モンスターハンター 二刀を持つハンター 作:ひかみんとかカズトとか色んな名前
書いてはいるんですが先に悩みすぎている…
狩りは少しの間ないです。
顔を赤くするマリア、ゲラゲラと笑うエリカ、ニコニコと微笑むアリシアに相変わらず無表情なカイル。他愛のない話が姉妹の家で続く中、カイルが唐突に話を変える。
「…この村に、ハンターは他にいないのか?」
ハンターである彼からすれば何気なく気になった事。だがその一言に、三人の雰囲気が暗くなる。その様子に、カイルはすぐに察した。
「…失礼した。」
「いえ、構いません。」
アリシアはカイトの謝罪を受けつつ、話し始める。
「…わかったとは思いますが、ドロシーさんが来る少し前にハンターは一人いました。彼の名はハワード・ユーフェミア。私の夫であり、この子達の父親でした。」
「彼はランスを使う人でしたが積極的に狩りをするわけではなく、村に被害が及びそうな時や、一部の素材が足りない時だけでした。」
「…避けられない何かが起こったのか。」
アリシアの説明に感づいたカイルはそう言い当てる。アリシアも頷き、続ける。
「…ある時、村の家族が雪山で襲われてはぐれたという報告を受けて、あの人は詳細を聞くことなく制止も振り切って飛び出して行きました。でも…でも……!」
「…生きて帰って来たのは、ドロシーさんだけだった。ドロシーさん曰く別件で雪山に立ち寄っていたけど、間に合わなかったって…。」
「…そうか。」
アリシアが肩を震わせ始め、続きをエリカが話す。
ハンターとしてはよくある事故ではある。守ろうと、救おうとしたハンター自身が亡くなってしまうのも少なくなかった。
カイルも無闇に質問を投げることもなく、静かに聞き入れていた。
「そうしてお父さんが…ハンターがいなくなってしまったこの村でしたが、ドロシーさんがギルドに掛け合って残ってくれることになりました。」
「そのついでに、ハンターを希望した二人を育てていた、ということか。」
「そうなりますね。ハンターとして育成していただいてる時は、普段のような性格はなくなりますが…」
「だろうな。じゃなきゃハンターとしてやっていけるはずがない。」
相変わらずドロシーに対して冷たい…どころか関わりたくないレベルなのか全く興味を示していないカイル。
そんな彼にエリカが何気なく質問を投げつける。
「カイルんは、ドロシーさんの何がいやなんだー?」
「…全部だな。何から何まで噛み合う気がせん。ここんところ会わなくて幸せに感じてたぐらいだ。」
「そこまでなの…。」
「そのくらいのレベルだってことだ。ハンターとしての彼奴なら狩りを成功させるぐらいはやれるが、それ以外は無理だな。」
最早話題に出すのすら面倒くさいといった感じにだらけた表情になっているカイルに、二人は苦笑いを浮かべていた。
「まぁそこは関わらない方が良いのでしょう。カイルさんの事ですから。」
「…すみませんね。」
「それで、三人はこの後どうするの?」
ドロシーの話をそこで切ったアリシアにカイルは軽く謝罪し、彼女は今後について切り出す。
「とりあえずギルドの返事待ち…まぁドンドルマに帰ってる間に返事はまとまってるだろうし、明日には帰るつもりではありますね。」
「うん?カイルんの事だからすぐに帰るのかと思ったぞー?」
カイルの出した予定に、姉妹が意外そうな表情で彼を見る。エリカは口にも出ているが。
「確かによくわからん事が起きてそうだからな、さっさとドンドルマに戻りたいのもある。とはいえあっちに何があっても彼処はハンター達がゴロゴロいる。こっちはあのバカしかいないんだ。そう考えても一度様子見で待機するつもりだ。」
カイルの予定の真意を聞いた三人は納得するように頷いていた。
「なるほど…わかりました。カイルさんは…」
「ああ寝床ならいらないぞマリア。俺は竜車で寝る。」
…のだが、カイルの言葉とその後に立ち上がったのを見て三人は黙っていなかった。
「えっ、ダメだぞ!」
「竜車で寝るなんて風邪を引きますよ!!」
「一部屋空いてますし折角ですから…」
三者三様の引き留め方に、これは下手に逃げると面倒と判断したカイルはご厚意に甘えることにした。
案内された一部屋は暫く使われてなかったのか、ベッドとアイテムボックス、簡単な机と椅子程度の質素な部屋だった。
手入れはされていたのか、綺麗ではあった。
「なんか申し訳ないな…」
「お気になさらず…こちらからすれば、うちの娘達を見てくださってるのですから。」
「…そうですか。」
そう返したアリシアはごゆっくりと言い残すと部屋から出て行った。
狩りをしていたとはいえ、談笑しているだけで気が付けば日は落ち、外は暗闇になっていた。
姉妹も寝付いたのか静かであり、カイルも寝るたけなのだが…
「…」
独り身で周りを信用することなく、慣れない家で寝ることがなかった彼からすればとても寝れる場所ではなかった。
そういう意味も含めて、慣れている竜車で寝るつもりだったとか。
寝付けないカイルは仕方なく外へ出ることに。
「…やはり冷えるな…」
小さい村であってもそこは雪山の近く。
夜は肌に突き刺さるような寒さが村を覆っていた。
「……」
「よーう坊主ー!何惚けてんだー?」
思いに耽るカイルであったが、それを妨害するように通りかかったドロシーが頭をひっぱたく。
「……ぶち殺すぞクソアマ…」
「あっはっは、怖いねぇ~。…で、何考えてたんだい?あの子達の事かい?」
「てめぇに話す事はない」
「何だよー、相変わらず冷たいなー…」
カイルが酷く冷たく突き放しても、酔っぱらっているのではないかと思うほどにしつこく絡んでくるドロシー。
あまりのしつこさにカイルも苛立ちが募る。
「てめぇと話して何になる。ロクな事にならねぇだろ。」
「相変わらず冷ったいなぁ。私の何が嫌なのさ?」
「全部だ、わかったら失せろ。」
「ひぇー、おっかないよぉ~。」
怯えるフりをしてカイルをからかうドロシー。
「…相変わらず頭はお花畑のようだな。」
「そっちこそガッチガチにお堅いねぇ。えへへ~…」
「……もう一度言う、失せろ。三度目はねぇぞ。」
「えぇー、もっと…っと」
駄々をこねるドロシーの顔面に神速の裏拳が飛んでくるが、彼女はそれをひらりと回避…
「あっ、ぐぇっ!」
「相変わらず狩り場以外では鈍いな。」
したのもつかの間、手に意識が言ってる最中に足を払われ盛大にコケた。
その彼女の腹を容赦なく、加減なしで踏みつけるカイル。
「……気味悪い体しやがって。」
「お互い様じゃないかな??」
彼女の腹…腹筋はバカみたいに硬く、下手な刃物すら折れるのではないかと思わせる硬度だった。
そんな腹に跡を付けるカイルの足もおかしいが。
「…やはりてめぇと話してると疲れる。」
「いい疲れになったろ~?」
「黙ってろド屑。最低の疲れだ。」
「おーおー、おっかないおっかない。」
退散退散~と呟きつつ逃げるように去っていくドロシー。
カイルも盛大にため息をつきつつ、寝床へと戻っていった。
ドロシーはどんな感じに超人かはある程度まとまってます。
物語はまとまってません。
ここから先で少々悩んでるのですが、やはり一狩り一狩り丁寧に彼らの足取りを書いていくか、それとも小説単行本のように積み重ねた狩りの一部一部を抜粋し、それ以外の狩りを省略してしまうか。
それに加え、初めの予定ではシリーズを追うように書いていく予定でしたが、エリカの特徴が後々結構くせ者になりそうなので、かなーりすっとばして書くかもしれません。
やっぱりちゃんとストーリー組み立てて書かないとダメですね()