世界を巡る者   作:アバルス

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皆さんお待たせしました。
本当に遅くてすいません、これが今年初の投稿

そう言えば皆さん細音啓先生の最新作、ワールドエネミーはみましたか?
自分は明日アニメイトで買うつもりです。

では本編どうぞ


ダブルオーライザー

降り下ろされる剣、あと十数センチで当たる距離

 

その剣が突如、雨と思わせるほどの数の、ピンクの球が剣を左へ軌道を変え、さらにはマグナまでもがピンクの球に雨あられの様にあたり、左へ吹き飛ばされる

 

紗々が球が流れてきた方向をみる。

そこには

 

「大丈夫か、紗々」

 

白と青を基本としたカラーの装甲に頭部にはV字をを思わせる黄色いアンテナ、そう彼は間違いなく

 

「刹那...!」

 

その声は、安心に満ちていた

 

刹那は腕には、先ほど発射した球の発生源と思われるガトリングが装甲にから出ていた。

 

このガトリング砲は、ダブルオーライザーの腕に追加装備で刹那が独自に作った物だ。

通常時は装甲板に覆われており、不意討ちや弾幕を張るとき使用する。

 

そして、見ためはガンダムアレックスの椀部ガトリングに似ているが、このガトリングの連射力は毎秒60発

 

これは地球防衛軍に出てくるアサルトライフル系統の武器、AF20RARを元にして作った

 

弾はビームであるため、太陽炉搭載機は実質無制限に射ち続けられる。

 

これがもし、実弾で普通の軍人であれば、あまりの連射力による反動にまともに扱えないのに加え、その弾薬の消費スピードから長期戦には向かない。

 

(誰がダブルオーライザーに改造を施してないと言った?by作者)

 

「ビームの攻撃にしては、熱量がかなり小さいな。本当にお前が作ったのか?」

 

横に飛ばされたマグナが自分の損傷を確認し、刹那を見る。

 

「このガトリング砲は試作品だ。それに幽幻種相手には充分だ、それにお前はアンドロイドだ、ある程度の耐熱性は当然だろ。」

 

実際には後付けのためGNドライヴで生産された粒子が届きずらく、使用することは出来るがそれはあまり熱を持っておらず、しかも実弾より強度が無いため実際には撃った弾のエネルギーで相手を飛ばすぐらいにしかない。

 

そして、刹那は紗々の前に立ち剣を構える二人、お互い剣は双剣

武装面や機体性能は刹那が有利だが、マグナの瞬時判断力は刹那を遥かに上回っている。あとは実戦経験の差だ

 

 

 

紗々は二人が睨み合っている間に恐らく攻撃が来ないであろう場所に退避した。現在の紗々の怪我では自分の足で医療可能な地点に行くのは難しいのに加え移動中、マグナがどんな攻撃をするのか分からないからだ

 

 

 

一瞬、刹那の後ろの景色が歪んだ

そう思った時には、マグナが先ほど凪を攻撃した時と同じ瓦礫をとてつもない速さで刹那に飛ばしていた

 

刹那自身は機体の装甲により、攻撃をものともしないが、小規模だが、突如空中で爆発が10個もあった。

 

地面に散乱する破片それを見た刹那は

 

「光学迷彩を機動した状態で出してから、僅か数秒で全機を破壊するか、やっぱりマグナを敵に回すと難しい」

 

「やはりか、刹那お前の事だ。どうせビーム系統の兵器だろ」

 

「あたりだ、これだと残りの20機は無意味だろな」

 

刹那がそう口にした瞬間、ブースターを吹かせマグナに切りかかる

マグナはそれを防ぐ

 

 

「やはりか、お前の剣は俺と同じ、物質の強度に関係なく物を切断する超振動か!」

 

「当然だ、これでお前の剣も防げるしな。」

 

重ねた剣同士の間には火花が飛び散る

 

 

 

超振動とは、触れた物体の分子構造に熱と運動エネルギーを与え、結合力そのものを脆くし、相手の武器の硬度に関係なく切れる

 

 

 

刹那が思うにこの技術は、この世界オリジナルはずだ

 

 

この超振動により、彼の作ったダブルオーライザーの装甲すら簡単に破られるだろう

だが、同じものならその影響を受けることない、彼とマグナの間には剣同士の火花が飛び交っている。

 

「刹那お前に聞きたい事がある、お前はあの時、帝都の幽幻種研究所から出てきた。しかも研究所が使われてない時間にだ。あの研究所は指定時間以降立ち入り禁止のはずだ。」

 

 

そこでマグナは、間を置き

ハッキリとそして力強い眼差しでこう言った

 

 

「刹那、お前は何処までこの世界の真実を知っている?帝国のデータベースにすら入ってない事や、まるで未来を知っている様な行動する。」

 

 

「知りたいか、どうしても知りたいと言うなら、戻ってこい。ヨミさんの性格はお前が一番知っているはずだ」

 

 

この時の会話は紗々には聞こえない、何かを話していることは分かるが、距離がありすぎた

 

 

「...そうだな。ヨミの事だ、元気になればまた俺に何事もなかったかの様に接するか」

 

 

まるで昔を思い出すように、その顔は安らいでいた

しかし

 

 

「だが、今更止まる訳には行かない。刹那お前もあの研究所で見たんだろ?そしてあのサンプルを捕獲するのにどれ程の軍用アンドロイドが犠牲になったか」

 

そして、その顔は誰もが覚悟を決めたと分かるものだった

 

マグナが言った事は俺が例の幽幻種研究所にサンプルの幽幻種の事だろう

 

 

マグナが後ろへ跳躍、そして剣を俺へ向ける

 

「話し合いは終わりだ。刹那お前を倒し、その聖女を殺す」

 

姿勢を低くしこちらへ向かってくるマグナ

刹那はGNソードⅡをライフルモードで数発放つ

マグナは自分の剣を横にしビームをはじく

 

(やはり、何かしらの対ビームコーティングがなされてる。マグナの剣は設計上、特殊な事は超振動以外ない、おそらく沁力刻印がビームコーティングと同じ効果を持っているのか?)

 

そう考えてる間に刹那に向かって迫る剣、それを剣を横にして受け止める。

マグナは、空いている左腕の剣を振るうが当然それも受け止められ、刹那は両腕にあるガトリング砲を機動させる。

 

それに見た直後

マグナは、ほんの僅か後ろに下がり刹那の左後ろへ移動し、すれ違い狭間に左腕に装着したガトリングを真っ二つに両断した。

 

更に右手にある剣を刹那の体へ突き刺そうとするが、刹那はGNフィールドを展開、がわずか3秒で突破される。

 

だが、それほどの時間があればイノベイターへと変革した刹那には充分だった。

 

マグナの剣の軌道をそらし、受け止めた。

 

その後お互いが1歩下がったと思いきや、お互いがまた一気に距離を積めた。

 

そして交差し、擦れ違う二人

刹那の右腕にあるガトリング砲が切断され、マグナは右腕のコートにわずかな傷が出来ただけだった

 

先にも言ったが、性能面はダブルオーライザーで刹那が上だが戦闘経験や瞬時判断力、 反射神経はマグナが圧倒的に有利だ

 

どこぞの赤い彗星も言っていただろう

 

「機体の性能の違いが戦力の決定的差ではないという事を教えてやる!」

 

まさしく今のは刹那とマグナの状態だ。まあ、場所によっては刹那が有利になる。

 

 

「これ以上時間をかければ、イリスか武宮唐那(ぶきゆうとうのなのくに)の代表のツァリが来るだろう、さすが俺もお前とどちらかを相手にするには厳しい。故にだ、ここからは全力で行くぞ。」

 

その言葉を聞いた瞬間、刹那の自らの直感が働いた。

本気で相手しなければ負けると

 

そして脳量子波で機体に命令した

 

(トランザム!)

 

機体が瞬時に紅く染まる。

 

突如、目の前まで近づいたマグナは左腕の剣を刹那の頭上から振るうが、刹那は自分の剣をⅩ字にクロスさせ受け止める。

 

だが、この時の刹那は攻撃を受け止める事を最優先にして次を考えていなかった

 

マグナは右腕の剣を下から勢いよく切り上げ刹那が持っていた両手の剣を空中へ飛ばす、その間にマグナは左腕の剣を刹那の心臓へ向い、機体を貫いた。

 

 

空中から剣が床に突き刺さると同時に、紗々は無意識に叫んでいた

 

「刹那あぁぁぁ!!」

 

紗々が発した声はヨミが刺された時の果てしなく同じだった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(何故だ、貫いたはずだ、なぜ剣の感覚が空気を切った時と同じ感覚が?)

 

マグナが僅か1秒の時間でそう考えてるいる(あいだ)に、刹那に変化が起きた

 

マグナが貫いた剣を中心にして、刹那のダブルオーライザーが緑の粒子となって消滅した、刹那の体も共に。

 

「何!?」

 

あまりの出来事に驚愕を隠せないマグナ

 

そして後ろから音が聞こえ、直ぐさま振り向けばそこには剣を持ったダブルオーライザーが居た。

 

マグナは横から迫る剣を姿勢を低くして回避、剣が通りすぎると、姿勢をすぐさま直し今度は斜めに刹那を両断が、またもや緑の粒子になり霧散する

 

 

(不味いな、このまま行けば後3分後ぐらいにイリスがここに到着する。まだ捕まる訳には行かない、残念だが諦めるしかない)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

先の攻撃をどうやって回避したのかは自分でも理解しにくいが時間が経つにつれて理解した

 

マグナの攻撃をどうやって回避したのかは、トランザム状態のダブルオーライザーが要因だ

 

機動戦士ガンダムダブルオーの作画で戦闘中、不意をつかれ攻撃を受けた時に起きた。

 

機体がGN粒子になり、敵機の後ろへテレポートした。

後にこの事を量子化(りょうしか)と言われる事になった。

GNドライヴの本来の開発者であるイオリア・シュヘンベルクですら予測してなかった完全な副産物。

 

恐らく今の俺が回避したのも同じ原理だろう。

何気に凄いのは、攻撃を受けてから回避するという、格闘ゲームならチートレベルである。

 

解説はこの程度にして、戦闘に戻そう

 

 

また量子化し攻撃を回避してから気づいた。

 

(ハロ、残りの粒子残量はいくらある?)

 

(残リ12%、コレ以上イクト性能低下スル)

 

(分かった、トランザムを終了してくれ)

 

(了解、了解!)

 

脳量子波でハロにそう頼み、マグナからそれなりに距離を取り、システムを停止させる

 

予想はしていたがやはりトランザムバーストでそれなりの粒子を消耗していた。

 

「時間切れだ、これ以上は俺が不利になる。聖女を殺すチャンスを見逃すのは惜しいがな。刹那覚えておけ次は容赦しない」

 

その言葉最後にマグナは俺からの攻撃を警戒しながら壁に穴を開けて出ていった。

 

「紗々大丈夫か?」

 

ある程度時間が経ってから紗々に近づき、聞く

 

「えぇ、大丈夫よ。それよりもヨミを速く医療テントに、それなりに時間も経ってる。凪の応急手当で何時まで持つか分からない」

 

紗々は自分の傷口を手で抑え、痛みに耐えながら口にする

 

「その心配は不要だ」

 

「ツァリ!?」

 

突然の登場に驚く紗々、表に出してはないが俺も驚いている

その両手にはヨミさんを抱えて

 

「凪の方はイリスが既に連れて行っている。まさか、凪が重症で気絶してると言ったらあのメイドはとんでもない速度をだしてな、それで私も同じ速度で来たわけだ。ヨミを連れて行くから二人は休め。」

 

そう言いヨミさんに負担を掛けない様に、だが一般人には到底出せない速度で走って行った

 

 

...相変わらず人外だな

 

 

などと思っているとこちらを向いて紗々が話しかけてきた

 

「刹那、ありがとう。助けてくれて」

 

両手を胸の真ん中で軽く握りしめ、笑顔で言った

その体は傷だらけでも聖女と認識させるほど綺麗だった

 

「あ、ああ、当然だろ?それに君が居なければ氷結境界は成り立たない」

 

「それはそうだけど、もし貴方が来てくれなかったら私は今よりも確実に重症レベルだったわ。それにもしかしたら死んでいたかもしれない・・・」

 

「紗々、その可能性があるだろうがとりあえず、今は傷の手当だなーーー」

 

そう言っていると突然、膝が地面につき、機体の装甲でガシャン!と音がなる

 

「ど、どうしたの刹那!?」

 

傷があるにも関わらず駆け寄ってくる紗々

 

「すまん、どうやら頭に掛かる負担が限界を越えたらしい。たぶん気絶するだけだろう。」

 

「どうしてそうなるのよ、とゆうか分かるのなら自分でどうにかしなさいよ!?」

 

と喋る紗々の声を聞きつつ、俺は意識が薄くなる

 

ーーーそう言えば気絶するこれが初めてか?

などと最後そう思って完全に意識を落とした。




にしてもあらすじで、いいのが思い付かない。
もう諦めるか...

それとこの作品でエデン編も投稿するつもりなんですが大丈夫ですかね...どちらが原作でいいのかも
話数的にエデンが長くなるし(だって13冊まであるんだよ?それに比べてイリス5冊だし)

この後、活動報告で何処までいいのか教えて下さいお願いします

おかしな所があれば報告お願いしますm(__)m

1月27日少し変更、なんでスマホでコピーするとルビ振り消えるん?( ;∀;)

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