機動戦記ガンダム・ナガレボシ   作:アルファるふぁ/保利滝良

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こんにちは、UCep1のホットドッグはミネバの可愛さが押し出されて美味しそうかは二の次な気がするアルファるふぁです
鉄血のはもはやメシテロ

こんかいも日常回!



午前九時にはミルクコーヒー

 

朝起きて最初にやることは歯磨きだ

その次に朝飯

朝食の次に後片付け、そして掃除

それがネクスト・ブレイクの朝だ

ここは空き家だ

ネクストがアイアンフィストで目覚めたときにいた家だ

そのままここで住まわせてもらっている

食料も水も電気も不自由していないが、こういうのは何かムズムズする

だから家事をやるのだが、これがなかなか身に付かない

「おーっす!」

唐突に玄関が開け放たれた

一人の女性がゆっくりと家に入ってくる

リーア・カストレルだ

「ネクスト君、おはようっ!」

「リーアか、おはよう」

手提げ袋を持ち上げながらはつらつに挨拶するリーア

ニコニコした笑顔が朝日を跳ね返している

「ほいこれ」

リーアの持っている袋を受け取る

口を開ければ、中には黒い粉が入っている大瓶が顔を覗かせる

「良いのか?こんなに沢山」

「一人だと飲みきれないから、おすそわけ」

「まあコーヒーだからなぁ」

苦笑いをしながら袋を台所に持っていく

「あぁ、上がっていいよ」

「はい、お邪魔しまーす」

やかんに水を入れて、コンロに火をつけて、乗せる

「ミルクは?」

「あっいいの?じゃあ砂糖とミルク多めで」

コップを二つ出して、コーヒーパウダーを一匙ずつ入れる

ネクストの方は外に何も入れない

リーアの分には、角砂糖を二個と牛乳を大匙二入れた

コーヒーパウダーがスプーンから少々こぼれたが、後で拭けばいいと無視した

「おまたせ」

「おぉ、頂きます!」

リーアは少しかき混ぜてから口を付けた

ネクストは一分ほど吹いて冷ました

熱いままガブガブ飲むリーアを見て、ネクストはやや情けなくなった

「ところでさ」

「どうした?」

「連邦とジオンってさ、どういう考え方してんの?」

ああ、とネクストは思った

知らない人もいるよな、と

テレビとか、ラジオとかの向こうの存在だと無意識に思っている人間だっていないわけではないのだ

なにせ、戦争やってる陣営同士なのだから

ネクストはちびちびコーヒーを飲んでから答えた

「地球連邦ってのは、自分の領地を守る習性があるんだよ」

「なにそれ、自分勝手」

「いや、領地が凄く広いから色んな人が連邦に守られてるんだ」

「ふーん」

「だが、色んな物を手にする性質だから、人間達が私腹を肥やして腐りやすい」

「ジオンは?」

長々と話して、その質問に困った

まあ片方を話したらもう片方を話すのは当たり前だが

コーヒーをまたちびちび飲んで答えた

「ジオンってのは、今に限定して言えば、連邦の傲慢を嫌がってる、スペースノイドにも幸せを求める人達だな」

「なんでそれがいけないの?」

「まあやってることテロだからなぁ、話し合いでは連邦は耳を傾けないし」

「手段が問題なんだ」

「そう」

二人は同時にコーヒーを啜った

小気味いい音が響く

「じゃあつまり」

リーアがスプーンを回しながら聞く

「傲慢で所々ダメダメだけど沢山の人のために働いてる連邦に、言い分は正しいけど手段を選ばないジオンが喧嘩を売ってるわけ?」

「そういうこと」

「ふぅん、でもさ」

「ん?」

「それでいっぱい人が死ぬんでしょ?」

ネクストはカップを見た

黒い波紋の中に、自分が見えた

そうだ、そんな奴等がぶつかり合って出た被害が許せなくて、自分はナガレボシと共に戦うことを誓ったのだ

大きな力二つに挟まれた、小さな命達を、助けたいために

 

 

 

 

玄関でドアノブを捻りながら、リーアが振り向いた

笑顔が眩しい

「ごちそうさま!また来るね!」

「ああ、またな」

軽く別れの挨拶をして、リーアは行った

「それで人が死ぬ、か・・・」

リーアの一言を反芻した

考えただけでも嫌だ

どんな理由があるにせよ、多くの一般人を巻き込み続けるのは、ましてや死なせるのは、決していけないことだ

「そんなの、許せないんだ」

ネクストの決意は、少しだけ余分に固まった

いい、コーヒータイムだった

 





よくないよね

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