絶対可憐チルドレン-転生者の人生-   作:雅蓮

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第25話 対チルドレンで

週末 バベル 演習場

 

屋外演習場に、チルドレンと陽の姿が・・・。

 

「今日は陽対チルドレンで演習をしてもらう。」

 

皆本が離れたところから、通信機を使って話しかけてくる。

 

「了解です。」

 

陽が返事をしていると薫が・・・。

 

「いくぜ、にーちゃん!!」

 

[念動 大槍]

 

辺りにある木を引っこ抜くと、手当たり次第陽に向けて投擲する。

 

「待て! やめろ薫、まだ開始の合図をしてないぞ。」

 

皆本があわてた様子で薫を止める。

 

「大丈夫ですよ皆本さん」

 

[発火能力 大発火]

 

迫りくる木々を、一瞬で灰すら残さず燃焼させる。

 

「さぁ、薫、葵、紫穂・・・始めようか!」

 

そういいながら、足元の小石を超能力で持ち上げると、高速で打ち出す、陽。

 

「あかん!」

 

そういって、3人まとめて瞬間移動しよとする葵。

 

「あまい!」

 

そういって陽は、小石の軌道を変化させる。

 

「くそ!」

 

そういって薫は念動力で小石を防ぐ。

 

「いつも言ってるでしょ、受け止めるんじゃなくて受け流すんだよ」

 

そういうと、小石の制御を止めて、近くに瞬間移動する。

 

「で、油断しない!」

 

背後に回った、陽が薫の頭にタッチする。

 

「葵も、まだまだ空間認識が甘いね」

 

葵の頭もタッチする。

 

「よし! そこまで!」

 

そういって皆本が、訓練を終了させる。

 

 

 

 

「にーちゃん強すぎ!!」

 

「せや! 陽はん強すぎる!」

 

薫と葵が文句を言ってくる。

 

「そんなことないよ、使い方がうまいだけだよ潜在的には、同じ位の力を持ているはずなんだけど・・・。」

 

陽は答える。

 

むしろ、複合能力者の陽より伸び幅があると言っても過言ではない。

 

「いかにして応用するかだよ」

 

そういうと陽は少し離れた位置に瞬間移動すると・・・。

 

「薫、さっき僕がやったみたいに石を飛ばして」

 

そう指示する。

 

「よっしゃー!!」

 

念動力で小石を飛ばす薫。

 

「さっきの薫みたいに、正面から石を受けるのは完全に格下の相手にやることだよ」

 

そういうと陽は、石を静止させる。

 

「もう1回やってみて」

 

小石を、薫の近くまで戻すともう一度指示する陽。

 

そういわれた薫が、もう一度小石を飛ばす。

 

「相手が、ただの念動能力者で実力が解らない時は、無理に受けと止めずに受け流す。」

 

今度は、小石を受け止めることなく、後方に受け流した。

 

「こうすれば最小限の力で、防御できる。」

 

さらにつづける陽。

 

「余力を残しておけば反撃もできるからね」

 

そういうと、葵の近くに移動する。

 

「瞬間移動能力者の戦い方は複雑だけど・・・薫、もう1回石飛ばしてみて。」

 

「オッケー!」

 

薫に話しかけ、薫が小石を飛ばすと、再び葵に話しかける陽。

 

「たとえば相手が、念動力を使うなら・・・相手を盾代わりに使う。」

 

そういうと陽は、飛んでくる小石と自分との間に薫を瞬間移動させる。

 

「えっ!!」

 

薫は短い悲鳴を上げると、飛んでくる小石を受け止める。

 

「なにすんだよ!! にーちゃん!!」

 

薫が猛抗議してくる。

 

「ごめんごめん」

 

しばらく、薫たちと雑談していると・・・。

 

「陽!! 単独で緊急出動要請だ!!」

 

皆本が血相をかえて近づいてきた。

 

 

 

 

 

 

 

つづく


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