世界を巡る者   作:アバルス

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待たせたな!(いつもの)

そして前から言っていましたが変わらん所はカットだ(入れるかどうか悩んだせいで遅くなった投稿)


それから関係ないけどガチャは闇、はっきり分かるんだね(この前一万課金した人間)





オービエ・クレアの危機 後編

「シェルティス・・・?」

 

「ごめんユミィ、遅くなって」

 

そして数秒後、シェルティスは加速した。

 

まず巫女二人の近くにいる幽幻種を瞬時に倒して、空中に居る相手には跳躍して乗り、一撃で核を破壊すると消える前に踏み台にしてまた別の幽幻種の核を破壊を繰り返す。

 

 

「すごい・・・」

 

春蕾(シュレン)が呟く

 

「シェルティス、戻って、戻って来てくれたんだ・・・!」

 

 

 

そして、僅か一分足らずにフロアに存在した幽幻種は全て消滅した

 

「イリス、残りの幽幻種は!」

 

『上に行きました、どうやらこの場を諦め皇姫を狙っています!』

 

破壊された壁から身をだして空を見る、百を優に超える数。

 

「シェルティス!」

 

ユミィを声に振り向く

 

「お願い、皇姫を、サラ様を守って!」

 

 

 

 

 

 

 

 

常人ではできない距離の跳躍。だが所詮は跳躍、少しずつ減速して止まる

 

完全に静止する前にシェルティスは剣を壁に打ち付け刀身の上に乗る

 

『シェルティス!数十の幽幻種がこちらに向かっています!おそらく、貴方を足止めし確実に皇姫を殺害するつもりです!』

 

「やっぱりか・・・」

 

足場は刀身のみだ、それ以外足場がない。刀身を抜かれねばもう片方の剣を壁に突き刺して素手かハンドガンしかない

 

(シェルティス!)

 

その声と同時に下から数本のビームが通りすぎる

 

(仰向けで飛べ!後は俺が調整して機体に乗り込ませる!)

 

その声に答えずに指示された動きをする、剣は邪魔になる為に壁に突き刺す

 

『シェルティス!?』

 

イリスが驚愕の声を出すがその時は、ガシャガシャと機体に乗り込み装甲が元に戻る

 

「トランザム!」

 

こちらに向かって来た幽幻種を高出力ビームでまとめて消滅させる

 

トランザムの機動力で外側の最上階へ到達する幽幻種を追い越し、機体に取り付けられた双剣を構える

 

(さあシェルティス、後は消化試合と行こうか。)

 

頭の中に刹那の声が響いた

 

 

 

 

 

『シェルティス、これは一体どういう事ですか?』

 

トランザムを使用しての殲滅により30秒で全滅させてゆっくりと下に降りているとイリスに聞かれた

 

「ちょっと事態が落ち着いてから話すよ」

 

その後、壁に突き刺した剣の所へ近づき機体から降りシェルティスは剣を抜いてからユミィ達の所へ向かいその後、原作と同じになった

 

 

 

 

シェルティスに疲れているだろうと無理矢理寝かして会話を聞かれない様にし、現在

 

「バカ、バカバカバカ!もっと早く言いなさいよ!どれ程貴方の事で泣いたこっちの身にもなりなさい!」

 

紗砂に問い詰められて居る、当然と言えば当然だ。シェルティスの体に正面から抱きついて来ている

 

「刹那、横になって下さい。大丈夫ですよ、湿布(しっぷ)を張るだけです。シェルティスさんの肉体はそれなりに無理をしましたからね。」

 

サイラは湿布だけでなく、傷薬なども持ってきていた。サイラもちゃんと出来る女に成ったんだな。

 

「ありがとうサイラ、それからごめんって紗砂。仕方ないだろ?この体はシェルティスの物であるし、紗砂達がしっかりと頑張っている事は分かっているんだから」

 

「~っ!と、当然じゃない。私は元からそのつもりだし、別に貴方が居たから頑張れたとか、そんなの関係ないんだから!」

 

そっぽ向いて赤くした顔を隠すように離れる

 

「なんでツンデレになってんだ・・・」

 

「ふふっ、可愛いですよね。千年もありましたし皆が皆、貴方が好きになる様に努力してますから」

 

「ちょっと二人とも聞こえてるわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで下の混乱は大丈夫なのか?」

 

豪華なベットに紗砂と密着して二人で横に座り、お互いに顔を向き合う姿勢で会話する。紗砂がサイラに頼みイリスと共に部屋を出て行った

 

「そっちは巫女や千年獅、護士がやってるから問題ないわ。私はいつより長く結界を繋いでいたから私の睡眠を邪魔しない様に誰もこないだろうし」

 

「眠たくないのか?」

 

「確かに眠いけど、貴方と話す時間に比べればむしろこっちが大切よ。だって、好きな人がやっと来てくれたのに寝るなんて。私の恋心はそんなに簡単に冷めないわよ。」

 

顔を赤くしながらも、目をそらす事もなくしっかりと優しく答える。その姿を美しいと思った、十四歳の体でありながら女性の魅力を感じる

 

「私ね、ずっと貴方の墓に毎月行ってたの。花を持っていってね、いつか貴方がふっと帰って来ると思ってずっと、ずっと・・・」

 

紗砂の肩が震え、腹に抱き着いてくる。俺は彼女の頭に手を優しく添えて抱き締める

 

「よかった、貴方が戻って来てくれて。もしも過去に戻ったとしても本当に貴方を助けられるか分からなかったから・・・!」

 

声は震え、抱き締める力は強くなる

 

「怖かった、どうしても助けられなくてもう貴方に会えないじゃないかって。私は聖女なのに、大切な人を守れずに生きていく事が!」

 

「紗砂、俺が悪いんだ。無事に帰ってくると言ったくせにそれを守れなかった俺が」

 

紗砂をより強く抱き締める

 

「いいえ、貴方は約束を破ってなんかいない。だって今ここに居るんだから」

 

紗砂はゆっくりと離れて俺を目を合わせる

 

「紗砂・・・」

 

「刹那・・・」

 

 

 

 

見つめあい、一分ほどたった頃

 

「キス、しないの?」

 

上目づかいで紗砂にその事を言われて戸惑った

 

「いや、この体シェルティスのだし。シェルティスにはユミィがいるしな。付き合ってないけど」

 

「・・・そうね。あの子あの年で胸を育ちが良すぎて羨ましいわ、刹那ってあんな感じに生の胸が見えてる方が興奮したりする?」

 

少し首をかしげて聞いてくる紗砂に、果てしない可愛さを感じながら答える

 

「取り合えずあのデザインを担当した人に理由を聞きたいね」

 

ファンサービスかな?と後々思った(読者に対して)

 

 

 

更に紗砂との会話を重ねて時間が過ぎた頃

 

「刹那、そろそろ戻りなさい。じゃないと二羽の白鳥(アルビレオ)の人達が心配するわよ?」

 

「そうだな、それじゃな紗砂。こんな事し言えないが三日後、また頑張ってくれ」

 

扉が開き、部屋から出ていく

 

 

「おやすみなさい刹那。・・・全部が終わったら幸せに過ごせるといいわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「紗砂の睡眠を邪魔しない様に完全防音の部屋か。静かすぎるて一人で寝るのは少しばかり慣れないだろうな」

 

紗砂の部屋から出てエレベーターへ向かう、サイラが待っている。紗砂との会話をして時間がたっている、天結宮(ソフィア)の内部は大忙しだろう。

 

大規模な幽幻種の侵攻によって破損した民家や施設の修復。そして民間人は避難したが戦っていた護士達は、あの光、トランザムライザーを見ていて双眼鏡で機体を見ていたらしい

 

天結宮(ソフィア)の職員や護士達の間では伝説は実在していたと、話題になっている。いや、データとかあったのに実在を疑われるとかどんだけだよ。

 

千年前、という事を考えればおかしくはないが

 

 

 

「刹那、会わせたい人が居ます」

 

エレベーターの前にたどり着き、サイラは真っ先にそれを口にした

 

「やっほー!久しぶり刹那!」

 

その声と同時に横から頭を引っ張られ柔らかい胸へと引き寄せられた。

 

「その声はまさかヨミさん!?」

 

「正解正解~、でもまださん付けは治ってないのね。」

 

頭を押さえつけてた手をどかして頭を上げて彼女を見る

 

茶色の髪は前よりも長くなり、顔はより大人になり体もそれに見合う成長もしている。そして個人的に驚いたのが

 

「ツァリと同等の胸だと・・・!?」

 

「ふっふっ、驚いたでしょ?安心しなさい、私も驚いてるから。」

 

「ヨミに健康的な食事を提供させ続けてたらこれになって居ました。紗砂は私も含めて周りは巨乳に近かったので、少しいじけてましたね。それでツァリがいじって「刹那は小さくても抱いてくれるし、体が育ったら私だって巨乳になってアンアン言わせてもらうんだから!」と言ってましたね」

 

「女の子が自分からそういうを言って恥ずかしくないのか・・・」

 

「好きな人に言わされるのであれば、私も喜んで言いますよ?」

 

笑顔で答えるサイラ、その表情には一切の恥じらいがなかった

 

「ところでヨミさん、どうしてここに」

 

俺からしてみればもはや千年近くもたつのにヨミがなぜこの若さでここに居るのか分からなかった

 

「ふっふっー、実はね。紗砂の結界の作用を受けるポットを作ってそれに入っていたの。サイラに起こされて時は本当に寒かったわ、すぐにお風呂に入らなかったら凍えてたわよ。あっ、ちなみに年齢は23歳よ。」

 

そもそも氷結鏡界の影響で(こご)えるのは当たり前だと思うんだが・・・

 

なんせ紗砂の肉体年齢も凍らせているからだ、てか原作だとどんな防寒着も役に立たない寒さ。

 

なんで人間が生きてられるんですかねぇ。元が沁力だから人が生きていけるのだろうか

 

 

 

 

そしてヨミに似ている少女の話をして別れた、サイラに天結宮(ソフィア)の外に連れ出されるとサイラは戻っていった

 

 

昼間はあれほど混乱していた居住区などが嘘の様に静かだ。実際にはもう夜の十時を越えているので騒がしいと迷惑になるだろう

 

大通りをゆっくりと帰っていると暗闇の中にとある女性が立っていた。体の輪郭がしっかりと分かる服、同性愛好家かロリコンを除けば全ての男が見惚れる体

 

胸は鷲づかみすれば指の隙間から溢れる大きさ、そして細くありながらも決して体に合わない細さではないウェスト

 

こんな感じの体型をしているのは俺の中では一人しか知らない

 

「ツァリか?」

 

その声に答えないまま、彼女は俺の手を捕まれ引っ張られた

 

「ちょ、どうしたツァリ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・まさかいきなり、性的に襲われかけるとはな。」

 

突然どこかの家に連れてこられてベットに押し倒され、しかも上半身は脱いではないにしろ、その・・・生をしっかりと見たと言うか見せられたか?

 

先端は綺麗な色だったと言っておこう。久しぶりに性的に興奮した、まあ俺の体の時はナノマシンで押さえてたからだ。

 

ツァリには体を作ってからヤると言い負かして引いてもらった

 

それからツァリに押し倒された時、ようやく彼女の顔が見れた。彼女は泣いていた、それも少女がまるで失恋したかのような顔、涙がポタポタと落ちて顔を濡らした

 

驚いたさ、あのツァリが涙を流してる事その物に

 

 

 

 

それほど俺に対して好意があるのは嬉しいが、実際俺は本当に刹那・F・セイエイと名乗った者なのか。

 

刹那・F・セイエイと名乗った男の記憶を持ったAI、もしくは別の何かか

 

重く考えてないが、まあどうにかなると適当に思って過ごしている。どうせ俺が偽物であってもこの世界を、物語を完結させるつもりだ

 

 

 

 

 

 

翌日

 

「全身筋肉痛、辛い・・・」

 

二羽の白鳥(アルビレオ)の自室、ベットに全身を預けているシェルティス

 

(ある意味、自業自得だろ今までの生活だと本気で動けばこうなるのは目に見えていたからな)

 

「分かってるよ。はあ、せっかくの有休が無くなった。三日分・・・」

 

(サイラから三日は安静しないと痛みは取れないらしい。大人しくして早く直させる事が最善だ)

 

「寝とく・・・」

 

 

 

 

そう言い枕に顔を埋めるシェルティス

 

『二人とも無視しないでください!』

 

「ああ、イリス。どうした?ちなみ今は刹那だぞ」

 

シェルティスを休ませイリスの声に答える。枕に顔を着けたままは息がしずらいので仰向けに姿勢を変える

 

『どうしたもこうしたも!寂しいですよ!昨日は刹那がヨミ達、ツァリとの会話に口を挟みませんでしたからとっても暇なんです!ウサギは寂しいと死んじゃうんですよ!』

 

「ウサギでもないAIが言っても説得力皆無だし、そうだな。ドラゴンとか亜人種とかが生れたて理由を教えてくれ」

 

『・・・分かりました、暇ですし表立ってその情報もありませんから教えましょう』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは亜人種の始まりは辺境に住んでいた人達です。氷結鏡界が作られる前までは厳しい環境を生き抜く人達でした

 

ですがちょうど百年、とある日に一人の人が医療施設に来ました

 

それは耳の一部が動物の様に毛が伸びていたのです、ですが数年間色々な検査をしても健康状態に問題ないのでその人は自分が住んでいる所へ帰りました

 

今思えばそれが始まりだったでしょう

 

それ以降から体が変化しているが健康状態に以上のない人々が増え始めました。

 

私とサイラさんの確かでない空論上の話ですが、氷結鏡界が作られた事によって、厳しい環境に適応する進化速度が急激に上がったかも知れません。

 

実態は未だ不明ですが。

 

 

そしてドラゴンの始まりは、実は一部の研究者達によって始まりました。元々は武宮唐那(ぶきゆうとうのなのくに)の戦士達の遺伝子、生身の肉体で高性能アンドロイドと同等の力を出せる謎を研究していました

 

研究結果により、とある動物にその遺伝子を投入。それらが脱走し進化して今のドラゴン達の祖先になったとされています

 

 

 

 

 

「脱走して捕まえようとしたが強力になって捕獲は不可能になった。と言うオチか?」

 

『実際にその通りです。小型の動物だったのも踏まえて、幽幻種相手に訓練してきた人達には相手が逃げ腰だったがゆえに想定できずに失敗しました』

 

「・・・それで氷結鏡界の作用によって進化を促して完全にファンタジーに変わったのか。」

 

『・・・はい、千年前の私もこれを聞いても信じてないでしょうね。』

 

 

 

 

 

 





この世界がファンタジーになった理由、独自の設定にさせて貰いました。細音 啓さんの作品ってよくよく考えればファンタジーと科学を融合した作品ですね

なおサイラの説教は会った事の嬉しさでぶっ飛び忘れいる状態です

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