絶対可憐チルドレン-転生者の人生-   作:雅蓮

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第24話 姿なき保護者で (4)

初登校した日の夜・・・。

 

陽は、バベルで訓練をしていた。

 

いつも通りの訓練メニューをこなして帰り支度をしていると・・・。

 

「陽くん、今から帰るところ?」

 

朧さんが、訓練室にやってきた。

 

「はい。 今から帰ります。」

 

汗を拭きながら、答える陽。

 

「今日はご苦労さまでした。」

 

飲み物を差し出しながら朧さんが言う。

 

「いえいえ、薫たちも楽しみにしてましたから・・・」

 

陽は、学校での出来事を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

自己紹介が終わり、席に着いたとき・・・。

 

(なかなかいい席だな・・・)

 

そう考えながら、外を視ると・・。

 

(うわ~。 めちゃくちゃ監視されてる・・・。)

 

教室内に2名、学校外に数か所から監視されてる・・・。

 

葵はまだ無意識でしか使えないようだが、空間認識能力を使用するとで気が付いた。

 

前日に、朧さんからの命令でおそらく暴走した局長を止めてくれ言われていたので警戒していると・・・。

 

(皆本さんと局長以外にもけっこういるな・・・。)

 

政府の関係者、反エスパー団体などなど多数の段組織から監視されていた・・・。

 

政府関係者はともかく、反エスパー団体はやばいな・・・。

 

そう判断すると、筆箱からシャーペンの芯を取り出すと、反エスパー団体のいる場所へ瞬間移動させる。

 

反エスパー団体が、監視をしている機械の中に芯を瞬間移動させる。

 

瞬間移動の性質で、もともとあった物質を押しのけて移動するタイプと、もともとあった物質と入れ替えて移動するものがある。

 

その性質を利用して陽は、反エスパー団体の電子機器の中に芯を瞬間移動させる。

 

そうすることによって、電子機器内の重要なパーツを破壊する。

 

(ふぅ。 これで時間が稼げたかな。)

 

一息ついている陽に、クラスメートからの質問が・・・。

 

「明石さん達は苗字が同じだけど、兄妹なの?」

 

「そうだよ、双子でね僕が兄だよ。」

 

薫たちが、陽も含めて質問攻めにされていると・・・。

 

一人の少女が、陽たちをエスパーだと見抜いた。

 

(皆本さん動揺しすぎ。)

 

空間認識能力と精神感応で皆本の動揺が伝わってくる。

 

(精神感応は使わなくても、ビクッってなるからわかりやすいな)

 

しばらく、花井さんと薫たちが話していると東野が話しかけてきた。

 

「なんでえ、クラスにエスパーが5人もいんのかよ!? やんなちまうな!!」

 

その発言を聞いて・・・。

 

(局長が限界だな。)

 

そう考えた、陽は局長の方に移動する。

 

そしてぎりぎりで局長が投げた黒板消しをキャッチする。

 

「おっと!」

 

(念動力が使えないと不便だな。)

 

局長は動揺しているし、皆本は薫がやったと疑っている。

 

(まぁ、あとで説明すればいいか。)

 

しばらくすると、薫と東野が言い争いを始めた。

 

東野が薫に手を出そうとした瞬間、一歩出て東野の手を掴む。

 

「妹が、挑発したとはいえ女の子に手を挙げるのはどうかと思う」

 

(しまった、前世の癖で・・・。)

 

東野がさらに挑発し、薫が超能力を使いそうになるが、何とか食い止める。

 

さらに、二人で殴り合いの喧嘩に発展しそうになったが、担任の登場で不発に終わる。

 

 

 

その後、特に問題なく時間が過ぎるが・・・・。

 

体育の時間に、問題が起きた。

 

ドッヂボール中に、勝負が始まった。

 

(おいおい)

 

頭を抱えながら、ため息を付く陽。

 

しばらく成りゆきを見守っていると背後で不穏な気配を感じ振り返るが誰もいない・・・。

 

(まぁ・・・大体予想はつくけど)

 

空間認識能力で探知すると、局長大の人影が東野の足を掴もうとしている・・・。

 

はぁ、とため息を付きながら小石を蹴る振りをしながら、局長を移動させる。

 

しばらくすると、二人は再び言い争いを始めたが、超能力を使う様子がないので放置した・・。

 

すると、お互いにクロスカウンターを決めてダブルノックアウトした・・・。

 

 

 

 

 

「いやー本当に大変でしたよ。」

 

いろいろ振り返ると、結構大変だったと陽は言た。

 

だが、2度目の小学生生活は始まったばかりだった。

 

 

 

 




どうも作者です。

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私にそのつもりはないのですが、今後もそのようなコメントが多かった場合は、作品の公開を無期限で中止します。


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