翌日 バベル医療施設
「あたしは悪くないもんね!!」
悪びれた様子もない、薫。
この部屋には、今回の事故で負傷した2人が入院していた。
ガソリンスタンド内にいた陽と、薫に潰されていた皆本だ・・・。
「ほぉ~? じゃーなんでこんなコトに?」
薫に質問する皆本。
「事故だよ、事故! 不可抗力だよ!! 誰のせいでもないんだから、犬にかまれたとでも思って、早く忘れよ」
反省の様子もない薫。
「はい、食べかけのチョコあげる」
笑顔で食べかけのポッ〇ーを差し出す紫穂。
「あたしはコレ! コスプレ専門誌、ナース特集号!!」
笑顔でグラビア雑誌を、差し出す薫。
「ほなウチはこのメロン片づけとくわ!」
笑顔でお見舞いのメロンを手に取る葵。
そんな3人にたいして皆本は・・・。
「ふざけんなーー!! 僕らは、事故を防ぎに行ったんだよ!! 現場で命令無視すんなって、何度言わせる気だ!!」
皆本が激怒していると、局長と朧さんがやってきた。
「ど、どうしたんだ君たち!?」
「「「局長お~!! 皆本さんが・・・皆本さんがあ~~~!!」」」
局長に泣きつくチルドレン。
「局長!! 今日という今日は、局長も叱ってください!!」
局長に進言する皆本・・・。
しかし、局長は・・・。
「局長・・・くすん。」
チルドレンの泣きの演技で・・・。
「君たちは悪くない!! 悪くないぞーー!」
「局長ぉぉ!!」
抱き着く局長!
「君たちは国の宝なんだからネ!」
泣きながら熱弁する局長を背に、薫が勝ち誇った顔をする。
「局長を何とかしても僕が待っているから・・・。」
カーテンで仕切られたベットから、陽の声が・・・。
「え!? にーちゃん起きてたの?」
「陽はん、起きてたん!?」
「陽さん起きてたの!?」
チルドレンは、予想外の人物の登場に凍りついた・・・。
「とりあえず皆本さんと僕が退院したら・・・覚えておいてね」
完全に目が笑っていない陽に、薫たちは絶望の表情を浮かべていた・・・。
数日後 バベルESP検査室
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
譫言のようにつぶやきながら検査を受ける薫。
ガソリンスタンドの事故で破片が頭に当たった薫は、精密検査を受けていた。
その横で、葵と紫穂の説教が終わり、陽が退出していった。
すると皆本が・・・。
「超能力はデリケートな上、わからないことが多いんだぞ念入りにチェックしないと!! 特に今回はお前、頭にケガをしたからな・・・。」
「大丈夫だって! じゃあ今日はもう終わりな!」
薫が検査の終わりを告げて帰ろうとする。
「おい勝手に決めるなまだ・・・」
引き留めようとする皆本しかし・・・。
「本人が異常ないって言ってんじゃん。」
検査機械を破壊する薫。
その時。看護婦さんが・・・。
「皆本主任!! 局長から緊急連絡です! チルドレンは出動できるか、と」
続く!