世界を巡る者   作:アバルス

24 / 43
お待たせしました。不定期更新とは言え余りの遅さに自分自身でも酷いと思うこの頃です

さて、今回のサブタイトルはいきなりすぎかと思いますが気がつけばこう書いてました。

何を言っているのか分からないと思うが俺も何を(ry


汝の名はアマデウス

目を開くとそこは知らない天井だ、カーテンが開いており、そこから月光りが部屋に入っていた。

 

目に写るのは各医療機器、となるとここは病院か?

 

夜の月を見上げながらそう思った。

 

「こんばんわ、刹那」

 

向いている方向とは逆の場所から声を聞いて振り向く

 

そこには案の定と言うべきか、サイラが居る。

アンドロイドだから寝る必要性はない、サイラの事だ俺が意識を取り戻すまで居るつもりだったのだろう

 

「こんばんわ、サイラ。俺が起きるまでずっと居たのか?」

 

「はい、私は刹那のご主人様です。一緒に居るのは当然です。」

 

そう笑って返すサイラ、その目蓋(まぶた)に涙が少し溜まっているのが見えた

 

「そうか、ありがとうサイラ。ついでだが俺はどのくらい寝ていた?」

 

「約13時間です。それと刹那、その、マグナさんと戦ったんですよね?」

 

「ああ、流石はヨミさんが手掛けたマグナだ。ダブルオーライザーの持ってしても容易に倒せる相手じゃない。」

 

そう言うが、実際には俺の反射神経が圧倒的に遅いのだ。

 

例えイノベイダーに変革しても元は平和な生活をしていた俺は、機動戦士ガンダムOOの主人公、本来の刹那・F・セイエイには成れない。

 

彼は幼少期は少年兵だった、対抗出来る兵器が無いのにも関わらずMS(モビルスーツ)と戦い、自分だけ残った時に機体の性能を実戦で確かめに来たソレスタルビーングの機体が敵のMSを殲滅させた。

 

その後、彼はその組織に入りガンダムのパイロットになった。無論訓練等を受け、いくつもの実戦の体験や人間関係を受けてイノベイダーに変革した。

 

そう考えると俺がマグナと戦えたのは何気に凄いのか?

 

それとサイラに聞いておかないといけない事あったな

 

「そう言えばヨミさんや凪、紗々の容体は?」

 

「今はヨミと凪さんは、医療用ナノマシンで治療中です。紗々は体に包帯を巻いていますが軽傷です。刹那の横で寝てます。」

 

 

え?

 

 

サイラ今、紗々が横で寝てます。てっ、言った?

 

「はい、元々は刹那聞きたい事があるから起きるまで待つとずっと居たのですが途中で寝てしまって体が冷えると思いまして、刹那のベットに乗せました。」

 

「なあサイラ、それ下手したら国際問題になるから次からやめてくれ」

 

もしも帝国とエルマニア教界の技術者と聖女が恋仲とか勘違いされ、報道されたら殺される可能性がある(主にエルマニア教界から)

 

作者「いや、それはどう考えたって無いだろ。それにお前匿名で名前出てないし」

 

作者、お前は出てきたらアウトだから戻れ

 

作者「そんなー(´・ω・`)」

 

とりあえず、話を戻そう

 

「では次からはそうします。それと刹那、実際には刹那も重症でしたよ。お医者さんによると体の大半の血管が内出血していて死んでいない事が奇跡だ。と言ってました、今刹那の体の中にもナノマシンで血管を修復中です。」

 

たぶんマグナと戦った時に、体に負担が掛かったのだろう。痛みが無かったからてっきり無傷かと思ってた。

 

だが普通に考えればなんも訓練していな人間が機神と同じ速度に付いてこられる事が異常だしな(お前はイノベイターだろう、ってツッコミが入るのを気づいていない)

 

 

「たしか開発した医療用ナノマシンは、口から胃へ行って腸の所からでないと体内に入るが、その時に水や水分が多い物と一緒に取ると効率が良かったな。サイラがやってくれたのか?」

 

と、向かいながら言うとサイラの目から急に光が無くなった様に見えた

 

「その事に関してなんですけどね、私が医師からナノマシンを受け取って刹那の部屋にそれを置いて水を取りに行って戻るとあの体だけが魅力的な女(ツァリ)がベットに居る刹那に(また)がってディープキスをしていたですよ?しかも私が来たと分かると『悪いなサイラ既に最後の一粒だ。』と言って目の前でやるんですよ?今考えたら暴走してもおかしくありませんでしたね。しかもその時、紗々ちゃんはエルマニアの事情で居ませんでし。ですから刹那、貴方を守る為にあの女を殺す力を下さい。もしくはアンドロイドの私に肉体を作って下さい、そうすれば私は貴方と結ばれ、子供も出来ればあの女も諦めるかでしょう。ふふっ」

 

早口で言い、最後にそんな笑いをするサイラ

 

 

ダメだ既にヤンデレに染まってやがる、遅すぎたんだ...

 

 

だが流石にツァリは殺さないし(そもそも殺せるのかも分からない)ツァリは戦力として重要だ。

となるとサイラの肉体を作る事になるが、出来るか分からない。

 

いや、待てよ?ヴェーダのイノベイドを作る技術を応用すれば、サイラの意識データを肉体に移す事が出来るか?

 

ガシッ、と片手がサイラの両手に捕まれる

たぶん途中から声に出ていたようだ

 

「せ、刹那、ほ、本当に出来ます?私と刹那の子供が!」

 

先までのヤンデレが嘘の様に目には光が戻り、そしてうっすらと涙が溜まっているのが見えた。

 

子供なんですね、サイラが欲しいのは。まあ確かに機械であるアンドロイドが人に恋をして成せない事が出来るなら...

 

うんイリスやミカエルが聞いたら無理矢理俺に作らされる未来しか見えない(汗)

 

「実際にやらないと分からないし、それに時間が掛かる事も明白だ。ともかくエデンプロジェクトが成功してからじゃないと余裕がない」

 

「分かりました。それとですね、お医者さんが言っていた事なんですが、何故か刹那の遺伝子構造が普通の人とかなり変わってるそうなんです。少なくとも普通の人との寿命が2倍あるらしいんです、前の時には何も無かったのにです。何か心当たりありませんか?」

 

あー、その事か。話にされると面倒くさいから隠してたが、話しても問題ないから話そう

 

「その事についてだが、心当たりどころか知ってる」

 

「えっ、そうなんですか!?」

 

「ああ、どうしてそうなったのかは、GN粒子が要因だ。GN粒子はサイラが知ってる通り、従来の電子機器の使用を妨害する効果があり、さらにはエネルギーに変換し熱を発生させない。だが、その粒子は人間の体に変革をもたらす」

 

「変革...ですか?」

 

サイラは目を見開き、そう口にする

 

「そうだ、俺は寿命が伸びただけじゃない、簡単に言えば驚異的な反射神経も持つている。GN粒子を浴び続ければ大半の人間は変革する。そして変革した人間を俺はイノベイターと呼んでいる」

 

「イノベイター...」

 

「だが変革はツインドライヴで作られた粒子を浴び続けなければ余程の事でもなければイノベイターへと変革はない、日常的に浴びている俺は変革が起きてもヨミさんがイノベイターにする確率は低い。それとこの事は他言無用で頼む」

 

「分かりました、所で刹那。そろそろ寝るべきだと思います。生活のリズムの乱れは体によろしくありません」

 

と体を前屈みにして、俺に言うサイラ。

 

健康思考だなサイラ

まあ正しいので素直に寝るとしよう

 

「分かった素直に寝るよ、おやすみサイラ。」

 

「おやすみなさい、刹那」

 

サイラのほほ笑み顔をながら俺は寝た

 

 

 

 

 

「すぅー、すぅー」

 

 

 

作者「紗々の存在を忘れてる事に触れてはいけない、いいね?」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは夢、なのか?」

 

突如立ったまま意識が覚醒た。

ここが何処なのか確かめる為に周りを見渡す

 

周りは、所々燃えている民間や屋根だとか半分無くなっている家もある。

地面には、銃弾の使用された空の火薬瓶が散乱し、更にはアンドロイドの部品や体の部位などかある。

 

見たことのない景色だが、想像した事がある景色だと理解する

 

(まさか、不完全神性機関イリス5巻の最終決戦なのか?)

 

 

それを確かめる為に彼は空を見る、何故ならその決戦には空を覆い尽くす程の幽幻種がいるからだ。

 

 

そして空を見上げた、空は夜明けしたばかりの空

視界の先にはセラの影、原作通りに結界の完成を妨害してる様に見える。

 

見るだけで呼吸が止まると思う程の「嘆き」、そう思わせる

 

そして、まるで聖騎士と思わせる紫色の鎧を身につけ、傷一つもないマントが風でたなびき、手には長い槍を持っており、その先端には紫色のひし形で先が尖ったクリスタルのような物が付いており、まるでセラを守るように立っていた

 

だがその聖騎士を思わせる者は明らかな殺気がある。

セラの影が全ての悲哀の体現者なら、その騎士はあらゆる怒りと憎しみを体現者だと思わされる程だ

 

その聖騎士とセラを同時に見たとき、俺は心臓が止まる思わされる程の威圧を感じた。

 

ふと、周りを見渡たせば民家の瓦礫の上に倒れているツァリとイリスが居る

 

だが俺は駆け寄らない。何故なら無意味だと分かってるからだ。意識が覚醒してから数十秒後で分かっていた、今の自分はホログラムに近いなにか、誰かの記憶を元にして見せられてる

 

だが、俺にこれを見せてるのは明らかに人ではない。何故(なぜ)ならこれはまだ先の事だからだ。

 

となると、これを見せているのは上位存在のアマリリスか?

 

『正解だ、刹那・F・セイエイ。たがアマリリスではない』

 

その声を聞いた瞬間から周りの景気が突如黒くなり、立っている地面がまるで空中に浮かんでるかの様に見えない。

 

そして黒くなった景色から何かが出てくる

 

それは簡単に言えばおとぎ話のドラゴンに似ていた。幽幻種でもそれなりに居るが目の前にいるのは敵意を微塵も感じない。

 

そして先の話から推測だが結論をだした。

 

「アマデウス?」

 

『そうだ、こうして会い、話すのは初めてだな。お前の魂をここに呼んだのはお前にしかできない事を伝えるためだ』

 

「俺にしかできないこと?まさかさっき見せたあの聖騎士のような幽幻種の事についてか?」

 

『ああ、あの幽幻種は存在する事すらない、虚像なき虚像だ。』

 

「虚像なき虚像?」

 

『あの幽幻種は、虚像である黒竜(アマデウス)巨蛇(ミクヴァクス)そして聖者(ヘケト・ラスパ)が一体の幽幻種として融合した姿だ、(ゆえ)に虚像なき虚像。観測次元であったお前なら分かるだろう、その三体の虚像が個で持ってる能力を、あの幽幻種はその全てを使用できる』

 

「嘘だろ...」

 

氷結境界のエデンの原作の記憶は曖昧(あいまい)だが虚像の記憶ははっきりと覚えてる、

 

黒竜(アマデウス)、その意思に牙むく者

 

あらゆる沁力を凌駕(りょうが)する最悪の魔笛と無限の敵意を有した絶対破壊者

 

巨蛇(ミクヴァクス)、ただそこに佇立するもの

 

全物質硬度を凌駕する最硬の逆鱗と無限の再生能力を有した絶対防御者

 

聖者(ヘケト・ラスパ)、主であり母でなき者

 

敵が強力であるほど強くなる無限の進化と可能性を有した絶対征服(せいふく)

 

 

その三体の能力を一体の幽幻種がすべて使えるのなら、原作を元に考えると仮にこのイリス編を超えたところでエデン編で確実にほとんどの可能性で倒すのが不可能だ。

 

一体を撃退するだけでもそれなりの戦力が必要だったが

果たして人間が勝てるとは思えない

 

「オリジナルであるアマデウスとミクヴァクスで倒す事はできないのか?」

 

そう考えた結果、人ではない上位存在でしか倒せないとしか俺にはそう思えなかった

 

『不可能ではない、だがその余波で世界が滅びてる。あの幽幻種は相手の沁力が多いほど強くなる虚像の性質をもつと同時にセラを除くすべての上位存在に対して、相手が上位存在であればあるほどやつも強くなる。我とミクヴァクスが同時に相手にすれば消滅できるが先に言ったように戦いの余波で世界が滅ぶ。故に我らは手を出せない、だが対処方法ある』

 

「その方法は?」

 

『先ほどお前に見せたあれは、セラの影が現れてからおよそ5分後に現れた、故にあの幽幻種が現れる前にセラの影をエデンへ戻す。それ以外、人の身では不可能だ。やつはセラを守る事に専念している。他に方法があるとすれば、お前が考えてるフォースツインドライヴシステムだがな』

 

「え?」

 

『いや、今のは気にするな。それよりも刹那・F・セイエイ、お前は今も何故自分がアマリリスが選んだのかを不思議に思ってるだろう、それはお前の精神が壊れているからだ、常人から見ればな』

 

「俺の精神が壊れてる?いや、そんな事はなだろ」

 

『いいや、壊れてる。お前はあの幽幻種を見たと同時にセラを見た。普通の人間は初めての状態でセラを見れば少なくとも、いや千年獅(せんねんし)の人間ですら10秒は動けん。だがお前は違った』

 

 

『お前は深い絶望がなく、それにより何も出来ないという事がない。思い出してみろ、お前は初めて戦った時の事を、あの時のお前に恐怖などはなく。それ以降もお前は恐怖などを何一つ感じずに戦ってきた』

 

 

「なん...だと...?」

 

 

 

そう言われた俺は、無意識で左手で頭を抑え、自分の記憶を思い出す。

 

確かに今まで戦ってきたが何一つ明確な恐怖を感じた事がない。今まで自分が作り、強いと言う自信があるのも入るが根本的に命の危機を感じた事がない

 

 

『本来、恐怖とは相手が自分よりも強く、勝ち目がない理解した時に起きる生存本能だ。だが、お前には深い恐怖がない。アマリリスが選んだ一つの理由だ』

 

「一つて事は、他の理由は?」

 

『お前が本来の未来に干渉しすぎない事だ。現状、大した変化はないが、お前が入った事による多少の変化は未来で必ず起きるだろう。だが他の者であれば未来が決定的に変わる可能性があった。他はお前が予想できるものだ、そしてこれはお前だけに言うが、我とミクヴァクスはこれから先の未来を見えない。』

 

「未来が見えない?」

 

ここで俺は、何故か予想がついていた

 

(アマデウスが言っている事は可能性の未来すら見れない、てっ事なのか?)

 

『まさしく思っている通りだ。お前の記憶にある原作であれば我はシェルティス・イズマグナーイルに可能性を教えた。だが今、この世界先の事が一切見えない。本来、決められた運命、お前から見れば原作だがこの世界が本来の運命をあの幽幻種は変えた。その変化を我とミクヴァクス、そしてアマリリスが察知した。アマリリスは変化には気づいたが我やミクヴァクスの様にあの幽幻種が根本的な原因だと知りえる事は出来なかった。何故ならアマリリスは氷結境界で沁力の大半を消費している、それがまともに回復もしない状態でお前を探し時間軸を原作より一年前にしてお前をこの世界に来させた』

 

「待ってくれアマデウス、氷結境界でアマリリスは沁力の大半を消費してる、てどうゆう事だ!?」

 

氷結境界はこれから先の事だ。なのに何故アマリリスは既に沁力を消費している?

 

『確かにお前からすれば当然の疑問だ。そうだな、簡単に言えば本来であればこの世界の、いや凪・一咲・ジールやシェルティス・マグナ・イールの物語は既に終わってる。だがあの幽幻種が千年前、この時代に発動するはずの氷結境界と、そして唯一それを発動できる紗々・エンデンス・凛・ケールを殺した他ならない』

 

「つまり、紗々は殺され必然的に氷結境界は発動できず、未来はそこで潰えた?」

 

だがここで疑問がでる。原作ですら出てこない幽幻種が現れた?

 

『そう言う事だ。そしてだ、刹那・F・セイエイお前にあの幽幻種が生まれた理由を教えよう、単純でありながら、普通では起こりえない事情により生まれた。あの幽幻種は全ての幽幻種の怒りや憤怒が全ての時代、あらゆる平行世界に存在する幽幻種の負の感情が何かしらの力で一つになり、それにより幽幻種の最上位個体である三体の虚像が一体の幽幻種へと変貌(へんぼう)した。』

 

 

アマデウスがあの幽幻種の事を話すと突然、頭の中から何が出てくる様な頭痛がおきた

 

「な、なんだ、この、以上な、頭痛は!?」

 

両手を頭に抑え痛みに悶え、膝をつく

 

『時間だ、刹那・F・セイエイ。これ以上ここに居れば肉体と魂が別々になる。まだ話すべき事はあるが最低限の事は話した、氷結境界は心配する必要はない。未来が消えながら、アマリリスは沁力を消費しているのは、本来の運命に、氷結境界の発動と維持に必要な沁力を先払いしている。つまりだ、この世界で氷結境界を発動しても消費する沁力一切ない』

 

 

頭痛が無くなると同時に身体中の力が消え、地面には力無く横たわる

 

『さらばだ、いつかまた会おう。そして頼んだぞ、本来の未来を守れるのは、刹那・F・セイエイお前だけだ』




さて、今回はどうでしたか?
ざっと6000字ですかね?それと今更ですが刹那はイリス編とエデン編しか知らない状態です

そしてアマデウスにより教えられた運命を変える最凶最悪の幽幻種の登場。
え?なぜ聖騎士の見た目にしたかって?あれが一番各虚像の能力を上手く使えると思ったからですよ

アマリリスの所は簡単に言うと、既に沁力を先払いしてるから無料で使用できる、って事です(分からなかった人の為に簡単に描いたが理解してもらえるよね?)

変な所や説明が分からない場所があれば教えてくださいm(__)m

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。