絶対可憐チルドレン-転生者の人生-   作:雅蓮

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第19話 念動力暴走で (2)

翌日 バベル医療施設

 

「あたしは悪くないもんね!!」

 

悪びれた様子もない、薫。

 

この部屋には、今回の事故で負傷した2人が入院していた。

 

ガソリンスタンド内にいた陽と、薫に潰されていた皆本だ・・・。

 

「ほぉ~? じゃーなんでこんなコトに?」

 

薫に質問する皆本。

 

「事故だよ、事故! 不可抗力だよ!! 誰のせいでもないんだから、犬にかまれたとでも思って、早く忘れよ」

 

反省の様子もない薫。

 

「はい、食べかけのチョコあげる」

 

笑顔で食べかけのポッ〇ーを差し出す紫穂。

 

「あたしはコレ! コスプレ専門誌、ナース特集号!!」

 

笑顔でグラビア雑誌を、差し出す薫。

 

「ほなウチはこのメロン片づけとくわ!」

 

笑顔でお見舞いのメロンを手に取る葵。

 

そんな3人にたいして皆本は・・・。

 

「ふざけんなーー!! 僕らは、事故を防ぎに行ったんだよ!! 現場で命令無視すんなって、何度言わせる気だ!!」

 

皆本が激怒していると、局長と朧さんがやってきた。

 

「ど、どうしたんだ君たち!?」

 

「「「局長お~!! 皆本さんが・・・皆本さんがあ~~~!!」」」

 

局長に泣きつくチルドレン。

 

「局長!! 今日という今日は、局長も叱ってください!!」

 

局長に進言する皆本・・・。

 

しかし、局長は・・・。

 

「局長・・・くすん。」

 

チルドレンの泣きの演技で・・・。

 

「君たちは悪くない!! 悪くないぞーー!」

 

「局長ぉぉ!!」

 

抱き着く局長!

 

「君たちは国の宝なんだからネ!」

 

泣きながら熱弁する局長を背に、薫が勝ち誇った顔をする。

 

「局長を何とかしても僕が待っているから・・・。」

 

カーテンで仕切られたベットから、陽の声が・・・。

 

「え!? にーちゃん起きてたの?」

 

「陽はん、起きてたん!?」

 

「陽さん起きてたの!?」

 

チルドレンは、予想外の人物の登場に凍りついた・・・。

 

「とりあえず皆本さんと僕が退院したら・・・覚えておいてね」

 

完全に目が笑っていない陽に、薫たちは絶望の表情を浮かべていた・・・。

 

 

 

 

数日後 バベルESP検査室

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

 

譫言のようにつぶやきながら検査を受ける薫。

 

ガソリンスタンドの事故で破片が頭に当たった薫は、精密検査を受けていた。

 

その横で、葵と紫穂の説教が終わり、陽が退出していった。

 

すると皆本が・・・。

 

「超能力はデリケートな上、わからないことが多いんだぞ念入りにチェックしないと!! 特に今回はお前、頭にケガをしたからな・・・。」

 

「大丈夫だって! じゃあ今日はもう終わりな!」

 

薫が検査の終わりを告げて帰ろうとする。

 

「おい勝手に決めるなまだ・・・」

 

引き留めようとする皆本しかし・・・。

 

「本人が異常ないって言ってんじゃん。」

 

検査機械を破壊する薫。

 

その時。看護婦さんが・・・。

 

「皆本主任!! 局長から緊急連絡です! チルドレンは出動できるか、と」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く!

 

 

 


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