたい、それは」

 

っとそう言った途端、スクーナー級ドラゴン一体が森から現れた。

 

「あれは…!」

 

アンジュはスクーナー級に見覚えがあった、それはアンジュと戦っていたドラゴンの一体だった。

 

スクーナー級に襲われ、輸送機は反撃するもむなしく全て撃墜されてしまい。ガレオン級を輸送していた機体は全滅し、島の奥へと墜落した。

 

「不味い!キラ!!」

 

「うん!逃げるよ!」

 

そう言ってキラはアンジュの手を握り、その場を逃げようとしたが、目の前にスクーナー級が落ちて来た。

スクーナー級はボロボロだが三人を睨み襲い掛かってくる。キラとアスランとアンジュはハンドガンを取り出して攻撃をするも全く効果はない。

 

「くっ!駄目か!」

 

「はっ!そうだわ!パラメイルがある!!」

 

「でもあの機体はまだ修理が終わっていない!!」

 

「直して!早く!!」

 

キラとアスランはその事を聞いて黙り込むが、キラはアンジュの願いを聞く。

 

「分かったよ」

 

「キラ!?」

 

「今はそうするしかないよアスラン」

 

そう言ってキラ達はヴィルキスがある海岸へと向かう。

ヴィルキスに着いた三人、キラはすぐに修理に取り掛かり、アスランは近くに置いてあったライフルを取り、アンジュはナイフでスクーナー級と立ち向かう。

 

「なっ!無茶はよせ!!!」

 

「はあああああああああ!!!!」

 

アスランが言うのもしばし、ナイフではスクーナー級にはあまりにも分が悪く、翼で弾かれてしまいナイフを落としてしまう。

 

「チッ!」

 

その様子にアスランはすぐに攻撃を仕掛け、スクーナー級に浴びせる。

 

「これを!!」

 

キラはヴィルキスにあったアサルトライフルをアンジュに投げ渡し、それをアンジュはキャッチする。

 

「お願い急いで!」

 

キラは急いで修理を進める、すぐに直さなければアスランとアンジュは喰われてしまう、焦ってしまうが落ち着きながら修理を進めるキラ。

 

そしてアスランとアンジュはアサルトライフルで攻撃するも、スクーナー級の尾で弾きながらムチの様に振る。

その際アスランはかわす事が出来たが、アンジュは吹き飛ばされてしまった。

 

「っ!!逃げろ!!」

 

アスランが叫び、スクーナー級が喰いにかかろうと時にアンジュの指輪が光を放ち、ヴィルキスが起動して、持っていたライフルがドラゴンへと発砲する。その時の異変にキラとアスランは気付く。

 

「え!?」

 

「勝手に動いた!?」

 

不意をつかれたスクーナー級が怯み、アンジュがこの隙に近くに落ちていたナイフを拾い、ドラゴンに立ち向かって行く。

 

「はぁぁあああああ!!!」

 

アンジュはドラゴンにナイフを刺して倒し、そのまま刺し続けた。

 

「この!この!この!この!!この!!このおおおおおお!!!!」

 

っとその様子にアスランが止めた。

 

「もう死んでいる、やめろ」

 

っとアンジュはそれにようやく止まり、その場から少し離れて震え出し、ナイフを捨てて自分の身体をゆする。

それにキラとアスランは何とも言えない様子になっていた。

 

「……彼女、怖かったんだね。あの様子だと」

 

「ああ…、しかし妙な機体だこいつは」

 

アスランはヴィルキスを見て、乗ってもいないのに急に動き出した事に疑問を感じていた。

っとその時。

 

 

 

「ギャアアアアアオオオオオオオオオオオ!!」

 

 

 

キラ達は突然の叫び声に思わず森の方を見ると、森の方からガレオン級ドラゴンが起き上がって来て飛び立つ。

 

どうやら凍りついていた氷が解けて、動ける様になったドラゴンはそのままキラ達の方を見て向かって行く。

それにアンジュがヴィルキスに向かって乗るが、燃料がない事に気付く。

 

「っ!燃料が!」

 

「ここに居て!!」

 

っとキラとアスランはすぐにストライクフリーダムとインフィニットジャスティスの元に行き、乗り込んで空を飛ぶ。

 

「キラ!」

 

「うん!」

 

二人はビームライフルを構え、ガレオン級はストライクフリーダムとインフィニットジャスティスに向かって行った。

キラとアスランはスラスターを使い、高機動の動きで動き回って、ガレオン級にビームライフルを放つ。

 

それにガレオン級は受けてしまうも、すぐに魔法陣で光線を放ち、それを二人は再び回避をする。

 

「何だこれは!?」

 

「でも動きはそんなに早くないみたい。一気に片付けよう!アスラン!!」

 

「ああ!!」

 

キラとアスランはビームライフルをサイドスカートとリアスカートにマウントし、『MA-M02Gシュペールラケルタ ビームサーベル』を抜いて、キラは二刀流で、アスランは連結させて『アンビデクストラス・ハルバード』にする。

まず最初にキラが出て、ガレオン級はキラに向かって光線を放つ。

 

しかしキラは光線と光線の隙間を縫うように回避し、二刀流で高速の動きをしながらガレオン級を切りつけ、そしてその後にアスランが華麗なる剣さばきで逆手から上手に持ち替える様に右に振るい。

ガレオン級の身体を目にも止まらぬ動きで切り裂いていく。

 

それにガレオン級は雄叫びを上げながら海に落ちて行き、海面に激突して海が赤い血に染まる。

 

キラとアスランはその様子をジッと見つめて、アンジュはその光景をただ見つめていた。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

朝日が昇り、一筋の日差しが照らす。スクーナー級の死体は海へと襲われて、そのまま流されて行く。

三人は光景を静かに見届けていた。

 

「この世界って…あんな物が居たんだね…」

 

「俺達の知らない敵…か」

 

キラとアスランはその様子をジッと見つめ、アンジュは二人の方を見る。

 

「ねえ、あなた達これからどうする?」

 

っと二人はアンジュに今後の事を問いかけられ、二人がその事に考えていると。ヴィルキスからヴィヴィアンの無線が入って来る。

 

『アンジュさ~ん聞こえますか~? もう死んじゃってますか~?死んじゃってるな死んじゃってるって言って下さ~い』

 

それにキラ達は振り向き、アンジュはヴィルキスの元に行き、通信回線を開く。

 

「こちらアンジュ、生きてます」

 

『うそ!アンジュ!本当にアンジュなの!?』

 

「救助を要請します!」

 

『りょ!了解!!』

 

ヴィヴィアンはそう言って通信を切り、アンジュはキラとアスランの元に行く。

 

「ねえ、もし行く所が決まってなかったら…私と一緒にアルゼナルに来ない?」

 

「「え?」」

 

「あそこは…ノーマの住む場所だけど、あなた達ならきっと歓迎してくれると思うの。それに私…あそこに戻ってやり返さなきゃいけない事があるし」

 

アンジュの提案にキラとアスランは考えるも、他に行き先が無い事に目を合わせる。

 

「そうだね…」

 

「他に行き場もないからな。そうしよう」

 

キラとアスランがそう言った時にアンジュは優しく微笑み自分の名前を名乗る。

 

「アンジュ」

 

「えっ?」

 

「私の名前はアンジュよ、キラ、アスラン」

 

「アンジュか。良い名前だな」

 

キラとアスランはアンジュの名前を聞いて頷き、互いの名前をようやく分かった。

 

そして数分後、サリア達の輸送ヘリが到着して、サリア達はキラ達の姿を見て思わず驚いた。

 

「アンジュ!誰その人達!?」

 

「心配しないで、私を助けてくれた人達よ」

 

「(アンジュを助けた…?)そう…、アンジュを助けてくれたことに感謝するわ。私はサリア、あなた達は?」

 

サリアがキラ達の名前を聞き、キラとアスランは敬礼をして名乗った。

 

「自分はザフト軍ヤマト隊隊長、キラ・ヤマト!」

 

「同じくオーブ連合首長国、オーブ軍准将、アスラン・ザラ!」

 

「……はぁ?」

 

その事にサリアは思わず唖然とし、そしてヴィルキスを詰め込んで輸送ヘリに乗り込もうとした時にキラとアスランがストライクフリーダムとインフィニットジャスティスを持ってきた。

それにはサリア達は思わず驚きを隠せず、ヴィヴィアンが大はしゃぎする。

 

「うおおおおおお~~~~~~!!かっけぇぇぇぇぇ~~~~~!!!!」

 

「(何あれ!? あんなの見た事ない!?)」

 

サリアは驚きを隠しきれずに騒然とし、そして数分後事情を聞く為にアルゼナルに同行させる事を言い、二人はそれに頷いて了解し。

キラ達はMSでアンジュ達が乗る輸送ヘリの後を追いかけるのであった。

 




最後に活動報告にある作品のアンケートがありますので、見て下さい

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