絶対可憐チルドレン-転生者の人生-   作:雅蓮

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第40話 コメリカからの使者で (4)

「見つけましたヨ・・・! あそこに潜んでマスねー! 僕の透視能力からは逃げられまセーン。」

 

ケンが総力を使いながら叫ぶ。

 

目線の先には、ダムの監視台の方を見ていた・・・。

 

「行きます!」

 

陽が皆本たちに声を掛けて、飛び出す。

 

その瞬間、ダムに溜まっていた水が、荒れ始め、大波となって陽を襲う。

 

(これは・・・メアリーの能力か!!)

 

ダムの対岸に位置している、メアリーの能力をコピーしたことに驚愕する陽・・・。

 

「ふふふ! 君、単独で出動していれば勝てたものを!!」

 

ダムの水を頭上に持ち上げ、槍のように固め、陽に向けて飛ばす。

 

「僕より弱い能力者の力でやられるわけないだろ?」

 

浮遊する力を弱めて、水面まで下降する陽。

 

その足が水面に瞬間、波紋が広がる様に水面が凍りつく。

 

[念動力・熱量操作結界]

 

飛来する水の槍すらも、一瞬で凍りつき動きを止める。

 

「面白い能力だ使わせてもらおう!」

 

大佐が陽の能力をコピーしようとするが、全面凍結したダムの水には一切変化が起こらなかった・・・。

 

「なぜだ!! なぜ何も起こらない!」

 

陽が近づきながら答える。

 

「使えない理由は、この技は一時的な物ではなく常時このダムを覆う形で展開している、だから同じ技でも、貴方じゃ僕の操作を覆せない・・・。」

 

陽は大佐の目の前まで移動した。

 

「これで・・・終わりです。」

 

水から奪った熱量を死なない程度に大佐にぶつける。

 

浮力を失い、墜落する大佐・・・。

 

熱量操作で落下地点の氷を解かす。

 

 

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「マダオワレナイ・・・・マダダ、マダオワレナイ」

 

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「マダダ・・・マダダ・・・マダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダマダダ!!」

 

 

大気を揺らすかの如き慟哭。

 

声としてではなく、テレパシーを仲介している。

 

しかし、比喩ではなく大気が震え、氷が砕ける。

 

陽が身構えた次の瞬間、十数メートルに及ぶ水柱が発生する。

 

中に大佐の姿を発見した陽は、水柱ごと凍りつかせる。

 

凍りつかせた瞬間、氷に罅が入り一瞬で水に戻される。

 

水柱の中から現れて大佐は体中に、黒い血管の様なものを走らせどす黒いオーラを放っていた・・・。

 

「まだ終わらない。 これからだ!」


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