機動戦記ガンダム・ナガレボシ   作:アルファるふぁ/保利滝良

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こんにちは
クロスボーンカンダムの中では、X3が一番好きなアルファるふぁです
ムラマサブラスター、Iフィールドハンド、そしてトビアによる熱い出撃・活躍・登場シーン!いやあたまりません
DUSTの単行本早く出ないかな

今回は色々なことをする回です
手足を折っても、ウォルターは恐ろしいのです



戦いとは始まる前から終わっている アイアンフィスト編

 

ウォルターがとある通信機でとあるところに電話をしたところ、その十時間後にある一団が現れた

ミデア級大型輸送機の編隊である

一年戦争時とそれ以前に、大規模な物資輸送に活躍した連邦開発の代物だ

だが、今アイアンフィストに現れたミデアには、例外なくAEのマークを機体にペイントしている

アナハイムエレクトロニクス

地球圏全域にて、様々な組織の兵器を開発提供してきた大企業である

そしてまた、ウォルターが持っていた通信機にも、AEのマークが刻印されていた

住民が見守るなか、ミデアはゆっくりと着地する

滑走路もなしに着陸できるのは、一重にパイロットの腕が良いのだろう

天下のアナハイムは、輸送機パイロットすら一流である

「やあ、ごくろうさん」

車椅子の上で、元ジオン軍人が折れてない方の腕を挙げた

車椅子を押すのはビーンズだ

彼はミデアが出てきた辺りから苦笑いを隠せないでいた

今や宇宙世紀を牛耳る企業が、こんな辺鄙な場所に御足労するとは

「お待たせしましたミスターコバック、ご注文の品はこちらですね」

眼鏡をかけた男がウォルターに挨拶を返した

手に何かのリストと計算機を持っていた

「これとこれと、あとこれだな・・・メカニックは?」

「あまり多くはありませんが、連れてきております」

「こちらにも何人か整備士はいるから、彼らと一緒に修理を頼む」

「わかりました、やっておきます」

アナハイム社員が了解を返すと、ウォルターは幾度か頷いた

そして、そのまま質問をした

「ところで、今まで作ったスクラップはいくらで買う?」

折れた片腕で一方を指し示すと、山と積まれたモビルスーツの残骸などがあった

旧式のものとはいえ、アナハイムにモビルスーツの修理を頼むのは並大抵の金では無理だ

ウォルターらアイアンフィストは、今まで倒したモビルスーツをジャンクにして売り込むつもりだ

かなりの量のジャンクを眺めて、アナハイム社員は電卓を見せてきた

だがウォルターは渋い顔をした

「安いな・・・俺達はあんたらにとってあれらがどんな価値を持つか知ってるぞ・・・ティターンズやアクシズとかの、もう手に入らないスクラップだってある」

ぼったくることもできず、アナハイム社員は渋々電卓を打ち直した

ウォルターは自分の車椅子を押してくれる男の方へ目をやった

ビーンはひきつった顔を戻せない

「なんだ、あれは」

「客と店だ」

なんとなしに答えたウォルターに呆れつつ、ビーンは話を続ける

「だがいくらモビルスーツをどうこうしたって、今度の作戦はどうするんだ?」

そう、アイアンフィストがモビルスーツを直すのには、敵を退けるためという理由がある

機体だけではどうにかなる問題ではない

「もう準備はできている」

「なに?」

「連邦もジオンも、どうにかすればなんとかなるもんさ」

獰猛な笑いを浮かべて、ウォルターはビーンの方を向いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 





次回は超久々登場な連邦サイドの視点を予定しております

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