絶対可憐チルドレン-転生者の人生-   作:雅蓮

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第35話 狩人で

果てしなく広がる、広大な森に来ていた・・・。

 

「本当に日本か?」

 

足元に広がる、広大な森林にあきれ果てる陽。

 

新人の実戦前の最終訓練として模擬戦をすることになった・・・。

 

チルドレンVS新人2人+皆本VS陽。

 

制限時間12時間の間に、相手を戦闘不能にするすればよい。

 

範囲は森全体、能力は基本的に制限なし、もちろんリミッター付で、しかも相手の指揮官は皆本・・・。

 

(勝てないことはないけど、めんどくさい・・・。)

 

そういいながら、遠視能力と精神感応で相手の様子をうかがう。

 

 

 

 

 

 

遠視は、問題のだが、精神感応の方が、いまいちで感情しか伝わってこない。

 

新人チームの内、一人が急に苦しみだす。

 

辺りの空間が歪み、苦しみだしていた女性の姿がオオカミへと変化する。

 

詳しくは、分からないが催眠能力の応用、おそらく合成能力だろう。

 

念動力で周囲の物質を鎧の様視まとっているのだろう・・・。

 

「獲物のにおい・・・近い!!」

 

近くに、チルドレンの姿はない。

 

(リミッター使っているとはいえ、1㎞くらい離れているんだが・・・。)

 

瞬間移動で距離を取る。

 

遠視能力の変化で情報を匂いで感じているのだろう。

 

(この距離じゃ、さすがに遠視は使えないな・・・。)

 

5㎞ほど離れたところに、移動する。

 

しばらく、作戦を考えていると、一匹の鳥が接近してくる。

 

透視して確認すると、人の意識を感じる。

 

「精神感応の一種だろう、あれがもう一人の、男の方の能力だとするとオオカミ少女の方も近づいてるってことかな?」

 

鳥の動きを止める。

 

ふっと、人の気配が消え鳥が暴れだす・・・。

 

辺りを見渡すと、オオカミの姿を肉眼で確認した。

 

(逃げ切るのは、簡単だけど・・・。)

 

[式神 土人形]

 

地面が起伏し、成人男性ほどの人型に変化する。

 

念動力で、土を操作し精神感応で必要な感覚を共有する。

 

単純なものほど簡単に動かせ、リミッターを使用した状態では、人型を2・3体操ることができる。

 

「踊れ!式神!!」

 

別に踊るわけではないが、式神が動き出す。

 

一体を護衛用に待機させ、残りの一体でオオカミとの戦闘を行う。

 

噛みつきや、引っ掻きなど、本物のオオカミのような攻撃を行うが、痛みを感じない式神には通用しない。

 

しばらく、式神で相手していると、上から巨大な岩が降ってくる。

 

「わりーな、にーちゃん! この勝負で勝てば、皆本がなんでもいう事聞くらしいから、悪いけど勝たせてもらうぜ!」

 

上空から次々と岩が降ってくる、葵が瞬間移動で送ってくるようだ。

 

(流石に、リッミターを使用していると、真っ向勝負では薫に勝てないか・・・。)

 

リミッターを4つ付けた状態で、超度5程度の陽、新人相手でもいい勝負程度の力しか出ない。

 

「逃げますわ」

 

瞬間移動で逃げる、陽。

 

待ち構えたかのように、狼から鷹に姿を変えて飛び上がる新人。

 

薫が応戦し、葵が瞬間移動で逃げようとするが、なぜか動向している局長を連れてでは、先読みされて追いつかれてしまう。

 

薫が、単独で離れ森の中に消えていく。

 

(皆本さんの事だから、あの森の中にも罠が仕掛けてあるんだろうな・・・。)

 

チルドレンと新人チームが居なくなってからしばらくすると、森の中から皆本の悲鳴が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編の他に外伝を作りました。

それに伴い、プロフィールなどの第○○話の付かない話は、そちらに移行します。

更新した場合は、本編後書きなどで告知します。

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