ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

67 / 103
今回からロイヤルナイツ戦本格的に始動?


一夏たちの大作戦

フランス デュノア社 近辺

 

「隊長、目標エリアに到達しました。」

 

「よし、出撃準備!」

 

ラウラの指示の元、箒たちは専用機を展開し、パートナーたちを進化させた。

 

「これより私とクラリッサは彼らと共にデュノア社に接近、内部に潜入した上に敵の作戦の要と思われるものを破壊。そして、奴らを叩く!」

 

「隊長、お気をつけて!」

 

隊員たちは全員敬礼をする。ラウラも敬礼すると全員地上へ降下していった。

 

「ここからデュノア社までは1㎞。全員気をつけて接近してデュノア社に乗り込むぞ。ミレイ、ナビゲートを頼む。」

 

『わかっているわ。でも地上からの移動だと建物の物陰とかで丸見えね。ここは二班に分けるわ。地上から移動して相手の目を欺く班と地下水路から侵入を試みる班。この二手に別れて行うわ。班分けは、地上を・・・・』

 

「御神楽ミレイ、そのことに関しては私の分けたチームにしてくれないか?」

 

『何かしら?ボーデヴィッヒ隊長。』

 

「地上波おそらくエグザモンが出るはずだ。そこで地上は私と凰、オルコット、織斑先生、生徒会長。地下を移動するのは一夏、篠ノ之、デュノア、更識で分ける。クラリッサは一夏の方に行ってくれ。後、作戦上ではデュークモンたちも駆けつけるのだったな?」

 

『ええ、今クロエたちが別ルートで向かっているわ。ただマスティモンのゲートを通るのとは違って、合流には時間がかかるかもしれないわね。』

 

「了解した。そのときは彼らにも指示を出してくれ。」

 

『今、一夏たちの端末に地下水路のマップを転送したわ。くれぐれも気をつけて、健闘を祈るわ。』

 

そう言うとミレイは通信を切る。それと同時に箒たちは一旦ビクトリーグレイモンたちをアグモンに戻してデジヴァイスにしまい、専用機を待機状態に戻した後、カイゼルグレイモンの体の上に乗る。

 

「それじゃあ、お互い気をつけて行こうぜ。」

 

「ああ。ではクラリッサ、一夏たちのことを頼む。」

 

「了解、では隊長も教官たちと共にお気をつけて。」

 

そう言うと一同はそれぞれの場所へと別れて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デュノア社 社長室

 

ドゥフトモンは社長室から地上のあちこちに偵察に出しているエアドラモンに付けたカメラからラウラたちがこちらに向かってきているのを確認していた。

 

「ふん、全く人間というものはあきらめが悪いときたものだ。大人しくしていれば地獄を見ずに済んだものを・・・・」

 

ドゥフトモンは通信回線を開く。

 

「エグザモン、お前に丁度いい獲物がこっちに向かってきているぞ。相手をしてやったらどうだ?」

 

『何?あの小僧共、もう来やがったか!面白い、丁度腕がウズウズしておったところだ!』

 

エグザモンは嬉しそうに答える。ドゥフトモンは次にメディーバルデュークモンに繋げる。

 

「メディーバルデュークモン、貴様はエグザモンは逃がした場合に備えて途中の階の守りにつけ。」

 

『・・・・了解した。』

 

「デュナスモン、お前は万が一に備えてデジタルウェイブ発生装置の護衛に回れ。あれが破壊されたら元も子もないからな。」

 

『分かった。』

 

「さてと。」

 

メンバーに命令を下した後ドゥフトモンは昏睡状態になっているマークを人が丁度入るぐらいのカプセルへ収納させる。そして、ゲートを開きどこかへと運び込んでいった。

 

「もうすぐだマーク。これは君をここまで追い込んだこの世界の人間への復讐であり、我らデジモンの救済するための措置でもある。君が安らかに眠れるよう私はこの世界の薄汚い蛆虫どもを一掃する。それまで地下で待っていてくれ。」

 

ドゥフトモンは目を開けることにないパートナーを入れたカプセル地下へ移動させた。そして彼はデュノア社の屋上へと向かう。

 

「取るに足らんムシケラたちよ、このドゥフトモンの計画を邪魔しようとする者がどれほど恐ろしい末路が待っているのか楽しみにしているがいい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地下水路

 

「こっちの方向で間違いないな。」

 

一夏たちはミレイのマップを確認しながら移動していた。

 

「一夏、お前はこの戦いの後どうするつもりなんだ?」

 

「なんだよ箒?いきなり。」

 

箒の突然の質問に一夏は言った。

 

「いや、だってデジタルワールドはイーターという奴にやられているのだろう?もしここでドゥフトモンたちを倒したとしてもデジタルワールドは・・・・」

 

「箒、今は目の前のことに集中しよう。戦場では一瞬の迷いが命を落とすことだってあるんだよ。」

 

不安そうな箒にシャルロットは一喝する。箒は我ながら情けないと思った。

 

「すまないシャルロット、私としたことがついこの先のこと・・・・」

 

「それはみんな同じだと思うよ?」

 

「え?」

 

「だってデジタルワールドは一夏の第二の故郷でもあればレナモンたちの大事な故郷でもあるし、そのことを考えるのも大事なことだと思うんだよ。だってみんなかけがえのない仲間なんだから。」

 

「シャルロット・・・・」

 

「だから一人で悩み事を抱えないで頑張って行こう!そうすればきっとデジタルワールドも救い出せるいい方法も見つかるよ!」

 

「・・・そうだな。私もしっかりしなくては!」

 

箒は気を引き締め直す。それと同時に一夏は動きを止める。

 

「ん?どうしたの一夏?まだ目標地点までまだのはずだけど?」

 

「・・・・・静かに、何かがいる。」

 

「「「え!?」」」

 

「静かに!こんなところで大きな声を出して見つかったらすべて水の泡に・・・」

 

「クラリッサ、アンタも声が大きい。」

 

「あ・・・・。」

 

クラリッサは慌てて口を閉じる。一夏は箒たちを降ろした後、龍魂剣を引き抜き、そっと歩いて行く。そして、剣を振り上げて見たものは

 

「・・・・・・・・」

 

「ぐが~~~~~ぐが~~~~~zzzzz」

 

水路の少し空いたスペースでいびきをかいて眠っているメルヴァモンだった。

 

「・・・・・こ、この者は確か我々が一時撤退したときに助太刀してくれた・・・・」

 

「な、なんでこんなところで寝ているんだろう(汗)。」

 

「ひょ、ひょっとしてずっとここに隠れていたんじゃ・・・・」

 

「zzzz・・・・・ん?何かいると思ったら千冬の弟とその愉快な仲間たちか。」

 

メルヴァモンは眠そうに目を擦りながら言う。

 

「あんたこんなところで何やっているんだ?」

 

「何って?ここを隠れ家にしていたのさ。ロイヤルナイツの奴らアタシのこと目の敵にしてさ、そのおかげでここに隠れて過ごしていたって言う訳。」

 

「・・・・そ、そうか。」

 

「ところでメルヴァモンさん、あなたはデュノア社に続いている通路をご存知ですか?」

 

「え?通路?それなら上にあるけど。」

 

簪に聞かれ、メルヴァモンは上を差しながら言う。そこにはマンホールの蓋がされていた。

 

「・・・・冗談ですよね?」

 

「冗談もへったくれでもないわよ。水路のあちこちがデジタルと混ざり合っている所があちこちにあっただろう?」

 

「そ、そう言えばあちこちにそんなところがあったね。」

 

「あれはデジタルシフトって言って現実とデジタルの世界がゴッチャ混ぜになっちまっているのさ。本来なら小規模にしか起きないんだけどアイツらがデジタルウェイブを強制的に発生させる装置を作っちまったからこの辺の水路はみんなそんな感じになっちまっているのさ。」

 

「デジタルウェイブ?なんだそれは!?」

 

「一言で言えばデジタル情報の流れだ。」

 

箒の質問に対して一夏は険しい顔をして言う。

 

「一夏、どうかしたの?」

 

「不味いぞ・・・・・おそらく奴らはその装置を使って世界規模のデジタルシフトを起こすつもりだ!」

 

「どういうこと?」

 

「この間の文化祭の時、空にでっかい穴ができただろう?あれは膨大なデジタルウェイブが発生したことにより世界各地でデジタルシフトが起きたという証拠なんだ。」

 

「でも、この水路のような状態にはなっていなかったが。」

 

「おそらくだがあの時はまだその装置が未完成だったから途中で消えたんだと思う。奴らが世界各地で暴れまわらなかったのはデジタルシフトが完了していないエリアでは体力が急激に消耗してしまうからだったんだ。現実世界で普通の人間が高山に登って息がしづらくなるのと同じように。だからシステムを再調整する時間が必要だったんだ!」

 

「じゃあ、もしまたデジタルシフトが発生したら・・・・」

 

「おそらく奴らの活動制限はなくなり世界各地に猛威を振るい、各国の主要都市に総攻撃を仕掛ける!」

 

「・・・・・・作戦を急がなくてはいけないな。隊長に連絡を・・・・」

 

「いや、ここではまずい。通信をしたらかえってドゥフトモンたちに知られてしまう危険性がある。もう既にエグザモンと交戦している可能性もあるし、俺たちが先に潜入して装置を破壊するしかない!」

 

一夏はそう言うとマンホールから外を除く目の前にはデュノア社がそびえたっている。

 

「どうやらラウラたちはまだようだ。俺たちが先に潜入してその装置を破壊するんだ!そうしなければ奴らの手で人類を滅ぶる!」

 

一夏はブイモンを出し、マグナアルフォースブイドラモンに進化させる。箒たちも後に続く。

 

「アタシは悪いけど千冬たちの方に行かせてもらうよ。この面子だと私は邪魔者になるかもしれないからね。」

 

そう言うとメルヴァモンは飛んで行ってしまった。

 

「クラリッサ、アンタはここで千冬姉たちが来るのを待っていてくれ。俺たちは先に入って装置を破壊する。」

 

「分かりました。武運を祈ります。」

 

「ああ。」

 

一夏たちはデュノア社に乗り込む。

 

「俺と箒はドゥフトモンと戦う。そして・・・」

 

「ちょっと待って。」

 

「どうしたのシャルロットさん?」

 

「そのデジタルウェイブを起こす装置は多分地下の方にあると思うんだ。」

 

「何故お前がそんなことを・・・・」

 

「僕が入学する前、研究員たちが何度か地下の施設の方へ集められたところを見たことがあるんだ。ラファール・リヴァイヴの後継機の開発だと思っていたけどもしかしたら。」

 

「じゃあ、シャルと簪、俺と箒に分けて・・・」

 

「いや、地下の施設の方は僕とサクヤモンでやるよ。」

 

「な、何言っているの!?そんなことしてもし地下の方に敵がいたら・・・」

 

「でも、ドゥフトモンはおそらく最上階にいると思うんだ。おそらく最上階までの間に敵もいるはずだし、地下の方に戦力を割くわけにはいかない!だからみんなは上に向かって!」

 

シャルロットの言葉に一同は悩む。そこへマグナアルフォースブイドラモンが言いだす。

 

「俺が一緒に行くよ。」

 

「チビ・・・」

 

「俺だって強くなったんだ。だから兄貴たちは上に向かってドゥフトモンを倒してくれ。」

 

「ブイモン・・・・」

 

「俺たちも装置を破壊したら向かうよ。だから、シャルロットのことは俺に任せてくれ。」

 

マグナアルフォースブイドラモンは真剣な目で言う。

 

「・・・・・立派になったもんだなチビも。」

 

「兄貴にはまだ敵わないけどね。」

 

「じゃあシャルのことは頼んだ。」

 

「任せておいてよ!」

 

そう言うと一夏と箒、簪は上に向かい、シャルロットは地下へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 




他の作品読んだけど転生オリキャラ入れるとろくな目に遭わないな原作主人公。

次回・・・・・次回ってなんだ?次の話のことさ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。