世界を巡る者   作:アバルス

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どうもアスバルです。
こちらも遅くて月一更新です。
この回で2巻終わらせようとしましたが無理でした。


エデン・プロジェクト

「自分は刹那です。」

俺が名乗り

 

「アンドロイドのサイラです。」

ペコリと頭を下げる

 

「私、サラ!ところでお兄さんは、ナギて言うの?」

 

サラが聞く

 

「ああ、そうだけど、どうした?」

凪が返す

「凪お兄ちゃん達、遊ぼう!」

 

サラがいつの間にかだしたボールで凪達と遊び始めた。

 

 

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夕方

 

真っ青だった海が燃えるように赤く染まり、雲一つなかった水平線にもゆっくりと暗い灰色が混じっていく時刻

 

「で、凪達のホテル予約を全部キャンセルさせて、最上階の高級ルームにクラスメイト全員を泊まらせて凪に近付こう、と?」

 

「そう、それで親しくなるのよ。私だと、子供が何故そんな大金を持ってる?てなるから刹那が出してる事にして」

 

サラ、お前聖女であるから、お金は要らんだろうけど、凪のクラスメイト達のミカエルとあの眼鏡かけた京命院卿大。

その二人が頑張って見つけて、学割、集団割、クーポンその他で4か月かけて頑張って半額にしたのをキャンセルさせたのだ。

 

俺だったら、はた迷惑だが。まあ最上階に泊めるのだからいいか。

それと、金は先に払ってくれてたのか。それは良かった。後々何に使うか分からないからな。

 

仕事に関して言われたら・・・

帝国の職に付いてて今まで貯めたお金で二人で旅行で来たと言えば良いか。

他の質問されたらその時次第だな。

荷物は俺とサイラが運ぶ。

元々自分達の分しかないけど

 

ホテルに着くと凪を含めクラスメイト全員がホテルのロビーに立っている。確か・・・

 

「・・・なあ、イリスさん?」

 

「・・・」

 

凪がイリスの方を向くがイリスがそっぽを向く

 

「どうやらホテルへの強制侵入時にミスがあったようです。登録するつもりがうっかり全員分をキャンセルしてしまったのかと」

 

「やっぱりお前かぁぁぁぁぁっ!?てか、機械がうっかり何て言うじゃねぇぇ!」

 

イリス、ほんと家事以外は優秀なんだな。キャンセルについては、サラの仕業だからな

 

「深刻な状況ですね。」

 

「冷静に分析してる場合か!あーもう!これも俺の責任か・・・」

 

そんなことしてるのを見ているとサラが誘いに行きなさいと目で言ってきた。ついでに最上階のフロアごと使用する人に渡されるカードを渡してきた。

めんどいけどいくか。

凪達に近づき

 

「どうしました?」

 

「ああ、刹那か・・・、実は結構前から、予約してた部屋が全部キャンセル扱いされて、泊まれる部屋がないんだよ・・・」

 

見ただけでかなり落ち込んでいることがわかる。

 

「なら、俺が予約した部屋に泊まらせようか?そこの従業員さん、この人達の荷物を最上階の部屋に持って行ってください。」

 

俺がカードを見せると従業員の人達が、凪を含めクラスメイトの荷物を持っていく。

 

「そ、そのカードはまさか!」

 

京命院卿大が叫ぶ。

 

「さっ、ついてきてくれ。」

 

 

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エレーベーターの扉が開く

 

まばゆい照明と厳かな濃い赤色の絨毯に天井から横壁まで綺麗に磨き上げられた大理石、頭上には色とりどりののシャンデリア。

 

「これは夢か?」

 

凪・・・お前の言いたいことは分る。イリスのせいで破壊された家の修復、壊された物の代わりの物を買ってるから親からの仕送りがすぐ消えて、

食費を維持することも精一杯だってこと。

・・・頑張れ

 

「先生、どうしましょう?」

 

生徒が先生に聞く確かユメルダさんだったよな。短い黒髪でかなりの巨乳で美人だ

 

本人曰く、三十路(みそじ)近いのに婚約者がいないと嘆いているらしい、あんた、砂浜で拳銃持っていなきゃ男も寄ってくるのに、そんな腰抜けはいらんらしい。

 

それが原因と知ってないのか?

 

「どうもするも何も、ここはお言葉に甘えないと、我らは砂浜で野宿だぞ、それに傭兵では政府重要人物の護衛もある。ホテルの構造を理解するのには丁度いいだろう。」

 

そんな感じで全員、はしゃぎ始めた。

 

まあ、高級ホテルの最上階の貸し切りで一般人ならこうなるか。

俺だってそうする

 

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今は、凪を含め、クラスメイト、先生が凪の部屋で宴会してる(本人は掃除でまともに参加できない模様)

 

現在はみんながテンションが変な事になってる。俺は参加してないけど。サラが部屋を抜け出し俺の部屋いる

 

「刹那、アマリリスから、エデンプロジェクトについて聞いた?」

 

「一応知ってるが、教えてくれ」

 

サイラもいるし。

 

「分かったわ。じゃあ説明するわよ」

 

「エデンプロジェクトは、幽幻種の住まう世界を私の究極結界で覆い、結界の浄化作用でエデンを消滅させることよ。単純に言うと簡単に見えるかもしれないけど、それが難しいのよ」

 

「ヴェータに入れられたデータで似た計画があるが、出来なかったのには問題がある。だろ?」

 

「ええ、一番の大きな理由は術者の欠落、世界の汚染状況は大陸76%、海水が69%に及んでいるそれだけ広範囲に沁力結界を展開できる術者が現れなかったたとえ、禁断水晶(アマリリス)の力を借りたとしても、その依り代は人間。けど今は私がいる。ヨミの計画書をもとに必要な物の大量生産の準備にとりかかってるわ。」

 

「一応、聞くが浄化にはどれくらいかかるだ?」

 

「・・・わからないわ、数十年かもしれないし、数年かもしれない。それと貴方に頼みたいことがあるの」

 

「それは?」

 

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翌朝

 

現在ノートパソコンでヴェータに接続し、エクシアにサイラの槍を持ってくるように指示する。計算だと人目につかないために夕方ぐらいにつくみたいだ。

 

紗砂からの頼みを思い出す

 

(刹那、私がイリスをエルマリア神教界に着くまで護衛してほしい。エデンプロジェクトでは、いつ浄化が終わるか分からない。だから機械であるイリスに私を守りを願いたいの。それにゴーストの勢力がいつイリスを奪いにくるか分からない。だからこそ凪の意志を無視してもイリスのこちら側に引き込むしかないのよ)

 

たとえ千年の月日が経とうが戦うことのできる機械であるイリスが必要なのだ。

そう言えば今日の夜はきもだめしだったな。

 

「ん?サイラ?」

 

部屋にいないため呼ぶが返事がない・・・

 

あっ、イリスと一緒に料理作ってるだけ?凪の部屋だったな。同じアンドロイドだし。サイラがいるから変な物は作れないだろう

 

砂浜のときに仲良くなってたし

確か、サイラに小型の通信機を持たせてたしこちら側からでもつけられるから聞いてみるか

 

<あっ、イリスさん!それ違いますよ!それにこっちのオーブンの温度高すぎです。これだとすぐ焦げちゃいますよ!と言うかすでに灰になってませんか!?>

 

<え!?これは違うですか?あっ、鍋の中に入ったプラスチックが解けてます。>

 

<イリスさん!とりあえず手をとめてーーーー!>

 

「・・・」

 

俺は通信を切った

 

「久しぶりに何か作るか」

 

俺の足はキッチンへ向かっていた

 

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その後、

十時から十四時までサラと凪達と遊んだあと

(イリスが出力ミスって砂浜に穴が開いたことは余談である)

その後クラスメイトも含め全員でバーベキューしたのだ。これほど人数で食事をすることはなかったためかなり楽しかった。

イリスがミスって無駄になった具材があるけど・・・

 

そのあと、みんなで肝試しをしようと言われるが。

俺は断って、ホテルの自分の部屋に戻り疑似太陽炉の性能をあげつつ、量産化するためにヴェータに生産するため設計してる。なぜ疑似太陽炉を量産化するかは、原作五巻では(最終巻)幽幻種が世界規模で侵攻してくるからだ。

まあ、その時に詳しく話そう。

 

「刹那」

 

「どうした?サイラ」

 

「彼、凪・一咲・ジールはイリスさんを紗々に渡すのでしょうか?

 

「ない、と思うぞ俺は」

 

「なぜですか?」

 

首をかしげるサイラ

 

「凪はヨミさんの後輩、つまりあの人に影響するからな。マグナやサイラも含め家族と思っていてもおかしくないからな、凪もイリスを家族同然だと思うぞ。」

 

今、原作だと紗々が凪にイリスを渡せてなってると思う。まあ、渡さないだろうが

 

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「全く!信じられないわあの駄犬!」(凪のことである)

 

部屋に戻って来て最初がこれである。

 

「どうした紗砂?そんなに怒って」

 

「どうしたも何も!あの駄犬あれほどいい条件を出したのに全部断っ・・・て」

 

途中で歯切れが悪くなる。

ノートパソコンに緊急時の警告が流れる。

 

「刹那、幽幻種の調波が確認できたわ。今から一時間後よ。場所は丁度あの砂浜ね」

 

「分ってるこちらでも観測できた。どうする?」

 

「イリスに任せましょう。彼女なら殲滅できるわ」

 

「そうだな。」

 

「ところで刹那、お菓子食べます?」

 

サイラが焼きたてのクッキーを持ってきた

 

「ああ、そうだな」

 

「私も、ついでに紅茶お願い」

 

「分かりました」

 

と返事をしサイラは紅茶を入れにキッチンに行った

 

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菓子や紅茶を飲んでいると突然扉が激しく叩かれる。

 

「どうしました?」

 

椅子から立ち扉を開けるとそこには凪がいた

 

「おい!イリスをどこにやった!」

 

凪が叫ぶ

 

「落ち着け、凪ここにイリスはいない。幽幻種の調波を確認したからそこに向かったんだろう。」

 

「刹那、一応聞くがお前は誰の味方だ?」

 

疑い深い視線を俺に向ける

 

「そのうち分るさ。」

 

「駄犬、ついてきなさい。あんたに現実を教えてあげる」

 

紗々が凪を連れて砂浜にいく。

 

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「行かなくてもいいですか?」

 

「問題ない。イリスが全滅させるだろう」

 

俺とサイラはホテルから様子を見る

 

「そろそろですね」

 

遥か向こうの空、黒一面の空の一角に突然にひび割れた。空間に亀裂が生じて、その向こうは鮮血のような真っ赤な世界。

 

あの向こうが幽幻種たちの住まう世界。理論上最速で一時間前に観測できる。桁が一桁増えればさらに一時間前に観測できるが

 

最速で観測できる数は数百から千の桁だ。

 

そして幽幻種が出てくる霧の魔笛が海に触れると触れたところから海が禍々しい紫色に染まっていく。

 

あれで既に猛毒の海になってるのだ。

 

そしてそれを確認してから、ある程度時間が過ぎると

 

光が水平線の彼方まで照らす紅色の光が海面の隅々まで広がり水中まで浄化されている事がわかる

 

「帝国の浄化装置では小川を浄化するには一週間かかるのを一瞬ですか」

 

サイラが関心する。

 

「さすが、聖女と呼ばれるだけあるな」

 

知っていたとはいえ、これほど強力だとは。その後

 

イリスが幽幻種を全滅させて無事、何事もなかったようになった。




投稿した物をたまに読み返すと改善できるところがありますよね
(投稿してる人にしかわからないと思う)
では、また
(=゚ω゚)ノシ

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