俺としおりんちゃんと時々おっぱい。   作:Shalck

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 昨日ランキングに載っていたところを見て驚きました。
 皆さんの声援が、俺のやる気の源です。
 たいらいらさん、黒木白牙さん、延長コードさん、ぽっぽるんがさん、紅茶館さん、らんらんらんぶたさん評価ありがとうございます。
 気合! 入れて! 行きます!


第2章 《恋に焦がれて~Please love love~》
009 《Runaway Boys And Girls》


「――遂にこの時が来たわ」

 マジで何のことかわからないけれど、ガルデモのメンバーを含んだ全員が集まっていた。

「何が来るってんだゆりっぺ」

「学園祭よ」

 その言葉に俺達に激震が走る。

『な、何だってー!?』

「多々君。広めたの貴方でしょ?」

「あ、バレた?」

 反応に困ったらこれすればいいよとか言って広めました。

 反省も後悔も一切しておりませんのです。

「でもゆりっぺ。まだ一ヶ月以上あるぜ?」

「準備に必要なのよ。今回の学園祭も勿論暴れるわ。でも一般生徒に迷惑をかけることは出来ない。ならどうするべきか?」

「出店するとか?」

「そうね。いいかもしれないわね。今回のお題は――これよ!」

 バンとモニターに出てきたのは、各自に任せると言う文字。

 それを見た俺達は全員息を大きく吸い込んだ。

『な、何だってー!?』

「それ楽でいいなオイ!」

 ゆりちゃんからのツッコミが入ったのでよしとしよう。

 でも実は二回目は打ち合わせしてなかったりする。まさに神がかったハモリ。

 何故か野田君と大山君と日向君ならすぐにでもハモれる気がするのは気のせいだろうか?

「書いてある通りよ。各自自分たちがしたいと思うことをしなさい。ただし――勿論ルールはあるわ」

 画面が移り変わり、そこにルールが現れる。

1. 何らかの形で学園祭に参加すること。

2. 天使と少なくとも一度は会合すること。

3. 何人かで組んで何かをすること。

4. 一般生徒に迷惑はかけないこと。

「この上記四つを守って行動すること。あと、出来れば新しい戦線メンバーとかも連れてきてね」

 これを見た俺は、アイコンタクトでしおりんちゃんと会話を成立させた。

 俺達の意思は一つ。

 ――暴れるならば全力で。

「しおりんちゃん!」

「タッ君!」

「「暴れよう!」」

「あぁその二人には監視役を付けるから」

 がっくりと項垂れてしまった。

「メニュー全てを食べ尽くす計画が……」

「いたずらする計画が……」

 俺達の行動は全て読まれていたらしい。

 俺の監視役として日向君。

 しおりんちゃんの監視役としてみゆきちちゃんが付くことになった。

 この四人で行動するのも珍しいなぁと思いつつも、何をするかを決めなければならないので全員で俺の部屋に集まっていた。

 ちなみに俺の相方は現在授業中です。

「――野球をしよう。チーム名はリトル――」

「言わせねぇよ!?」

「バスターズ!」

「畜生こっちが言いやがった!」

「俺はここに来て、何がしたいか考えた」

「あぁもうこいつら誰か止めてくれよ!」

「あたしはあたしである為に野球をする」

「し、しおりん落ち着いて……」

 今日も今日とてハイテンションだった。

 ふはははは。俺達のテンションを止めることなど出来ぬ!

 否! 俺達は揃っているからこそ無敵なのだ!

「日向君は何が良いと思う?」

「俺か? 俺は――」

「まぁ意見期待してないから大丈夫。みゆきちちゃんは?」

「俺の意見を無視するなよ!?」

 相変わらず日向君は面白い。

 ここまでツッコミを入れてくれる相手は中々いないからね。

「取り敢えずひさ子ちゃんのFカップを揉むところまでは良しとしよう」

「よくねぇよどっから出てきたんだよその意見が」

「しおりんちゃん」

「アイコンタクトって奴です!」

「こいつら止まらねぇ……」

 俺達を止める? それは君には無理だよ。

「日向君。君には情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ! そしてェなによりもォ――」

「ウルトラソウル!」

「「ヘイ!」」

「せめてネタを一つに絞ってくれよ!? どうして途中で変えるんだよ!?」

 そもそもしおりんちゃんの行動を狭めるという点ではみゆきちちゃん以上の監視役はいないけれど、ボケを止めると言う点では不向きなので全て日向君に押し付けられる。

 つまり君はツッコミし過ぎて死ぬ運命を背負っているのだよ。

「ツッコミ死。これも変死の一つに数えられるのかな?」

「自殺って取られそうだよね。それと、タッ君の場合はそれ言ったらセクハラになるから覚えといて」

 じっと可愛い顔で睨まれてしまった。

 ほわんとした空気になったけれど、真面目な顔をして両肘をついてから手を組む。

 そしてその手で口元を隠す。

「では人類補完計画について話を進めよう」

「ここは別にエヴァンゲリオンじゃないから! お前はネタしか言えねぇのか!」

「やだなぁ。タッ君はちゃんと日本語を喋ってるよ?」

「俺はお前らに日本語が伝わらなくて困ってるよ!」

「まぁまぁ皆落ち着こうよ」

 みゆきちちゃんの言葉で何とか息を整えた日向君を見つつ、俺は真面目にどうしようか考える。

「お前生前何かしてなかったの?」

「ん? 炊事洗濯家事完璧」

「……勉強は?」

「学年一番」

「運動は?」

「バスケ部エース」

「お前は天才か!?」

 いやだってやってあげたい状況だったし。

 俺の過去については今触れて欲しい話じゃないし。

「因みにだが、彼女はいたのか?」

「いたよ? 童貞だけどネ!」

 しおりんちゃんのハートブレイクショットが入ったと思ったら、みゆきちちゃんがオドオドしている姿からは想像できない程の肝臓打ちを決めてきた。

 一体俺が何をしたと言うのだね。

「彼女の話禁止!」

「しおりんが可愛そうだよぅ」

 ん? 何で彼女の話をしたらしおりんちゃんが可哀想なの?

 と言うかそこの二人。オイ日向君とみゆきちちゃん。お前達だお前達。

 何でコソコソと話し合ってるんだ。

 そしてしおりんちゃんが少し赤くなってて可愛いなオイ。

 しおりんちゃんテラカワユス。みゆきちちゃんマジ俺の心を抉る天使。

「――乱入してやろうぜ」

「は?」

 俺の聞き違いだろうか?

 今日向君は乱入と言った気がする。

「乱入だ乱入。クラスの奴らの手伝いをして話を付けておけば、誰でもわかってくれる。そしてそれ以外にもスポーツ、バンド、料理、クイズ全てに乱入する。お前がいるから出来るんだ」

 あーなる程。

 つまり全部遊んじまえってことね。

「スポーツは……後一人連れてきてバスケに参加すればいいか。バンドはこっちに二人もガルデモのメンバーがいるんだ。練習次第で何とかなるだろ。料理は多々とどっちか出来るか?」

「あたし出来る!」

「――迷惑コンビがやれる」

「おい」

 迷惑コンビって何だ迷惑コンビって。

 金銀とかさ、ゴールドとシルバーとか……ナッシュとかの方じゃないよ?

 どちらかといえば俺はホウオウとルギアを思い出すかな。

「そしてクイズは、多々と――」

「一応その位なら……」

「入江ちゃんがやると」

 中々乱入っていうのも色々と出来て楽しそうじゃん。

「じゃあバンドの練習からかな? と言ってもギターはどうしよっか? 軽音部からパクってくる?」

「どうやってだよ」

「男の弱点を狙って……ね」

 右足をチラリと見ると、日向君は内股になった。

 ははっ。今は狙わないよ。――今はね。

「だ、だがNPCに迷惑をかけるのは禁止だ。多々、教師に手は出せないぜ?」

「困った」

 だとするとどうやって楽器を手に入れようか?

 当然だけれどひさ子ちゃんとまさみちゃんに借りるのは却下。

「一つなら心当たりがあるよ?」

 しおりんちゃんが言うには、もう一つギターがあるらしい。

 だとするとそれを使えばなんとかなるかも知れない。

「ジャンケンで負けたほうがボーカルで」

「おいおい待ってくれよ多々。俺は歌なんて歌えないぜ?」

 む。よくよく考えてみると、歌うとしてもCrowSongとかガルデモの曲だ。

 だとするとその音程を掴めているのってガルデモのメンバーとマネージャーの俺だけじゃね?

 つまり俺氏歌手デビュー?

「仕方ないね。俺がボーカルをするよ。なら日向君はリードギターで」

「出来るのかなぁ?」

 みゆきちちゃんは不安そうだけれど、安心していいよ。

 だって日向君だもん。ツッコミの様に何とかしてくれるに決まってるさ!

「成せば成る成さねば成らぬと言う言葉がある。つまり日向君は出来るってことさ!」

「その理論はオカシイだろ色々!」

「え? でもそんなもんじゃね?」

「そんなもんじゃないですから!」

 取り敢えず日向君が何とかすると言う方向で決まったけれど、実はもう一人位欲しい。

 だってバスケって5人だよ?

 バンドは4人でもいいかもしれないけれど、バスケって5人だよ?

 大事なことだから二回言いました。

「ふっふっふっ。お困りのようですね先輩方」

「きっ貴様は――!?」

「ゆいにゃんです!」

 ピンク色の髪にパンクファッションというピンク髪はビッチという異名の通りにも見えて実は初心そうな子がいたので、俺は反応してみる。

 何とこの子も俺達の話についていけるようだ。

「ガルデモの皆さんと行動できるなら例え火の中水の中!」

「草の中と森の中。そしてあの子のスカートの中にも入り込むんですねわかります」

 ゆいにゃんはガルデモの大ファンらしい。

 これは心強い味方ができた。

「この子ギターが――出来る!」

「後ギター弾きながら歌ってた所も見たことがあるよ?」

 どうやらツインボーカルという夢が叶うらしい。

 そこまで合うかわからないけれど。

「バスケは?」

「運動そんなに出来ません!」

「まぁ大丈夫だね。日向君は?」

「俺も別にいいと思うぜ」

「けっ。上から目線ですか先輩」

 思いっきりゆいにゃんが舌打ちしていた。

「何でだよ先輩なんだからいいだろ!?」

「多々先輩! ひなっち先輩が虐めてきます!」

「ダメだよ日向君! こんな小さい子を虐めるなんてロリコンだと思われちゃう!」

「誰がロリだこのヤロー!」

「お前がロリだこのヤロー!」

 どうやら波長が合うらしい。

 一通りの流れをしてから、ぐっと握手をした。

 この子とも良き関係になれそうだ。しおりんちゃん以上にはなれないけれど。

「むー」

 そして膨れているしおりんちゃんカワユス。

 あれ? 何で膨れてるの?

「じゃあ学園祭に向けて――頑張るぞ!」

「「「「「おー!」」」」」

 死んだ世界戦線の中でも最もふざけているメンツが揃った。

 




な、何だってー!?
 お馴染みの返し。

監視役
 この二人をそのままにしたらきっと暴れる。

野球をしよう
 と言ったらこの人しかいないでしょう。

ウルトラソウル
 ヘイ!

碇ゲンドウのポーズ
 話し合うときに大体一人はやるやつ。

多々君
 割と完璧少年。だがしかし性格が残念すぐる。

ゆいにゃん
 ゆいにゃんに告白した日向君。実は日向君はかなり長い間戦線にいるからどう考えてもおじいさんがロリっ子に恋をしている。

日向君
 ボケ三人の相手をしなければいけない。
 彼の遺骨はゆりっぺによってばらまかれるだろう。

 次回からは学園祭編でござる。
 学園祭の度に暴れるのがこの作品の特徴。
 そして割と重要なところになるっぽいぽいぬ。



次回予告
「何が来るってんだゆりっぺ」
「この上記四つを守って行動すること。あと、出来れば新しい戦線メンバーとかも連れてきてね」
「あぁもうこいつら誰か止めてくれよ!」
「取り敢えずひさ子ちゃんのFカップを揉むところまでは良しとしよう」
「せめてネタを一つに絞ってくれよ!? どうして途中で変えるんだよ!?」
「ふっふっふっ。お困りのようですね先輩方」
「ダメだよ日向君! こんな小さい子を虐めるなんてロリコンだと思われちゃう!」

「じゃあ学園祭に向けて――頑張るぞ!」
第9話《Runaway Boys And Girls》

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