絶対可憐チルドレン-転生者の人生-   作:雅蓮

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チルドレン出動で
第09話 チルドレンで


BABEL実験地区

 

「へっ!!」

 

目の前を、走行する戦車を爆破する、赤髪の少女、薫。

 

「ほいっと!!」

 

完全に密閉された水槽から、転移する黒髪の少女、葵。

 

「下上右右左下下、・・・。」

 

数十メートルはあるコンクリート製ブロックの対照の位置に貼られた視力検査表を読みあてる銀髪の少女、紫穂。

 

「・・・素晴らしいの一言だね。」

 

彼女らを見つめるBABEL局長

 

「まだ10才だというのにあのパワー、しかも超能力測定のたびに、その力は成長し続けている」

 

感心した様子で頷く局長

 

「あの三人が将来、我が国の超能力政策の要になるのは間違いないナ。」

 

秘書に話を振る。

 

「はい、局長!彼を入れれば4人になりますね」

 

今この場にいない少年のことを思い出す。

 

「うむ、そうだったネ!」

 

大きく頷く局長そこに

 

「ただ、少し問題が・・・。」

 

「ン?」

 

 

 

 

21世紀、エスパーは増え続けていた。

 

彼らは、軍事・外交・経済と、あらゆる場で活躍し国際競争のカギを握っていた。

 

ESPを制する国が、世界を制す!。

 

だが、その才能は貴重で超度4以上はの者は全体の3%以下・・・。

 

政府と契約している超度7はわずかに4名のみである。

 

そして、その4人は・・・。

 

「ザ・チルドレン!!」

 

眼鏡をかけた男性は呼びかける。

 

「応答しろ、チルドレン!!」

 

次の瞬間、建物が大爆発をおこす。

 

 

 

路地裏に瞬間移動してきた一人の男性。

 

「へ・・・へへ!! 立てこもり犯は自爆!!」

 

不敵な笑みを浮かべていた。

 

「死体がないことに警察が気づくころには、俺はもう・・・」

 

一仕事終えて油断しているようだ。

 

『南米にでもドロン・・・超能力犯罪ほどオイシイ商売はねえな・・・。』

 

紫穂が発言するまで気が付かなかったようだ。

 

「テレポーター超度は5! 強盗に見せかけていたけど、計画的な企業テロよ。依頼人は暴力団鬼畜会」

 

振り向きと同時に後方に、短く瞬間移動しかし・・・。

 

「おっと! 超度5じゃウチらからは、逃げられへんで!」

 

さらに、後方に瞬間移動する葵。

 

「お前たち特務エスパーか!」

 

「ピンポーン! 正解のごほーびにぃー・・・高級外車プレゼントォー!!」

 

高級外車が空を飛び、犯人の男に向かう。

 

「やめろー!!」

 

男性は、薫のリミッターを作動させた。

 

すると、高級外車は重力に引かれ落ちる。

 

「皆本さん、急にリミッター作動させたら車、落ちちゃいますよ、この車、結構高いんですよ。」

 

唐突に、皆本の背後に現れた陽は落下中の車を超能力で持ち上げると、少し離れたところにそっと置いた。

 

「あきらめろ!!」

 

犯人が、腰を抜かしている間に、皆本は犯人を確保する。

 

「エスパー錠か!」

 

皆本は、犯人の腕に手錠状のリミッター、通称エスパー錠を取り付ける。

 

「これで超能力は使えない、大人しく法の裁きを・・・」

 

皆本の話の最中に迫りよる影・・・。

 

「なんで、邪魔すんだよ皆本ーッ」

 

空中蹴りを受け仰け反る皆本、葵と薫が文句を言う。

 

「ウチらが追いつめた獲物やで!?」

 

と葵。

 

「最後のオイシイとこ横取りするなよなー!!」

 

と薫、そこに皆本のツッコミがはいる。

 

「そういう問題じゃないだろ君たち犯人を殺す気か!?」

 

間髪を入れず紫穂が答える

 

「殺すなんて・・・ただ、足腰立たなくなるまでぼこぼこにすれば瞬間移動する気もなくなるでしょ?」

 

背後で犯人の「訴えてやる―!」と聞こえたが無視された。

 

「あんな、半端な能力でええ気になっとるアホには、本物のESPをたっぷりと教えといてやらんとな!」

 

「特務エスパーの仕事は遊びじゃないぞ! 人命救助に、犯罪捜査!どれも危険で重要な任務ばかりだ、ルールに従えないらな・・・」

 

「ルールぅ?」

 

そういうと薫は腕輪型リミッターを外す。

 

「あっこら許可なくESPリミッターを外すんじゃない。」

 

しかし、薫は従わない。

 

「ルールに従わなかった・・・どうだっていうんだ」

 

薫は皆本を壁に激突させめり込ませる、しかしその背後の存在には、気が付かなかったようだ。

 

「ルールに従わなかったらお仕置きかな? 暴力も振るっているから2重でお仕置きだね」

 

背後には兄、陽の姿が・・・。

 

「に・・・にーちゃん、こ・・これには深い訳が・・・。」

 

顔を真っ青にする薫と同じ顔色をしながら逃げる葵と紫穂と姿が・・・。

 

「二人とも、連帯責任だから逃げないように。」

 

次の瞬間、三人の腕にエスパー錠が瞬間移動する。

 

「とりあえず、事件も解決したから大目に見て・・・。」

 

(((危なかった)))

 

「正座で説教2時間コースかな?」

 

3人の絶叫が現場に木霊したのは言うまでもなかった。

 




チルドレン初登場

陽君はチルドレンには含まれていません。

全チームの助っ人のようなポジションです。

そして

ルーキー日間 10位

日間ランキング(仮)24位

日間ランキング(加点式)5位

まさか、初小説でこの成績とは・・・ありがとうございます。

原作の力を借りた結果ですが、皆様の応援あってこその作品です。

これからも応援、よろしくお願いします。

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