モンスターハンター 二刀を持つハンター   作:ひかみんとかカズトとか色んな名前

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早速砂漠ってどうなんでしょうね(
今更感半端ないけど。

でわどうぞ


第一章・砂漠へ

二階での波乱の荷物整理を終えた二人とカイルは、キャスリンが入れてくれた飲み物を飲みながらテーブルで話していた。

 

「二人のハンターの履歴書はあるのか?」

 

「は、はい。エリカと、引率の上位ハンターさんの三人で狩っていましたので、二人とも同じ内容です。」

 

そういいつつ、マリアとエリカはそれぞれの履歴書を取り出し、カイルに渡す。

確かに狩ったモンスター、クエスト回数はほぼ同じであり、嘘ではないことは確かであった。

内容はやはり割と乏しいものではあったが、ドスギアノス数頭に加え、フルフルも防具2セット揃えられるだけの頭数は狩っていた。

 

「この内容…二人は雪山付近の出身か。」

 

「はい、小さな村ですが…ニエベ村、というところです。」

 

「ニエベ…ふむ…忘れたころに聞くぐらいだったな。」

 

二人の履歴書を見ながらカイルは呟く。

雪山以外では狩ってはいないのだろう。ブランゴやギアノスなど、雪山のモンスターはよく狩っているが、他のフィールドのモンスターは見当たらない。

 

「となると…砂漠は初めてか。」

 

「そうっすね…昼はすごく暑くて、夜はすごく寒いって聞いたよ。」

 

「その通りだ。昼は暑さに体力を奪われ、夜は寒さに体温を奪われる。前者はクーラードリンク、後者はホットドリンクを持っていくことだ。」

 

さっき買い込んだな?とカイルが確認すると、姉妹二人は頷いた。

 

「とりあえずドスゲネポスだが、あいつはゲネポスを率いてテリトリーを走り回っている。牙に麻痺毒を持ち、痺れた所を狩るのかあいつらのやり方だな。」

 

「確か、ゲネポスにもありましたよね…?」

 

「そうだ。強さには差があるが、囲まれると厄介だからな、その時はアイテムを駆使して抜け出すことを優先するんだ。」

 

一つ一つ、丁寧に教えるカイル。姉妹二人も真剣に話を聞き、学んでいた。

 

「他には…砂漠は大体はクーラードリンクが必要だが、一部必要なくて広いエリアがある。そこで待ち伏せする作戦でいく。」

 

「確かに、時間をかけられるならその方がいいですね。」

「了解だぞー!」

 

「待ち伏せといっても、前もって戦いやすい状況を作っておく程度だ。あまり重く考えなくていい。」

 

カイルの言葉に二人は頷く。それを確認したカイルはアイテム等を準備させるために解散した。

 

 

 

 

 

 

「…様子見とは言ったが、一応準備だけはしっかりしておくか…」

 

自分の部屋へ入ったカイルはそう呟きつつ、閃光玉、シビレ罠、ペイントボールなどの基礎的な道具。

それから、白猿薙【ドドド】とハイフロストエッジを背負い、自分の部屋から出た。

白猿薙【ドドド】。雪山に住む牙獣種・ドドブランゴの素材を用いて作られた、氷属性を持つ太刀である。

だが、見た目は太刀には見えない鞘、刀身は氷で出来ており、二股に分かれた形をしていた。

ハイフロストエッジは、氷結晶などを大量に使い、高い氷属性を実現させた片手剣である。

持ち手以外が氷で出来ており、見た目はきれいである。

 

 

 

玄関に向かうが、まだ二人は準備しているらしく、二階が騒がしかった。

カイルは呆れつつ待っていると、キャスリンが彼にちょこちょこと寄ってきた。

 

「賑やかな人達ですにゃ。」

「そうだな…主に騒いでるのはエリカだろうが。」

「そんな人達を連れてくるご主人も珍しいにゃ。どうしたのかにゃ?」

 

「…ちょっと、な。」

「にゃ。まぁ深くは聞かないにゃ。」

「すまんな。…とりあえず、セクメーア砂漠に向かう。数日留守にするぞ。」

「了解だにゃ!」

 

ビシッと敬礼するキャスリンに微笑むカイル。そうこうしているあいだにようやく準備を終えた姉妹が降りてきた。

 

「遅いぞ。」

 

「す、すみません…」

「ごめん…」

 

「さっさと向かうぞ。遅れるなよ。」

「は、はい!」

「はーい!」

「いってらっしゃいだにゃ~」

 

 

 

 

酒場につくと、カウンターで妙に悩んでるエヴリネの姿が。

 

「どうかしたのですか?」

「…うん…」

「悩み事ー?」

「……サボりたい…」

「一回殴ってやろうかお前。」

 

相変わらずだった。

 

 

 

 

「とりあえず、ちょっとした詳細は砂漠についてから説明する。いいな?」

「大丈夫です。」

「はーい。」

 

荷物を竜車に積みながら、カイルは軽く聞く。姉妹二人は迷うことなく返事をした。

 

「よし…出発するぞ。」

 

姉妹は竜車に乗り込み、カイルが手綱を引き、竜に合図を送る。竜は鳴き声を上げると、ゆっくりと動き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

竜車に揺られること数日。

カイル達は目的のセクメーア砂漠についた…が。

 

「暑いっ!!!」

「いいから荷物を下ろせ。」

 

エリカがやたらと暑さを強調していた。

マリアは苦笑いしつつ荷物を竜車から下ろしていた。

 

「とりあえず、説明は荷物を下ろして小休憩を挟んでから行う。いいな?」

 

「はい。」

「はーい!」

 

カイルの指示に、マリアと何時の間にか元気になったエリカが返事をした。

 

「……カイルん、クーラー飲んでいい?」

「我慢しろ」

 

エリカのわがままはちょくちょくあったようだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、このドスゲネポスだが…」

 

小休憩中、少し落ち着いてから今回の狩りのターゲット、ドスゲネポスについて話し始めるカイル。

話が狩りに切り替わると、姉妹二人も真剣な表情になる。

 

「基本的には同じところをぐるぐると回っている。だが時折逆回りだったり思わぬところを見回っていたりもする。常に警戒は怠るな。」

「動き回ってる…ということは部下であるゲネポスも数匹率いてる可能性もあるのですね?」

「少し違うな…そこは個々によって変わる。ある個体は一匹狼、ある個体は選ばれたように同じ者達を連れ回したり…だが、今回のは聞いた限りではドスゲネポス自体は動き回るが、部下はついていかないらしい。つまりは、だ。」

「前もってゲネポスを倒しておく、だな!」

「そういうことだ。一応、千里眼の薬は持ってきたから、ドスゲネポスの位置を確認次第、ドリンクを必要とせず、少し広い7番で迎え撃つ。」

 

淡々と説明するカイルに、二人はすぐに予想を言う。その頭の回転の良さと度胸に内心関心しつつ、カイルは説明を続けた。

 

「とりあえず、牙に注意しろ。そこから染み出る麻痺毒にもだ。捕まればほぼ終わる、それを少なくするために二人はなるべく固まって動くようにな。」

「了解!」

「わかりました。」

「よし…準備にとりかかるぞ。」

 

説明が終わり、三人は出発の準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

準備が出来た三人はクーラードリンクを飲み、ベースキャンプから出てエリア2を通っていた。

 

「あっつぅい…」

「黙って歩け。ガレオスに気づかれると面倒だ。」

 

砂漠のあまりの暑さに思わず弱音を吐いたエリカに小声で即座に注意するカイル。

エリア2には三人には気づいてないものの、砂を泳ぐように三つほどヒレが動いていた。

 

ガレオス。

砂竜とも呼ばれるこのモンスターは砂漠を海のように泳ぎ、発達した聴覚で獲物を感知し、追いつめて砂へと引きずりこむ狩りをする。

そのため、迂闊に喋っているとそれだけて感知されることもありえる。

 

だが今回のカイル達の目的はドスゲネポス。

カイルからすれば、二人が大事なところでへばらないように余計な戦闘はさけておきたかった。

 

「…ん、ごめん。」

「わかったならいい。早く抜けるぞ。」

 

そうして何事もなくエリア2を通り過ぎ、エリア3へ入る。

エリア3もクーラードリンクを必要としない気候ではあるものの、狭いエリアであるため戦いにくい場所である。

ランゴスタが数匹飛んでいるだけとわかると、さっさとその先にある目的のエリア7へ向かった。

 

 

 

 

 

 

エリア7へ着いた三人は、物陰に隠れてエリアの全体を見回す。

 

中心にある岩の近くにゲネポスが3匹ほど集まっており、それ以外には特にモンスターはいない様子であった。

 

「…ふむ、マリア。あのゲネポスの真ん中の奴を狙え。俺が左、エリカが右だ。いいな?」

「はい。」

「おっけー!」

「よし…突撃!」

 

カイルの号令により彼とエリカが物陰から飛び出て突進、マリアはある程度近寄った後弓を組み立て矢を引き、真ん中にいるゲネポスを狙った。

不意打ちで矢を脳天と体に受けた一体は声をあげることなく力尽きた。

それにより三人に気づいた残りの二匹も、接近してくる二人に対し威嚇をする。

 

「遅い。」

エリカを置き去りにするスピードで接近したカイルが、そのまま白猿薙を抜刀し、速度を生かした振りで太刀をゲネポスに叩きつけた。

 

「ギャオワッ!?」

「うるせぇ。」

 

太刀により大きく怯んだゲネポスが体制を立て直した時、開いていた口へとフロストエッジを突き立てられ、そのまま絶命した。

 

「うりゃあぁ!」

 

一足遅れてエリカも残った一体へ武器を組み立てながら突きを繰り出す。

胴に刺さったそれはゲネポスを怯ませ、更に二回胴へと追撃の突きを放った。

三回胴を刺されたゲネポスは一矢報いようと牙をエリカに向けるも、それは大きな盾に阻まれる。その隙を横に回り込んでいたマリアによって脳天を射抜かれ、か細く断末魔をあげて絶命した。

 

「…悪くはない、か…」

 

カイルは二人の動きを見て呟く。

しっかり指示通りに動き、マリアとエリカの息もピッタリである。つまり、ハンター履歴通りかつ無駄に狩りを経験してはいないということである。

二人は周りをある程度警戒した後、ゲネポスをはぎ取り始めた。

 

「…二人とも、今は俺がいるからいいが…揃って剥ぎ取るのは止めておけ。癖で残すと面倒だぞ。」

 

周りを警戒し、確認しただけで安堵出来ないのがこの世界。

いつ、どこで、どんなことで命を奪われるかわからない。常に狙われていると思わなければいつか命を奪われる。

その意味を含めてカイルは注意を促した。

 

「…そう、ですね…今はいませんが、もしかしたらこの砂の中に何かいたかもしれない…」

 

マリアは今の行為を反省していた。エリカはー

 

「二人がいるから大丈夫だ!!」

 

理解していなかった。

 

「…………」

「カイルさん、後で私が叩き込んでおきます。」

「…頼む。」

 

理解してないエリカに顔を覆うカイル。

いつも通りと呆れるマリア。

何故そんな態度なんだ?と言わんばかりに首を傾げるエリカ。

 

その少し緩んだ空間を裂くように、その声は響いた。

 

 

「ギャオワッギャオワァッ!!」

 

 

その声がした方…洞窟の方を三人は振り向く。

そこには、先ほど倒したゲネポスよりも一回り大きい体を持ったモンスターがいた。

 

ドスゲネポス。

特徴的なトサカをもったこのモンスターは、縄張りに侵入し仲間を狩ったハンターを逃すまいと殺気を振りまいていた。

 

 

 

 

 




ドスゲネポスとの戦いは次話になります
うまく書けるかなー。


てはまた

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